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2008.02.25(Mon)

【戦略論】21世紀のコソボの戦い・・・勝者は誰か?(2)【地政学】 

  ●前回の記事の続きです。

  ロシアがエネルギー資源を武器にして西ヨーロッパを支配しようとしているのに対して、アメリカは社会主義だった東欧諸国を自陣営に取り込んで、ロシアのもくろみを妨害しようとしています。コソボ独立を巡る綱引きにも、その視点は欠かせません。
  もっとも、そのくらいのことなら、テレビや新聞でも言及しています。そこで、「ではアメリカのロシア封じ込め戦略は成功するのか」という点についても触れたいと思います。
  
  結論から言ってしまえば、「冷戦時のようにうまく行っているとは言い難い」としか言いようがありません。

  これは、別に私が(たとえば田中宇氏のような)反米的言論人だからではありません。アメリカは戦略を立てる上で決定的なミスを犯してしまっているということが明白だからです。

  話を分かりやすくするため、石油のパイプライン(ロシアは世界2位の産油国)を取り上げてみましょう。前回使った図を再度掲げます。

欧州の石油パイプライン


  矢印を見ると、上から「ポーランド経由」「チェコ・スロバキア経由」「ルーマニア・スロベニア経由」、そして「ギリシア・トルコ経由」というのが大きなルートになりそうです。
  ロシアがこれらのパイプラインで西欧のエネルギーを一手に握るのを防ぐには、要するにパイプラインの経由地やその近辺を親米国家にしておけばいいわけです。地政学戦略というのはオセロや囲碁みたいなもので、どこを取るとその後の展開が有利になるかというのがだいたい決まっています。
  それらの国々に対するアメリカのアプローチが成功しているか、それぞれ見ていきましょう。

●ポーランド・チェコ  

  ポーランドやチェコを通るパイプラインというのは、ロシアが手なずけてしまいたい最大のターゲットである「ドイツ」への供給ルートです。ベルリンとモスクワを最短距離で結んだところにあるポーランドは、昔から東西の大軍の通路になっていたところでもあります。  
  前回の記事でも述べたように、この2カ国はミサイル防衛システム(MD)の設置対象になっています。いち早くNATOに加わったことや、ロシアとの長年の確執を考えると、この二カ国がロシアに寝返ることはあまり考えられません。
  そういうわけで、とりあえず最短経路という点ではアメリカの勝ちです。今後ドイツやフランスが一斉に反米国家になってしまうような情勢の大幅な変化がない限りは、このルートでロシアが優位に立つことはないでしょう。

●ルーマニアやスロベニア

  どちらも最近(前者は2007年、後者は04年)にEUに加わった国です。●こちらのリンクにあるように、ルーマニアには英語で授業をする大学の医学部があります。ルーマニアの医学部を出るとアメリカで簡単に開業できるほどですから、相当交流が進んでいるのでしょう。ブルガリアもポーランドも似たような制度を採っています。
  相当深いレベルまでアメリカの工作が進んでいる証拠です。こういう国が反米国家なわけはありません。なにしろ、「ルーマニア・アメリカ大学」という英語で学ぶ大学まである始末です。ロシアの方はルーマニアに近づこうにも、言語系統(ルーマニアはラテン語族)が全く違うので、接点すら作るのが難しそうです。
  そういうわけで、ここもアメリカが勝っていると見て間違いないでしょう。

●アゼルバイジャン・グルジア

  この二カ国は、カスピ海や中央アジアの原油と天然ガスを黒海経由で運び出す時に通過する国です。おそらく、ここ何年かでアメリカとロシアがもっとも強烈なつばぜり合いを繰り広げている場所だといえるでしょう。
  そして、一応アメリカが優勢であると言われてきました。●以前の記事でも言及しているように、グルジア、アゼルバイジャンはポーランドやウクライナなどとともに「脱ロシア連合」とも言うべき親米国家連合を作っているからです。
  ところが、それが最近動揺してきています。怪しいのはグルジアです。

グルジア大統領選、「バラ体制」存続焦点 反対派弾圧で批判
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/europe/113389/
--------以下引用--------
 サーカシビリ氏は国営企業の民営化や規制緩和といった経済改革を急激に進め、近年のグルジアは年率10%前後の高度成長を記録。他方、その恩恵は金融、建設業など一部に限られ、実質失業率は50%超にのぼり、中高年層を中心とした経済的苦境や高官の汚職疑惑、報道統制など、権威主義的な政治手法は反政権派に批判されている。
--------引用以上--------

  サーカシビリという人物はアメリカの大学を出ているインテリです。これが日本で言えば、ロンドン大学に留学した(単位を取れたかどうか不明)小泉純一郎元首相や、スタンフォード大学の客員教授の地位を約束されていた竹中元総務大臣に当たるわけです。
  つまり、日本でもグルジアでも、国内の旧来の利権勢力(旧共産党や土建政治家)を排除して、アメリカの「助言」を素直に受け入れる「カイカク派」が政権を奪い、少数の新興企業に利権をつけ替える行為が行われたのです。大多数の国民の生活が置き去りにされているところもそっくりですね。
  そこをロシアにつけ込まれているのが、近頃の反体制派の台頭です。先の大統領選では何とかサーカシビリが再選されましたが、これもいつまで続くか怪しいものです。
  後で述べますが、グルジアにも、その隣国で親米国家であるアゼルバイジャンにも、重大なアキレス腱があります。そういうことから、この地域の米ロのバトルはまだまだ続いていくものと思われます。

●旧ユーゴスラビア

  この地域は、スロベニアがパイプラインの経由地に当たっているくらいですが、地政学的には重要な地域です。バルカン半島にロシアが干渉する時の根拠地ともいうべき場所だからです。
  かつてこの地域がオスマン・トルコに支配されていた時代、ロシアがバルカン半島に干渉してきたことがありました。「同胞であるスラブ民族を救う」というのが大義名分です。もちろん、そんなきれい事で世の中は動いていませんが、トルコの支配を嫌っているスラブ系の国民には受けました。
  のちに旧ユーゴスラビア地域がオーストリアの支配下に入った時も、ロシアはスラブ民族の連帯を理由にこの地域に干渉しました。いわゆる「汎スラブ主義」です。オーストリアとドイツが手を組んで中東まで伸びる鉄道を建設しようとしていた(いわゆる3B政策)ことを妨害するためです。
  いわゆる●「サラエボ事件」もそういう中で起こりました。セルビア人によるオーストリア皇太子暗殺事件です。セルビアは、ロシアの同盟国でした。幾重にも絡み合った同盟関係のせいで、セルビアとオーストリアの戦争が、ロシアとオーストリアの戦争となり、ドイツとロシア、さらにはドイツとイギリスの戦争にも発展してしまったのです。
  こういうことは現在でも起こっていて、ロシアとセルビアは自由貿易協定(FTA)を結んでいます。
  この背景には、セルビアが親ロシアにならざるを得ない事情があったのです。それが、冷戦後に起きた●「ボスニア紛争」と「コソボ紛争」です。
  細かい経緯は省略しますが、どちらの紛争でもセルビア人が主体のユーゴスラビア連邦は一方的に悪の勢力という烙印を押され、NATOによる攻撃を受けることになりました。その背後にいたのが、ロシアの弱体化を背景に東欧諸国に勢力を伸ばそうとしていたアメリカです。
  いずれの紛争もクリントン政権の時代に起きたものですが、●これほどの汚職疑惑やスキャンダル疑惑を生じさせているような政治家が「人道のための空爆」などと吹聴するのをまともに信じる人間の脳の構造を疑いたくなります。
  たしかに、セルビア側が何らかの非道行為を行ったという可能性は大いにあります。では、ボスニアで、クロアチアやムスリム勢力側は全くそういうことをしなかったのでしょうか?(クロアチアは●軍が組織的にセルビア人を虐殺している)また、コソボでセルビア人が「民族浄化」を行ったと言われていますが、アルバニア人側はセルビア人に何もしなかったのでしょうか?それに、戦場でNATO側によって●「劣化ウラン弾」が使われた事実は、クロアチアの虐殺同様、どのメディアも触れていません。
  こうやって今から冷静に考えてみると、初めに「セルビア=悪」という図式があって、それから外れる報道は全て無視されていたとしか思えません。
  世界規模での報道配信が「ロイター」と「AP」という英語メディアによって行われ、「BBC」や「CNN」によって映像が提供されている以上、英米の意向に逆らう「国際情勢」など初めから出てこないのです。日本のメディアはフランスやドイツのメディアと違い、そういう現状を全く疑おうとしませんから、けっきょく日本の各家庭にはアメリカとイギリスにとって都合のいい情報だけが流れ込んでくるわけです。「日本は捕鯨をする残虐な国だ」とか、「日本のシステムは遅れているからカイカクしなければいけない」とか。

  悲しいですが、それが現実です。

  しかし、私が思うに、アメリカは少々調子に乗りすぎました。そのせいで、とんでもないヘマをやらかしているのです。

  アメリカがユーゴを分裂に追い込み、最終的にはコソボを事実上独立国のようにさせたのは、以下のような拠点を作るためだったようです。

コソボに米軍の秘密収容所?
http://y-house.web.infoseek.co.jp/inaka/earth/cuba/cuba.html
--------以下引用--------
2005年11月26日読売夕刊に25日付仏ル・モンド紙の記事が紹介されていた。コソボ自治州・州都プリシュティナの南に位置する米軍「ボンドスティール Bondsteel基地」内に、キューバ・グアンタナモ基地から移送された囚人を収監する秘密収容所が設置されている、というのだ。ここで、オレンジ色の服を着た15~20人の囚人を確認した、としている。
早速、「プリシュティナの南」という情報をたよりに飛んだ。

ヨーロッパの火薬庫と呼ばれ、多民族が入り乱れるこの地域は、チトーのユーゴー・スラビア崩壊後幾つかの国に分裂した。「コソボ自治州」はセルビア・モンテネグロにある。プリシュティナは隣国「マケドニア」寄りだ。山岳地帯だが峻険ではない。東欧の多くは低解像度画像だが、どういうわけかボンドスティール基地の半分は高精細だった。ズームアップしてゆくと、基地が鮮明に見える。戦闘ヘリが並んでいた司令部と思われる大きな建物の脇には数多くの兵舎が並んでいる。このどの部分が「秘密収容所」なのか判らない。世界の警察を自認する米国らしく共産圏以外の地域には必ずといっていいほどこうした米軍基地を見つけることができる。
--------引用以上--------

  ロシアが今後アメリカ・イギリスの庭である地中海に手を伸ばしてきた場合や、旧共産圏を抱き込んでアメリカに対抗してきた場合に備えて、さっさと基地を作っておこうとしたわけです。
  しかし、その代償として、セルビアとロシアがFTAで結びつくことになってしまいました。あれだけ悪者のレッテルを貼り、人道のためだといって空爆という殺人を行い、その行為について釈明も謝罪もしないというのであれば、セルビアが今後親米国家になるということはあり得ないでしょう。政府首脳やインテリ層(日本に限らず、舶来ものに弱い)は分かりませんが、一般大衆はボスニアやコソボの屈辱を忘れません。
  地政学の命題の一つは「相手国を心理的にコントロールすること」です。その観点から見れば、アメリカは対セルビアについての戦略は失敗しました。

  そこに来て、資源高騰を背景にしたロシアの台頭です。それならばコソボを独立させてしまえ、という流れで、最近急にコソボの連中が独立を宣言した・・・そういう風に見るのが妥当です。
  
  この状況を一番喜んでいるのは誰でしょうか?マスメディアや専門家ははっきり言わないでしょうから私が言っておきます。ロシアです。

  なぜなら、コソボ独立の大義名分である「エスニック・マイノリティー(国内の民族分布の上の少数派)の自立」を全面に押し立てたら、困る国がたくさんいるからです。しかも、アメリカの同盟国に。
  たとえば、その一つがスペインです。この国は●バスク人の分離独立運動という火種を抱えています。バスク側はかつてはテロ行為も行っていましたから、相当本気です。もちろん、スペインはコソボ独立を承認していません。
  また、最近EUに加わったキプロスもコソボの独立には反対しています。キプロス島の北側にいるトルコ系住民が独立を宣言して、今でも分裂した状態になっています。コソボが独立したら、「うちもコソボと同じ」ということで北キプロスが騒ぎ出すことは明白です。
  まあ、スペインは欧州大陸のパワーゲームでは脇役のような存在ですから、ドイツやフランスが味方についてくれればアメリカとしてはまだ我慢できなくはないでしょう。しかし、こういうニュースが出てきたらどうでしょうか?

コソボ独立承認せず=グルジア
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2008021800037
--------以下引用--------
 タス通信によると、グルジアのヤコバシビリ再統合相は17日、同国がコソボの独立を承認しないことを明らかにした。グルジア議会のガバシビリ外交委員長も同様の方針を表明した。
 グルジアはコソボに平和維持部隊を派遣しているが、自国内のアブハジア自治共和国などの分離・独立の動きを刺激しないようコソボの独立承認を避ける方針とみられる。
--------引用以上--------

  このアブハジアというところは、ロシアが支援しています。(●こちらのリンクを参照)なんと、多くの住民がロシア国籍を取得しているようです。「こっちは同化政策なんてやらないから、安心しておいで」と、ロシアに誘われているのかも知れません。
  それだけ、グルジアが恨まれているという証拠です。国民感情というのはそういうものなのです。

  さらに、アゼルバイジャンにも●ナゴルノ・カラバフ共和国という、事実上独立している地域があります。隣国のアルメニア系の住民が多い地域だからです。「コソボという先例がある」とばかりに、ここをアルメニアやロシアやセルビアが独立国として承認してしまったらどんな混乱が待っていることか・・・。

  もちろん、「そんなゴミみたいな地域の争いなんぞ、俺たちには関係ない」とばかりに、アメリカがそういう問題を無視してコソボをかわいがるという可能性もあります。しかし、そうなると、今度は困ったことが出てきます。中国からの独立を目指している●チベット●東トルキスタンをどうするのか、という問題です。両国とも、中国によって一方的に主権を奪われ、強勢堕胎や断種、漢民族による土地の収奪など、すさまじい「人権侵害」を受けています。
  現実問題としては、世界最大の外貨準備高(米国債含む)を保有する中国を刺激するようなことをアメリカがするはずはありません。どこの国でもそうだと思いますが、アメリカの唱える「人道」や「人権」というのは、セルビアのような邪魔者を排除するための大義名分に過ぎませんから、そんなもので騒ぎ立てて中国との貿易が縮小するような真似は絶対にしません。
  しかし、そうなると、コソボは承認してチベットはダメなのか?という声が必ず出てくるはずです。たとえば、そういうアメリカの矛盾を見て、アブハジアをロシアに奪われたグルジア国民が、反米感情を高めたらどうするのでしょうか?バスクに事実上の独立を許したスペインが、NATOから脱退すると言い出したらどうするのでしょうか?
  ロシアがほくそ笑む、胸くその悪い映像が浮かんでくるようです。

  どうも、アメリカのバルカン半島介入策の立案者が、「俺たちが空軍基地さえ置けりゃああとは何とでもなる」と高をくくっていたような気がしてならないのです。空軍力、すなわち「エアパワー」を重視するラムズフェルド前国防長官のような人物が、後先を考えずにボスニア介入、コソボ進出を唱えたところに、ソ連崩壊後のロシアの弱体ぶりを見て、大統領周辺が乗っかってしまったということなのかも知れません。
  とにかく、西ヨーロッパやロシアの隣接国が分離独立問題を抱えており、それが対ロシア同盟の足並みを乱す可能性があるということを考慮していたとは思えません。
  アメリカというのは、冷戦時代に「シーパワー」(言葉の意味は●こちら)として、「ランドパワー」のロシアを封じ込めていました。その戦略というのは、徹底した「リムランド支配」です。
  アメリカやイギリスのようなシーパワーは貿易を通じて相互に補完し合ったり、経済的に支配したりという関係を作りたがるので、ランドパワーの海洋進出さえ止めれば最悪の事態に陥ることはありません。たとえば、日本であれば、沖縄と対馬を押さえておけば、とりあえず中国に明日にでも滅ぼされるという事態には陥りません(そこを独力で防衛できないのが問題だが)。そのとき押さえなければ行けない場所を「リムランド」といい、アメリカは冷戦時代はリムランドに集中して軍事的経済的資源を投入していました。その結果が長年の平和だったというわけです。
  そのようなリムランド支配の原則に則ると、、バルカン半島であれば、ギリシャアルバニア、そしてセルビアから分離したモンテネグロを押さえておけば十分なのです。モンテネグロの国民を十分に食わせてやれば、同じ民族だからとロシアに裏切られることもありません。アルバニアも同様です。別にコソボを独立させる必要などなかったのです。
  クリントン政権、特に1期目は、テロとの戦いもなく、中国をもり立てて経済的に日本を叩きつぶすことに全力を注いだ時期だったので、軍需産業はずいぶん冷え込んだらしいです。だから、2期目になって慌てて「公共事業」をやったのです。テロに対する報復のためにスーダンの化学兵器工場にミサイルを撃ったら、ただの医薬品工場だったとか(●こちらのリンクを参照)事件とか、前述のユーゴ攻撃がそれです。
  つまり、経済的動機が地政学の戦略を狂わせたわけです。
  それがもっとひどい形で現れたのが、「イラク戦争」だったとも言えます。リムランド(クウェートとイスラエル)どころか、イラクの奥地のクルド人地域まで攻め込んでしまいました。その陸上支配の維持のために、経済的にも兵力的にもかなり消耗しています。王道の逆を行くとこうなるのです。アメリカの指導層が馬鹿なのですが、犠牲になっている国民がかわいそうです。

  では、「ゆるぎない日米同盟」を勝手に信じている馬鹿な政治家がたくさんいる、我が日本はどうでしょうか。

コソボ独立宣言 セルビア人への配慮強調 首相が承認呼びかけ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008021802088517.html
--------以下引用--------
 【プリシュティナ=三浦耕喜】セルビアからの独立を一方的に宣言したコソボ自治州のサチ首相は十七日夕(日本時間十八日未明)の記者会見で、「あらゆる国と良好な関係を結びたい」と述べ、国家として承認するよう各国に呼びかけた。 

 また、同首相は「すべてのコミュニティーの権利を守る」として、コソボ内の少数派セルビア人への配慮を強調した。

 記者会見では、同時にコソボの国旗も発表。青地に黄色でコソボの形を描き、コソボに住むそれぞれの民族を表す六つの星を配した。多数派のアルバニア人に偏らない多民族国家を表すためとして、アルバニア民族の象徴である双頭の黒ワシの使用は避けた。

 その後の記念演奏会ではコソボ・フィルハーモニー交響楽団がベートーベンの交響曲第九番「歓喜の歌」を演奏。日本人指揮者の柳沢寿男さん(36)から受けたレッスンの成果を披露して、新国家誕生を祝った。

日本、国家承認へ 町村官房長官表明

 町村信孝官房長官は十八日午前の記者会見で、セルビアのコソボ自治州が独立を宣言したことについて「国家として承認する要件が整っているかどうか、よく見定めたいが、今回の一連の経過にかんがみれば承認する方向だ」と、日本政府として国家承認する方針を明らかにした。

 手続きは「通常なら半年から一年かかる」(政府高官)が、コソボの場合、米国や欧州連合(EU)の主要国が直ちに承認する意向を示していることから、日本の承認が早まる可能性がある。
--------引用以上--------

  まあ、単に福田(町村派)政権がアメリカのイヌで、ご主人様にさっさとくっついていこうということなのかもしれませんが、こういうときにわざと「事態を冷静に見極めて」という、日本らしい対応をしてみるというのも一つの手です。
  その時、アメリカが「おまえらもさっさと承認しろ」と恫喝してきたら、アメリカはそれだけ焦っているということです。その足元を見て、自分にとって都合のいい要求をする、そういうのが「外交」です。
  コソボの独立承認を「アメリカと同盟国としての歩調を合わせるためにもいち早く承認すべきだ」などと言っている人間なんて、いたりするんでしょうか。だいたいそういう連中は親米だの保守だのカイカク派だの名乗っていると思いますが、彼らにとっては外交というのは対米隷属以外の意味がないのでしょう。

  最後に、今後のコソボがどうなるかという点について触れておきます。

  アメリカもまさかそこまで馬鹿ではないので、「アブハジアなんてどうでもいいからグルジアは俺やイギリスにならえ」などとは言い出さないでしょう。かといって、国連にかければ、ロシアによって、安全保障理事会の常任理事国が拒否権を発動したという初めてのケースになってしまいます。
  結局、コソボは今まで通り事実上の独立状態のまま5年も6年もほったらかしにされることになるでしょう。
  しかし、ここが事実上の独立を保てるのも、ひとえにセルビアを叩きつぶしたアメリカの力があってこそですから、今後アメリカの経済的衰退に伴って、軍事力の削減が行われれば、現状維持も怪しくなってしまいそうです。そうなったときは、イギリスがドイツやフランスを誘ってこの地域を守るしかなくなるのですが、いかんせん頼りないです。

  そもそも、ロシアが西欧に影響を及ぼしているのは、石油や天然ガスという「化石燃料」のおかげです。
  そうだとすれば、日本は化石燃料を超えるエネルギーを生み出すという形で、この不毛な「コソボの戦い」に終止符を打つことが出来ます。具体的に言えば、「燃料電池」を中心とした新エネルギーを一刻も早く実用化することです。
  コソボの独立なんかより、そういう研究への援助を早めて欲しいものですが・・・。

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Comment

●TBありがとうございます。

今後の世界と日本
http://sun.ap.teacup.com/souun/196.html
早雲 | 2008年02月25日(月) 01:36 | URL | コメント編集

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