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2009.01.02(Fri)

【笑う門にも】 自民党は「お笑いウヨク政党」になってしまったようです 【福が来ない】 

  みなさん、あけましておめでとうございます。
  「日々是勉強」もスタート4年目に入りました。今後ともみなさんの役に立つブログであるよう、出来る限りの記事を上梓してまいりたいと思います。昨年同様のご愛読をいただけるよう願っております。

  さて、新年からなかなか面白いニュースが入ってきました。一つ前の記事で、「LEM」さんから紹介していただいたものですが、あまりにも「笑える」ので皆さんにも紹介しておきます。

「反日教組」議連が発足 自民、民主をけん制
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008121001000965.html

 日教組批判などで国土交通相を引責辞任した中山成彬元文部科学相ら自民党議員約40人が10日、「日教組問題究明議連」(会長・森山真弓元文相)を発足させた。次期衆院選前に、民主党を支持する日教組の問題点を把握し、国会論戦や演説などで民主党をけん制するのが狙い。

 中山氏は国会内で開いた会合で「日教組や自治労が幅を利かしている民主党に日本は任せられないと訴えることが自民党の勝利に結び付く」と強調。坂本剛二党組織本部長は「攻めの選挙をするための材料を議連で提供していきたい」と指摘した。今後、週1回のペースで勉強会を開き、日教組関係者との会合や学校視察を実施する方針だ。

 これに関し日教組出身である民主党の輿石東参院議員会長は都内での日教組会合であいさつし「日教組をPRしてくれると思い、自民党の動きを歓迎しよう」と皮肉を込めた上で「どちらが国民の信頼を得るかが勝負だ」と述べた。


>日教組

  以前さんざんこの団体を叩く記事を書いていたアホネット右翼だったのは、何を隠そう私です。旧ブログを見ると、そういう記事がいくらでもありますので、よかったらご覧になって下さい(笑)。
  今はどうなのかというと、たいして興味がないので、好きか嫌いかと聞かれても「どっちでもない」としか答えようがありません。そんなことより、ブログで書くべきことはたくさんあるのです。
  あと、最近になって分かったのですが、「きもい」連中を本気になって構うというのも、端から見ていて十分気持ち悪い行為だということです。
  それを、一般人が無料で暇つぶしや憂さ晴らしに利用するブログでやるならまだしも、国民の税金から歳費をもらって活動している公務員の人びとがやるわけですから、もうこれはお笑い以外の何者でもないでしょう。

>国会論戦や演説などで民主党をけん制する

  民主党の議員が委員会質問で「労働者派遣制度の見直しを検討すべきじゃないんですか」と発問したら、麻生さんや舛添さんが「日教組に支持されている民主党にはそのようなことを言う資格がない」と反撃・・・全然反論になっていません。

>日教組や自治労が幅を利かしている民主党に日本は任せられない

  自分たちが貧困化を助長するような仕組みを進んで作っておいて、そのことに対して批判が高まると「民主党よりマシだ」と言い出す。もうほとんどネット右翼です。ここまで来たら中山さんご自身も、「中山成彬blog~我が国・日本を愛する!!」みたいなタイトルのブログを作って、政治ブログランキングに登録するといいんじゃないでしょうか。

>攻めの選挙

  ・・・まさか、今年の9月に予定されている衆院選挙で、上のような発言を自民党の候補者や応援演説する幹部クラスがぶちかますつもりなんでしょうか?
  それに、「攻めの選挙」というのもなんかおかしい感じがします。自分たちは政権を担っているわけですから、その政策の正当性や、今後直すべき点をきちんと述べればいいだけの話です。
  それが出来ないというのは、自分たちがやっているグローバリストや某超大国への利益誘導が、明らかにまともでないと自覚しているのでしょう。精神病で言うところの、「病識はある」という状態のようです。病気を直すつもりはなさそうですが・・・。
  
>日教組関係者との会合

  まともに会合をもってもらえると思っているあたり、ずいぶん性善説に立っている人びとだなと感心します。
  実現しても、どうせ水掛け論をやっておしまいになるのでしょうが、その様子を動画共有サイトにでもアップしてもらいたいものです。「右も左もバカなんだなぁ」という感想を持つ人が増えてくれると、私としても嬉しい限りです。

  まとめますが、このニュースを通じて分かるのは、結局「自民党って全然余裕がないんだなぁ」ということだけです。
  佐藤栄作や田中角栄が首相だった頃の、ふてぶてしいまでの「横綱」っぷりとは隔世の感があります。今の自民党は、立ち会いで変化をしたり、はたき込みで勝ってばかりいるくせに、その体たらくを指摘されると逆ギレするようなアホ横綱としか思えません。
  それでも、相撲界みたいに横綱審議会だとか親方連中が指導したり、後援会が批判をしたりすればいいのですが、「さすが中山先生は国士だ!」とか「民主党は反日政党!消去法で自民党しか選べない!」などという盲目的な信者ばかりというのも頭が痛いところです。今回の一件が前面に出てしまうと、自民党が一部の異常者向け政党だという印象を持つ有権者が増えてしまうのは仕方がないでしょう。
  まさか、麻生首相にご自身のカイカクを否定してほしくないライオンみたいな髪型の御仁や、その手下の最大派閥の元締めで移民を1000万人入れようとか提案している彼あたりが、「おい中山、ちょっと騒ぎを起こして麻生の邪魔をしてこい。新党が出来たら幹事長ポストやるから」などと手を回していたりするのでしょうか?自分たちは新党を結成するから、自民党は麻生の代で沈めてしまえ・・・という感じで。
  麻生さんも、景気対策で頭がいっぱいなのは分かりますが、手下の行動をもう少しきちんと管理した方がいいんじゃないかと思います。

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2008.12.03(Wed)

馬鹿野郎、要するに企業に農場経営をやらせたいだけかよ 

  ●前回の「企業への農地貸与解禁」のニュースの続報です。庶民の負担(消費税増税)や、企業の利益独占につながることなら、何よりも迅速に行うのが現在の自民・公明党政権だということが、またぞろ浮き彫りになりました。

農業営むなら企業にも農地賃貸、経財会議に改革プラン提出
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20081203-OYT1T00749.htm

 石破農相は3日開かれた経済財政諮問会議に「農地改革プラン」を提出した。

 企業も原則自由に農地を借りることができるようにして参入を促すことが柱だ。農地を農業以外の用途に使う「転用」については規制を強化し、農地減少に歯止めをかける。

 農林水産省は農地法など関連法案の改正案を来年の通常国会に提出する。

 農地の所有や賃貸は現在、農家と農業生産法人に限られている。耕作放棄地に限っては企業が賃借して農業を営むことができる。

 今回の改革では、すべての企業が場所を問わず、農地を借りて農業を営むことができるようにする。当事者が同意すれば民法の規定を超える20年超の長期賃貸もできるようにする。

 また、農家や法人の経営面積を拡大するため、農地をまとめて貸し出したり、農地の売買を仲介したりする機関を、全市町村に設ける。諮問会議の民間議員が主張していた、民間企業による仲介は見送られた。

 一方、農地の転用については、都道府県が行っている2ヘクタール以下の農地の転用許可について、国が必要な指示を行う。政府の地方分権推進委員会の5月の勧告では権限を地方自治体に移譲するよう記されていたが、不適切な転用が多い実態を踏まえ、逆に国の権限を強めることにした。

 違反転用に対する罰則も強化する。不適切な転用を防ぎきれていない農業委員会については、改革を先送りした。


  (経済財政諮問会議がどういう集まりかは●こちら●こちらの記事を参照)

  なんとか農地を企業に開放して、「チュウゴク人奴隷農場」を実現したくてたまらないようです。農家への所得補償を謳っている民主党などの野党に政権を奪われることが確実ですから、いよいよ売国が加速させてきたということでしょうか。

>農業委員会については、改革を先送りした。

  現在、農地の売買には、農地法3条に基づいて農業委員会の許可が要ります。農業委員会をなくして、農地の売買を自由化しようということなのでしょう。
  作り手である国民の保護など全く考えていないのは、所得補償を一度たりとも俎上に上げたことがない与党と諮問会議の姿勢から見て明らかです。

  そうやって野菜だの米だのを作れば、「安心・安全の国産」などと言って大々的に売り出す・・・という辺りまで想定しているのでしょう。チュウゴク産に対する国民の警戒心が強いのを見て、国内にチュウゴク人やフィリピン人を招き入れる方へ方向転換したわけです。
  国籍法など改正しなくても、季節労働者を大量に入れることはできます。農家や農場主となった企業の要請とあれば、平気で法改正するでしょう。そういうものです。「何処で作るか」ということばかりギャーギャー騒いで、「誰が作るか」「どうやって作ってもらうか」ということを考えて政治を見ないから、こういう事態を招くのです。

  やれ失言だの、定額給付金の支給制限がどうだの、騒いでいるうちにこういうことをやるのが今の自民・公明政権なのです。もう、こいつらには出来る限り早く退場してもらうしかないでしょう。
  これでもまだ、一部の国家主義的な議員に期待して、「民主よりマシ」だとか言っている人は、私には理解できません。

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2008.11.16(Sun)

野党は、「食の安全」「食糧自給」に絞って政府・与党を締め上げろ 

  面白い調査結果が出ました。

「国産品選択」、89%に上昇=食の安全意識高まる-内閣府調査
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008111500323&j1

 内閣府が15日発表した「食料・農業・農村の役割に関する世論調査」の結果によると、食料品を購入する際に国産と外国産のどちらを選ぶかという問いに、「国産」「どちらかというと国産」と答えた人は計89.0%に達し、同様の設問があった8年前の調査に比べ7.1ポイント上昇した。
 国産志向の理由では「安全性」を挙げた回答が最も多く、中国製冷凍ギョーザ中毒事件などを機に、食の安全に対する国民の意識が高まっていることが改めて浮き彫りとなった。
 将来の食料輸入については「非常に不安がある」「ある程度不安がある」が計93.4%を占め、2年前の前回調査(76.7%)から急増。国際的な需給逼迫(ひっぱく)に伴う小麦などの穀物価格高騰が影響したとみられ、先進国で最低水準の食料自給率(40%)に関する初の質問でも、「高めるべきだ」「どちらかというと高めるべきだ」が計93.2%に上った。


  こういう結果が出ているので、自民・公明党政権もなにやら「対策」らしきものをやっているようです。

中国に「食の安全」担当官=外務省
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200811/2008111300849&rel=j&g=soc

 橋本聖子外務副大臣は13日の記者会見で、中国製食品の安全性に対する不安が広がっていることを踏まえ、北京の日本大使館に「食の安全」担当官を置いたことを明らかにした。
 窓口を一元化することで、情報収集を効率化し中国政府との調整作業を迅速化するのが狙い。今後、米国やオーストラリア、カナダ、タイ、欧州連合(EU)など食品の対日輸出が多い国や地域でも、在外公館に順次担当官を任命していく。



>「食の安全」担当官

  多分、他の業務をやっている外務省職員が兼任して片手間でやることになったのでしょう。専任の職員が派遣されるなら、仕事をやっているPRになるので、そういう風に明記するはずです。
  それにしても、そういう問題ならなぜ農林水産省から出向させないのでしょうか?

>中国政府との調整作業を迅速化するのが狙い

  専門知識も、中国側とのコネもなくて、一体何をするんでしょうか。中国側に是正を求める役割はないのでしょうか?

  まあ、このニュースでも明らかなように、政府は「食の安全」など本気で対策しようと考えていません。
  経団連やグローバリスト企業、外資、アメリカ政府といった自民党の支持団体の意向は、「人件費引き下げによるデフレ促進」です。購買力平価の引き下げといってもいいのかもしれませんが、それを達成するためには食料価格の引き下げが必要であり、安い輸入食品は欠かせません。
  もう一つの与党である公明党は、常に一定の組織票が取れるので、世論など気にする必要がありません。創価学会員向けに、雑誌の中吊り広告でテキトーに美辞麗句を並べておけばいいだけです。
  そうはいっても、この問題は最大の与党である民主党もあまり熱心に取り組んでいません。理由は明白で、いざ自分たちが政権を取った時、輸入品に頼っている企業や商社にそっぽを向かれては困るからです。もちろん、中国寄り(旧社民党)やアメリカ寄り(前原・野田・岡田グループ)の議員もいます。
  誤解している人が多いのではっきり言っておきますが、私が民主党、というより小沢代表の方がマシだと言っているのは、「農家への戸別所得補償」と「裁判員制度の見直し」を公約に掲げており、今後自民・公明党政権が続くよりは良い結果を残せると考えているからです。それ以上の理由はありません。民主党政権が実現したからと言って、すぐに食の安全が実現されるなどと考えるほど既成の政党に期待していません。
  
  しかし、それでも野党、特に「国民新党」や「共産党」に勧めたいのは、

  「食の安全に絞った現政権追及キャンペーン」

  です。

  敵を攻めるときは、「絶対に反撃できない弱点」を徹底的に突くべきです。グローバリストやアメリカ、中国の信任を受けている現政権は、「輸入食品を減らしてその分国産を増やします」などとは口が裂けても言えません。ここを突っつかれると、まともな反論ができないわけです。
  しかも、政治資金や公職選挙法がらみのネタだと、民主党にも弱みがたくさんあるので、自民党からカウンター攻撃をくらう可能性がありますが、こと食糧問題に関しては、党として政権についたことがない民主党(これも情けない話だが)には弱みが一切ありません。あえて言うなら、●アメリカとFTAを結べなどとほざいてる京都出身のバカとその取り巻きの妄言くらいでしょうが、いざとなったら国民新党と平沼一派を取り込んでこいつらを放出すればよいのです。
  自民党が何かボロを出すと、それに追随する形で追及のネタをコロコロ変えるというのは実に愚かな戦術です。「新聞やテレビを信用するな」と言いながら、毎週日曜日の報道番組を逐一チェックして、いちいち脳みそを沸騰させているネット愛国、自称保守(笑)みたいなもので、支持者を確実に広げることはできないでしょう。
  食の安全を追及すれば、自然と国産品の増産という方向へ話が行くわけです。そこに、「農家への戸別所得補償」や、「食料の輸入規制」(●共産党が掲げている)、あるいは「自給率の高い米粉や飼料米の活用」(国民新党が提案している)などを合わせて主張すれば、自民党は何も反撃できません。「輸入品だって安全だ」などという、全く裏付けのないデマを吐くのが精一杯でしょう。
  できれば、野党としては「国産品だって安全じゃない」などという逆ギレを、麻生首相ほか口の軽い閣僚から引っ張り出したいところです。そうすれば、自民党がメンツや輸入業者や中国の利益ばかりを大事にして、国民を顧みていないという事実が明らかになるからです。
  野党の皆さんも、そうやって国民の支持を取り付けて、早期の政権交代を実現してもらいたいものです。

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2008.11.07(Fri)

まだ麻生首相に期待している人たちへ(2) 

  ●前回の記事の続きです。
  麻生首相を支持されるという方の理由として、私が直に見たのは、こんなところです。

1.麻生首相は、何よりもまず景気対策が必要だと考えて、懸命に対応している
2.景気対策を早期に実現するためには、とりあえずの消費税増税容認はやむを得ない
3.どうせ麻生政権は来年9月で終わりなのだから、今容認したところで問題はない
4.麻生首相は現時点ではベストの指導者であり、民主党の小沢などに任せることはできない
5.麻生首相が年限としている3年以内に、日本経済を成長軌道に乗せてしまえばよい


  一つ一つ検討してみましょう。

  まず、1.ですが、行政の長が景気後退の危機に懸命に対応するのは当然です。これをもって支持する積極的な理由付けにはならないでしょう。前任者があまりにもひどい無能だったので、麻生内閣が仕事をしているように見えているだけなのではないかと思っています。

  2.ですが、どうやら麻生氏は相当な策士であり、財政均衡に異常なまでにこだわる財務省を説得するためのリップサービスとして消費税増税を明言しただけだ、という推論があるようです。
  しかし、かりにも一国の首相が、「3年後に増税する」と宣言したら、国民の間にどんな影響があるか分かっていない気がします。

社会保障、抑制を転換 消費税率上げ、15年度3.3―3.5%必要
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20081105AT3S0402704112008.html

 政府の社会保障国民会議(座長・吉川洋東大教授)は4日の会合で、社会保障制度の拡充のために必要な財政試算を盛りこんだ最終報告を発表した。保険料方式の年金制度を維持する場合、2015年度時点では消費税率に換算して3.3―3.5%の追加財源が必要と指摘。25年度時点では6%にまで膨らむとした。消費税率引き上げを含む国民負担増に加え、社会保障費の抑制基調からの転換を鮮明にした。

 試算は「年金」「医療・介護」「少子化対策」の3つの分野の費用推計の合計。報告では保険料方式とともに基礎年金の財源を税で賄う税方式の試算も併記し、必要な追加財源は15年度時点で消費税率換算で6―11%、25年度で9―13%になるとした。


  我が国の首相が増税を明言したおかげで、どんどん外堀が埋まっているわけです。そして、それをマスコミがどんどん記事にする。国民は「ああ、消費税ってやっぱりアップするんだ:」と思うでしょう。そして、そのそもそもの原因は、3年後に増税だと口にしていた麻生太郎という政治家だとも。
  ところで、前回の記事のコメントでも触れたのですが、「3年後」というのは、おそらく事務サイドから出てきた要望なのではないかとにらんでいます。なぜなら、中曽根政権が大型間接税導入を本格的に検討し始めたのが1986年であり、竹下内閣のもとで消費税が施行されたのは1989年、つまり、導入宣言から3年後だったのです。
  税法は控除のルールだとか手続きだとか、国民にアナウンスする期間などを考えると、それほどすぐに上げたり下げたりはできません。消費税の税率は「消費税法」という法律で定められており、変えるためには国会の議決が必要です。政府が減税のときに特別控除(課税の基準になる所得額などを差し引くこと)をやりますが、あれは税法の施行令、つまり政令レベルでいじっているものであり、その気になれば閣議ですぐにでも変えることができます。
  実際の例でも、消費税法自体は1988年、施行の1年前に成立しています。税金関係の法律を変えるのはそれほど大変だということです。だから、役人(財務官僚)の方もさっさと決めてくれと、麻生首相や自民党にせっついているのでしょう。
  そして、先ほど挙げた引用記事のように、もはや決まったものとしてどんどん中身を決めていってしまうわけです。我が国が官僚主権国家だと揶揄されるのは、まさにこういう点だということができます。許認可がうるさい、規制が多いということではなく、政策の中身について選挙で選ばれた国会議員がほとんど関与していないということが問題なのです。

  3.に関して言えば、だからといって無責任なことをやってもらっては困る、としか言えません。しかし、本当にそういうことを発言している「麻生信者」がいるのです。URLを引用するのは差し控えますが、麻生首相を支持できれば何でもいいのでしょうか。理解に苦しみます。

  4.も、はっきり言って無意味な主張です。麻生首相が職を全うするための積極的な理由付けになっていません。どうも、最近の自民党支持者は、こういう人ばっかりという気がします。まあ、党の総裁の所信表明演説からして、民主党に質問ばかりしているのですから、支持者のレベルも推して知るべし、というところなのでしょう。

  おそらく、今現在麻生首相を積極的に支持している人が一番の論拠としているのは5.でしょう。要するに、麻生氏に任せておけば、経済成長が始まって多少の増税など気にならなくなる、というわけです。もしくは、そこまで来れば税収もアップしているはずだから、消費税増税の議論はなりを潜めるだろう、という主張もあります。
  消費税が5%アップするということは、ごく単純に考えると、売り上げが今まで5%少なくなるということです。そうだとすれば、今まで通りの利益を上げたければ、最低でも5%の売り上げアップを図るか、5%経費を切り詰めなければならないわけです。
  しかも、ここには税率を上げたことによって低下するであろう消費性向(お金を気前よく使ってくれる度合い)が考慮されていません。それを考慮すれば、消費税を導入したことで経済成長に相当なブレーキがかかることは容易に想像ができます。
  1998年の例を挙げるとわかりやすいでしょう。この年は、消費税の税率が2%上昇した翌年で、経済成長率があっけなくマイナスに転換しました。
  また、今度●消費税を5%上げれば、GDPが約2%も低下するという試算もあります。
  橋本政権は構造改革ばかり指向していたが、麻生内閣は内需拡大や景気対策にも目配りしているじゃないか、という反論もあるかもしれません。しかし、それは大した反論にはなりません。先回の消費税増税当時、さかんに言われていたのが、「行政カイカク」だったのですが、麻生首相も前回記事の引用部分でしっかり、

>大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で、3年後に消費税の引き上げをお願いしたい

  と、行政カイカクについて言及しています。要するに、やろうとしていることは当時の橋本龍太郎首相と大差がないわけです。公務員を減らせばその分購買力が低下します。公共事業でも同じことが起きます。要するに、カイカクをやりながら経済成長、などというのは、ブレーキを踏みながらアクセルをふかしているのと同じなのです。
  消費税率アップまでに、今よりもはるかに名目GDPが成長していれば話は別です。しかし、橋本政権下の1990年代後半と今とで、どちらの方が国民の購買力があるのか、少し考えれば分かるというものです。ちなみに、経済成長率が久々にマイナスになった1998年から、9年間一貫して日本人の平均給与は下がり続けました。昨年は、久々に上昇したと思ったら、年収200万円を切る勤労者が1000万人を超えてしまいました。
  それを、再び1990年代後半の値まで引き上げるのが無理だということは、さすがに麻生内閣もわかっているようで、こういう話を持ち出してきました。

成長率2%が前提 消費税上げで首相方針
http://www.chunichi.co.jp/article/politics/news/CK2008110102000052.html

 麻生太郎首相は31日、消費税率を引き上げる場合、名目で2%程度の経済成長を前提条件とする方針を固めた。消費税率引き上げを含む税制改革中期プログラムを年末に策定する際などに、こうした考えを明らかにする。

 首相は、追加経済対策を発表した30日の記者会見で「大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で、3年後に消費税の引き上げをお願いしたい」と表明。31日には、景気回復の目安について「国内総生産(GDP)の伸びだ」と記者団に説明した。「名目成長率2%」は、景気回復の中身を具体的に示すものだ。

 中期プログラムには、消費税率引き上げの前提条件として成長率は明記せず「経済状況を勘案」などとの表現にとどめる見通し。首相がこれを補う形で、会見などで「名目成長率2%」という具体的な目標を示すことで、増税への国民の理解を促す狙いだ。

 内閣府が9月に発表した4-6月期のGDP改定値は、景気減速の影響で、名目で前期(1-3月期)比0・8%減、年率換算で3・3%減。しかし、与謝野馨経済財政担当相は30日の記者会見で「日本の潜在成長率は2%がコンセンサスだ」と述べており、首相もこの数字を念頭に置いたとみられる。


  名目GDPがたった2%増大しただけで、消費税率を5%上げようという、この能天気な思考にはすがすがしさすら感じます。
  今のしょぼすぎる景気対策では、その2%すら達成できないでしょう。おそらく、多くの麻生首相支持者のいうように、麻生内閣は今後追加的な経済対策を打たざるを得ません。

  しかし、もうここではっきり言っておきますが、いくらそんなことをやっても無駄です。今の自民党には、日本経済の劣勢を押し返す力などかけらも残っていません。

  理由は簡単です。いまだに麻生首相や閣僚の口から、以下のような状況を是正すべきだという声が全く聞こえてこないからです。

派遣労働者:製造業の7割が「消極的理由で」NPO調査
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20081102k0000m040083000c.html

 製造業で働く派遣労働者の70%以上が「正社員になれなかった」などの消極的理由で派遣を選んでいることが、製造業で働く非正規労働者で作るNPO法人「ガテン系連帯」(東京都)の調査で分かった。

 7~9月、東京や京都など11都府県にある自動車、電機、食品などの製造工場などで派遣労働者243人から聞き取った。

 その結果、全体の71%、173人が「正社員になれなかった」「地元で職がなかった」など消極的理由で選んだと回答。「さまざまな仕事ができる」「好きな時に働ける」といった理由で積極的に選んだ人は23%にとどまった。

 また、派遣労働者として働くことについて、全体の75%、182人が「いつ解雇されるか分からない」「将来の見通しが立たない」などと不安を抱いていた。


  こういう非正規雇用が、現在の日本の勤労者の3分の1を占めています。しかも、その裏には270万人もの完全失業者がいます。調査期間中に1日でも働いていたアルバイトやパートの人を就業者としてカウントしてもこれです。
  本来、景気対策というのは、こういうお金のない人たちに仕事を与え、賃金を引き上げて消費を促すものであるべきです。しかし、麻生内閣がやると決めたのは、四人家族で6万円程度の「生活支援金」の支給だけです(おそらく、これすら手続きが煩雑で、受け取らない人がたくさん出てくる)。雇用を作り出したり、労働者の待遇を改善したりするという動きは全くしていません。
  たとえば、現行の●労働者派遣法では、派遣先から払われたお金から派遣会社が手数料として差し引いた金額(いわゆるマージン)の開示が義務化されていません。この派遣会社のマージン開示を罰則付きで義務化し、ピンハネ率を法定すれば、不安定な派遣労働でもまともな賃金が支払われる可能性が高くなります。
  そんなことをしたら派遣会社の利益が少なくなるじゃないか、と思うかもしれませんが、それでいいのです。派遣会社の利益が上がっても、役員報酬や株主配当が大きくなるだけですが、派遣労働者の賃金が上がれば、上がった分は今までより多く消費に使われるようになります。それだけでかなりの経済効果が見込めるわけです。しかも、1回払えば終わりの6万円とは違い、継続的に消費が見込めます。これ以上ない景気対策です。
  個人消費が上向く上に、派遣が割に合わなくなるとなると、正規雇用が増えます。そうすれば、福利厚生がついてきますから、経済効果はもっと大きくなります。
  逆に、そういう構造を温存したまま景気対策を打っても、結局企業の内部留保が増えるだけで、借入金の返済や株主配当に回されて終わりでしょう。そういうところに課税するという話も聞いていません。結局、お金が社会で循環しない仕組みはそのままです。
  本来なら、そのような仕組みを解消することが、経済政策の最優先課題だと思うのです。

  しかし、保証しても構いませんが、自民党にそんな政策は、絶対に、天地がひっくり返ってもやれません。

  なぜなら、自民党は賃金をデフレにすることを至上命題にされている政党だからです。彼らの飼い主であるグローバリスト(輸出依存企業、商社、新興勝ち組企業、外資金融など)がそれを望んできたのです。日本人を「国際競争力」という実態のあやふやなで煽りまくって低賃金で高い付加価値を生産し(輸出依存企業)、低所得層に輸入したチュウゴク製、チュウゴク産の商品を売りまくり(商社)、新しい業種なのをいいことに経営者が完全優位の労使慣行を導入し(新興勝ち組企業、たとえばライブドアやグッドウィル)、デフレで安くなった株や土地といった優良資産を買いたたく(外資金融)ことが、彼らの至上命題だったわけです。
  だからこそ、小泉政権以降、自民・公明政権は構造改革という名目で地方の公共事業を減らし、派遣法の規制を緩和し、年金や公的医療といったセーフティーネットを破壊してきました。そればかりか、日本育英会を廃止して国立大学の授業料を引き上げ、公教育の予算削減など、格差を固定化する試みも実行してきています。
  麻生首相も、中川財務大臣も、ずっとその中にいて、中国や北朝鮮相手に形だけ威勢のいいことを吹聴して人気を博してきた人々です。いわば共犯なのです。そういう人たちに「自分たちの罪を認めろ」というのも、なかなかどうして難しいものがあります。
  それ以前に、今の自民党で一番大きい勢力は、カイカクだのキセーカンワだのさんざん煽ってきた「町村派」と「小泉チルドレン」なのです。2005年の郵政選挙以来、今でもその顔ぶれが全く変わっていません。その状況で、総裁選だけを繰り返しても、まともな人材が選ばれるわけがありません。そういう人材は、さんざん侮辱されたあげく、国民新党に所属していたり、無所属で活動していたりするわけです。
  そういう政党にずっと所属して、「日本で1万6千円の米を上海で売ると7万円になる」などというデマを飛ばしたりしながら活動してきて、総裁として選ばれた人物が、本当の意味の景気対策などやれるわけがないのです。
  
  こういうことはあまり書きたくないのですが、">積極財政を謳う人びとも、ネット右翼や自称保守における安倍晋三氏と同様、麻生氏を「救世主」や「アイドル」として過剰に評価していやしないでしょうか?
  本当に日本の経済を立て直したいなら、積極財政をやるだけでなく、中曽根政権からずっと行われてきた構造改革を一つ一つ修正していく他はありません。構造改革の「成果」を放置したままでは、絶対に国民の購買力は上がらないのです。硬く踏みしめられた土壌にいくら水や肥料を撒いても、植物は育たないのと同じです。
  仮に「時限的な」(首相自ら、そう明言している)景気対策があっても、ただ、それだけです。おためごかしにGDPをアップさせておしまい。そして、3年後には「デフレ地獄再び」が待っています。

  それを分かっていても、あえて不都合な現実から全て目をそらし、自民党と麻生首相を支持し続けるというのでしょうか?

  老婆心ながら、3年も経たないうちに「こんなはずでは」と後悔することになりますよ・・・と申し上げて、今回の記事は終わりにいたします。

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2008.11.04(Tue)

まだ麻生首相に期待している人たちへ(1) 

  政治についてどのように考え、誰を信頼するのかということは、個人の自由だと思いますが、舞い上がっている人に冷や水をかけるブログがあってもいいと思うので、書いてみることにします。

麻生首相、3年後に消費税増税 解散は当面先送りの意向
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/081030/plc0810302101022-n1.htm

 麻生太郎首相は30日、総事業規模26兆9000億円の追加経済対策を政府・与党が決定したのを受けて首相官邸で記者会見し、財政健全化に向け3年後に消費税率を引き上げる意向を表明した。首相が消費税率引き上げの時期を明言したのは初めて。追加経済対策の一部を反映させた第2次補正予算案の今臨時国会への提出は「通るか通らないか、国会の対応を見る」と明言を避けた。衆院解散・総選挙の時期は「政局より政策、景気対策という世論が圧倒的に多い」と、当面先送りする意向を示した。

 また、早期の衆院解散を求めていた公明党との関係に触れ、「太田昭宏代表とは十分意思疎通が図れている。(解散を先送りしたことで)連立関係がおかしくなることはない」と強調した。記者会見に先立ち、首相は太田氏と会談した。


 首相は記者会見の冒頭、現在の経済情勢について「100年に1度の暴風雨が荒れている。何より大事なことは生活者の暮らしの不安を取り除くことだと確信する」と訴え、今後は(1)景気対策(2)財政再建(3)改革による経済成長-の順で取り組む決意を示した。

 追加経済対策に関しては「スピード、これまでにない大胆なもの、重点を絞りばらまきにしない、赤字国債を出さない」をポイントに挙げた。とくに、経済対策の裏付けとなる財源については「安易に将来世代にツケをまわさない」と述べ、財政投融資特別会計の準備金などを充てる考えを示した。

 消費税に関しては「大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で、3年後に消費税の引き上げをお願いしたい」と述べた。

 追加経済対策に伴う国の財政支出は総額5兆円。総額2兆円規模の定額給付金を全世帯に支給することや、地方の高速道路料金を土・日曜や休日は原則1000円で走り放題にすることなどが柱となっている。


  「3年後に増税します」と、現役の首相が宣言しました。この意味は非常に重いです。
  その後、「景気が回復したら」と、首相の口から多少のトーンダウンがあったとか、与党内からもたしなめる声が出ているとか、そういうことは問題ではありません。もう、すでに「彼ら」は増税に向けて動き始めています。

社会保障拡充へ消費増税 年金、保険料方式で3.3%
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20081102AT3S3102631102008.html

 政府の社会保障国民会議(座長・吉川洋東大教授)は31日の経済財政諮問会議で、いまの社会保障制度を拡充したときに将来必要となる財政負担を公表した。保険料方式の年金制度を維持する場合、2015年度時点では消費税に換算して最低3.3%分の追加財源が必要だと指摘。基礎年金をすべて税金で賄う方式に変更すれば、最高11%分の追加財源を手当てしなければならないと試算した。

 追加財源をすべて消費税で賄うと、現在5%の税率を8%超―16%に引き上げる計算になる。麻生太郎首相は3年後の消費税率引き上げを表明しており、諮問会議もこれをたたき台に具体的な検討に入る。

 追加財源の試算は国と地方の合計。国民会議が10月までに示した「医療・介護」「年金」「少子化対策」の3分野の費用推計をいくつかの場合に分けて計算した。基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げるための財源も含んでいる。



  数々の「小泉カイカク」や、それに続く清和会(町村派)の首相たちのやってきたことは、全て引用記事中の「経済財政諮問会議」の方針の具体化に過ぎません。
  麻生首相も、同会議でこのように言っています。

経済財政諮問会議・第23回会議(平成20年10月17日)
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2008/1017/report.html

与謝野馨です。本日、麻生内閣で第1回目の経済財政諮問会議が開催されました。

 第一の議題は、現下の金融経済情勢への対応ということで、昨日の総理の御指示について御説明を私から申し上げ、民間議員、閣僚から、それぞれ意見の表明がありました。これに対しまして、総理からは次のような御発言がありました。

自分の指示の中の「中期プログラム」であるけれども、社会保障等を考えると、国民も将来の負担増については、だんだん理解が進んでいると思う。ゆくゆくは、そういう日が来るということを考えておられると思っている。そのための道筋を考えていかなければならない。責任政党として、きちんとやるべきことだ。責任政党というより、責任ある政治として、きちんとやるべきことだ。中福祉・中負担が国民のコンセンサスであると考えている。

 第二の議題は、社会保障・税財政一体改革の道筋でありますが、まず吉川議員から御説明がありました。

 私から、今後、中福祉・中負担の持続可能な社会保障制度の道筋や安定財源のあり方など、具体的な議論を進めるということで取りまとめを行いました。

 総理からは、次の御発言がありました。

自分が自民党の政調会長をやっているとき、党でアンケート調査をやったことがある。8年前であるけれども、安心な社会保障制度の構築のためには、やはり負担を増やすべきであるという答えが多かったので、実は驚いた。社会保障については、制度、財源ともに長期的にきちんとしたものをつくる。したがって、諮問会議では建設的な議論をぜひお願いしたい。


  麻生首相の消費税増税宣言は、財務省に対するリップサービスに過ぎないだとか、3年以内にどんどん消費しろという意味だとか、すさまじく意味不明なこじつけをしている人もいるようですが、彼の考えはは増税ありきなのです。国民に向かって増税を明言する前に、諮問会議で本音をもらしていたり、経済財政担当大臣に増税推進派の与謝野馨を入れていたりすることから、合理的に推認が可能です。
  少なくとも、「麻生さんは財務省をペテンにかけてでも積極財政に舵を切るつもりだ」などという妄想よりは、私の考えの方がよほど根拠があります。

  さて、そういった妄想をばらまいている「麻生信者」の方々が期待する景気対策ですが、「相変わらずせこくてしょぼくてどうしようもない」と言いたくなる代物でしかありません。

 ■追加経済対策の概要

1.生活者対策

・定額減税など(給付金方式)2兆円

・第2子から年間3.6万円の「子育て応援特別手当」

・雇用保険料の大幅引き下げ、年約2万円還元

・年長フリーターの正規雇用奨励

・過去最大級の住宅ローン減税

2.中小企業の活力向上、金融対策

・緊急信用保証を6兆円から20兆円に、政府系金融緊急融資を3兆円から10兆円に拡大

・新エネ、省エネ投資の即時全額償却

・中小企業法人税引き下げ

3.地方

・高速道路料金の大幅引き下げ

・道路特定財源の一般財源化に際し、1兆円を地方に

4.財源・財政の中期プログラム

・財源は、赤字国債なし、特別会計積立金など活用

・3年以内の景気回復中に減税などを時限的に実施

・経済状況好転後、消費税を含む税制抜本改革を速やかに実施


  概括的に「どうしようもない」と切って捨てるのも何なので、色を変えたところについて注釈しておきます。

>年長フリーターの正規雇用奨励

  安倍内閣も「再チャレンジ」などと称して似たようなことをやっていましたが、成果といえるようなものは全く挙がっていません
  だいたいこういう施策は、「年長」かどうかの基準を巡って役人があれこれ口を挟んできたり(結局実現しない)、「奨励」というのは、わずかな奨励金の支給だったり、雇用した企業に対する寄付金の免税(安倍内閣が実施したが、利用実績ほぼゼロ)だったりで、全く効果がなかったりするわけです。
  まあ、しょぼい制度でも、役人の仕事は増えますし、その認定のために財団法人を作ったりすれば天下り先の確保になったりしますから、霞ヶ関は歓迎するのでしょう。そして、受益者はそういう制度があったことすら知らない・・・小泉内閣以降、いつもいつも繰り返されてきた「支援策」です。

>過去最大級の住宅ローン減税

  要するに、不動産業界へのてこ入れです。
  しかし、大した効果はないでしょう。そもそも住宅ローンの審査が通るほどの購買力のある世帯が減少しているからです。
  場所にもよりますが、東京の近郊で永住型の3LDKマンションに済むとなれば、最低でも3000万円程度のローンを組まなければなりません。しかも、諸費用や頭金で2割程度要るわけです。このお金をしっかり用意できるような世帯なら、そもそも減税などしなくてもマンションや一戸建てを買えるでしょう。つまり、消費動向はたいして変わらないわけです。
  どうせなら、頭金を政府が無利子で貸し付けるとか、保証料を住宅支援機構が超低利子で貸すとか、そういうことをしなければ、今までマンションや家を買えなかった層が買うようにはならないでしょう。

>法人税引き下げ

  中小企業支援などと銘打っていますが、いずれ大企業にも減税するための布石でしかありません。だいいち、減税しても、銀行がおそろしく慎重になっているこのご時世では、借入金の返済に回る方が多くなるわけで、たいした意味はありません。

>時限的に

  景気が回復しようがしまいが、3年経ったら打ち止めだという意味です。財務省や与謝野が強硬に主張しているのでしょう。それを突っぱねるだけの力は、麻生首相にはないということです。

>経済状況好転後、消費税を含む税制抜本改革を速やかに実施

  経済の「好転」というのが何を意味するのか分かりません。GDP(しかも、デフレ下では上昇しやすい●実質GDP)が0.1%でも「好転」と解釈できるわけです。取引の規模が大きくなったことが明確にわかる名目GDPによる目標値を掲げていない以上、何とでも受け取れます。
  しかも、こういう時だけ「速やかに」です。増税したくてたまらないという、麻生内閣の本音が見て取れるというものです。

  この話は長くなりそうなので、次回に続きます。

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