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2011.06.21(Tue)

石油やガスが値上がりし、原発をたくさん作るほど電力会社がもうかる仕組み 

電気料金8月も値上げへ 東電、99円程度
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2011062102000024.html

 東京電力は標準家庭の八月の電気料金を九十九円程度引き上げ、月六千六百八十三円前後とすることが二十日、分かった。火力発電の燃料である原油や液化天然ガス(LNG)の価格が上昇しているためで、値上げは六カ月連続。

 値上げ幅は、料金の算定制度を変更した二〇〇九年五月以来最大だった前月の百十円には及ばないものの、年明けからの原油高騰を背景に、高水準の状態が続いている。三月からの六カ月間の上昇幅は四百五十円近くに上る見通しだ。

 東京ガスも五十円程度値上げし、五千二百五円前後とする。他の電力・ガス会社も一斉に値上げする公算が大きい。各社が二十九日に正式に決める。

 電気料金は、燃料費の変動を加味して毎月見直す仕組み。八月の料金は、三~五月の燃料費を基に算出される。東電福島第一原発事故の発生に伴い、他の停止中の原発も再稼働が難しくなっている。このまま火力発電の割合が高まれば、一段の値上げ圧力がかかる可能性もありそうだ。


最近ネット上で評判がいい東京新聞の記事だからといって、鵜呑みにしてはいけません。

>電気料金は、燃料費の変動を加味して毎月見直す仕組み。八月の料金は、三~五月の燃料費を基に算出される。

注意して欲しいのは、この「燃料費」が具体的にいくらだったか、全く開示されていないことです。

●河野太郎議員が以前電力会社に「燃料コストはいくらか」という資料の開示を請求をしたら、必要な部分には全部黒塗りがしてある資料(もちろんコピーなので透かしても見えない)を配られたそうです。理由は、「企業秘密だから」。

電力会社(一般電気事業者)は地域独占を許されています。そういう意味では公益的な役割も担っているわけで、それが企業秘密を盾に情報の開示を拒むのはどうかと思います。これでは、極端な話、原発の中で隠れて核兵器を作っていたとしても国民には全く知る術がありません。

こんなことを書くと、「他の会社は資源高でも企業努力をして値上げをしないように頑張っているぞ!東京電力は何をやってるんだ!」という声が聞こえてきそうですが、そういう世間で当たり前の論理は電力事業には通用しません。

別に、電力会社の幹部が学歴が高いだけの非常識なアホの集まりだからではありません。電気事業法(正確に言えば、それに基づく政令)で、「総括原価方式」という仕組みが認められてるからです。

よくわかる原子力~総括原価方式
http://www.nuketext.org/mondaiten_cost.html

そもそも、電気の値段はどのようにして決められるのでしょうか。我が国では電力のコストは電気事業法という法律に基づき、「総括原価方式」という方法で計算されています。

この方式は、発電・送電・電力販売にかかわるすべての費用を「総括原価」としてコストに反映させ、さらにその上に一定の報酬率を上乗せした金額が、電気の販売収入に等しくなるように電気料金を決めるやりかたです。

つまり、電力会社を経営するすべての費用をコストに転嫁することができる上に、一定の利益率まで保証されているという、決して赤字にならないシステムです。これを電気事業法が保証しています。普通の民間企業ならば、利益を生み出すために必死でコストを削減する努力をするはずですが、電力会社はどんなにコストがかかろうと、法律によってあらかじめ利益まで保証されているのです。



要するに、広告宣伝費や、発電所の建設費用・維持コストに4.4%をかけたものが自動的に電力会社の利益になるようになっているのです。

原発がなんで推進されるかもこれで分かるというものです。原発は固定資産税評価額がバカ高く、もしそれが減価しても燃料の保管費用や施設維持コストが膨大にかかるので、「総括原価」がそれだけ大きくなるからです。フランスやイギリスにプルトニウムを保管しておくコストも全て「総括原価」に組み入れできます。

そうやって母数が大きくなればなるほど、電力会社(一般電気事業者)に入ってくる利益も大きくなるのです。取引の常識をあまりにも逸脱しています。

そもそも、この方式は、日本の産業基盤がまだ弱く、技術も未熟だった時代に、電力会社に安定した利益を上げさせて、これをもって電気の安定供給を図るという目的で導入されたものです。ところが、今やその本来的意義は薄れ、総括原価方式から来る儲けと、それに群がる利権(天下り官僚と電力族議員)のためだけの仕組みになってしまっています。

日本というの国は、●フジツボ(貝の一種。係留されている船底などに吸い付く)がビッシリこびりついて、港から出港することすらできなくなった船とよく似ています。船長だけはコロコロ変わって、そのたび「この船は未来に向けてこぎ出します!」などというのですが、今までにこびりついたもののせいで動かすことすらままなりません。

そして、たまにフジツボをはがそうとすると、船の外から待ったがかかったり、フジツボ自身が毒を吐いたりして抵抗してくるのです。

ソーラーパネルや風車に夢を描くのもいいのですが、総括原価方式や、●前の記事でも書いた、特定電気事業者を役人の胸先三寸で排除できる規定を何とかしないことには、いつまでたっても電力の供給事情は変わらないでしょう。原発を稼働させていた方が儲かる上に、自浄作用も働かないからです。そして、原発がメガソーラーや風車の群れに変わっただけならまだいいのですが、それすら果たせず、結局若狭湾では耐用年数を超えた原発くんたちが老体に鞭打って稼働中、などということになりかねません。

その過程で、電力会社がザクザク儲けるしわ寄せは、全て電気代という形で国民に跳ね返ってきます。

電気事業法を見直すよう、国会議員に電話やメールをしましょう。また、反原発デモでは、そういうアピールもしていってほしいものです。

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