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2011.11.13(Sun)

「世界で戦う」夢は、せいぜいスポーツの中だけにしておいた方がよい 

「江刺りんご」1個3万9千円、初競りで落札
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111112-OYT1T00275.htm

 「江刺りんご」のブランドで知られる岩手県奥州市江刺区産の高級リンゴ「サンふじ」の初競りが12日、盛岡市中央卸売市場で行われ、最上級の「特選」1箱(10キロ・28玉)が110万円の過去最高値で落札された。

 1個約3万9000円になる。

 JA江刺によると、昨夏の猛暑で花芽が育たず、今年の収穫量は例年の8割程度を見込むが、品質に変わりはないという。落札した盛岡市の青果仲卸会社「みちのくフルーツ」の大川由紀夫社長(58)も、「甘さと酸味のバランスが抜群。めったにお目にかかれない」と太鼓判を押す。

 落札を依頼したのは、同市の小売業「賢治の土」の畠山武志社長(54)。畠山社長は最高値更新にも、「震災や放射能にめげず作った農家のことを思うと、決して高くない」と話し、市内の商業施設で1~2日飾った後、復興に取り組む県内の沿岸市町村へ寄贈を考えているという。


こういう記事を見て、喜んでいる人はかなり多いのではないかと思います。なんだ、日本には十分売り物になる農産物があるじゃないか、と。

結構驚くことは、日本人というのは、自分のところの「技術」や「農作物の品質・安全性」に、アタマの善し悪しや収入の多寡などを問わず、かなり自信を持っているということです。たとえば、小学5年生が、中国の新幹線事故みたいなことは日本では起きないとか、さらっと口にしたります。

これをもう少し抽象化すると、日本人は、他国、特にアジアなど遅れて文明化した国に対して、自分たちは違うという優越感、少なくとも、自分たちは他国と比べて特殊であるという意識をもちやすいということでもあります。もちろん、そのことには善悪両面があると思いますし、その問題をここでいま長々と論じることは趣旨から外れるので控えます。

一つだけ確実に言えるのは、そういう意識の裏返しとして、明治(近代化)以降、日本人は他国にどう思われるか、世界の中でいかに価値のある存在であり続けようか、そういう問題に腐心し続けたということです。

ついこないだ、野田とかいう男が「交渉参加に向けた各国との協議」に入るとのたまったTPPですが、これには農作物の関税撤廃という話が含まれています。しかし、注意すべきなのは、TPPに参加している国は、アメリカを含めて一次産品を輸出している国で、日本の農作物を売り込む余地なんてありません。一番買ってくれそうなTPP参加国にシンガポールがありますが、この国と日本はもともと農産品の関税率が0.2%しかなく、関税撤廃したところで輸出が劇的に増える余地などありません。

そういう現実は隠しつつ、「日本の農産物はブランドがあるから、世界と競争できる」というメッセージを伝えてやれば、TPP=農業問題という大いなる誤解と相まって、ものをよく調べようともしないトーキョーやオーサカの人々は「じゃあ、TPP入っても大丈夫じゃん」となっていくような気がします。

だから、TPP推進派にして原発推進派、社主である正力松太郎がCIAからコードネームを頂戴するほどの米国工作員だった読売新聞が、こうやって超高級リンゴの記事をわざわざこういうタイミングで出してくるわけです。ええ、そう、本質はプロパガンダということですね。

そういう空虚なメッセージに惑わされずに、自分の生活を取り巻く現実から物事を考えていくことが大切です。メディアを全部疑えとは言いませんし、事実の収集という面ではどうしても彼らを頼りにしてしまうのは仕方がないことですが、せめて出てきた物事の意味付けくらいは自分で行えるようになりたいものです。

農業というのは、狩猟採集ではまかないきれない人口を支えるために必要不可欠の要素であり、それをなるべく国内で完結するということは非常に重要です。担い手の高齢化とか、農協の殿様商売だとか、そういう部分は「各論」です。そういう枝葉の問題にひきずられたあげく、PP等の「ガイアツ」により、先に述べた国内完結という原則を曲げてよいものではありません。

リンゴやさくらんぼのような高級化しやすい果実(極端な話、なくても死なない)作物について、やれ海外でも通用するだの、中国や香港の金持ちが買ってくれそうだの、そういう話に浮かれているのはあまり賢いことではありません。自分がどうやって生きているのか、これからどうやって生きていくことができるのか、そういうところに想像力を働かせましょう。

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