2017年11月 / 10月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫12月
--.--.--(--)

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
EDIT  |  --:-- |  スポンサー広告  | Top↑
2007.12.03(Mon)

日本の役所は欧米に学ばなければ何も出来ないのか? 

  世の中で騒がれているとき、ふと目に入るニュースこそ大きな意味を持っていることがあります。もしかしたら、これもそうかもしれません。

人事院、中堅官僚の米省庁派遣研修制度新設へ
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20071202ia01.htm
--------以下引用--------
 人事院は来年度、中堅官僚が米政府の省庁に派遣され、省庁の一員として働く研修制度を新設する。

 他国の官僚の仕事を実地で体験し、国際的な視野や人脈を持った人材を育成するのが狙い。初年度は数人を半年から1年間派遣する。

 人事院は今後、欧州連合(EU)などにも中堅官僚を派遣し各国政府職員との関係強化につなげたい考えだ。
--------引用以上--------

  このニュースから伝わってくることはいくつかあります。

  まず、一体アメリカに派遣されて何を学んでくるのか、という疑問です。
  当たり前ですが、日本とアメリカでは制度の成り立ちが違います。日本は大宝律令以降、中央集権的な官僚制度が整備されています。一方のアメリカは、建国してまで230年しか経っていない若い国で、連邦制度を取っているために、行政の実態は州によってまちまちだというのが実情です。
  アメリカの仕組みは合理的だというのなら、どこがどのように合理的なのか、そういうものをきちんと納税者である国民や、その代表である国会議員に示すべきです。そんな手続きもせずに、いきなり「新設する」というのは、少々度が過ぎているのではないでしょうか。
  日本の官僚制度は腐敗している・・・などというひとは、よく分かっていない人です。「トランスペアレンシー」というNPOが発表した2005年の腐敗認識指数という数字で見ると、日本は17位でフランスやアメリカよりも順位が上です。EUの中で負けているのは北欧とイギリス(12位)、ドイツ(16位)くらいです。(●こちらのリンクを参照)

  同時に感じるのは、このような仕組みが、欧米諸国が日本の官僚をコントロールする手段になりはしないか、という懸念です。
  留学というのは、実は結構怖いものです。なぜなら、受け身的に学ぶ立場に置かれると、そこで価値観の洗脳を受ける可能性があるからです。
  歴史上これをうまく使った国があります。イギリスです。幕藩体制を覆し、極東に権益を築くために、薩摩や長州出身の若者を留学生として受け入れました。代表例が●「長州ファイブ」です。
  他にも、以前このブログで取り上げた●森有礼もそうです。森の場合は、アメリカ留学まで経験しています。だからこそ、「国語英語化論」などという頭のいかれた発想ができるのでしょう。
  留学の多くは若い時期に行われますから、どうしても学んだことが世界の全てだという認識をしがちです。逆に、英米はそれを利用して世界中にシンパというか、「トロイの木馬」みたいな連中を作り上げているのです。
  他のヨーロッパの旧宗主国が植民地から留学生を受け入れているというのも、基本的には同じです。その国を動かしていく人材を、母国の「遅れた」文化伝統から切り離して、自分たちにとって都合の良い思考体系を植え付ける・・・こうすれば、交渉や争いごとを経ずにコントロールが可能になるわけで、実にコストパフォーマンスのいい「間接侵略」の一類型です。
  今回は中堅官僚が派遣されるとのことですが、これでも危険は危険です。
  官僚というのは、受験エリート的な人が多いですから、「思考」より「学習」を優先させてしまうところがあります。また、派遣されたということは、組織内での自分の優位性を示す手段にもなります
  だから、覚えたことをそのまま日本の法制度に適用してしまう可能性があります。制度の上っ面、美点だけを飲み込んで(向こうは、自分たちの弱みである制度の欠点など教えはしない)くると、そういう事態に陥る可能性があるのです。
  当該官僚が、欧米(白人)コンプレックスが強い人だと、なおさらそういう危険が高まります。

  そして、何より「財政危機」だとか「プライマリーバランス」だとか、財務省だの自民党だのがギャーギャー喚いているご時世に、そんなことをする費用がもったいなくないかということです。
  官僚さんの滞在費用や、日本を留守にする間の代替要因の人件費、さらには「休業」中の給料はどこから出ているのかというのは、小学生でもわかる問題です。地方公務員の各種手当てをギャーギャーと騒ぎ立てるマスコミが、どうしてこういうニュースを批判的に取り上げないのか不思議ではあります。
  もっとも、何となく理由は分かります。マスコミの人間自身が、欧米に学ぶことは当然だという劣等感を持っているからです。「コーポレートガバナンス」だとか「グローバルスタンダード」だとか「アカウンタビリティ」とかいった横文字を出されると、何も考えずにその意味を覚えようとするタイプです。
  学ぶのも結構だと思うのですが、それなりにうまく行っており、運用実績も前例も十分に蓄積されているシステムを、いまさら別の国と同じように変える必要もないでしょう。それを変えるというのなら、十分な理由や必要性を挙げる必要があります。そこに来て、

>国際的な視野や人脈を持った人材を育成する

  などというのは、ちゃんちゃらおかしいというものです。国際的な視野などというものは、大学を卒業するまでに身につけておくべきで、本来の仕事をうっちゃらかして、さらに相手方に迷惑をかけて、税金をつぎ込んでまで学ぶものではないでしょう。
  さらに言えば、半年から1年で人脈なんぞ作れると思っているのもお笑いですし、だいいちそんな人脈を作ってどうしようというのでしょうか、日本の公務員の仕事の査定をやる人事院という役所の人間が。
  「国際的」という言葉をつければ、何でも予算がつくというのは、国民や国会議員をあまりにも馬鹿にしていると言わざるを得ません。
 
  「欧米に学べ」というのは、明治維新とともに始まりました。そうだとすると、明治維新という近代化で失った一番大きなものは、日本という国に対する自負なのではないかと思ってしまいます。
  愛国心うんぬんを叫ぶ人々は、そういうところまできちんと考えているのでしょうか?

★人気blogランキングへ←クリックして応援よろしくお願いします。


当ブログは「自エンド」(自民党壊滅キャンペーン)を提唱中です
「自エンド」バナー「自エンド」バナー「自エンド」バナー


スポンサーサイト
EDIT  |  00:09 |  教育や勉強の話題  | TB(3)  | CM(6) | Top↑

Comment

●横軸とるなら縦軸も

きちんと取るべきでしょう。

つまり、過去の歴史に学べということです。

もう30年も前になりますが、(もちろん当時は今より知識不足だったが)余り賢いとは言えないクラスメートの次の発言に回りはバカ受けでした。

「ポル・ポトは余りにも時代遅れ、今頃『大化の改新』かよっ!」

後から知ったことでは、1300年もあとの大化の改新は、オリジナルより圧倒的に犠牲者が多く、お話にならないと知ったのですが。

まあ、今話題のサブプライムローン破綻だって、干支が一回り前に起こった「住専問題」となにがちがうのよ(もっと言えば、何が多少なりともマシになったのよ)ってことです。

日下公人氏は「日本では庶民がいちばん賢い。一番バカが学者、次にマスコミ、そしてお役人」といってましたが、未だに否定できませんね。
のらくろ | 2007年12月03日(月) 20:57 | URL | コメント編集

今では留学による洗脳・侵略といえば、「シカゴ・ボーイズと南米!」と回答するようになりました。
少しづつでも勉強して、自分が獲得した情報や知識を、(職場は政治活動不可ですから)怪しまれたり退かれないような形で周囲に広めて、反・新自由主義闘争をしています。
「小さな蟻」でも戦えると信じたいです。
RAS | 2007年12月03日(月) 22:04 | URL | コメント編集

●欧米か!

欧米化とかグローバル化とか、やればやるほど悪くなってる気がしますからね。
定年退職して株などに投資しながら悠悠自適なんていうのすら疑わしい。
生涯現役の何が悪いんでしょう?
夕焼け | 2007年12月04日(火) 10:13 | URL | コメント編集

●現代の欧化政策は小・中・高の英語教師だ!

現代の欧化政策と言えば、小・中・高で雇用している外国人英語教師ってどのくらいのお金がかかり、どれだけ教育効果があるのかを数値で知りたいですね。
彼らはビジネスクラスで来日し、正規の航空料金で帰国すると聞きましたが?
英米の雇用促進に利用され、英語賛同カルチャー講座大好き主婦からの票集めに政治家が利用しているように思うのは私だけ?

ランキング応援中!

愛沙の「実践現代中国語単語集」
ガソリン高騰とシフトする世界経済!+恋愛中国語!
中国の国家戦略「外資買収」から日本を守れ!
中国語アドバイザー愛沙 | 2007年12月04日(火) 21:47 | URL | コメント編集

●TBです

「昭和天皇は、顔は日本人であったが、精神的には西洋近代主義者だった?
http://sun.ap.teacup.com/souun/1279.html
早雲 | 2007年12月06日(木) 01:02 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

>>のらくろさん

>今話題のサブプライムローン破綻だって、干支が一回り前に
>起こった「住専問題」となにがちがうのよ(もっと言えば、何が多少なりとも
>マシになったのよ)ってことです。

  まあ、あんまり責めるとかわいそうですよ。アメリカは、もうバブルでも起こさないとやっていけない国です。世界中の投資家の関心を引くためには、もうああするしかない・・・それほど国力が低下しているのです。
  だから、オーストラリアの政権に中国人が入り込むのを止めることすらできませんでした。

>日本では庶民がいちばん賢い。一番バカが学者、次にマスコミ、そしてお役人

  そう言ってる日下氏も「ちょいバカ」くらいの部類には入る気がするんですが(笑)、言っていることは当たっていますね。欧米の思想や理論を純粋に信じている度合いとバカ度が比例しているあたりがなかなかオツな感じがします。
  一番たちの悪いのは、変な形(たとえばトヨタの末端の社員)で受益者になっていて、上を批判したらいけないんだ的発想しかしない人ですね。私の話を聞いて怒り出すタイプ(笑)。

>>RASさん

>「小さな蟻」でも戦えると信じたいです。

  一緒にがんばりましょう!!国民はそんなにバカじゃありません。方向性を誤ることはありますが、意外とグローバリゼーションとかのおかしさにも気づいています。

  理論でも思想でも、極端に走って、勝手に絶望しないことです。絶望を連発するのは久米田こうじの漫画だけで十分です(笑)。

>>夕焼けさん

>欧米化とかグローバル化とか、やればやるほど悪くなってる気がしますからね。

  ほんとですね。

  政府なりマスコミなり、ごまかすのに必死ですね。あいつらは、変な法案やカイカク会議みたいなのを作ろうとする時、必ず騒ぎを起こしますよね。

>定年退職して株などに投資しながら悠悠自適

  投資バブルを起こさせて、団塊の世代の中の余裕のある層からむしり取るためのイメージ戦略なんじゃないですか。「騙される方が悪い」とか放置したらいけませんね。立派な財産収奪行為ですから。
  今だと、中国を初めとしたアジア系のファンドが危ないですね。最悪でも北京五輪までにうっぱらった方が良いです。

>>愛沙さん

>小・中・高で雇用している外国人英語教師

  ああ、我慢してさえすりゃ務まる「お役所版ノバ」ですね(笑)。

  明治時代の森有礼以来、文部科学省は白人コンプレックスがすさまじいですからね。英語しゃべれる奴が来れば、「コクサイカ」だと思ってるんでしょう。文法とかきちんと教えられるフィリピン人やインド人の方がよっぽどいいです。
  まずもって日本人教員のレベルアップをすればいいのです。英語教員のていたらくを放置して色の白い英語しゃべる人間を連れてくればいいという発想は、日本人は高価だから中国人を留学生や研修生として呼ぼうという経団連の発想とよく似ています。

  おっしゃるような雇用対策という側面も、あるのかも知れませんね。

>>早雲さん

  早速読みました。刺激的なエントリーですね。

  明治以降の歴史は、英米への隷属状態だと考えた方が分かりやすいですね。その上で、江戸までに我々がやっていたことを思い出せばいいと思います。悲観する必要はないですよね。
ろろ | 2007年12月06日(木) 10:38 | URL | コメント編集

コメントを投稿する


管理者だけに表示

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック

未来の薬害を創造するカイカク真理教

 政府の、そして厚労省の、国民の健康に対する考え方というものを端的に表した事件と言えば、やはりこの事件なのでしょうね。 薬害肝炎リスト 厚労省報告書 落ち度は認める 不告知、国の責任否定  汚染された血液製剤
2007/12/03(月) 02:24:56 | 或る浪人の手記

額賀氏証人喚問 民主「見送り」探る 江田議長が収拾か

額賀氏証人喚問 民主「見送り」探る 江田議長が収拾か 2007.11.30 01:09  自民、公明両党欠席のまま参院財政金融委員会で野党が12月3日に行うと議決した額賀福志郎財務相の証人喚問が見送られる公算が大きくなってきた。共産、社民、国民新の各野党が29日、慎重論...
2007/12/03(月) 11:06:20 | Dogma and prejudice

国際化ってなんだろう?

近年、”国際化”という言葉を耳にすることが多い。 地方自治体でも、増加する外国人に対応するため、”国際化”という言葉が用いられることがある。しかしながら本当にこの自治体の対応は真の意味で”国際化”を成しうる
2007/12/04(火) 00:01:46 | ないちょの雑記帳・改
 | BLOGTOP | 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。