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2011.01.18(Tue)

鏡の間を出でよ 

また忙しくなってきてしまったもので、簡単な文章で済みません。

私は時たま「冷たい人間だ」と言われることがあります。なんでなのかなと思ったんですが、多分、個別の現象より、それを何が引き起こしているかという大元の原因の方に関心が向いてるからなんじゃないかというところに行き着きました。

個々別々の出来事で大騒ぎしないというのは、ある意味非常に楽です。なんでかというと、いちいち精神をかき乱されずに、やるべきことをやるという風に気持ちを持っていくことができるからです。

それが一番あてはまるのは経済に関する話題です。

たとえば、今の日本は不況だから景気をよくしなければダメだとか、少子高齢化しているんだから増税や負担増をやっても財源を確保しなければダメだとか、そういう議論に加わろうという気がそもそも起きません。

なんでかというと、今の経済のシステムがある限り、行き着く場所は全て同じだという結論が見えているからです。

今の経済の仕組み、呼びにくいので仮に「近代経済システム」とでも呼んでおくと、このシステムは誰にでも分かるいくつかの特徴があります。

a.人間の活動力の交換が、ほぼ全てカネによって行われている(物々交換の例外性)
b.カネを得るには、自分の作った物や労働力を売るか、金を持っている人間から借りるしかない
c.カネを借りると、金利をつけて返さなければいけない


そんなの当たり前だろ、なんて言ってるあなた。そんなこと言ってるから、新聞の見出しや中吊り広告を見て世の中終わりだとか思ってしまうんですよ。

たまにはちょっと目線を変えて、いろいろ考えてみてください。

さて、上に挙げた特徴から導き出される事柄を見てみましょう。

・企業や個人が少し規模の大きい経済活動を行おうとすれば、人からカネを借りることになる
・そのカネには利子がついているため、返済するには元金よりよけいに稼がなければならない
・よけいに稼ぐためには、今よりたくさん売らなければならない(拡大再生産、もしくは生産性の向上)
・たくさん売っていると、物やサービスの量がカネの量よりも多くなってしまい、物やサービスの価値が落ちる(いわゆるデフレ)
・デフレになると、物やサービスが売れなくなるので、必然的に値段を下げざるを得なくなる
・そうなると、物やサービスを生み出すための材料費や賃金は低くせざるを得ない
・それをやると、物やサービスを買うためのカネが出回らなくなり、もっとデフレが進む


まさに、今の日本がはまっているドツボですね。

このような現象は、一番最初に上げたa、b、cという仕組み、つまり近代経済システムそのものから導き出されるもので、目先の仕組みを替えたり、個人個人が頑張ったりして解決できるものではありません。

近代経済システムの下で、永久に物やサービスが売れ続けるための条件はたった一つだけです。それは、

・誰かが世の中にカネを放出し続け、物・サービス≦カネという状態を作り出し続ける


ということです。

その「誰か」というのは、基本的に二人しかいません。「政府」「企業」です。

この出し続ける、というのも、別にないものを作っているわけではなくて、どこかから取ってきたカネ(税金とか、売り上げとか言われる)を、また世の中に放り出しているだけです。

政府がそれをやれば財政支出ということになり、企業がやれば賃金アップ、もしくは設備投資ということになります。

しかし、企業は自分のところの利益を追求することが存在意義なわけですから、デフレになったら賃金はカットします。最近の日本人が大好きな「自助努力」というのはそういうものです。日本人の平均給与が1997年から10年間連続下がったのは、まさに企業努力のたまものなのです。

そうなると、結局政府がやるしかないということになります。

しかし、それを聞くと今の日本人は「うっ」となるわけです。はい。そうですね。政府が「ムダ」なカネを「バラマキ」することになるわけですからね。

昔の私はそういう考えをする人に対して、誤りだ、考え直せ、と一生懸命言っていた訳です(今でも同じようなことをやっている人がいます)が、多分もう私や物事を分かっている学者が何をいってもムダでしょうね。もういい加減熱くなるのも疲れました。

では、仮に、物事をよく分かっている政府(たとえば、中曽根政権以前の戦後日本政府)が、じゃんじゃんカネを国内に放出し続けたとしましょう。

しかし、そんなことが永遠に続かないことはすぐにわかるはずです。なぜなら、我々が地球環境という有限なシステムの上で生存しているのにもかかわらず、近代経済システムは無限の拡大がなければ成り立たないシステムだからです。

たとえば、ある国のGDPが5%拡大したとします。GDPは(いろいろ問題はある数字だが)、その国の中で行われた経済活動、言い換えれば財やサービスの交換がどれだけ多かったかを表しています。そうだとすれば、GDPが5%大きくなったということは、国内で使われたエネルギーが5%増えたということでもあります。

ということは、それだけ多く石油なり天然ガスが消費されていることになるわけですから、いつか、というか、経済が発展すればするほど、どんどん終わりの時が近づいてくるわけです。

だから、私は、中国が日本のGDPを抜く!などとニュースで騒いでいた時、ずっと「中国も日本やアメリカみたいになるのか、かわいそうだなぁ」としか考えていませんでした。

あの国の環境破壊は、中国人がバカだからではなく、世界の経済を引っ張っていけるほどの経済発展が生み出した排泄物みたいなものです。日本も昔は四大公害みたいな形で、たくさん排出していたはずです。

じゃあ。発展なんかしなけりゃいいじゃねえかよ、と思うかもしれませんが、それは無理です。近代経済システムというのは、生きていこうと思えば発展を目指すしかありません。

個々人のレベルでは、現状維持で生きていけるという人は結構います。しかし、社会全体としては、どこかで前よりたくさん稼いで金利を含めた借金を返済していかなければ成り立たないようになっています。

資金繰りに苦労していて、発展しないとバタッと倒れるような企業を「自転車操業」などと言ったりしますが、そんなことを言ったら近代経済システムを取っている国、というか、全世界が今や自転車操業しているのです。

そんなことをしたら、日本も中国もなく、みんな一緒に死んでしまうことは誰にでもわかるでしょう。

しかし、人間というのは身の回りのことしか考えませんから、来年の給料はいくらだろうとか、俺の会社の売り上げは前年比プラスだマイナスだとか、そんなことしか考えられません。要するにみんなカネの亡者になっています。私だってそうです。今の仕事をやめたら、まず売上げを増やそうということから考えるはずですから。

それもある意味、仕方がないでしょう。今の経済システムの中で出来る、ほとんど唯一の生存方法は、カネを稼ぐことだからです。

もうお分かりだと思いますが、個々人が努力してカネを稼ぐことで、近代経済システムが抱えている宿命を変えることはできません。福祉だとか分配だとかも、いくらやってもムダです。(←こういう言い方が冷たい風に聞こえるのかもしれませんね)


だったら、どうすればいいのか?


簡単です。冒頭に挙げた、

a.人間の活動力の交換が、ほぼ全てカネによって行われている(物々交換の例外性)
b.カネを得るには、自分の作った物や労働力を売るか、金を持っている人間から借りるしかない
c.カネを借りると、金利をつけて返さなければいけない


この三つの仕組みを変えてしまえばいいのです。

それを考えずに、世の中がどうだこうだ論じるのは、鏡張りの部屋にいるようなものです。鏡をいくら見ていても、昨日と同じ自分が映っているだけです。鏡に顔をどう映すか、磨けば美しくなるかどうか、そんなことをいくら考えても意味がありません。

たった一つの方法は、そうです。わかりますね。鏡を壊して、外に出ることです。

さあ、一緒にハンマーを持って、スカッとしませんか?

そんなことを言っているだけでは学生運動家(爆)と変わらないので、具体的にどういう風にしていったらいいか、こちらでぼちぼち書いていくつもりですので、お楽しみに。


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Comment

<福祉だとか分配だとかも、いくらやってもムダです。>
さっそく年金受給年齢の引き上げが検討されるようですね。今の経済システムではこうなるのは宿命といえるかもしれません。今までは年金をもらうまで頑張ろうという気持ちにもなっていたのですが、これ以上引き上げられるとその意欲もなくしてしまう。
いっそ、年金をもらわないで生きる老後を考えてみたいです。それはもう、鏡を壊して外にでるような気持ちになりますけどね。
momotarou | 2011年01月23日(日) 01:04 | URL | コメント編集

●>>momotarouさん

>鏡を壊して外にでるような気持ち

どうやって外に出るか、こちらのブログでも徐々にですが紹介していきます。

ポイントは、総需要だとか景気だとかいったものに左右されないものは何かを考えることだと思っています。
ろろ | 2011年01月28日(金) 11:17 | URL | コメント編集

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