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2008.08.16(Sat)

不動産投資は氷河期らしいぞ 

  ●アーバンコーポレイションという不動産業界では有名な企業が先日経営破綻したというニュースはご存じでしょうか?

不動産流動化関連株が軒並みストップ安、アーバンの破たんで厳しさ再確認
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33256720080814
--------以下引用--------
 東京市場では不動産流動化関連株が軒並みストップ安に沈んだ。アーバンコーポレイションの破たんによって、あらためて不動産業界の収益環境が厳しいと確認された。

 流動化関連銘柄のみならず不動産株の株価について不安感が増幅された一方、銀行株の株価にもネガティブな影響を及ぼすと懸念されている。

 アーバンコーポレイションの房園博行社長は13日、東京地裁に民事再生法の手続き開始を申請した後に行った会見の席上で「3月以降、金融機関からの新規融資や短期借入金の借り換えが困難になるなど資金繰りが急速に悪化した」と業界を取り巻くファイナンス環境の厳しさを強調していた。

 市場では「株価2ケタまで売られたことが示すようにアーバンは以前から危ないとみていた関係者が多かったほか、不動産業界に対し金融機関の融資姿勢が厳しくなっているとの見方が広がっていた。さらに、●7月にゼファーが倒産したこともあり、材料としてサプライズではない」(準大手証券情報担当者)との声もある。資金繰りに窮する企業が続くとの不安感が生じ、アーバンと同業態の銘柄を売る動きが活発化した。

 これに追い討ちをかけたのが、後場に入り不動産経済研究所が発表した7月の首都圏マンション発売戸数。前年比44.5%減の3554戸と大幅に落ち込み、首都圏のマンション契約率も53.5%と不動産不況を象徴するような数値となっている。ファイナンス面だけではなく、販売面でも厳しい実情が明らかになったことで、不動産株は財務面で不安が小さい三井不動産、三菱地所など大手クラスまで軟調な展開を余儀なくされた。

 ある証券会社の不動産担当アナリストによると「資金繰りが厳しくて売ろうとすると、買い手が乏しいために価格が下がり、さらに資金事業が悪化する悪循環に陥っている」という。
--------引用以上--------

  実は私も最近マンションを買おうと思っていて、いろいろ物件を見て歩いています。どういう経緯があってそうなったのかは、また追々お知らせする機会があると思います。●この記事に出てくる営業マンに触発されたわけではありません(笑)。

  それで、先日も、埼玉県の某所の中古マンションを見に行きました。

  営業マンの方を捕まえて、物件の情報以外にもいろいろきいてみるのですが、どの営業マンの方も共通して口にするのが、「近頃はローンを7~8割くらいしか組めなくなった」ということです。昔は「オーバーローン」といって、手数料や不動産取得税なども含めたローンを組むことができたそうですが、今ではそれはまず不可能だということでした。
  銀行の財布の紐が固くなったのは、やはりアメリカの住宅ローンの破綻が大きいのでしょう。今はまだ低所得者向けの「サブプライム」だけで済んでいますが、これがそのうち他の優良顧客向けのローンにまで回ってくるという可能性はあります(●こちらのコラムが参考になる)。
  そういう情報を頭に入れると、上に出てきたゼファーやアーバンといった企業の破綻は、資金繰りの悪化が原因だという結論になりそうです。

  しかし、私の思う原因は、これとは違います。
  正確に言うと、銀行の財布の紐が固くなる、その原因は何かということまで考えなければダメだということです。

   では、その原因は何なのかというと、「需要不足」です。
  簡単に言うと、不動産を買うカネを持っている人間が少ないということです。国税庁が出している●民間給与実態統計(注:PDF文書)を見ると、平成10年代に入ってから、平均給与所得が一貫して下がり続けているのがわかります。
  これは18年度のものまでで、19年度のデータは含まれていませんが、みなさんの周りを見れば推して知るべしでしょう。しかも、昨年の秋くらいから資源が高騰しているわけです。
  そんなこと言っても、ビンボー人には不動産なんて簡単に買えないじゃないか、と思うかも知れませんが、その認識は正しくありません。不動産の需要を根底で支えているのは住宅需要です。また、テナントの需要も、ものがどれくらい売れるかに左右されますから、これもフツーの人たちがどれくらいお金を使えるか(総需要)によって決まってくるわけです。
  アーバンコーポレイションがいかにリノベーション(中古の不動産をリフォームしたりして付加価値をつけること)をして他人に不動産を売りつけようと、その買い手が減ってしまっては元も子もありません。その買い手がなぜ減るのかというと、リノベーションしようがしまいが、不動産自体を買う人間が減っているからだ、ということです。

  このことを理解しないで、日経新聞や雑誌の「資金繰りがショートした」「不動産不況だ」などという解説でわかったつもりになってはいけません。

  というか、そういう解説自体が「だまし」なのです。マスコミはおそらく、需要が減少している真の現象が何か知られたくないのです。その原因とは、もう皆さんにはお察しがつくと思いますが、小泉カイカクというやつです。
  ●「或る浪人の手記」様の記事でも触れていますが、端的なまとめがあるので、それをご覧頂くとよいでしょう。


  自民党の小泉改革路線とはどういうものか、説明しておく。

 ▲富裕層に一層富が集まりやすいようにする。(例:株の一定の投資額以上に対する減税措置,法人税減税,消費税増税)

 ▲富裕層以下の国民は生活レベルを中流より下にして、人件費を下げる。(例:派遣法などの労働法制の規制緩和。実力主義の推奨)

 ▲上記の二つにより富裕層の資産を増やし、富裕層の投資効率を最大にする。

 ▲格差は固定する。効率的な社会運営ができるように階級流動は極力避ける。(例:日本育英会の廃止、生活保護費カット、定率減税廃止、国立大授業料の私大並み引き上げ)

 ▲低所得者層の不満は当面は自己責任論を喧伝する事で相殺する。長期的には愛国心教育をする事により、不満の矛先を避けやすくする。効率的な社会のため、国を担う有識者は基本的に富裕層のみで構成する社会を目指し、下層民は低コスト労働者として教育する。下層民は愚鈍であっても従順であれば問題はない。 (例:日本育英会の廃止、生活保護費カット、定率減税廃止、愛国心教育)

 ▲コストを下げるため、社会福祉やインフラ不備の不便は自己責任とし、公的扶助は基本的になくす。 (例:障害者自立支援法、年金受給年齢引き上げ、後期高齢者医療制度)

  これが事実であり、悪意で曲解したところも、誇張もない。これに腹を立てたのなら、それは己が小泉改革を誤解していただけに過ぎない。

  富裕層の効率的な投資が最重要視され、それに支障を及ぼす社会制度は基本的になくすのが「改革」である以上、中間層以下の地方住民や、都市部でも低所得の確率が高い母子家庭や老人、病人、ネットカフェ難民などは政府がコストをかけて 守る対象でもなんでもないということだ。

  今の内閣は小泉路線を引き継いでいると公称している。だから、金持ちでもない人間が今の自民党を応援するというのは真性のバカの証と言ってよい。



  こうして国内の需要が減少すると、「デフレ」状態になり、物価は下がります。不動産価格も、買い手が付かないので下落します。そうなると、不動産を現金や小切手で買える人びと(大金持ちや大企業、金融機関。もちろん、外国企業も含む)にとっては非常に好都合です。なぜなら、普段よりも安く優良物件が買いたたけるからです。
  小泉カイカクというのは、地方の土建屋などから、そういうお金持ちに利権をつけかえる行為だったと考えれば非常に分かりやすいと言えるでしょう。
  こんな状況で、カイカクを徹底して、競争を活発にしても、需要など創出されるわけがありません。

  さて、最近我が国の政府は、「景気対策」をやるなどとぬかしているわけですが、一応不動産のことも気にしているらしく、住宅ローンについても一定の施策を打ち出そうとしているようです。

省エネ・200年住宅・2世帯向けにローン減税新設 国交省方針
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080816AT3S1501Q15082008.html
--------以下引用--------
 国土交通省は2009年度の税制改正で財務省に住宅ローン減税の拡充を要望する方針を固めた。断熱材が厚いなど省エネ性能の高い住宅や長期間住める優良な「200年住宅」、2世帯住宅を対象に税優遇を新設。こうした住宅を買った人の住宅ローンについて、所得税の控除対象となる借入限度額を現行の一般住宅向けの2000万円より広げるのが柱。購入にあたっての消費者の負担を軽減し、冷え込む住宅市場をてこ入れする狙いだ。

 今の住宅ローン減税制度は借入額2000万円分を上限に、1―6年目までは借入額の1%(上限は20万円)、7―10年目まで0.5%(上限は10万円)を所得税から差し引く税額控除。減税は原則として最大10年間で、計160万円となる。利用者全体の減税規模は年間約8000億円。
--------引用以上--------

  アホか。

  そもそも「断熱材が厚い」住宅や、「長期間住める」住宅、それに「2世帯住宅」というのは、一般的な住宅に比べて売値が高いわけで、そんなものを減税したとしても増える需要など多寡がしれています。中古不動産や一般的な住宅の需要増加には全く貢献しないでしょう。
  どうせ不動産の需要を喚起するなら、

★不動産取得税の免除(3~4%は高すぎる、せめて1%)
★住宅ローン控除の拡大(160万といわず、500万くらいまで引き上げる)
★住宅金融支援機構を通じて、ローンの利子を公的に肩代わり(全額でなくてもいい)
★不動産購入の損金繰り延べを10年にわたって計上できるようにする


  せめて、このくらいはやってほしいものです。
  今の自民党にはそんなことは100%不可能でしょう。なにしろ、カイカク政党・自民党の真の支持層は富裕層や大企業なのであり、彼らにとってはデフレ状態が継続する方が好ましいからです(公明党は奇怪な政党ではあるものの、支持層から考えてそこまでやろうとはしていない)。
  もっとも、その「富裕層」や「大企業」も、フツーの人びとの需要がどんどん減っていけば、賃料収入や売り上げが下がることになり、結局は損をすることになります。自分の卵を産んでくれる鶏を、毎日虐待しているのと同じです。

  へ?それだったら中国やインドに投資するからいいんだって?

  そういうことをいう「グローバル企業」や「ボーダーレスな感覚に富んだ資産家」の方々に、私から温かい応援の言葉をかけてあげたいと思います。

  だったら、さっさと上海やニューデリーに住民票を移せ!!

  そういう企業や金持ち、もしくは生活に関係ないイデオロギーで踊り狂っているアホども「だけ」に支持されている自民党など、さっさと下野すべきです。同時に、民主党など野党にも、「自民党支持層(癒着層)」に都合のいい政策を採らないようプレッシャーをかけていくことが大切です。

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Comment

●TBありがとうございます。

『世界同時大不況』を歓呼の声で迎える人たち
http://sun.ap.teacup.com/souun/144.html
日本はなぜ負債大国になったか
http://sun.ap.teacup.com/souun/126.html
早雲 | 2008年08月16日(土) 21:49 | URL | コメント編集

●鋭い分析ありがとうございます。

鋭い分析ありがとうございます。

株式投資家という立場からひとつ書かせて下さい。私は以前、金融機関でマーケット関連の仕事をしていて、今は自営業をやっている、いち株式投資家であります。

当然ながら、株式市場の歴史として上昇相場と下落相場のサイクルも見ているのですが、諸先進国の株式市場とちがって、バブル崩壊以降の日本の株式市場というのは、確かに上がる時期もあるんですが、結局は元の水準に戻ってしまってるんですね。

しかも、下がる局面が来るたびに、前回の底値を割る!

マクロ経済の理論に気を留めていなかった時代の私は、この事象を見て日本経済というのは諸先進国に比べて非効率性だなんて勘違いしていたわけです。

ところが、小泉政権になって以来、政治の主流が構造改革路線になってからも、日本の株式市場は相変わらずの体たらくで、どうも様子がおかしいと気づいたわけです。

そこで、マクロ経済の勉強をし始めて、原因が「需要不足」というところに行きついたわけです。このへんの話は、今回の記事も引用させてもらいながら、私のほうでも書いてみたいと思っていますので、よろしくお願いします。
愚民太郎 | 2008年08月17日(日) 00:55 | URL | コメント編集

効率良く山に登ろうと命綱まで捨ててしまい、落ちるのが怖くなって山に登れなくなった状態。いや、もっとひどい。命綱を切った後に、「気にせず登れ」と国民を騙してきたが、さすがにもう騙しきれないと悟り、ちっぽけなゴム紐を命綱に見せようと必死に画策している、こんなところか。戦前に若者を踊らせて死地に送った人たちにそっくりだよ。
takane | 2008年08月17日(日) 15:53 | URL | コメント編集

●今日のポイント

>自民党など、さっさと下野すべきです。

ここが言いたかっただけですよね。わかります。
麻生 | 2008年08月17日(日) 17:17 | URL | コメント編集

●コメントありがとうございます

>>愚民太郎さん

>鋭い分析ありがとうございます。

  愚民さんにそう言っていただけると嬉しいです。中には、記事の内容をろくに読まずにコメントしてくる不届きな輩もいますから・・・。

>小泉政権になって以来、政治の主流が構造改革路線になってからも、
>日本の株式市場は相変わらずの体たらくで、どうも様子がおかしいと
>気づいたわけです。

  私は気づくのが遅れました。本気でグローバル化のせいだから仕方がないとか思いこまされていましたね。なんだかんだで、ヤスクニだとかジューグンイアンフみたいな、どうでもいい争いに惑わされていたというのもあるようで・・・。
  えらそうなことは言えないというのが本当のところです。

>今回の記事も引用させてもらいながら、私のほうでも書いてみたいと思っています

  期待しています。

>>takaneさん

>戦前に若者を踊らせて死地に送った人たちにそっくりだよ。

  おっしゃりたいことは、なんとなく分かります。
  「生き残るには、こうするしかないんだ!」と喧伝していた選択肢が、実は最悪中の最悪で、一部の利益にしかならない道だった・・・ということなのでしょう。戦前の「満蒙は日本の生命線」と、今日の「カイカクでしか日本は生き残れない」というのは、共通しているところがあります。
  この辺をなかなか切実に感じてもらえないのが辛いところです。マスコミから小出しにされる、中国朝鮮の馬鹿ネタにつられる人が多すぎます。毎日新聞叩きなんて、やっている場合ではないでしょうに。
ろろ | 2008年08月17日(日) 21:17 | URL | コメント編集

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