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2011.02.10(Thu)

アジアと比較されると落ち着かなくなる人は要注意だと思う 

  記事を書いていきたいと言いながら、一月近く放置してしまい、申し訳ありません。気になる「ニュース」があったので、取り上げておきます。

自衛隊の国外活動に不満=国際貢献で韓国と対比-米国家軍事戦略
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011020900957&rel=m

 米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長が8日に公表した新たな国家軍事戦略は、不安定化するアジアへの米軍シフトを鮮明にし、日米韓の同盟の重要性を強調する一方で、日本に対しては、暗に自衛隊の国外活動参加を促した。韓国の国際貢献と対比させており、自衛隊の海外派遣をめぐる日本の対応に不満を示した形だ。
 同戦略は、「自衛隊の域外での運用能力改善に協力する」との記述に続き、「韓国は世界で米国が取り組む安全保障の努力を支援する確固たる同盟国であることを証明してきた」と称賛した。
 同戦略は、昨年決定された国防計画見直し(QDR)に基づき、米軍の運用指針や優先課題を具体化したものだ。QDRも「地球規模の安全保障への同盟国とパートナーの貢献を促進する」と強調していた。 
 戦略が自衛隊の域外活動に言及した背景には、オバマ政権が厳しい戦いを続けているアフガニスタンでの対テロ戦に自衛隊が参加していないことへの根強い不満があるとみられる。国際治安支援部隊(ISAF)によると、韓国は200人以上を派遣している。
 ゲーツ米国防長官は1月に訪日した際の記者会見で、「日米同盟は両国を団結させる利益と価値に基づく平等のパートナーシップであることを覚えておくことが重要だ」と述べ、同盟国としての役割分担と責任を果たすようくぎを刺していた。


  この記事を読んで、「日本の国際的地位が低下する!」とか「韓国に負けてはいけない!」などと思ってしまった人、残念ながらあなたは重症です。
  いいですか。この「不満」とやらを表明しているのはどこか、見てみて下さい。

>米軍制服組トップのマレン統合参謀本部議長

>ゲーツ米国防長官

  アメリカ政府関係者、米軍関係者が発信元です。政治的な発言というのは、中身よりも、誰が言っているかということの方が重要な場合があります。その人物が指向する行動から、発言の意図を読み取ることができるからです。
  アメリカ政府の関係者が発言しているということは、アメリカ政府にとって都合が良い方向に受け手を誘導したいということです。要するに、日本の自衛隊をアフガニスタンという戦地に送り込みたいわけです。そういうことも考えずに、「韓国の国際貢献と対比」という部分を見ただけで、頭に血が上ってしまう人が一番危険です。
  しかも、ネット上で私が見聞きした範囲内に過ぎませんが、韓国だの北朝鮮だの中国だのという文字を見た瞬間に頭の血が沸点に達してしまうお馬鹿さんに限って、やれ新聞は民主党の味方だの、年寄りはメディアリテラシーがないだの、さも自分たちだけが真実を知っているかのようなことを言っている傾向がありました。最近珍獣観察にも興味が失せてすっかり政治ブログランキングのブログなど見なくなりましたが、相変わらずそんな感じなのでしょうか?
  アメリカ政府が、アメリカの利益をなるべく大きくするようなメッセージを発信するのは当然です。政府とはそういうものだからです。どんなに善い政府も、国民国家である以上、その国の国民なり企業なりを擁護する方向で動いているのは間違いありません。
  だから、どこそこの政府がメッセージを発したら、「どんだけ我田引水なんだろう」という目でその中身を吟味しなければいけません。ネット上で活発に発言をなさっている(中身があるかどうかは知らないが)人は、中国や韓国、さらにいえばロシアあたりの政治的意図には敏感なのに、アメリカを中心とした欧米の国々の言うことは中立で客観的だと思っている人が多いようで、呆れるばかりです。

  そういう意味で、この記事は、というより、アメリカ政府関係者の発言は、欧米は日本の助言者であると思い込んでいるような「メディアリテラシー豊かな人びと」に対して効果的な内容になっています。
  特にそう思う部分は、日本と韓国を比較しているところです。日本人の大半が、韓国や中国、さらには東南アジアの国々を自分たちより遅れている「下」の存在であると思っています。意識しているかどうかは別として、かなり沢山の人がそういう思いを持っています。チュウゴク産の食品で不祥事が出てくるとSNSの日記やブログのコメント欄が盛り上がるのは、そういう優越感が形になって表れたものといえるでしょう。
  だから、こういう風に「アメリカは日本より韓国を評価している」という記事の書き方をされると、あんな国に負けてたまるか、という変な負けじ魂みたいな気持ちをもってしまうわけです。もっとも、韓国や中国も「俺の方が欧米に評価されているんだぞ」ということを誇りたがる馬鹿な心理的傾向を持っていますから、この辺は五十歩百歩かも知れません。
  思うに、日本人を扇動したり、大事なことから目をそらしたい人びとは、日本人がどういう情報をばらまくと過敏に反応するかをかなりよく研究しています。気をつけたいところとしては、

・他のアジア諸国と日本を比較して日本を評価している(高いか低いかは問わない)
・勤勉さや協調性を必要以上に誉めあげている
・未来の不安を煽る(少子高齢化など)
・敵・味方を二分して論じる


  あたりでしょう。一つ目は、先に述べた黄色人種に対する優越感、二つ目と三つ目は真面目に物事を考える性質をうまく利用されている例です。最後のは、最近特に増えた言説で、どうも小選挙区制が導入されたあたりからこういう考え方をする人が増えてきたのではないかなという気がしています。

  断っておきますが、私も「アジアはダメだ」的な発想は持っています。しかし、私がブログのコメント欄で朝鮮人をバカにしないと精神的安定を保てない人と違うのは、「アメリカはもっとダメだ」「ヨーロッパもダメだ」もっといえば「ていうか、近代経済システム自体がダメだ」、究極的には「その中で生きている自分もダメな部分がいっぱいある」と思っているところだと思います。
  もちろん、私自身が●ここの前身のブログを書いていた頃に比べて、生活に先行きが見えてきて不安が小さくなったというのもありますが、そういう気持ちを持つように心がけるようにすることで、自分が今立っている位置を相対化して見られるようになります。中国韓国みたいなレベルが低い連中が馬鹿なことを言ったり、欧米のキモい連中が「おまえらはダメだ」みたいなことを言ってきたりしても、オタオタしなくなるのです。
  このブログの読者の皆さんが、そういう心のゆとりを身につけて、メディア経由のメッセージを鼻で笑えるようになることを願っています。

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Comment

韓国、中国は世界で日本と同格ではありませんよ笑いながら遠くでみていましょう。
よっしー | 2011年03月03日(木) 13:11 | URL | コメント編集

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