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2007.10.24(Wed)

【商人の歴史1】商業が生まれてきたころ 

  前回のフランス革命と明治維新の話が結構受けたので、二番煎じじゃないですが、やってみたいと思います。変なタイトルですが、適当にしゃべっているものですが、一応今回は商業とは何かという話をしてみたいと思っています。
  
  これは本当に余談なんですが、どうも2ちゃんねるかどっかで、●「どうすれば日本は戦争をせずに済むか」という記事を「歴史を知らない奴が背伸びして書いてるわい」とかなんとか揶揄してくれていたんですね(笑)。ああ、俺も少しは有名になったのかな(笑)とかわけわからん感慨を覚えましたが、ああいうのは多分、歴史マニアだとか専門家の卵みたいな人が書くんでしょうね。つまり、私みたいな素人が歴史を語るとは何事かと。
  こういう事態は愉快ですね。歴史って言うのは、教科書を書いている人間のものじゃないというのが私の考えです。つまり、国だとか、そこからおこぼれを頂戴している専門家さんたちが独占して、支配の道具とか金儲けの道具にするような状態は望ましくないということです。私が客観的な史料を基に研究された歴史をながめて、どういうことを考えたかがこのカテゴリーの記事になっていますから、みなさんも同じように歴史について考えてみるといいと思います。

  さて、なんでまた商人の歴史なんていうテーマを選んだのかというと、このブログでは「グローバリゼーション」ということをかなり批判的にとらえていろいろな記事を書いているということがあります。
  以前から記事を書いていて思ったのは、グローバリゼーション、まあ簡単に言うと貿易や経済の地球規模化ですが、それは別につい最近とか帝国主義の19世紀に始まったものではなくて、もしかしたら商業というものが本質的にはらんでいる問題なんじゃないかということです。つまり、ものを売ったり買ったりという活動そのものの中に、人間社会を破壊する原理みたいなものが含まれているんじゃないかということです。
  そうはいったものの、もしかしたら商業の歴史というのは人類の歴史でもあるわけで、かなり長大な物語になるような予感がしています。まあ、要するにだらだら続くかもしれないよということですが(笑)。多分、かなり脇にそれたり、
  今回はとりあえず、商業が成立する基盤というものについて、原理的なお話だけしておこうと思います。次に古代中国なんかの話が入ってきて、ヨーロッパの話や日本の話も入れていって、最後に最近の話をして、今の経済や商業をどう考えるかという流れになると思います。

  さて、商業ってそもそも何なんでしょうか。

  商業って、不思議な職業だと思いませんか。どうしてかっていうと、そもそも商業の担い手である商人という人種は、自分では何もものを生産していないんです。それなのに、どうして生計を立てていられるんだろうか・・・確か、中学の歴史の先生が、中国の「孔子」を取り上げた時にそんなことを言っていた記憶があります。

  私が勝手に思っているんですが、おそらく初めは商人という職業が独立してあったわけじゃないと思うんですね。

  経済というのは、どこの社会でもまずは現物経済です。自分たちで木の実やらイノシシやら取ってきて、自分たちで消費するという形です。この時は、家族やらそれがでかくなった部族みたいな単位で経済が営まれています。
  狩猟採集の時代の最大の特徴は何かというと、「余剰」というものが発生しないことです。余剰というのは、消費しきれないで余った物ということです。これには二つ理由があって、まず一つはそもそも狩猟採集で獲得できる物に限界があるということです。もう一つは、余剰なんて必要ないということです。
  特に後者は重要です。この頃に経済学で言うところの「財」というものが存在するとしたら、食べ物だけです。この食べ物は、放っておくと腐ってなくなってしまいます。だから、必要以上にとっておいてもしょうがないわけです。

  これが激変するのが、農耕の開始です。日本ではこのへんがかなり錯綜しているのが現状ですが、一応教科書なんかで広く知られているのは、本格的に農耕が始まった時代は弥生時代だということです。外国ではもっと古くて、紀元前9000年くらいにメソポタミア文明といのが始まっていますが、このとき農耕が始まっているようです。日本の近くで言うと、中国北部の黄河文明、特に紀元前4000年くらいからの仰韶(ヤンシャオ)文化なんかで組織的な農耕が行われていた跡があるようです。
  農業が始まったということなんですが、これによってある社会の中に余剰が蓄積されるようになったわけです。もちろん小麦とか米なんで永久にというわけにはいきませんが、それまでのイノシシの肉と違って長期間保存ができます。しかも、ドングリの実なんかと違って、主食と言われるほど高カロリーで、これさえ作っていればとりあえず飢えて死ぬことはなくなったという、非常に便利なものでした。
  ああ、言っておきますけど、この頃は今と桁違いに生産力が低いというのは忘れないでください。2000円くらいで5キロの米を簡単に買える今とは比較にならないくらい物が少ないということです。
  しかし、それでも余剰は出てくるんですね。そして、重要なのが、その余剰が集まっていく場所は権力者のもとだということです。
  おそらく、商人というのは、この権力者に委託されて、余剰物を管理したり交換したりした人たちから始まったんじゃないかなと思うんです。よく、「御用商人」という言葉が使われますが、おそらく商人というのは初めはみんな御用商人だったんじゃないかということです。
  つまり、古代の社会では、一般国民である農民が生産した物が、いったん権力者のところに集まり、そこで権力者が消費しきれなくなったものを運用していたのが商人だったということです。エジプト古王国(紀元前2686頃~)の時代に、すでに「フェニキア人」というのがいて、エジプトの金や穀物と、レバノンの木材、●レバノンの国旗にも書かれている「杉」ですが、あれを交換していたといいます。エジプトはナイル川の周りは全部乾燥帯ですから、レバノンの木材はありがたかったんじゃないかと思います。
  もう少し時代が進むと、こういう余剰は、単なる生産活動ではなく、戦争の結果としても増大していきます。古代エジプトを例に取ると、今のスーダン一帯、この時代に「ヌビア」と言われていた地域を征服した時に、大量の金を獲得しています。これが中王国(紀元前2040年~)という頃なんですが、新王国(紀元前1500年前後~)の時期になると、シリアやパレスチナにも遠征して、膨大な戦利品を得ています。まあ、早い話が強盗みたいなもんなんですが、権力者である王のもとには、珊瑚で作られた像だとか鉄製の武器だとか、そういうものがたくさん入ってきます。
  こういうものを交換して、権力者がほしいものを手に入れるよう動いていたのが商人です。エジプトだと中王国の時代から、メソポタミアにある国々と交易をしていたという記録が残っています。エジプト新王国の時代になると、いよいよ「商人」という意味の言葉が誕生することになります。この時代の商人は、シリア人です。エジプトとメソポタミア、アッシリアといったオリエント地域を結ぶ中間に住んでいたので、ちょうどよかったんでしょうね。さっき出てきたフェニキア人でいえば、今のレバノンやイスラエルにあった古代都市とエジプトの間を地中海でつないでいたというわけです。
  しかし、あくまでこの時代の経済主体は権力者に限られています。生産した物が権力者のもとに集まってくるので、それを運用する御用商人が誕生したということです。

  エジプトの話をしていると多分知識のない管理人のボロがどんどん出てくると思うので、次回は、日本や中国あたりの話に移りたいと思います。

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Comment

拝啓
今回も興味深く拝見させて頂いております。
物を生産したり、技術を提供する仕事に比べて、商人の作業は異質だと思います。
「こちらで余っている物を向うで欲しがっている」これが飯の種になる訳ですね。次回も楽しみにしています。敬具
和尚 | 2007年10月24日(水) 09:07 | URL | コメント編集

●「恐怖の報酬」?

雑感です。「移動性」が商行為の起源なのかなと思います。物資を運搬する中で、砂漠・原野・海等を移動して危険に晒され、その対価としての利益を求め始めたのが、商行為の起源なのでしょうか?狭い閉鎖的地域内での物々交換では、商人に利益を与えるという発想は生じにくいように思えます。
富の地理的偏在を克服しようとした「移動行為」へのモチベーションは、如何にして芽生えたのか?「商(の国の)」人、フェニキア人、その他商行為の起源に関わった古代民族についての考古学的知見は?色々な疑問が浮かんできます。
RAS | 2007年10月24日(水) 12:02 | URL | コメント編集

●TBです

金属通貨の成立:デフレーション・インフレーションそして通貨 2
http://sun.ap.teacup.com/souun/458.html
市場・貨幣そして貨幣の「他者支配力」
http://sun.ap.teacup.com/souun/447.html
早雲 | 2007年10月25日(木) 00:34 | URL | コメント編集

●ひさしぶりに

私も以前から商取引の起源と貨幣というもののリスクについて記事を書こうと思っておりました。本日こちらの記事に触発されて、ろろさんやあっしらさんとは別な面から見た商取引の根源的意味を考えてみました(急いで書いたのでやや雑ですが)。

例によって多分に概念的ですが、「彼ら」によって仕掛けられた罠から抜け出し、それを超えるためにはどうしても概念レベルで表現せざるを得ないところがあります。商取引(経済)というものは本来人間の行為として、高度に社会的で精神的な行為であり、次の進化へのきっかけが内在されているものだと思います。しかしながら、狂った神である「増殖する通貨」によって、現実が束縛され「進化の機会」が奪われていると思います。
花ブナ | 2007年10月25日(木) 01:24 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

>>和尚さん

>「こちらで余っている物を向うで欲しがっている」
>これが飯の種になる訳ですね。

  そうですね。それだけで済んでいたほほえましい時代がありました。今はそうではないようですが・・・。

>>RASさん

>「移動性」が商行為の起源なのかなと思います。

  そうとも言えますが、基本的には「マッチング」だと思います。その際必要なのが、二つ以上の共同体や社会を行き来していることと、もう一つがそれららの共同体、社会に商行為を可能にするコネクションを持っていることです。
  まあ、このへんはおいおい明らかにしていきたいと思います。私自身も勉強が必要なところです。

>>早雲さん

  良い記事を紹介いただいてありがとうございます。嫌でも参考になってしまうほどです(笑)。

>>花ブナさん

>「彼ら」によって仕掛けられた罠から抜け出し

  私にはこれだけで何のことかよく分かりますが、他の方にもわかるように付け加えさせていただくと、富の偏在を生み出しているある種の人々がいるということですね。
  通貨との関わりについて、どの程度触れようかは迷っていますが、触れざるを得ないでしょうね。
ろろ | 2007年10月25日(木) 06:30 | URL | コメント編集

●管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 | 2007年10月25日(木) 10:41 |  | コメント編集

●>>上のコメントの方

  応援ありがとうございます。貴君のような方に支持されているとは、望外の喜びです。

  リクエストについて、特に党名に関しては、確かにそうだなと思います。もっとこのブログにあった泥臭い(笑)ものにしてもいいかもしれませんね。

  テーマは、扱わざるを得ないものなので、どこかで触れることは確実です。ただ、単独で扱うのは私にとって荷が重いので、他のテーマの一環として扱うことになると思います。

  今後とも、よろしくお願いいたします。
ろろ | 2007年10月28日(日) 07:28 | URL | コメント編集

●はじめまして。

商人(市場)の起源について、大変興味深く読まさせていただきました。
まさに商人とは単独では成立せず、国家(冨の集中)に寄生することで初めて存続できるんですね。

参考になる投稿があるので、是非読んでみてください。

超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=30709&pgh=3
andy | 2007年11月10日(土) 15:26 | URL | コメント編集

●>>andyさん

  どうも、初めまして。

>商人とは単独では成立せず、国家(冨の集中)に寄生することで
>初めて存続できるんですね。

  よくご理解いただけているようで嬉しいです。

  リンク先を拝見いたしました。関係のあるリンクも見まくっていたら、時間があっという間に経ってしまいますね(笑)。
  こういう権威はなくても学術論文並みの水準のものに、無料でアクセスできるというだけで、インターネットの素晴らしさを実感できますね。
ろろ | 2007年11月11日(日) 17:13 | URL | コメント編集

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