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2008.10.17(Fri)

「週刊新潮」の役割は、右寄り・保守を絶望させることである 

  地政学という分野では、メディアというものが重要な研究対象になっています。なぜなら、民主主義国家において、有権者である大衆の心理形成は、主にメディアを通じて行われるからです。
  そこで、先日の●ニューズウィークの中吊りを扱った記事に続いて、和製メディアの果たしている役割をちょっと考えてみます。
  今週の●週刊新潮の見出しが、山手線などの中吊り広告になっていますが、その中身が凄いことになっています。

【ワイド】金融崩壊「明日の地獄」

▼株価5000円割れで「失業者700万人」「自殺者10万人」
▼「物価」は下がるが「給料」はさらに急激に下がる
▼あなたは「中国人社長」の下で働くことになる
▼15兆円が消えた「年金」数年後には「70歳から支給」
▼「地価下落」マンションは年内に「半値以下」に
▼私立中高「中退者続出」で「国公立」に受験生が殺到
▼「交際費ゼロ」銀座の「高級クラブ」は壊滅状態
▼「不満妻」はガマンを覚え「離婚率」は低下する


  記事の内容ですが、私は眺めていません。その必要性も感じないからです。おそらく、実際に手にとって見てみると、それほど極端なことを書いてはいないはずです。こういうメディアは、中吊りで見出しを見せることによって「目的」を達成していると考えるべきです。
  『潮』『第三文明』『パンプキン』といった雑誌をご存じでしょうか。●自民党の最大の支持母体(なんか間違っている気もするが、訂正しないでおこう)である某巨大宗教団体が経営する出版社が発行している雑誌です。私は本屋が好きで、新宿の紀伊国屋や池袋のジュンク堂書店といった大型の書店にいくことがありますが、まず見かけません。『潮』という雑誌など、43万分も発行されている(笑)らしいのですが、私の周りに中身を見たことがある人が皆無です。
  それにも関わらず、これらの雑誌は、JRや私鉄の中吊り広告によく出てきます。各界の著名人のインタビューや、なんとかインターナショナルの名誉会長が聞いたこともない外国の「知の巨人」と対談している記事などが、写真付きの見出しで出ています。あれをパッと目にすると、「そうかぁー、この○○っていうおじさんは偉い人なんだなぁー」と思う人もいるかもしれません。何より、その宗教団体の構成員の人たち自身が、電車に乗る度自分のアイデンティティーを誇れるというのが重要です。
  それらの機関誌(なんか違う気もするが、このままにしておこう)だけでなく、女性週刊誌やビジネス雑誌、要するに雑誌というものは、中吊り広告が全てといっても過言ではないでしょう。人によっては、中吊りに出ている言葉や写真のイメージだけで、何かを知ったような錯覚に陥るかもしれません。

  問題は、週刊新潮が、なぜ上に掲げたようなカルト宗教の末法思想みたいなおどろおどろしい見出しを掲げるか、ということです。
  一つは、その方が売れるからです。人間というのは、プラスにつけマイナスに付け、オーバーな表現を面白がる傾向があります。不思議なもので、どんなに根拠が薄弱でも、自信たっぷりに主張されると、「本当かも知れない」と思うのです。
  そういう心理を利用して、中吊りでわざわざオーバーなことを言い放つというわけです。マスコミは営利企業であるという本質からすれば、当然の話です。
  二つ目には、マスコミ自身が楽しいからです。
  私は小学4年生のように、とても集中力が続かない子供を相手に授業をやる時、わざと小話みたいなものを持って行くことがあります。入試には「聞き取り」が課される学校もあり、集中して話を聞く訓練にもなるので、面白がりそうな話、たとえば夏休み中だったら、怪談のたぐいをしてみるわけです。
  しかし、このような話をする一番大きな理由は、なんといっても私自身が面白いからです。自分が狙ったとおりに子供が震え上がったりするのが快感だからです。人間というのは、他人というなかなか思い通りにならない存在を狙い通りに動かすことに、何か大きな喜びを感じる動物なのかもしれません。
  今のマスコミ各社のトップというのは、学生紛争を経験している世代で、既成の権威や秩序というのは大嫌いです。もちろん、自分たちの保身はそれとは別なのですが(笑)、基本的に世の中がメチャクチャになってくれたほうが面白いと考える人が多いようです。●このタブロイド紙の一面記事を見ると、毎日毎日「崩壊」「終わり」といった文言が飛び出してきます。書いている記者の方の興奮した顔が目に浮かびます。
  そして、考えられるもう一つの、おそらく最も重要な目的は、世論誘導です。
  誤解を恐れずに言えば、週刊新潮や、彼らに金を出しているスポンサー達は、日本人に地獄の底に落ちたような気分になってほしいと思っているのです。なぜなら、そうすれば、以下のようなオイシイことができるからです。カッコ内は、その受益者です。

▲不況や社会不安を奇貨にして、人切りや賃金カットができる
 (企業)
▲世の中が乱れると、警察の仕事が増えるので、予算をたくさん要求できる
 (警察官僚)
▲警察だけでカバーしきれない仕事は、セコムやセン警を頼みたくなる
 (民間警備会社)
▲不安に直面することから逃げたい人が増えると、一定数がギャンブルに走る
 (パチンコ会社)
▲不安に直面することから逃げたい人が増えると、入信者が増える
 (カルト宗教)
▲上の二つがもっとひどくなると、麻薬利用者が増える
 (暴力団やマフィア)
▲経済がもっと悪くなるだろうと思い、株や土地を投げ売りする個人投資家が増える
 (外資や金融)
▲将来の不安に備えて財政を健全化するという建前で増税しやすくなる
 (財務省)
▲不安を外にそらすことで、海外進出のきっかけをつくれる
 (タカ派の政治家)
▲資格がないと職を得られないと宣伝できる
 (資格予備校、出版社、何とか検定に天下りするアホ役人)
▲「貧すれば鈍する」で、ハチャメチャな思想に走る人が出てくる
 (某維新政党と愉快な仲間たち)(笑)


  本来であれば、こういう不安を取り除き、不幸の総量を少なくするのが政府の役割なのですが、今の政府は「自己責任だ」「努力すればいい」という教義を持ったカルト集団が牛耳っていますから、なかなかそうは行きません。せいぜい、「ウツクシー国」「強く明るい日本」というスローガンと、総裁選というお祭り騒ぎでごまかすのが関の山です。

  そして、今回の記事のメインターゲットは、「保守」だとか「愛国」だとか名乗っている人たちなのではないかと思っています。
  なぜなら、最近彼らががっかりするようなニュースが出てきたからです。

麻生首相:従軍慰安婦問題で「河野談話を踏襲する」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081016k0000m010077000c.html

 麻生太郎首相は15日の参院予算委員会で、いわゆる従軍慰安婦問題で旧日本軍の関与を認め謝罪した93年の河野洋平官房長官談話について「政府の基本的立場は現在も談話を踏襲する」と述べた。社民党の福島瑞穂党首への答弁。


  保守とか憂国とか愛国とか名乗っている人たちにとって、最後の防波堤が決壊してしまったわけです。
  また、彼らのアイドルも相次いで表舞台から去っています。対北朝鮮強硬派(笑)の小泉純一郎は地盤を息子に譲って引退、(大多数の日本国民と)戦う政治家・●安倍晋三さんは六カ国協議で日朝国交正常化に道筋をつけて、最後は胃痛でダウン、最後の希望の星だった麻生氏は就任早々「河野談話でオッケー」と言い出す。私のように、もとから麻生氏に大して期待をしていない人間は「やっぱりね」と思うだけですが、きっと暇さえあれば中国や韓国や沖縄の集団自決や南京事件を取り上げているようなブログ管理人の方達は、●憧れの女性歌手のイベントに行ったらいきなり「子供出来ました、結婚します」などと言われてしまったような、愕然たる心境なのではないでしょうか。
  これは単なる推論ではありません。主観的な経験で恐縮ですが、私が参加しているSNSで、最近どうも「政治家なんてみんな汚い奴らだ」とか「どうせ誰が政治をやってもよくなりはしない」とか、挙げ句の果てには「維新を起こすしかない!」などと怪気炎を上げたりとか、そういう自暴自棄のムードが漂うコメントが多いのです。
  で、そういう人のホームページに飛んでみると、例外なく「嫌韓」だとか「大東亜戦争」だとか「靖国」といった文言が含まれたコミュニティに所属しています。
  他方、週刊新潮は、初めの方で言及した某宗教団体を批判する記事や、中国を名指しで非難する記事をよく書いています。当然、自暴自棄な保守・右翼の方々もよく読んでいます(週刊文春と人気を二分しているらしい)。

  そういう人たちがですよ、「日本経済がぶっつぶれて、チュウゴク人社長の下で働くことになるよ!」と言われたら、さあどうなるか。
  愉快犯だとしたら、相当に悪質な気がします。しかし、実際のところは、不安を煽って一部の人間の利益拡大を図っているというのが真相でしょう。

  ともかく、今のように経済が混乱している状況では、不安感につけこんで、あらぬ方向へ我々を誘導しようとする人間達が跋扈しやすくなります。歴史を学んだ人なら、世界恐慌の時の日本を思い出すことが出来るはずです。確かに日本のあらゆる経済指数は落ち込みましたが、そういう雰囲気を利用して「満蒙は日本の生命線」などという馬鹿げた主張が猖獗を極めました。その後は・・・まあご存じの通りです。財閥や革新官僚の博打のチップになり、最後は身ぐるみはがれてすってんてんにされてしまった(甘粕正彦という、日本の大陸進出の立役者が●本当にそう言っている)わけです。
  こういう記事が出てくる時ほど、「彼ら」も勝負に出ているわけですから、みなさんは余計な不安の先取りなどする必要はありません。庶民が焦っても流れを変えられることはほとんどありませんし、何より、「彼ら」はそういう動きも見越して動いているのです。
  天下国家について自分でもよく分かっていない話をするよりも、●毒菜国家の侵略みたいな、身の回りの出来事にきちんと対処していきましょう。
  間違えても、どっかの変なウヨク団体に加わって、真っ昼間から街宣活動なんかしたりしないように(笑)。

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 | 2008年10月17日(金) 22:26 |  | コメント編集

●TBです

経済支配層や知的エリートも彼らの価値観や論理の奴隷
http://sun.ap.teacup.com/souun/627.html
「近代経済システム」で成立するけったいな倒錯事象
http://sun.ap.teacup.com/souun/216.html
早雲 | 2008年10月18日(土) 00:52 | URL | コメント編集

●「週刊新潮」

ろろさん、こんにちは。

>「週刊新潮」の役割は、右寄り・保守を絶望させることである

なるほど、その通りかもしれません。
私が以前から気になっているのは「週刊新潮」のアンチ東宮的な姿勢です。
ひょっとしたら、東宮を攻撃することで、日本の国力を低下させようとしているのか?
なんて陰謀論めいたことを考えてしまいます。
しかし、可能性はゼロではないでしょうね・・・。

喜八 | 2008年10月18日(土) 09:20 | URL | コメント編集

はじめまして。
いつも拝見しています。

私も、戦前の日本と今の日本の経済状況が似ていると思います。
戦前:農村の貧困・身売り者続出
現在:地方の貧困・自殺者続出
といった具合です。

私は経済がよくわからないので、具体的方法を挙げられないのが残念ですが、
(「地方に仕事を生み出そう」くらいしか言えません)
こういうときこそ、地方活性化などの内需に目を向けないといけませんね。
LEM | 2008年10月21日(火) 18:20 | URL | コメント編集

●>>LEMさん

>戦前:農村の貧困・身売り者続出
>現在:地方の貧困・自殺者続出

  全くその通りですね。
  いずれ、身売りも出てくると思います。低所得層の臓器移植や売春が横行する可能性があります。その前に、

>地方活性化などの内需に目を向けないといけませんね。

  こういうことにみんなが気づいてくれればと思っています。
  さらにいえば、近代的な経済システムには根本的に「地方」や「弱者」の生存を困難にする欠陥があるということです。そのへんは、「晴耕雨読」様の記事が詳しいです。
ろろ | 2008年10月22日(水) 00:24 | URL | コメント編集

>保守とか憂国とか愛国とか名乗っている人たちにとって、最後の防波堤が決壊してしまったわけです。
>また、彼らのアイドルも相次いで表舞台から去っています。対北朝鮮強硬派(笑)の小泉純一郎は地盤を息子に譲って引退(以下略)

「保守とか憂国とか愛国とか名乗っている人たち」の多くは「ハゲタカに日本国民の貴重な財産を売り渡した売国奴」と言って小泉を嫌ってますよ。
彼らの一番のアイドルは城内実氏ですかね。
彼なら間違いありません。
小島 | 2008年10月27日(月) 21:02 | URL | コメント編集

●>>小島さん

>「ハゲタカに日本国民の貴重な財産を売り渡した売国奴」と言って小泉を嫌ってますよ。

  ブログランキングの上位に来ているようなブログの本文で、構造改革や外資への利益誘導を正面切って批判している「右寄り」ブログなんてありましたっけ?
  まあ、小泉を嫌っても、返す刀で安倍チャン(笑)あたりを支持していれば同じなんですがね。

>彼らの一番のアイドルは城内実氏ですかね。
>彼なら間違いありません。

  「○○なら大丈夫」「××さんなら日本を守ってくれる」という姿勢はあまり好ましくないと思っています。そういう人物が、ある役職に就いた途端に急に主張をしなくなったというのはよくある例ですから。
  城内氏は良い政治家だとは思いますが、国民生活を無視して国家の誇りだの伝統の保守だの、声高に言い出すようになったら容赦なく批判します。政治家は実務家です。アイドルである必要はありません。
ろろ | 2008年10月28日(火) 01:16 | URL | コメント編集

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