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2007.12.18(Tue)

整備新幹線と「ミンエーカ」なるものの不毛 

  お正月に新幹線を利用して帰郷する方もいるかもしれません。その新幹線についてちょっと考えてみます。

九州新幹線長崎ルート、在来線経営分離せず…沿線自治体同意不要に
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/ne_07121705.htm?from=goo
--------以下引用--------
 九州新幹線長崎(西九州)ルートの並行在来線を経営分離してJR九州が乗り入れる方向で検討していた長崎、佐賀両県と同社は、JR九州が現状通り全線運行し経営分離しないことで16日合意した。17日、政府・与党に伝える。

 経営分離の対象は長崎線の肥前山口(佐賀県江北町)~諫早(長崎県諫早市)の区間。これまでの計画では同区間をJRから両県に譲渡したうえで肥前山口~肥前鹿島(佐賀県鹿島市)をJR九州、肥前鹿島~諫早間を両県が設立する第3セクターが運行するとしていた。

 整備新幹線の着工には経営分離についての沿線自治体の同意が必要だが、佐賀県鹿島市などの反対で着工のめどが立っていない。ただ、今回の合意では、肥前山口~諫早間をJR九州が全線運行するため整備新幹線の並行在来線には当たらないという。

 このため沿線自治体の同意が不要になる。線路などをJRから両県が譲り受ける方針も変更しない。

 関係者によると、普通列車は現行本数を維持するが、特急は約50本から朝夕の10本程度に減らす見込み。年間2億円近くと見られる営業赤字を3者が分担する案もある。(中略)

 14日の整備新幹線に関する政府・与党の検討委員会では、着工条件は見直さず3者が新たな方策を探ることで一致。これを受け、3者は運行形態などについて協議を続けていた。
--------引用以上--------

  整備新幹線を引くと、並行して走る在来線の「経営分離」をしなくてはいけない・・・こんな決まりがあったとは初めて知りました。。

  私はするとしても貧乏旅行なので、「青春18きっぷ」というJRの普通列車が乗り降り自由になる特殊な切符で、遠くまで何度も出かけたことがあります。
  ところが、少し前に東北地方に行こうと思った時、「えっ」と思ってしまったことがありました。盛岡から先の東北本線が、変な名前の私鉄に変わっていて、青春18きっぷが利用できないのです。
  どうやら、今後東北新幹線が延伸するのに伴って、並行在来線の経営分離が行われたようなのです。盛岡から八戸が「IGRいわて銀河鉄道」、八戸から先が「青い森鉄道」ということで、それぞれの県に譲渡され、第三セクター方式で運営されています。
  どうやら、東北新幹線や上越新幹線の整備に、国債の発行や財政投融資の資金が用いられたので、その反省に無償資金で建設すべきだとされたことが全ての始まりのようです。新幹線が並行すると、在来線は利用者が少なくなる。どうせ、新幹線から乗り継ぐだけなのだから、JRでなくてもいいだろう、と・・・いうことなのでしょう。

  しかし、疑問が残ります。「第三セクター方式に移管したら、よけい経営が悪化するのではないか?」ということです。
  こう言うと、利益が出ている第三セクターの鉄道会社もあるじゃないか!などと怒り出す人もいるでしょう。はい、確かにそういう会社もあります。
  たとえば、兵庫から鳥取にまたがる「智頭急行」や、新潟の越後湯沢から上越地方にぬける「北越急行」は黒字です。しかし、この路線が黒字なのは、ただ単にJRの特急列車がそこを通るので、乗客が強制的に運賃を負担しているからというだけです。
  他にも第三セクター方式の鉄道で黒字なっているところは、伊勢鉄道や鹿島臨海鉄道のように、JRからの乗り入れがあるところだけです。要するに、JRに寄生している第三セクターだけがもうかっているのです。
  反対に、赤字の路線は悲惨で、廃止になるところ相次いでいます。代表例は●「高千穂鉄道」です。宮崎県の延岡から、「天の岩戸」伝説の地である高千穂まで、渓谷地帯を通る鉄道です。私も乗ったことがあるのですが、素晴らしい景色を味わうことができる鉄道でした。
  その高千穂鉄道は、2005年9月の台風で一部の橋脚が流されてしまい、復旧のめどが立たないまま、なんと今年9月に廃止が決まってしまいました。利用者の減少で、橋脚の復旧などのめどが立たないために、かなり早い段階から決まっていたようです。残念なことです。
  今後、第三セクターの鉄道にはこのようなケースが増えてくるでしょう。なにしろ、大部分を自治体が出資しているわけで、その自治体が公共事業についての予算を減らしているのですから、もうからない路線はどんどん潰されるのです。
  こうなると困ってしまうのは、曲がりなりにもその鉄道によって恩恵を受けてきた人びとです。たとえば、多少なりとも乗降客のある駅であれば、その前に商店だとか郵便局だとかがあるのですが、そういうものも全て閉めなければなりません。鉄道会社自体の雇用もなくなってしまうわけですから、沿線地域の購買力も低下するでしょう。
  「車を使えばいいじゃないか」などという人もいそうですが、田舎でもみんなが車を持っているわけではありません。運転できなくなったお年寄りで、身寄りがいない場合などを考えてみてください。しかも、いまは空前のガソリン価格の高騰があるわけで、何かあったらすぐ車、というと、家計に相当なダメージが来るのは間違いありません。
  
  本来であれば、黒字路線と赤字路線が同じ経営主体に属することで、全体としてはプラスに出来るというのが理想の形なのです。郵政事業もそうでした。郵便事業単体では赤字でも、郵貯や簡保の運用利益でそこを穴埋めすることができていたので、郵便局には税金は1円も投入されていなかったのです。無理に民営化などする必要はありませんでした。
  鉄道も、国鉄がJRという形で民営化されるまで、廃線になるケースはほとんどありませんでした。都会で出した利益で、田舎の赤字路線の穴埋めが出来ていたからです。
  
  はいはい、こういうことを言うと、必ずいますね。「旧国鉄の巨額の債務があったから、しかたなく民営化したんだ」という人が。

  そういう人に聞きたいんですが、その債務とやらは民営化してどのくらい減ったんですか?

  JRの方に回された14.5兆円は、なんとか12.5兆円まで減らすことができました。しかし、国側の債務はかえって増えています。こんなことをするぐらいだったら、それこそ高速道路を作る金や、整備新幹線に回す金、さらには郵貯が上げている黒字なんかを回して、国有化したままで債務を減らす方向にすればよかったんじゃないでしょうか。
  民営化至上主義の人間は、こういうところが狂っているのです。「借金は返さなければならない」と言うのですが、それを返すための利益の源泉をあえて切り離して、「自助努力で何とかしろ」「魅力ある経営をすれば客は増える」などと強弁する。
  挙げ句の果てに、債務が減らないとなると、「こんな巨額の借金をしたのは、田中角栄の土建政治が悪かったんだ」と、一部の政治家を攻撃し始めるわけです。たとえば、道路族として知られた旧亀井派(現・伊吹派)などがそうでした。
  それなのに、なぜか新幹線の「厚狭駅」「安中榛名駅」については誰も突っ込もうとしません。前者はすぐ近くに「新山口」や「下関」があるのに作られた新駅で、乗降客数は平均900人で、ドル箱の山陽新幹線の中で最小です。後者に至っては、すぐそばに高崎駅があるのに作られ、乗降客数は平均245人です。
  まあ、そんなことを言ったら「いわて沼宮内」の方が少ない・・・という声も聞こえてきそうですが、それも含めてなぜマスコミがこれらの事例を「予算の無駄だ」と叩かないんでしょうか。山口県が「岸信介」「佐藤栄作」「安倍晋太郎」、群馬県が「中曽根康弘」「福田赳夫」という政治家たちの出身地だからかも知れません。あらら、この人たちって、●たしか・・・(笑)
  こういう駅が「他の駅で上げている利益で穴埋めできる」と反論してくる方には、私から再度反論しましょう。「国鉄や郵便局というのは、全部そういう方式でやっていたのをご存じじゃないんですか?」と。

  まあ、今回の長崎新幹線は、経営分離をしないということで決着がついたようです。しかし、だからといって一見落着になるわけではありません。

  JR九州というのは、はっきり言って儲かっていない会社です。それなのに長崎新幹線を運営し、おそらく建設されるであろう乗降客数が異常に少ない「政治駅」の負担もしなくてはいけないのですから、他の部分で「リストラ」をせざるを得ません。長崎本線は良くても、他の路線を廃線にしたり、露骨に列車本数を減らすでしょう。長崎本線だって、本当にいつまでも今のままでいるかどうか・・・。
  それでも、公共事業が少しでも欲しい地方自治体としては、新幹線建設という形でそれを求めざるを得ないでしょう。地域住民のためになっているかどうかは疑問ですが、そうでなければ落ちてくるカネがゼロかそれに近いレベルになってしまうのは事実です。 
  本来、莫大な金がかかる公共事業である新幹線建設を、民営化した後も無理矢理進めようとしているからこういうことになるのです。ミンエーカミンエーカと言いながら、特定の勢力に都合の良いように動いている気がします。マスコミも、そういう感じで偏った報道しかしません。
  JRになってよかった!!的な報道や論説が多いのですが、大手マスコミも含めて、そういう人は東京に住んでいるからそう思っているだけです。JR東日本は通勤路線を多数抱えている上、不採算路線の多くは四国や九州や北海道が持って行ってくれたおかげで、かなり儲かっています。そうなると、サービスもよくなるでしょう。人口が多いのですから、「びゅうプラザ」に代表されるような、出入り口での顧客の捕捉も容易です。
  東京でやっているのと同じ事が、北海道とか四国でやれていると思ったら大間違いです。そもそもの人口が違うというハンデは、自助努力や自己責任で克服できるものではありません。
  私が「民営化は素晴らしい」「民間でできることは民間で」と、ヌケヌケと主張する連中に腹が立つのはそこなのです。不採算部門を切り捨てて利益を上げるという行為は、個別の企業でみれば正しい選択なのですが、国やJRのような巨大企業のような単位で見ると、結局特定の地域を見捨てるという結論につながるのです。人の多いところの方が利益が上がるから、という論理を突き詰めていくと、結局東京以外は全て過疎地にするということになりかねません。

  「水道事業」や「造幣局」までミンエーカしようなどと狂ったことを言い出しているのが今の政府です。「新幹線だけ立派で、他は全部廃線」などという極端なことになっていっても、何の不思議もありません。
  そうなっても、「地方の人間は車を使えばいいんだ」と、バカ右翼のブログや2ちゃんねるで、アホな連中が政府を擁護するんでしょうね。

  そもそものスタートである「民営化は善である」というものを疑う、というか、いったん放棄した方がいいんじゃないかという気がします。マスコミで無批判に流されている考えこそ危険です。

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Comment

今、経済政策の授業を受けていまして、ユニバーサルサービスという部分に触れることがあります。

公の要素が含まれるものに、自由競争を過度に導入すると、
必ず一部が不利益をこうむるのかもしれませんね。

確かに、何も考えずに赤字を垂れ流し続けることは批判されるべきですが、
意味のある赤字(もしくは無利益の状態)もあるのではないか。と思うようになりました。

しょうた | 2007年12月18日(火) 13:40 | URL | コメント編集

僕の実家は地方の中小都市ですが、親が「生活が苦しいから車を手放そう」みたいなことをよく言ってます。やはり、車をもつというのもなかなか負担が大きいようです。両親は市の中心地に住んでいるので、車がなくても生活はできるとは思いますが、農村部など市街地から遠いところに住んでいる人にとっては、やはりバスや鉄道などが必要不可欠ですよね。これでは、ますます農業をやる人などいなくなるのは、ある意味当然の結果です。食料自給率を下げるために、わざとやったとも思えてきます。
そういえば、国鉄を民営化したのは中曽根の時ですね。実にわかりやすい(笑)未だに、この人が保守政治家として扱われていることが不可解でなりません。
gururu | 2007年12月18日(火) 17:45 | URL | コメント編集

ろろさん、こんばんは。
ろろさんの記事は「毎回」読み応えがありますね(外交辞令ではありません)。

ところで、現在発売中の「週刊ダイヤモンド」(12/22号)は必読ですよ!
経済専門誌の雄が「郵政民営化反対」の声を上げています。

http://dw.diamond.ne.jp/index.shtml

ぜひとも目を通してみてください!

喜八 | 2007年12月18日(火) 20:00 | URL | コメント編集

●TBです

郵政民営化問題1:「資金の流れを官から民に変える」の検証
http://sun.ap.teacup.com/souun/1080.html
「財政破綻」や「定率減税廃止」をめぐるSENKIの論への雑感
http://sun.ap.teacup.com/souun/1133.html
早雲 | 2007年12月18日(火) 21:12 | URL | コメント編集

利用者の利便性を考えた上での廃線ならば良いのですが、現実はろろ様の指摘どおり、その路線単体で赤字かどうかで存続の可否が決まってしまいますね。
(高千穂鉄道はバス転換して本数や停留所を増やせば既存の鉄道より格段に便利になるかと思います)
突き詰めると、公共交通は全て公営にして、利用者の利便を最優先に運用をコントロールするのが一番いいのでしょう。

四国のJRも特急以外不便になってしまいました。
特急は1時間に1本、停車駅が多すぎて快速としか思えませんが、特急で20分のところ、普通列車1時間に1本ながら40~55分のワンマン列車です。(単線で本数が多いので所用時間がバラバラです)
これじゃ普通列車は使い物になりません。それを見越したかのように駅には特急定期(値段は普通の定期の倍以上)の宣伝が・・・
rcp | 2007年12月18日(火) 22:46 | URL | コメント編集

●国鉄民営化は……

前世紀とは言わないまでも、少なくとも1980年代日本のかなり強烈な出来事でした(世界的にはもちろん89年のベルリンの壁崩壊)。

1987(昭和62)年4月1日、あの日もなぜか今勤務している金沢にいた私は、今も続くお昼のフジテレビの長寿番組のサングラスの司会者が「いやー、夕べはどのチャンネル見ても同じ光景。もう『行く年来る年』かと思っちゃったよ」とふざけて見せたのを鮮明に覚えています。あの日から2年前の電電公社、専売公社の民営化の際には、テレビはこれほどまでにハデな取り上げ方はしなかったと思います。

さて、国鉄の民営化についてですが、実はその前の年の衆参ダブル選挙で自民党中曽根内閣は大勝利したのでした。あのときの選挙の争点もその19年後と同じく、「公共企業体の民営化」だったのです。

なぜそれほどまでに国鉄の民営化を政府は急ぎ、それを「国民」も支持したか。当時の国鉄はサービスはどんどん悪くなり、客離れが起こると、それをネタに政府に(国営だから)値上げを迫るという、「公共企業体としての悪循環」のスパイラルに絡め取られていたからでした。国労、動労といった組合が強固であったため、「ポカ休、ブラ勤」といえば国鉄の組合員を指すことばであったといってもよかった。これを何とかしなければ、という側面は間違いなくありました。

ただ、それがなぜ「分割、民営化」でしかも3島会社をそれぞれ独立させるというところまで一気に突っ走ったのか、「独法化」でもって、国の財源を原則当てにしない「独立採算」でも何とかなったのではないかという気もします。それからほぼ20年後、道路公団が民営化した際は、東、中、西日本の3社とし、3島については東、西の会社の管轄となったのは、あるいは国鉄の6分割を失敗と認め、その反省にたったものとも考えられるのです。道路公団については、末端職員がサボっているなんて話は出てきませんでした。けしからんのはトップと組織という構造だったのです(藤井某とか)。

>本来であれば、黒字路線と赤字路線が同じ経営主体に属することで、全体としてはプラスに出来るというのが理想の形なのです。鉄道も、国鉄がJRという形で民営化されるまで、廃線になるケースはほとんどありませんでした。都会で出した利益で、田舎の赤字路線の穴埋めが出来ていたからです。

しかし、国鉄の民営化と不採算路線の第三セクターへの移管は、それがまだ如実に現れてきてはいません。第三セクター鉄道の最大の問題はこれです↓
http://adpweb.com/eco/eco438.html

>ところで第三セクター鉄道の赤字額が意外と小さいのである。39社中赤字なのは35社であり、平成16年度の赤字会社の赤字額の合計は38億円であった。この赤字会社35社の年間の輸送人員が4千7百万人であるから、輸送人員一人当り80円ほどの赤字になる。
>問題は、高千穂鉄道のように突発的な災害に出会った場合である。高千穂鉄道は台風14号によって川に掛かる架橋が流された。復旧には40億円が必要であり、その金額の調達はとても無理と廃線が決まった。台風14号の被害は高千穂鉄道だけでなく周辺にも及んでおり、国の災害復旧予算は430億円ほど予定されている。しかし高千穂鉄道は復旧工事の対象になっていない(道路は復旧するが鉄道は復旧の対象になっていないのだ)。もし復旧工事をやるなら、周辺自治体が費用を負担するという考えなのである。
>公共性があるといっても第三セクター鉄道は民間の会社として扱われ、国が費用を負担することはないとされているのだ。つまり台風だけでなく地滑りや地震で大きな災害を被れば、第三セクター鉄道の場合、ほとんどが即廃線となると考えて良い。したがって第三セクター鉄道の利用者や関係者は、このような災害に会わないよう日々脅えることになる。
>決して第三セクター鉄道の関係者が努力していないという話ではない。旧国鉄時代に比べ、採算は飛躍的に向上している。しかし一つ災害に襲われれば、先人が血が滲むような努力で敷いた鉄道が一つ一つ消えて行くのである。

つまり「民営化」とは国による、焦げ付きの巧妙な民間=市場への押し付けといってもいいでしょう。

「黒字路線と赤字路線が同じ経営主体に属することで、全体としてはプラスに出来るというのが理想の形」が急速に崩れているのはむしろ鉄道すらない、「田舎の田舎」のバス路線です。

「田舎の田舎のバス路線」はもちろん赤字路線でしたが、それを維持できていたのは同じ経営主体のドル箱(いや、今となっては「千両箱」か?)路線だった高速バス(路線、貸切とも)の収益があったからでした。ところが、規制緩和によって、従業員5人程度の会社であってもバス事業に参入できるとなったことから、新参零細企業はこぞって高速貸切になだれ込み、既存バス会社の収益は減少、それが地域の末端路線廃止のトリガーになっているのです↓
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview070619.html

今、私が恐れているのは、次世代を担う子供たちに電車やバスの運転手が全く魅力のない存在となってしまっていることです。バスでいえば、大型2種免許の保持者比率はどんな状態なのでしょう。とんでもなく高齢化しているのではないでしょうか。現役のマス世代がいなくなれば、一気にバス運転手不足をきたして、そういう面で路線バスが廃止になるような事態になるかもしれないのです。
のらくろ | 2007年12月18日(火) 22:50 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

>>しょうたさん

>意味のある赤字(もしくは無利益の状態)もあるのではないか。

  あると思います。そして、そういうものは、市場ベースには乗らないのです。ある意味、国民を養っていくとか、国を守るとか、そういったものも、市場ベースにのせて解決できませんよね。
  市場経済が当然の前提だと考えているから、わけがわからなくなるんですよ。しょうたさんのような方とは違って、経済を学ぶと言っても、先行している学者の学説や知識しか学ばない人間が多すぎるのです。

>>喜八さん

>ろろさんの記事は「毎回」読み応えがありますね(外交辞令ではありません)。

  過分な評価を頂いて、ありがたい限りです

>週刊ダイヤモンド

  早速買ってみました。表紙は「なんか郵便局バッシングみたいで嫌だなぁ」と思いましたが、中身はなかなか充実していますね。現場の大変さに光を当てたところは、大変評価に値すると思います。
  結論も、「民営化は間違いだった」という、ごく当たり前のものです。衆院選で野党に政権をとってもらい、竹中や小泉を参考人招致でつるし上げてもらうのが楽しみです。国民の力で、アメリカやロックフェラーの圧力を跳ね返してみたいものです。

>>早雲さん

  素晴らしいタイミングで、素晴らしい記事を持ってきていただけましたね。ありがとうございます。
  今でも後悔しているのですが、一つ目の記事にある論理を、もっと早く知りたかったです。そうしたら、人権擁護法案騒ぎなどに惑わされずに済んだのですが・・・。

>>rcpさん

>これじゃ普通列車は使い物になりません。それを見越したかのように駅には
>特急定期(値段は普通の定期の倍以上)の宣伝が・・・

  インドで、水道局が庶民向けの水道料金をつり上げて、その水をペットボトルにつめて売っているという事例を見ましたが、同じくらいひどい商売ですね。
  予言していいですが、郵政事業の再国有化をしない限り、間違いなく信書配達で「特急定期」と同様の事例が起きます。普通の郵便は遅配誤配が当たり前、「きちんと届けて欲しければカネを払え」というわけです。すでに、ゆうパックにそういう現象が現れてきています。
  独占もしくはそれに近い企業が利益志向になると、かならずそういう風になるんです。今頃リカードやフリードマンの頭のいかれた理論を信奉している、竹中や自民党のカイカク大好き議員のようなバカどもには、その程度のこともわからないのでしょうね。

>>のらくろさん

  誰かが経済コラムマガジンの記事を持ってくるかな、と思いましたが(私もこの記事に影響されました)、やはり来ましたか。日経新聞を読むと頭のねじが緩くなったり、大陸方向に向けて狂い始めますから、経済のことを知りたかったらこれと「晴耕雨読」さんを読んでほしいと周りにも薦めているほどです。

>つまり「民営化」とは国による、焦げ付きの巧妙な民間=市場への押し付け
>といってもいいでしょう。

  私が記事をつうじて言いたかったことが、これです。中曽根の唱えた民活、小泉の唱えた「官から民へ」、全てそういうことです。中曽根は国鉄労組、小泉は特定郵便局長会と、政敵つぶしにもなって、一石二鳥だったと言うところでしょうね。
  特に中曽根は、なんとか存命中に悪行を吐かせたいものです。アメリカ留学時代に何があったのか、前川レポートを書かせたのは誰なのかも含めて。
ろろ | 2007年12月19日(水) 00:22 | URL | コメント編集

●博多-新八代については…

博多-八代間の在来線は特急の乗客が新幹線に移ってもまだ黒字経営できるほど
利用者が多いので,JR九州側からそのような主張をすることはないと思いますが…
kasa | 2007年12月19日(水) 22:48 | URL | コメント編集

●>>kasaさん

  時刻表を見たら、確かにこの本数だと黒字路線ですね。

  軽率でした。記事の方は訂正いたしました。

ろろ | 2007年12月25日(火) 10:53 | URL | コメント編集

はじめまして。検索から貴ブログに辿り着き、田沢湖線の記事も合わせて拝見させていただいたのですが、気になる点が多いので書き込みをさせていただきます。

>他にも第三セクター方式の鉄道で黒字なっているところは、伊勢鉄道や鹿島臨海鉄道のように、JRからの乗り入れがあるところだけです。要するに、JRに寄生している第三セクターだけがもうかっているのです。

鹿島臨海鉄道はJRからの乗り入れはありません。また、甘木鉄道や平成筑豊鉄道、愛知環状鉄道などもJRの特急が通過しているわけではない第三セクターですが、経営は比較的安定しています。

>鉄道も、国鉄がJRという形で民営化されるまで、廃線になるケースはほとんどありませんでした

国鉄時代に廃止・第三セクター移管になった旅客鉄道路線(部分廃止も含む)は76線なのに対し、JR化後のそれは36線です。しかもJR化後の36線のうち27線は国鉄時代に廃止が決定されていたものであり、実質的には国鉄によって移管・廃止された路線が103線、JRによって廃止・移管された路線が9線(うち3線は新幹線平行在来線)です。

>JR東日本は通勤路線を多数抱えている上、不採算路線の多くは四国や九州や北海道が持って行ってくれたおかげで、かなり儲かっています

東日本が通勤路線を抱えていることと、儲かっていることは本当ですが、不採算路線を抱えていないわけではありません。東北はほとんどが不採算です。

>なんでそんなに田沢湖線が不便で、新幹線はバンバン通るかといえば、その方がJR東日本にとって利益が出るからです。

田沢湖線の場合、盛岡-田沢湖間の普通列車は国鉄時代でも6本でした。その一方で、盛岡から岩手県内の雫石までの普通列車は国鉄時代の9本から13本に増えています。単純に、盛岡へ通勤する人が雫石までには比較的多いが田沢湖まで行くとほとんどいないというだけではないでしょうか。

>以前は列車の間引きがそれほどでもなかったのに、国鉄からJRになってから、赤字を減らすために急激に列車本数が減り、それが不便だから自動車での移動に切り替えたという人もかなりたくさんいるはずです
>民間会社だと言うことで、JRは露骨な間引き運転や、わざと通勤通学に特急を使わせて料金を取ってやろうというセコさ丸出しの手(たとえば、●JR四国がやっている「快て~き回数券」が許されてしまっています

国鉄からJRになって本数が減った路線の方が少数です。多くのローカル線では、国鉄時代より本数が増えたか据え置きです。「わざと通勤通学に特急を使わせて料金を取ってやろうというセコさ丸出しの手」などと言われているJR四国に至っては、国鉄時代より普通列車の本数が減った区間は全くありません。


一度国鉄時代の時刻表をご覧になると分かると思うのですが、国鉄の地方軽視・首都圏重視はひどいものでした。JR化後はそれがかなり改善(地域差はありますが、特に九州や四国は)されています。「民営化されたからサービスの切り捨てが起きているはず」という思い込みで論を進めるのは危険かと存じます。
また、誤解されているように思うのですが、国鉄・JR線の廃止基準は、新幹線の平行在来線を除けば、基本的に赤字額や収支係数(支出/収入)ではなく輸送密度(1日1kmあたりの輸送人員)です。つまり、採算性だけの問題ではなく、利用客が一定基準を上回っているかどうかで廃止が決められていたのです。非採算であっても利用客が一定以上多かった路線は廃止されていません。
一鉄道マニア | 2008年05月11日(日) 19:51 | URL | コメント編集

●>>鉄道ファンさん

  事実関係の間違いは、機会を見て訂正します。細かいアドバイスどうもありがとうございます。

  ただ、人員削減だとか整理統合だとかいう、営利企業的な発想は民営化する前からすでに声高に叫ばれていたと思うのです。私としても、「ある日突然冷酷無比な営利企業になった」という理解はしていません。
  田沢湖の方の記事でも言っていますが、公共性のある鉄道が赤字なのはある意味当然なのです。問題は、金額としての赤字ではなく、果たしている役割の方です。これは、郵便局や、ひいては役所という存在全体についてに言えることだと思っています。
ろろ | 2008年05月11日(日) 23:09 | URL | コメント編集

●>>>鉄道ファンさん

 みなさん、今晩は。国道134号鎌倉です。鉄道ファンさん、はじめまして。
 旧国鉄の民営化前と現在のダイヤグラムを比較検証してくださり、ありがとうございます。
 ただ、鉄道ファンさんの書き込みを考慮しても、私は公共サーヴィスの民営化に慎重な姿勢、そしてJRや郵政の再国有化という主張を捨てるつもりはありません。鉄道でいえば中小私鉄の廃止の流れは鉄道復権の掛け声が高い現在でも変わりません。路面電車も廃止こそあれ新設が皆無に近い(富山ライトレールはJR西日本の富山港線の改良です。)現状も変わりません。
 また、旧国鉄やJRから民間に移管された鉄道ではほとんどの所で運賃が大幅に上がってしまい、地域の住民が負担を押し付けられているところもあります。
 これは、やはり公共サーヴィスに営利企業的発想が深く入り込んでおり、消費者よりも財務を優先する傾向にあるからです。特にバブル崩壊後は、役所全体に営利企業的発想が入り込んでおり、公共サーヴィス崩壊につながっているといえます。

>非採算であっても利用客が一定以上多かった路線は廃止されていません。

 仙山線や相模線などはそうですね。また、田中角栄氏が造らせた只見線のように、周囲の環境との関係で存続している路線もあることは、鉄道ファンさんもご存じでしょう。
国道134号鎌倉 | 2008年05月11日(日) 23:47 | URL | コメント編集

>ろろさん
>問題は、金額としての赤字ではなく、果たしている役割の方です
と仰るのは分かります。というより私も賛成する意見です。
問題は、国鉄は「赤字路線の穴埋めを都市部の上げた黒字で相殺し、全体として黒字に」することができず、果たしている役割がある多くの赤字路線を廃止に追いやったのに対し、営利企業であるはずのJRは赤字ローカル線の廃止や間引き運転をほとんど行なっていないという事実です。しかも国鉄の場合、まだトータル黒字であった時代から、実行しなかっただけで赤字ローカル線の廃止計画自体は立てていました。
もちろん、JRがこれ以降もこうでありつづけるという保証はありません。が、少なくとも現在の実績においては国鉄よりJRの方が圧倒的に「特定の地域を見捨てていない」と思うのです。


>国道134号鎌倉さん
はじめまして。
さて、中小私鉄の廃止の流れなのですが、なぜバスや福祉タクシーでは駄目なのでしょうか? 私の個人的な趣味から言えば鉄道は全て残してほしいです。しかし、それ抜きで理屈のみで考えたときに、近年の廃止路線・廃止が取り沙汰される路線で「鉄道である必要性」を答えられる路線は正直無いです。

>また、旧国鉄やJRから民間に移管された鉄道ではほとんどの所で運賃が大幅に上がってしまい、地域の住民が負担を押し付けられているところもあります。
私の地元、福岡県にある甘木鉄道という路線の話をさせていただきます。確かに、移管によって運賃はJRのままだったら全線通して280円だったのが350円に上がりました。しかし、国鉄時代は1日7往復、8時の次が16時という利用しづらすぎるダイヤであったのが、現在は1日45往復です。国鉄時代の方が良かったという人間はいません。甘木に限らず、移管された路線では運賃上昇と引き換えに本数の増発と駅の新設などが行なわれており、一方的に負担を押しつけられた、あるいは公共サービス崩壊とは言いがたいと存じます。
一鉄道マニア | 2008年05月14日(水) 01:56 | URL | コメント編集

●ランドマークとしての鉄道

 皆さん、今晩は。国道134号鎌倉です。一鉄道マニアさん、丁寧な御返事ありがとうございます。

>なぜバスや福祉タクシーでは駄目なのでしょうか?

 私がバスや福祉タクシーよりも鉄道を優先する理由としては、まず環境問題を挙げます。バスやタクシーは、排気ガスを出しますが、電気鉄道では排気ガスを出しません。また、消費燃料も、摩擦の少ない鉄道はバスやタクシーよりも少なくて済みます。
 次に、専用軌道を使う鉄道は、バスや福祉タクシーと異なり一般の自動車と道路を強要しないので、渋滞の影響を受けない利点があります。
 仮に道路に余裕があり、渋滞による時間の乱れの危険性が少ない地域でも、鉄道には存在意義があります。なぜなら、路線が地図に記載される鉄道は、いわゆるランドマーク(目印)としての役割を果たすからです。架線が地図に記載されるトロリーバスは目印の役割を果たしますが、路線が必ずしも地図に記載されないバスや福祉タクシーでは目印の役割を果たせません。

>近年の廃止路線・廃止が取り沙汰される路線で「鉄道である必要性」を答えられる路線は正直無いです。

 これらの路線の中には、JRから切り離されたことで近隣のJR路線との直通運転がなくなったことで利便性が失われ、必要性が薄れた路線もあります。今年3月末で廃止された三木鉄道は、第3セクター移管によってJR加古川線との直通運転がなくなったことで必要性が薄れてしまったといえます。
 もちろん、第3セクター移管によって、値上げと引き換えにサーヴィス向上がなされた路線があることは認めます。ただ、鉄道網が分断されている例も多いことは事実です。
 今後とも、よろしゅうお願いいたします。
国道134号鎌倉 | 2008年05月14日(水) 22:39 | URL | コメント編集

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