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2009.12.20(Sun)

もう景気は良くならない(3) 

デフレや不景気を喜ぶ人がいる、と言ったら驚くだろうか。企業の業績が鈍り、賃金は下がり、安かろう悪かろうの外国製品が当たり前になることを歓迎する人間など、いるわけがないと思うのが、普通の認識であるはずだ。しかし、現実にそういう人々が存在する。

その謎を解く鍵は、カネがどういう性質を持っているかを知ることにある。

デフレとは、供給過剰状態であると定義したが、ここはもう少し正確な定義が必要である。供給過剰というのは、世の中に出回っているモノの方が、出回っているカネに比べて過剰に多い状態である。つまり、デフレかどうかを決定する要因は、国民経済という枠の中にどれだけモノやカネが循環しているかということになる。言い方を変えれば、総需要と供給される財やサービスの量とのバランスによって決まっているということでもある。

そして、多くの人が見逃しているのは、デフレになったからといって、カネそのものは消えてなくなってしまうわけではないという点だ。デフレは、経済循環に乗ることで総需要を形成しているカネの量が相対的に少なくなることで起きる。その裏には、総需要を形成せずに、眠っているカネがあるのだ。

そんなカネがどこにあるのかというと、端的に言えば「金持ち」のもとにある。たとえば、銀行などの機関投資家だ。膨大な預金や、自己資本という形でカネをお蔵入りさせている(ここではあえて「信用創造」には触れない)。

また、大企業もここでいう「金持ち」に含まれる。最近の大企業は財務体質の強化という名目で、かなりのカネを内部留保している。利益準備金がその代表例である。なぜ利益準備金を積むのかというと、業績が悪くなっても株主に配当を出すためである。もちろん、急に金融情勢が悪化したときに備えるとか、もっともらしい言い訳はあるのだろうが、その分が従業員の給与(=総需要を構成する流動性のカネ)に回っていないのは事実である。

さらに、こうした企業の役員も「金持ち」の一人である。先ほど平均給与の話をしたが、同じ10年間で日本企業の役員報酬は(アメリカに比べれば安すぎる、という訳の分からない理由で!)上昇している。

社長や会長が金持ちで何が悪い、という声が出そうだが、残念ながらその批判は的を射ていない。なぜなら、彼らの手持ちのカネのほとんどは消費、すなわち、活動力の交換を通じて経済循環を生む行為に回らないからである。年収200万円の人間に比べて、年収2億円の企業役員が100倍多く食事を取り、同じモノを100個買うなどという話は聞いたことがない。

本当に世の中のことを考えるのであれば、これらの「死んでいる」カネは何らかの形で経済循環に乗せた方がよい。

しかし、現実の社会は、そういう方向になっていない。法人税率は以前は最高で70%だったが、今は37%である。社会保険の負担率も、一定以上年収で頭打ちになっている。

そのように、金持ちが本来出回るべきカネをがめてしまうようになるのは、彼らが特別に欲深いからではなく、その方が現在の経済社会では合理的な行動だからである。つまり、他人に配ったり、派手に使ったりするよりも、自分の所に留めておいた方が得になる仕組みが存在するということだ。

その仕組みとは「金利」である。

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●TBです

『世界同時大不況』を歓呼の声で迎える人たち
http://sun.ap.teacup.com/souun/144.html
経済社会にとって非合理な「利息」
http://sun.ap.teacup.com/souun/164.html
早雲 | 2009年12月20日(日) 20:51 | URL | コメント編集

●TBです

拍手コメントから
http://sun.ap.teacup.com/souun/2465.html
早雲 | 2009年12月21日(月) 16:00 | URL | コメント編集

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