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2008.07.06(Sun)

【自由競争の】またウナギか!!もういい加減にしてくれ・・・【当然の結果】 

  続き物があるのですが、一旦中断して別の記事を扱います(こういう感じで仮死状態になっているシリーズが多くてすみません)。

  以前も●ウナギの話題を扱った記事を書きましたが、どうもこの食材には問題が尽きないようで、夏が近づくと必ずこういうニュースが出てきます。

中国ウナギを「四万十川産」…茨城の通販業者に改善指示
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080704-OYT1T00424.htm?from=navr
--------以下引用--------
 茨城県は4日、中国産ウナギを「四万十川産」と表示してインターネットで販売するなどしたとして、同県神栖市のインターネット通信販売会社「サンシロフーズ」に対し、日本農林規格(JAS)法と景品表示法に基づき改善を指示した。

 同社はインターネット上の仮想商店街「楽天市場」で「四万十川産特上うなぎ2枚セット」を2880円で販売。人気を集めた商品に贈られる「グルメ大賞2007」に、水産物部門で選ばれている。

 高知県の四万十川は、全国有数のウナギの漁獲量を誇り、「ブランドウナギ」として人気が高い。
--------引用以上--------

  今回の大きな問題は、値段が安く、いかにもチュウゴク産であろうと思われるウナギではなく、相当高価で、ブランドをつけたウナギすら偽装の対象になっているということです。
  こういう問題が出てくると、すぐに業者の倫理性を問題にする声が上がります。ワイドショー(最近ほとんど見ていないが)やブログの記事なんかを見ると、そういう指摘がほとんどを占めています。しかし、そういう意見に意味があるとは思えません。偽装が出てくる根本的な問題を知らなければなりません。

  上で挙げたような、経済主体の倫理性を問題にする意見の多くは、「嘘をついてまで利益を上げようとする人間は悪人である」という価値観に支えられているのは間違いありません。私が言いたいのは、その認識からしてそもそもずれているということです。
  人を騙すことを快感だと思っている人間などほとんどいません。騙してカネを儲けることが大好きだという人間なら、詐欺師をやっているはずで、ウナギやブランド牛なんて売ったりはしません。そうやって利益を出すことが必要な状況に陥っているから、反道徳的な経済活動をせざるをえなくなっているのです。
  その一番の要因は「金利」です。全てを自前のカネで運転できる企業などほとんどなく、多くの企業が借入金に頼って活動しています。この借入金には、必ずといっていいほど金利がついており、その分余計にカネを返済しなければならないわけです。
  この金利によって借金が大きくなっていく割合を、事業利益が上回れば全く問題はないのですが、多くの企業がそのような良い状態にあるには、国内でそれだけ多くのカネが循環していなければなりません(総需要の拡大)。当然の話です。
  このような総需要の拡大がないままに企業努力をしても、結局限られたパイを奪い合うだけになり、利益が十分に上がらなくなります。そんな中で企業が生き残ろうと思えば、どうすればいいのでしょうか?おそらく、価値のないものをあるように見せかける行為(詐欺や偽装)に走ることになるでしょう。
  昔と比べて企業の不祥事が多く発生するようになっている背景は、端的にいえば総需要の縮小とそれに伴う競争の激化です。少ない椅子を巡って激しい椅子取り合戦が繰り広げられているわけで、フライングや他の参加者の妨害をやりたくなるインセンティブは間違いなく高まっています。
  こういう現状を改めるには、根本的には総需要が拡大するしかありません。具体的に言えば「減税」と「金利の引き下げ」を行って、設備投資と賃金の増加を生じさせることです。そうすれば、高価な国産品へ向かう購買力ができて、デフレ輸入されたチュウゴク産を買おうという消費者のインセンティブが低くなります。
  しかし、いまさら●所得倍増計画をやろうと言っても、「企業が自己責任で自助努力すればいい」とか「昔と違って日本人が汗水たらして働こうとしないからいけないんだ」とか、「インフレになると金利が上昇して財政破綻する」とかいった声が高まって、政治家が折れてしまうという状況になる可能性が高いのも事実です。
  そんな状況の中でも、なんとか真面目な業者が損をしない仕組みを考えてみます。

(1)産地表示を都道府県単位ではなく「市町村単位」にする

  私がいつも疑問に感じているのは、「魚沼産コシヒカリ」のように、一体どこを指しているのかわかりにくい抽象的なブランドが、PR方法の一つとして横行していることです。
  たとえば魚沼地方(新潟県中越の山寄り)で作られたからといって、そのお米が良い環境や適切な管理によるものかどうかは分かりません。極端な話をすれば、魚沼地方のある場所だけが突出したコシヒカリを栽培できる一方で、他の地域は手抜きをしているという可能性だってあるのです。かりに産地が偽装されたり、品質が著しく劣る商品があったとしても、「魚沼っていっても、たくさんコメ農家があるからねえ」で終わってしまう可能性があります。
  しかし、「十日町産」だとか、「魚沼市(旧小出地区)産」だといえば、もし不良品が混じっていた場合に狭い地域が矢面に立たされることになるので、地域の誇りをかけてコメ作りに取り組まざるを得ないわけです。
  誤解しないでもらいたいのは、これによって産地に優劣をつけて、競争を促せなどということではありません。気候条件から、あまりおいしくない作物を作らざるを得ない地域でも、誠実に仕事をしてもらいたいということです。うちは魚沼、俺のところは四万十だから、黙っていても売れるという姿勢で、生命の維持に関わるものを作らないでほしいということです。
  卸売りの段階で一定の量を確保するために混ざってしまうということが起きるのかもしれませんが、そういう場合は「生産市町村は不明」ということを明記させるべきです。

  もちろん、こういうものを担保するために、不正競争防止法にはきちんと罰則をつけるべきでしょう。現在は刑事罰の対象が営業秘密の漏示などに限定されてしまっており、自由競争の弊害防止という法律本来の趣旨を実現できていません。
  野党も、ほんとうに国民生活を考えているというなら、こういうものを公約やマニフェストに入れて選挙の解きにアピールすればいいんじゃないでしょうか。与党にはもう何も期待していませんので別にそんなことは望みませんが・・・。
  もっとも、「○○県○○町産」という表示を偽装したら、その自治体から民事訴訟を起こせるようにしておけばいいという気もします。「魚沼産」では、訴訟主体がどこになるか判然としませんが、「魚沼市小出地区産」なら、その地域の農協が訴えを提起できます。「我が町の名誉を毀損した」ということで、訴えの利益(訴訟をやる意味)も認められやすくなります。
 
(2)産地情報の表示をIT化する

  一番簡単なのは、QRコードを使ったものです。正方形の中にあるモザイクみたいなバーコードをカメラで写すと、特定のURLへジャンプする仕組み(詳しくは●こちらのリンクを参照)で、最近の携帯電話であれば読み取り機能が必ず付いています。活用例もちゃんとあります。

食の安全とQRコードの関係
http://bizmakoto.jp/bizmobile/articles/0505/13/news066.html
--------以下引用--------
NTTドコモは5月13日、「食の安全に役立つ携帯電話~バーコードを読み込んで、野菜の生産履歴を知る~」と題したレポートを公開した。

 紹介しているのは、JA茨城県中央会が実施している、携帯電話とQRコードを利用したトレーサビリティ(生産履歴情報)の例。

 JA茨城県中央会では、茨城県、JA全農いばらき、社団法人園芸いばらき振興協会と共同で、農産物にQRコードと8桁のカタログナンバーを付したラベルを取り付けている。

  (中略)

 JA茨城県中央会は2003年より、Webサイト「いばらき農産物ネットカタログ」を公開しており、この中の「生産履歴情報照会」というページで8けたのカタログナンバーを入力しても同じ情報が得られるが、携帯電話を持っていれば、店頭などでも消費者が情報を得られるQRコードのメリットは大きい。また、消費者だけでなく、生産者にとっても「厳しい目にさらされることで、いままで以上に品質の良いものを作らねばという気になる」などの声が上がっているという。
--------引用以上--------
  
  生産者側に、この仕組みを義務化すればいいのです。いきなり全ての品目や加工食品では厳しいでしょうから、まずは特定の野菜から始めればいいでしょう。ICチップを埋め込んで、タッチするだけで通れる定期券が実用化できたのですから、それほど難しいことではありません。過当競争になっているIT業界にも、一定の需要創出効果が望めるでしょう。
  お年寄りや携帯電話を持っていない人はどうするんだ?という意見(たいてい普段年寄りや少数派の利益など考えてもいない人間から出てくる)もありそうですが、コンビニやスパーにQRコードをそういう端末を置けばいいだけの話です。
  それ以前に、全てQRコード化しなくても、産地を商品の帯や裏面に表示できれば何の問題もありません。文字による表示とQRコードと、同時並行でやればいいのです。
  こういう仕組みを導入すれば企業側が困るのではないか?という突っ込みに至っては、本末転倒です。どこの誰だか分からない人間と友達になりたがる人間などいません。口に入れるものだって同じでしょう。いろんな経済主体(卸売り、メーカーなど)を経由しているから訳が分からなくなっているだけです。

  もっとも、これでも根本的な解決になるとは思っていません。今の経済が利益を生むことだけが善だと考えており、企業が金利に追われながら市場を拡大しなければならない現状があるかぎりは、いずれは破綻するでしょう。

(3)地域通貨で、顔の見える範囲で食べものを買える仕組みを作る

  最後はやはりこういうところに落ち着くしかありません。
  考えてみれば、四万十川のウナギ(実際は中国生まれだったわけだが)をなぜネットで販売して全国に配らなければいけないのかというと、そうやって貨幣を獲得しなければ生活できないからです。自分の所で食べものを作ればいいのでは、とも思いますが、肥料だとかエネルギーだとか耐久消費財を得るためには、日本円が絶対に必要です。
  特に、貨幣の蓄積が少ない地方部では、どうしても東京や大阪に物を売って貨幣を「奪ってくる」しかないのが実情です。まるで、アフリカのどこかの国が、商品作物ばかり作って外貨を獲得しなければ、アメリカやアルゼンチンから小麦を買うことができないようなものです。
  そうではなくて、自分のところで作れるものを作り、それを小さな範囲で循環させるのです。そうすれば、偽装をしても直接文句を言いに行けますから、不正をやる人間は激減するはずです。
  それを日本円でやろうとしても、どうしても貨幣が貯まりやすい東京や大阪による「収奪」を免れることはできません。だからこそ、その地域でしか流通しない通貨を作るしかないのです。そうすれば、自分の所で必要なものだけを作るという状況が生まれてきます。
  そうなると、今のように途上国の人間の活動力をカネで買いたたいて楽しく生活するのは難しくなりますが、そのような状態の方がそもそも異常だということに気づかなければいけません。

  なんだ、ここの管理人が言っていることはいつも同じだな、と思うかもしれませんが、そうなるのは当たり前なのです。結局、今の日本や世界で問題になっていることは、カネがカネを生む近代経済の仕組みから生まれてきているからなのです。
  こんな状況では、いくら物を作る側に倫理や道徳を求めても無意味です。結局、カネを持っている連中(銀行や商社や外国資本、それらの手先である政府)には勝てないようになっているのです。
  そうだとすれば、とりあえず(1)や(2)の方法で、あまりにも異常な競争経済に歯止めをかけつつ、(3)のような手段で戦う土俵をずらすしかありません。そのために何が必要かを考えることが、国民に課せられた課題です。自分の思想にこだわって、相手を叩く作業に没頭している場合なんかではありません。
  
  特に何もなければ、次の記事はお約束通り、大豆と農業の話に移りたいと思います。

★参考記事

土用の丑の日とグローバリゼーション
http://blog.goo.ne.jp/roro_football-lover/e/1c4ed9e37fb964255131564184915337
2007.10.29(Mon)

食品偽装の真の原因~人間のための経済を取り戻せ!
http://roronotokoro.blog113.fc2.com/blog-entry-62.html

「循環を早める」ということ
http://roronotokoro.blog113.fc2.com/blog-entry-105.html

情報という武器を握る人びとと、我々の文明の未来
http://roronotokoro.blog113.fc2.com/blog-entry-123.html

「お金」を人と自然に優しいものに変える方法(減価する通貨が導く近代超克への道)
http://blog.goo.ne.jp/banabuna/e/fa76fe260b42462bee53973113151764

減反を阻止できる自然主義経済(平和党ブログより)
http://blog.goo.ne.jp/heiwatou/e/7d103a136c054a57bd39001aa31c1518

利潤なき経済社会16~財の特性や借り入れについて
http://sun.ap.teacup.com/souun/913.html

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Comment

●TBありがとうございます。

石油ピーク後の世界
http://sun.ap.teacup.com/souun/136.html
早雲 | 2008年07月06日(日) 23:15 | URL | コメント編集

玄米先生の弁当箱(うろ覚え)という漫画には、生産者が見える農業、今後の食料輸入の問題などを取り扱っていて、なかなか面白かったので、政治に興味のない人等には良い教材になるかも知れません。

漫画でも取り上げられる問題に対し、株価が落ちるだの言ってる馬鹿はどうしようも有りませんね、反って小学生の方が真剣に考えてるかも知れません(笑)
む~ | 2008年07月09日(水) 17:25 | URL | コメント編集

●>>む~さん

  こちらですね。

食育コミック 「玄米せんせいの弁当箱」
http://tategaki.jp/kutikomi/2008/05/post_45.html

  内容を見て、必要なら買っておきたいですね。

>反って小学生の方が真剣に考えてるかも知れません(笑)

  冗談抜きでそうです。なぜなら、馬鹿な有識者と違い、子供はカネさえあればなんとでもなるという考えがないからです。
  株価なんて言うのは、カネですらありません。実体のない企業の所有権に値段がついているだけの話です。アメリカの学校では、株式の売り買いなんかについて子供に体験させるようですが、ああすることで将来の「ドブ」(やられ役の個人投資家を、証券業界ではこういう)を大量生産しているのです。
  反自然的な信仰心を子供に植え付けるという点では、カルト宗教の洗脳と同じですね。とりもなおさず、大人の側が、人間関係や生活手段よりカネを盲信しているからそういうものが出てくるのでしょう。
ろろ | 2008年07月10日(木) 10:42 | URL | コメント編集

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