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2007.10.06(Sat)

大地と水と人を殺す「バイオエタノール」は不要だ!! 

  あまりこの系統の記事を書いていなかったので、警鐘を鳴らす意味でも取り上げておきます。時間がないので、雑な文面になっているのはお許しください。

バイオエタノール新会社設立/組合員の理解得て推進【北海道】
http://sugar.lin.go.jp/japan/seisanchi/fs_0609b.htm
--------以下引用--------
 JAグループ北海道は19日、バイオエタノールを製造販売する新会社を設立した。社長にはJA道中央会の飛田稔章副会長が就任した。農水省の実証事業で工場を建設し、普及を目指す。飛田社長は同日、本紙のインタビューに答え、同事業が行われる5年間の間に原料栽培から販売も含めた実証をするとともに、「国民のコンセンサス(合意)と組合員の理解を得ることが大きな目的」と決意を語った。

 新会社の名称は「北海道バイオエタノール株式会社」。副社長にはホクレンの佐藤俊彰副会長、十勝地区農協組合長会の有塚利宣会長が就任。常務にホクレンの山田俊夫氏が就いた。

 新会社は本店を札幌市に置き、工場を十勝管内清水町のホクレン清水製糖工場内に建設する。事業内容はバイオエタノールの製造販売、飼料や医薬品に活用できる副産物の調査研究、販売など。

 工場の主要施設はエタノール生産や副産物処理、排水処理の施設など。工場の建設費用は概算で60億円、うち30億円が国の補助、24億円を公庫資金から、6億円を自己資金で充てる。運転資金は4億円で、自己資金で賄う計画。

 プラント製造は、三菱商事が統括し、キリンビール、日立造船、日本化学機械製造が担当する。

■飛田社長に聞く/農地活用し再生産を

 ――エタノール製造に取り組む狙いは。

 生産のなかで石油燃料を使う農業者として、エネルギー、地球環境問題に目を向けることは必要。北海道農業にとっては、農産物の需給バランスを調整して、農地の有効活用につながる。畑作では輪作体系を維持していくことが重要。組合員が意欲を持って生産できるよう、食用以外の需要を開拓する必要がある。農地を遊休化させずに活用する全体の取り組みのなかで、再生産が維持できる。

 ――社長としての抱負は。

 今回の事業では、国民のコンセンサスと組合員の理解を得て進めることが重要。その上で、いかに低コストで製造し、販売できるかを課題を洗い出すことを含めて実証したい。この2点が5年間の大きな目的だ。私自身も組合員であり、その立場から事業の意義を発信していきたい。

 国民へは、決して今の食料自給率を下げるものではないことを伝える。米国やブラジルなどのように食料用からエタノールに向けるものではない。

 ――新会社を立ち上げたのはどうしてですか。

 責任の所在を明確にできる。今回の取り組みにはJAグループ北海道が農業をどう守っていくのかという狙いがある。そこに私が社長を引き受けた理由もある。
--------引用以上--------

  要するに、「バイオエタノール」の生産を日本でも始めようという記事です。

  エタノールはアルコールの一種です。理科室で使っているアルコールランプの中身です。メタノールは飲むと目の神経をやられて下手すると死にますが、エタノールは飲めます(笑)。
  そのエタノールを、石油に代わる燃料にしようという方向性が、どうやら世界的に固まってきました。上の記事にあるように、アメリカとブラジルがその方向に向けて動き出しています。
  
  一般的に言われることは、バイオエタノールは石油と違い、原料となる植物の成長の過程で空気中の二酸化炭素を固定し、それをエタノールに精製する(この段階では含まれている炭素原子の数は同じ)ので、空気中に新たな二酸化炭素を排出せずに済む、というものです(カーボン・ニュートラル性)。だから、地球温暖化対策になる、ということも言われます。●昨年よく売れた元米国副大統領の書いた本にもそういうことが書いてあり、我が国の知識人(たとえば●この人なんか)がほんの帯に推薦文を書いていました。
  まあ、確かに何千年前に死んだ植物や動物の死骸(=石油)を引っ張り上げていちいち燃やすよりは、二酸化炭素の大気放出量は少なくて済みそうです。

  しかし、私は現行のバイオエタノールの枠組みには絶対反対です。理由は以下の通りです。

▲バイオエタノールを作るための肥料はほとんどが化学肥料であり
 (堆肥で大規模生産など無理)、その原料は石油


  化学肥料を買う金がない国には、結局高嶺の花になってしまうというわけです。これでは、石油の時と何が違うのかわかりません。

▲バイオエタノールの原料を作るために淡水を大量に使用する

  これが一番深刻な問題と言ってもいいでしょう。トウモロコシの最大の輸出国であるアメリカは、ただでさえすさまじいまでの地下水のくみ上げを行っており、その供給力がもはや限界に達しているからです。

地下水が枯渇――米国灌漑農業「危機」の深刻度
http://www.asyura2.com/0502/social1/msg/657.html
--------以下引用--------
グレートプレーンズと呼ばれて放置されていた半乾燥地帯が、地球上で最大規模というオガララ帯水層の地下水を利用した灌漑によって、大規模農業が盛んになったのは、第2次世界大戦後のことだ。揚水ポンプで汲み上げ、センターピボット方式(長大なスプリンクラーが円を描くように回って散水する灌漑のやり方)など自走式スプリンクラーでの灌漑が普及した。スプリンクラーは棒状で、円を描きながら散水するため、畑は四角ではなく円状になる。上空から見ると、畑は「緑の円」のように見える。その「緑の円」が何千何万にも増え、世界の一大食糧供給地になったのである。

  (中略)

 地下水は長年にわたって大量に汲み上げられ、食糧生産大国の米国を支えてきたといえる。登録された井戸は約13万基にのぼり、灌漑用にポンプで汲み上げた量は、49年と2000年を比較すると約5倍に増えたという。しかし、地下水位はここ半世紀の間に平均約30メートル下がるなど、オガララ帯水層の枯渇が危惧されている。とくに、テキサス州など南部での地下水位低下が大きいという。
 もちろん、効率的な作物輪作や無駄の少ないスプリンクラーの開発など、対策が講じてられている。しかし、帰国後に読んだレスター・ブラウン米地球政策研究所理事長のコラムには、「目の前の食糧需要を満たすために灌漑用の水を汲み上げすぎると、やがては食糧生産の低下を招く」「現在の農民世代は、地下の帯水層の大規模な枯渇に直面する最初の世代でもある」と厳しい指摘があった。

  (中略)

 灌漑水は農地に撒かれると土の中に浸透し、やがて排水され、また川に戻っていく。そのときには土壌のミネラル塩層を透過しているので、排水には塩分が増える。米国西部の水資源開発を描いたマーク・ライナー『砂漠のキャデラック』(改訂版は93年刊、日本語版は99年刊)には、コロラド川から取水の際は塩分濃度が約200ppmだが、排水時は6500ppmになっていると記述があるほど、塩分濃度は高いようだ。
 乾燥地を流れる河川水には塩分が多く、耕作に使い続けると農地に塩分が集積されていく。さらに、排水の仕組みを造らないで灌漑を続けると、作物に利用されなかった灌漑水が地下にたまり、地下水位が上がっていく。灌漑水が混じった地下水には土壌から溶けた塩分がすべて含まれており、作物の成長が阻まれてしまう。

  (中略)

 いうまでもなく、オガララ帯水層のことは米国にとって大問題であり、すでに公的私的レベルでいろいろな対策が取られつつある。しかし米国にとってこの処理は苦手で、手をこまねいているようにも見える。それはオガララの水は典型的なコモンズ(共有財)であるのに、一方で米国社会が基本的に個人の自由競争の市場原理を基本として成り立っているからという一面もあろう。
--------引用以上--------

  ●前回の記事でも少し触れましたが、大規模な農業生産や、その貿易というのはこういう水資源の濫用を前提に成り立っているわけです。

▲本来食糧として使えるものをわざわざ燃料にするロスの大きさ

  エタノールの生成過程で使われる石油、水、労力などを考えても、そのまま小麦やトウモロコシとして食べた方が絶対にお得です。この程度のことにも想像が及ばない人は、ちょっと気をつけた方がいいかもしれません。
  そういう人は「リサイクル」という仕組みに疑問を抱かない人なのかもしれません。牛乳パックを紙に戻すと資源の節約になるとか言われていますが、内側に張ってあるポリエチレンのフィルムをはがすのに薬品や人手を使っています。だから再生紙は高いのです。効率を上げるためには薬品を多く使ってはがしやすくするのですが、これが果たして「環境に優しい」のか疑問です。
  バイオエタノールも、牛乳パックと同じだということです。空気中の二酸化炭素を増やさないなら何をやってもいいというわけではありません。

▲なぜか京都議定書に批准していない国が熱心

  要するに、温暖化なんてどうでもいいと考えている国が、「バイオエタノール・スキーム」とも称すべき現在の流れを作り出しているということです。その国とは、アメリカブラジルです。
  ブラジルは二酸化炭素の削減を批准国に義務づける●京都議定書に加わることになっているとはいえ、2012年からの第二次計画に参加することを「約束」しているだけです。現在化学工業が隆盛し、BRICsの一角などともてはやされている「自称途上国」が、工業の発展に歯止めをかけるような真似をそう簡単にするとは思えません。
  アメリカに至っては、2001年に一方的に京都議定書を脱退したわがまま極まりない国です。こんな国の元副大統領とやらが「北極の氷が溶ける危機です。バイオエタノールを推進しましょう」などと言い出して、信用する方が馬鹿でしょう。
  その元副大統領、アル=ゴア氏についての面白い記事を紹介します。

ゴア「不都合な真実」発覚…電気代月16万
http://www.zakzak.co.jp/gei/2007_03/g2007030527.html
--------以下引用--------
 地球温暖化防止への取り組みを訴えるドキュメンタリー映画「不都合な真実」でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したアル・ゴア元副大統領に対し、地元の保守系シンクタンクが「自宅では大量の電気やガスを消費している」と地元電力会社から得たデータをホームページで公開、言行の一致しない「偽善者」と批判している。

 このシンクタンクは「テネシー政策研究センター」で、同州ナッシュビルにあるゴア氏の邸宅では、昨年1年間で約22万1000キロワット時の電力が使われ、毎月の電気代は平均1359ドル(約16万円)に上ると暴露した。

 これは米国の1世帯あらりの年平均電力消費量1万700キロワット時の20倍にあたる数字で、同センターのドリュー・ジョンソンズ代表は「邸宅には温水プールがあり、敷地内の車道に沿ってガス灯が設置されている。人に説いているような資源節約を家ではしていない」と指摘した。
--------引用以上--------

  もちろん、このことは『不都合な真実』のどこにも書いていません(笑)。まあ、アメリカの金持ちの典型的なライフスタイルですね。
  こんなのが日常茶飯事で、世界の二酸化炭素の4分の1を排出しているような国が環境保護などちゃんちゃらおかしいと思うのは私だけではないはずです。

  そのアメリカが主導でバイオエタノールが市場ベースに乗ってきた理由は簡単です。中東の石油が割に合わなくなってきたから、今度はバイオエタノールで世界のエネルギー市場を支配しようと考えているのです。
  アメリカのようなアングロサクソン人種(やそのバックにいるユダヤ人)の考え方というのは、みんなで決めたルールがあるからそれに従って調和を作ろう、というものではありません。自分に都合のいい枠組みを構築し、そのフォーマットを握って他国を支配するというのが彼らの典型的な思考様式です。
  日本はいつもこういう「枠組み変更」でババを引かされる役のようです。
  かつて日本は、アメリカやイギリスが作った「国際決済銀行(BIS)の自己資本比率変更」(参加する銀行の自己資本比率を4%から8%に引き上げ)というルールにまんまと乗っかり、自国経済を破滅に追い込んだことがあります。日本は長期の借入金を前提として銀行・信用金庫と企業が協調していくという慣行でいたのですが、銀行が自己資本比率の引き上げのために強引な債権回収に出て(いわゆる「貸しはがし」)、中小企業の破産とそれに続く中小規模の金融機関の破綻が相次ぎました。
  ちょうどその頃「キャッシュフロー経営」などという、アメリカ生まれの概念がマスコミや経営者向けの指南書でもてはやされていました。
  そういう外来のコンセプトを、何の疑いもなく吸収する・・・そこからして負けているのです。欧米生まれの枠組みや概念には、常に「フォーマットの把握による他国支配」という目的があるのだと思って警戒すべきです。

  バイオエタノールの話も同じです。アメリカが、エネルギー分野で「枠組み変更」を仕掛けてきたのです。上記のBISの基準変更の時には「金融の自由化・グローバル化」が大義名分だったわけですが、今度はそれが「地球温暖化防止」になったというだけです。
  北海道バイオエタノール社の場合は、あくまで規格外作物に限定してエタノールへの転換をはかるということですが、「農作物を(きわめて効率の悪い)エネルギーにする」という突破口ができてしまったわけです。
  プラント製造に、三菱商事(典型的な国産グローバリスト。意味は●こちら参照)が絡んでいるのがそもそも怪しいですね。三菱グループはアメリカの大財閥ロックフェラーと関係が深いことでも知られています。バイオエタノールの始動で商品作物の値段が高騰して、ロックフェラー系列のカーギル社がかなりの利益を上げているようです。
  いったい、誰のためのバイオエタノールなんだと言いたくなりませんかね?

  もし、日本でバイオエネルギーを導入するとしたら、トウモロコシやサトウキビではなく、稲のわらや木くず、さらには原木そのものを原料とする「ソフトバイオマス」でなければなりません。
  前にも紹介しましたが、アルコール自動車に取り組んでいるホンダと、RITE(地球環境産業技術研究機構)がこのソフトバイオマスの実用化を決定づける画期的発明をしました。

RITEとHonda、セルロース系バイオマスからのエタノール製造新技術を共同開発
http://www.honda.co.jp/news/2006/c060914.html
--------以下引用--------
財団法人 地球環境産業技術研究機構(RITE)とHondaの研究開発子会社である株式会社 本田技術研究所(以下Honda)は、植物由来の再生可能資源であるソフトバイオマスからエタノールを製造する技術に関する共同研究の成果を発表した。

バイオエタノールは燃焼時に放出されるCO2が、もともと植物が光合成により取り込んだもので、大気中のCO2総量に影響を与えない為、カーボンニュートラルな燃料として、地球温暖化対策に有効なエネルギー源として注目されている。

しかし、現在のバイオエタノール製造は、サトウキビやとうもろこしの糖質や澱粉質など食用と同じ部分を原料としているため、供給可能量に限りがある。

今回の共同研究では、これまで困難とされてきた、稲藁など、食用に供さない植物の茎や葉といった、ソフトバイオマスに含まれるセルロース類からアルコール燃料を製造する技術の基盤を確立し、実用化へ大きなステップを踏み出した。

RITEの極めて高度なバイオ技術とHondaのエンジニアリング技術の融合により新たに開発されたRITE-Hondaプロセスは、セルロース類からのバイオエタノール製造に道を開き、大幅な増産を可能とするものである。

そのプロセスは、以下の各工程から成り立っている。

1)ソフトバイオマスからセルロース類を分離する前処理工程
 2)セルロース類の糖化工程
 3)微生物による糖からアルコールへの変換工程
 4)アルコールを精製する後処理工程

既存の技術では、主にソフトバイオマスからセルロース類を分離する工程で副次的に生成される醗酵阻害物質が、糖をアルコールに変換する微生物の働きを妨げ、エタノールの収率が極めて低くなる。これが、ソフトバイオマスからのアルコール製造の大きな障害になっており、解決する策は今まで見出されていなかった。

微生物によって化学物質を製造するバイオプロセスの開発で世界的に著名なRITEは、従来技術に対し飛躍的に生産効率の高いRITEプロセスを確立、これまでもバイオエタノール製造関連を含む、多くの成果を発表してきた。

今回、RITEの開発した糖をアルコールに変換する微生物であるRITE菌を使い、Hondaのエンジニアリング技術を活用し、醗酵阻害物質による悪影響を大幅に減少させるRITE-Hondaプロセスの開発に成功、従来のセルロース系バイオエタノール製造プロセスと比較してアルコール変換の効率を飛躍的に向上させることが可能となった。

このRITE-Hondaプロセスは、バイオエタノールの大幅な増産と利用の拡大を可能とし、持続可能なエネルギー社会の実現に向けた大きな前進となる可能性を秘めている。

今回の成果により、ソストバイオマスからのエタノール製造に関して、基礎的な課題がすべて解決したこととなり、今後は、工業化に向けて研究を進め、現在は別々の処理で行っている4つの行程をひとつのプラント内で連携させるシステムの開発に取り組み、この連携システム内でのエネルギーリサイクルによる省エネルギー化と低コスト化を図る。

また、新しいバイオアルコール製造システムの社会適合性や経済性を検証するために、パイロット・プラントによる実証実験を計画している。

RITEとHondaは、これらの共同研究の成果を基盤として、将来はエタノールだけにとどまらず、バイオマスから自動車用材料を含むさまざまな産業用物質を生みだすバイオリファイナリーへの進化を目指し、持続可能な社会の実現に向けて、更なるCO2低減による地球温暖化防止に貢献していきたいと考えている。
--------引用以上--------

  さらに、こういうバイオマス技術もあります。

「海藻からバイオエタノールを400万トン/年生産」水産振興会構想発表・2013年から実証事業開始
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2007/05/4002013.html
--------以下引用--------
農林水産省所轄の財団法人【東京水産振興会】の研究委員会(座長・酒匂敏次東海大名誉教授)は5月9日、バイオエタノールを海藻(かいそう)から大量に生産する構想を発表した。同振興会の調査研究委員会がまとめたという。

元記事によると海面に浮かべた網でアカモク(ホンダワラ科)やコンブなどの海藻を、海中に浮かせた巨大な網にタネや苗を植えて養殖し、工場も洋上に建造。その工場で海藻を材料としてバイオエタノールを生産するという。

この仕組みでは原材料の調達コストが現在バイオエタノールの主要材料であるとうもろこしやさとうきびなどの穀物と比べると安く、新たな技術開発も少ないため、ハードルは比較的低いとされている。また、食糧との競合も避けられるので、現在すでに影響が出ている価格全体の引き上げなど、食糧方面での悪影響も防げるメリットがある。

試算では日本の領海と排他的経済水域(EEZ)をあわせた海域約447万平方キロメートルのうち1~2%を用いるだけで年間1.5億トンの海藻を養殖でき、この海藻から400万~500万キロリットルのバイオエタノールが生産できるという。これは現在の日本国内のガソリン使用量の約1割にあたるとのこと。

当計画では2013年頃から実証事業を始めるべく各方面に働きかけをしており、漁業者や民間企業が事業主体になることを想定しているが、スタート時は国の事業とするように、国に働きかけるという。
--------引用以上--------

  なぜここに北海道のエタノールと同じ三菱が絡んできているんだろうというのが疑問ですが、まあ研究所ですからたまたまそっちの方に研究が転がってしまったということでしょう。
  上の引用にもあるように、できるだけ早く国が主体になって研究すべきですね。こういうものは初期段階では社会主義でやらないと軌道に乗りません。

  どうせやるなら、こういうものに大量に金と人を投下しないと駄目です。
  そうした上で、「大地も水も人も殺さない、やさしさで出来たバイオマス」として、その製造技術を発展途上国に伝授するのです。きっと、日本は素晴らしいと思う国が増えるでしょう。これに燃料電池技術が加われば完璧です。
  ロシアが牛耳る天然ガス路線にも乗らず、アメリカ・ブラジル式の環境破壊エタノールにも追随せず、資源乞食の中国とは戦うレベルをずらし、なおかつ誰も不幸にしない仕組み・・・こういう新機軸を、日本人の手で世界に広めるのです。それこそが、アングロサクソンやランドパワー諸国に飲み込まれずに、日本が生き残る道です。
  アメリカの後ろをくっついていけばうまく行く、(アメリカが作り出したアメリカに都合の良い)「世界の流れ」に乗り遅れないようにするなどという考えをしていてよい時代はもう終わっています。水、肥料、人件費、地力、全てにおいて無駄の固まりであるアメリカ流バイオエタノールなど、1ミリリットルでも作る必要はありません。
  現在主流であるバイオエタノールは、商品作物(特に小麦とトウモロコシ)の高騰や、地下水のさらなる枯渇など、悪影響ばかりです。地球にきびしく、人間を不幸にするアメリカ流バイオエタノールなど、我々には必要ありません。

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Comment

●ピザテンフォーの試み

はじめまして、ピザテンフォーのyutakarlsonです。ピザテンフォーでは地球温暖化対策のため、紙のピザボックスそのものをなくす運動を展開しています。詳細は私のブログをご覧下さい。紙のピザボックスをなくす運動のほか環境問題についての私の考えなど掲載してあります。よろしくお願い致します。
http://yutakarlson.blogspot.com/2007/10/blog-post_05.html
バイオ燃料に関しては、私も非常に懐疑的です。

yutakarlson | 2007年10月06日(土) 11:28 | URL | コメント編集

●TBです

バイオ燃料エタノールブームに隠れたリスク
http://sun.ap.teacup.com/souun/110.html
食料・環境への悪影響なしで達成できるのか 輸送用燃料の10%をバイオ燃料にのEU目標
http://sun.ap.teacup.com/souun/697.html
豪州農業が破局的危機に直面 豪首相 数週間中に大雨がなければ農地灌漑は禁止 
http://sun.ap.teacup.com/souun/620.html
中国 エタノールビジネスが過熱 トウモロコシ不足で食料不安を周辺国にも輸出の恐れ
http://sun.ap.teacup.com/souun/596.html
早雲 | 2007年10月06日(土) 19:00 | URL | コメント編集

人もまた自然の一部ですからねー。

バイオエタノールで人が苦しんだら、結局何の意味があるのか分からない。
というか、事実全く何の意味も無く、誰かさんが儲けるための仕組みでしか
ないのでしょうけど。

ということで、自分も「押し付けの米国流バイオエタノール」には
大反対であります。

noa | 2007年10月06日(土) 20:44 | URL | コメント編集

>>yutakarlsonさん

  リンク先拝見いたしましたが、

>多くの都市で、ピザボックスは油などで汚れるため、
>資源ごみとしてだすことはできません

  これ結構いやですよね。というか、あの容器自体が無駄でしょう。日本の出前のように、上にかけるラップ以外は再利用という風にするべきです。
  ペットボトルにしても何でもかんでもリサイクルという風潮にしても、全て企業の論理で動いていますね。このブログで非難しているグローバリズムそのものです。

>>早雲さん

  そんなにたくさん扱っていらっしゃったんですね・・・先ほど拝見いたしました。アメリカの推進するバイオエタノール事業に100%理はありませんね。あるとすれば、一部企業の「利」だけです。

>>noaさん

>事実全く何の意味も無く、誰かさんが儲けるための仕組みでしか
>ないのでしょうけど。

  もうはっきり特定していいでしょう。農産物を扱うグローバリスト企業「モンサント」「カーギル」、およびそこからロビーを受けているアメリカとEUの政治家です。
  農協を解体して、米農家をエタノール農家にするつもりかもしれません。そのような動きには全力で抵抗すべきです。
ろろ | 2007年10月08日(月) 06:30 | URL | コメント編集

日本の特性に合わない種類のエタノール事業への進出は、戦前のドイツ地政学輸入に似ていますね。島嶼・海洋国家にはそれにあった“道”があるはずです。個人的には海草を利用した方法が、養殖漁業等にも関連してくるので検討価値があると思います。
RAS | 2007年10月08日(月) 08:45 | URL | コメント編集

●食糧の自給とエネルギーの自給はワンセットで

食糧の自給とエネルギーの自給はワンセットで考えるべきですね。農林水産省と経済産業省で管轄が違うというのも問題だと思います。

バイオエタノールの普及は米国の経済優先主義が起因していると思います。
大坂佳巨 | 2007年10月08日(月) 18:23 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

>>RASさん

>島嶼・海洋国家にはそれにあった“道”があるはずです。

  その通りだと思います。戦前の我が国はご指摘の通りにドイツの「ハウスホーファー理論」を真に受けて満州に生存圏とやらを確立しようとしました。実際にはその生存権獲得がさらなる敵を生みました。ハウスホーファー理論に欠点があったというよりは、何も考えずに取り入れた軍部の責任です。
  岸信介・佐藤栄作の兄である佐藤市郎は高位の海軍軍人ですが、軍艦の中でさえ外書を愛読していたそうです。他の幹部も推して知るべしでしょう。明治以降、そんなやつばっかりがトップにくるのが我が国です。
  教育基本法の言う「個人の尊重」、アメリカ流の大量生産大量消費、そしてバブル以降の金融資本主義礼賛・・・明治以降、どうも「かぶれ」共が我が国に似合わない燕尾服を着ようとして、長すぎるズボンの裾に足を取られてコケる事例が多すぎます。てめえだけ転けていればいいのに、国民までいっしょに転かすところが頭にきますね。
  右や左にこだわると、そういう「かぶれ」の犯罪的行動を見逃すおそれがありますね。

>>大坂さん

>食糧の自給とエネルギーの自給はワンセットで考えるべきですね。
>農林水産省と経済産業省で管轄が違うというのも問題だと思います。

  上位で統括するセクションがあれば別ですが、日本は完全な縦割りですからね。農水省と経産省を統合して「産業省」にしたらいいと思います。そうすれば合理的な国家戦略を立てるのに役に立ちます。現行の仕組みだと、農水省がグローバリストに各個撃破されそうで気がかりです(農水省の課長が輸入米の関係で立件された事件は、その一端と思います)。

>バイオエタノールの普及は米国の経済優先主義が起因していると思います。

  あの国のなすことは、いちいち醜悪ですね。もともと文化伝統がなかっただけに、市場原理主義に強姦されて本格的に狂ってしまったようです。かわいそうですが、もう見放した方がいいでしょう。環太平洋同盟という枠組みにして、海軍を置いてもらうくらいでいいでしょう。
ろろ | 2007年10月08日(月) 20:24 | URL | コメント編集

●森林資源の利用も考えたい

林業従事者の私としては、森林資源の利用も考えたいところですが...

日本の森林資源の年間成長量は約11600万m3と言われています。全量針葉樹として重量換算すると、比重の0.4を掛けて4640万トン。海藻が「排他的経済水域(EEZ)をあわせた海域約447万平方キロメートルのうち1~2%を用いるだけで年間1.5億トンを養殖でき」るのに比べると、資源としてのポテンシャルも低いし、生産、運搬等にかかるコストも海藻の方が有利のようですね。

燃料革命以前の山村は都市への燃料供給地でもありました。新たな技術開発により日本の山村が再び都市への燃料供給地として復活すれば、過疎化の構造的な問題も解消の方向へ向うと期待されるのですが...、なかなか難しいようです。
愚樵 | 2007年10月09日(火) 20:01 | URL | コメント編集

●>>愚樵さん

>新たな技術開発により日本の山村が再び都市への燃料供給地として
>復活すれば、過疎化の構造的な問題も解消の方向へ向うと期待
>されるのですが...

  私はむしろ、地方のエネルギー的自立という観点から、バイオマスを生かすべきだと思っています。

  以前からこのブログでも紹介している「自然通貨」とバイオマスエネルギーをリンクさせるのです。そうすれば、エネルギーの地産地消が進み、地方がグローバリスト(東京に本社を置く石油会社や商社)に生殺与奪を握られることを防ぐことが出来ます。
  現代の東京と地方の関係は、アフリカとヨーロッパの関係に似ています。ヨーロッパが金融を握り、生存に必要な物質(穀物とエネルギー)の供給ルートを牛耳ることで、アフリカは商品作物を栽培して外貨を稼ぐことでしか生きられなくなっています。外貨の多寡で競ったら、絶対にヨーロッパに勝てません。
  北海道バイオエタノール社の何がいけないのかというと、以前の記事で紹介した「十勝産小麦のカップラーメン」と同様に、貨幣価値の獲得を唯一無二の目的にしてしまっていることです。貨幣価値を獲得するために生産活動を行うことは、地方を都会のニーズに従属させるということでもあります。だから、輸送コストだとか中間マージンというものが問題になってしまうのです。
  工業製品を買ったりするために、或る程度通貨を稼ぐ仕組みを残す必要はありますが、まず生存に関わる部分を地方が自律的に解決できる仕組みを作ることが大切です。
ろろ | 2007年10月09日(火) 22:57 | URL | コメント編集

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