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2011.08.15(Mon)

敗戦で、我々は何を失ったのか 

  3年前の今日書いた記事ですが、有用性があると判断し、一部修正して、再掲することにします。


  今日は、我が国が大東亜戦争(太平洋戦争)においてポツダム宣言を受諾し、アメリカを中心とする連合国軍に降伏した日です。その日らしい記事を書いてみます。


  敗戦といいますが、我々は一体これによって何を失ったのでしょうか?

  直接的には、将兵を含む300万国民の生命と、膨大な財産です。しかし、私が思うに、実はもっと奥深いところで、我々は敗北を喫していて、今に至るまでそのダメージを抱えたままなんじゃないかと思うのです。

  では、一体何を失ったのか。それは「文化」です。

  いくつか引用して、その辺を述べてみたいと思います。  

ヘンプ(麻)について
http://www.asanomi.jp/abouthemp/index.html

麻ははるか遠い昔から、日本各地で生育し、活用されてきました。「縄文土器」の縄文とは麻の紐で作られた模様で、鳥浜遺跡(約 1万年前)からは大麻繊維や種子が発見されています。また、万葉集には麻の歌が55首あります。 「麻」のつく地名が各地に存在することから、麻が日本のいたるところで栽培されてきたことがわかります。

1948年、アメリカ占領軍によって規制されるまでは、日本の主要農産物のひとつとして栽培され、栃木県では米10に対して麻1が作付けされていたこともあります。麻は衣料・食料・灯油・日用品などのさまざまな製品となって、日本人の生活を支えてきたのです。


「アメリカ小麦戦略」と日本人の食生活セミナーの要約
http://blog.livedoor.jp/wellness21jp/archives/19283507.html

私(講演者の鈴木猛夫氏)も誰にも負けないほどの健康マニアですので、戦後の食生活が欧米化した功罪を知っていましたが、巧妙に仕掛けられたアメリカの戦略だとは知りませんでした。

これほど短期間に主食を変えるという食生活を激変させた民族は地球の歴史上ない真因がわかりました。

さらに77年の●アメリカ上院栄養問題特別委員会(通称・マクガバンレポート)の警告を無視し続けている理由もわかりました。

官民あげて栄養改善運動というもっともらしい名称の大プロジェクトを展開したのでした。アメリカから豊富な活動資金を得て、高名な専門家集団を巻き込み、あらゆる手段を使いながら

「米食は馬鹿になる」
「パンを食べないから身体が小さい」
「パンを食べないから戦争に負けた」


などのウソをついてまで国民を洗脳しました。見事に大成功して、パン食(欧米食)はあっという間に定着、今では米作農家の朝食にパンもめずらしくないそうです。

アメリカは、目的のためには手段を選ばない国だということが再確認できました。逆に日本人は洗脳されやすい国民だということですね。

戦後復興のために●アメリカのPL480法(通称・余剰農産物処理法)を受け入れたことはやむを得ない選択かも知れません。しかし、77年のマクガバンレポートで欧米食は健康を損なう欠陥食だということが解明されて日本も警告されたのに無視し続けていることは許せません。


根釧パイロットファーム
http://www.hkd.mlit.go.jp/topics/info/ippan/koho/graph/vol31/31_9.html

昭和30年頃には、既に開墾、入植が始まっていたものの、広大な土地の開拓には人畜力では限界があり、一面未墾の原野が広がっていました。そこで昭和30年度、北海道開発局では、世界銀行の融資を受け、別海町の約7千ha の原野の、機械力による開墾に着手しました。これが根釧機械開墾地区建設事業(根釧パイロットファーム)で、1戸あたり耕地面積を14.4ha、飼育頭数成牛10頭にするという、当時としては画期的な酪農専業経営の実現を目指したものです。


  補足すると、上記の融資を行った世界銀行の総裁はアメリカ政府が推薦したアメリカ人が務めることが通例になっています(●こちらのブログを参照)。

グローバル・スタンダード 1 飼料穀物輸入問題 (創ること。暮らすこと)
http://www.graphlabo.com/blog/konatsu/archives/2005/10/_1.html

高度経済成長期を迎えていた日本は、鶏肉、卵からはじまり、1970年代のマクドナルドの進出から牛肉の輸入。かつ飼料穀物を大量輸入しての国産和牛の増産へと、魚、野菜の生活を転換して、肉食への一途を辿る。かくして、あたかも日本原産かのような高級霜降和牛までが登場するに至った。

驚くべきことに、日本で消費される米の約1.5倍のトウモロコシが飼料穀物として毎年輸入され、アメリカのお得意様となっているわけである。

現在は当時の7倍の肉の消費量を誇るようになった(目下BSE問題で落ち込んでいるが、それでも6倍はキープ)。

冷戦の時代1972年には干ばつの不作で窮地にいたったソビエト(ロシア)への飼料穀物の輸出を開始。アフガニスタン侵攻の際には、輸出制限をかけ、兵糧攻めをして揺さぶりをかけたほどである。


  どうでしょうか。この四つの文章を並べて、何が見えてきませんか?

  そうですね。日本は敗戦によって生命維持の根幹である「食文化」をアメリカによって侵略され、今の今まで彼らの利益追求の道具にされてきたということです。
  日米同盟が何だの、中国よりはましだの、そんなのは関係ありません。事実を並べて、曇りのない目で眺めれば、自然とそういう結論が出てくるはずです。

  それでもまだわかりにくいという人がいるかもしれませんから、流れをまとめておきましょう。

1.日本における麻の栽培禁止

  これによって、貴重な栄養源(大豆とほぼ同等の栄養がある)、広く用途がある麻の実油(ヘンプシードオイル)の原料、そして繊維原料を日本から奪うことに成功しました。
  また、同時期に成立した●大麻取締法により、「大麻=麻薬=悪いもの」というディスインフォメーション(偽の情報を流して敵の意思決定を歪めること)も行いました。

2.日本を食料の輸出市場にする

  小麦、とうもろこし、大豆、綿花、自給率が低い作物は、みなアメリカから輸入しているんですが、これが人為的な現象だったということです。
  上にリンクを挙げた「余剰作物処理法」というルールを受け入れた国は、米ドルではなくその国の通貨で食糧代金の決済ができました。だから、外貨不足(債務の返済に優先的に外貨を回していたたため)だった日本の政府は、渡りに船で飛びついてしまいました。
  ●以前の記事で、エチオピアがこのような侵略の餌食になったことを指摘しましたが、その元祖は我々の日本だったというわけです。
  恥ずかしいことですが、私がこのことに気づいたのは、海城中学という私立中学の社会の入試問題を解いたときでした。学校給食をテーマとして扱っており、さわりだけなんですが、アメリカの援助物資が給食のパンになったという話を紹介していたんです。
  難関と言われる学校に限定されますが、そういう興味深い内容も出題されているということです。

3.肉食の普及と畜産「振興」

  さらに追い打ちを掛けるように、世界銀行を通じて日本に大規模畜産を根付かせます。近代的な畜産は濃厚飼料(大豆やトウモロコシ、肉骨粉などを混ぜた栄養価の高い飼料)を大量に投入して家畜を早く生育させるのが特徴なので、日本で畜産が根付けば、結果としてアメリカ産の農作物がどんどん消費されるわけです。
  そればかりでなく、アメリカ産の畜肉も輸入されるようになりました。マクドナルドの進出は、国民へ肉食の抵抗をなくすことが目的だったのでしょう。1980年代にあった「焼き肉ブーム」も、そういうアメリカの意図があったものと推測が可能です。というより、ぶっちゃけマスコミのキャンペーンはほとんどが外国やその意図をくんだ政府によるPR活動だと思ってしまった方がいいと思います。

  こうして、トウモロコシや小麦の値段が高くなったり、チーズが品薄になったりすると右往左往するような日本ができあがったというわけです。

  分かりますか。侵略って、こういうものなんですよ。弾が飛んで、人が死ぬ戦争なんていうのは、「情報戦」や「経済戦」の最後の仕上げとして行うものなんです。
  そう考えると、アメリカが結ばせようとしているTPP(環太平洋パートナーシップ協定)というものの意味も分かります。このTPPによると、我が国は参加国に対して関税障壁なしに工業製品を売ることができます。しかし、その結果として、域内の安い農産物が日本に入って来放題になります。自給率などという概念は消えてなくなるでしょう。
  そうやって、他国への食糧の依存を高めていけば、ミサイルや空母がなくても、「食べもの売らないよ」ということで、我が国に対して簡単に圧力を掛けられます。別に、これは対アメリカに限った話ではありません。カナダだろうと、オーストラリアだろうと、そういうことはできるようになるということです。;
  そこまで追い込まれなくても、アメリカの基準に合わせて農業に対する規制がなくなれば、資金力に優れる外国のアグリビジネスが日本の農業を全て握ってしまうことになります。旧態依然の農協では勝ち目がありません。
  その結果、表面的な自給率は上がっても、その食べものが中国の富裕層向けの輸出に向けられることになるかも知れません。そして、我々が食べるのは農薬汚染のすさまじいアメリカ産やチュウゴク産、それに、セシウムたっぷりの「国産」だとしたら、話になりません。
  そう考えると、もう敗戦の日に、戦前の日本を呪ったり、神社参拝あれこれで中国朝鮮を叩いたり、そんなことは馬鹿馬鹿しくてやっていられないと思います。
  敵は中国や朝鮮なんかではありません。そんな「雑魚」は放っておいて構いません。ましてや、戦前の軍国主義でもないし、反日ミンス党政権(笑)でもありません。過去を断罪しても誰も救われませんし、売国奴は所詮マリオネットでしかありません。前も何かの記事で書きましたが、多分アメリカとかイギリスといった国家ですらないでしょう。
  真の敵は、我々の生活に根を下ろしてしまった「外来種の文化」なんです。我々を内側から食い破ろうとする寄生虫と言ってもいいかもしれません。

  じゃあ、この侵略をはねつけるためにはどうすればいいんでしょうか?

  はっきり申し上げると、「戦って勝つ」ということは諦めた方がいいんじゃないかと思うんです。敵は我が国のメディアだけでなく、世界の情報産業を全て握っている「超」が10個くらい付く強敵です。個人が挑んでも勝ち目はありませんし、近代国家という仕組みを利用したら、ナチスドイツや大日本帝国の二の舞になってしまうだけでしょう。

  そんなことをするかわりに我々が出来ることは「思い出す」ことだと思うのです。

  要するに、近代以前の日本人の生活に目を向けることです。私たちが、「遅れている」「暗く停滞していた」と教え込まれている時代、たとえば江戸時代や縄文時代をルネサンスすることです。そこには、自然や他者を侵略することなく、調和の取れた持続性の高い社会を実現するためのヒントがたくさんあります。
  これに対して、近代化という形で野蛮な西洋文明を取り入れはじめてからの時代、要するに明治以降には、今の我々が学ぶべきことは何もありません。なぜでしょうか?それは、私たちは、今でも「大日本帝国」の中で生きているからです。文明開化と近年のグローバル化は、モーメント(推進力)が違うだけで、ベクトル(矢印の向き)は同じです。「近代」という名のベクトルです。このベクトルに基づいた青写真で社会を構成している限り、私たちはいずれまた戦前と同じような危機に直面します。

  そして、私たち庶民が「思い出す」ことができるものは何かといえば、やはり食文化に尽きると思うのです。いまさら遅いなどとは思いません。私たちはいまだに醤油や味噌を使った料理を、昔とはだいぶ違う形だけれども食べています。平均して摂取している動物性脂肪の量も、欧米人に比べればまだまだ少ないものです。
  極端に食生活を変化させることは、これはまたこれで問題があります。明日から全ての食事を和食にして、国産以外は口にするな、というのは暴論です。無理のない形で、たとえば、夜だけでも和食にしてみるとか、そういう形で少しずつやっていったほうがいいでしょう。

  原発事故による放射性物質拡散で、汚染された地域もあり、なにもかも国産で賄うというのは、なかなか難しいと思います。しかし、除染を含めて、我々にはまだできる努力があります。
  TPPに加入し、アメリカからの全面攻撃を許すのか、それとも、厳しくても我が道を往くのか。私は、後者の道が選ばれるものと信じています。


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