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2008.10.26(Sun)

【発想の】イヌだけでなく、ネコも好きになってあげてほしい【転換】 

  たまには、「センセー」らしいことを書きます(笑)。

  中学校の三者面談が近いということで、塾でも保護者の方をお招きして進学相談みたいなものをやっています。その時に決まって出てくる悩み、というか愚痴に、

  「うちの子は言ってもきかない」

  というものがあります。
  別に、家に戻らずほっつき歩いているとか、親に暴力を振るうとか、そういう深刻な類ではありません。入試がだんだん迫ってきているのに、せっついて勉強している様子がなく、それを指摘すると馬耳東風だったり、「うるさいなぁ」と逆ギレされたりするということです。
  面談をしていると、男子生徒のお母さんの場合、ほぼ100%この話になります。女子生徒もごく一部を除いてそういう話をすることが多いですが、イライラの度合いは男子生徒に対するものの方が高いのが一般的です。どうも、女性の親には、男の子の行動というのがどうしてもがさつで我慢ならないものに写るようです。上にお姉さんがいたりすると余計にそのアラが目立ってしまうようで、いきおい本人への怨嗟の声(笑)も勢いが増します。
  かわいそうなことに、真面目な親御さんは、本人のためを思って言っているのに、なんでちゃんと聞こうとしないのか、困惑してしまうようです。
  私はそういう話を毎年何十人と聞かされているので、全く心配しないのですが、それを言ってもなかなか納得していただけません。よくあるケースなのですが、親御さんも自分の子供が世の全てという視点を捨てきれないようです。
  私も、そういうもんですよ、とか、普通ですよ、みたいな当たり障りのないことを言ってなだめすかしてきたのですが、最近いい比喩を思いつきました。

  「お子さんのことをワンちゃんみたいにきちんと言うことをきく動物だと思うからイライラするんですよ。ネコだと思って話してれば、頭に来ません」

  別に、受けを狙って言っているのでもありませんし、苦し紛れの言い逃れをしているのでもありません。本当に、こう思った方が自分にも相手にとっても良いことだと思うのです。
  ネコの行動をイヌと比べてみると、よくわかります。イヌ派(笑)の言い分に、「イヌは主人の言いつけを守ろうとするし、かわいがるとなついてくれる」というものがあります。たしかに、綱をつけないと行方不明になってしまうイヌというのは、あまり聞いたことがありません。散歩している犬を見ると、しょっちゅうご主人様の顔色をうかがっていて、歩くペースも揃えようとしているのがわかります(もちろん、しつけは必要なのだが)。
  他方ネコは、一緒に散歩すらできないほど散漫な行動をとる動物です。よくなついている飼い猫でさえ、勝手に家の外に出ていって、知らないうちに帰ってきているということが多いです。綱を付けておこうにも、首の辺りの骨格が華奢で気の毒になります。家の中にいればいるで、棚の上に上がって置物をひっくり返したりします。外見的なものや偏った好みを全く抜きにして考えれば、ネコの行動というのはあんまり可愛くありません。

  しかし、人間というのは、どちらかというとネコに近い動物なのではないかと思います。

  いつまでも親が飼い主のごとくエサをやったり散歩に連れて行ったりするわけにはいかないのです。子供の頃はイヌ的な行動をとっている子供が多い(筆者はすでにネコ的だったが)のですが、人間はいつかネコ的な行動(人の言うことを聞くのではなく、自分で行動してエサを取ったり伴侶を見つけたりする)を取らざるを得なくなります。その方が、生きていくには好都合だからです。
  もちろん、一番いいのは、普段はイヌ的に人と接していて、いざというときはネコになるような「かしこい」子供なのでしょうが、そんな子供はほとんどいません。「ドラえもん」のしずかちゃんや出来杉くんみたいな子供は、世の中には存在しないと思っておいた方がいいと思います。

  そもそも、子供というのは、イヌのように言うことをよくきくから可愛いものなのでしょうか。上司と部下という関係だったらイヌみたいな部下の方がやりやすいのでしょうが、親子はそういう、後天的に獲得された関係、というか、人工的な関係ではないはずです。
  ネコが家を出て行って、行方不明になることもよくあるようですが、それでも大抵のネコは、食器を床に落としたり、発情期にブーブー鳴きながら外に飛び出していったりしながらも、ちゃんと飼い主のところに戻ってきます。一緒にいれば愛着が湧かないはずがありません。
  受験で結果を出すのは、本人の仕事です。それを客観的に見て手伝いをするのが我々塾講師(というか教師)の役割です。
  親御さんの役割は、そんなに小さいものではありません。ネコにとっての飼い主の自宅のように、本人にとっての最後の拠り所となることです。
  本当にピンチになれば、子供は私なんか頼りません。親御さんに泣きつくはずです。神社仏閣じゃないんだから、困った時だけ拝みにこないでほしい、という気持ちは分かりますが、子供はネコみたいなものなのだから、それでいいのです。ていうか、この世の中で最終的な庇護者という役割を代わりにやってあげられる大人はいません。そういう振りをして近づいてくる悪い奴はたくさんいますが・・・。
  ほっぽらかしにせず、何か声を掛けること自体は全く構わないのですが、それを本人が聞かないからといって絶望したり、イライラする必要はありません。ネコに「お手」とか「おすわり」を教えて、できないから落ち込む飼い主がいたら、笑いものになります。
  しかし、ネコにトイレの仕方くらいは教えるはずです。ネコにとってのトイレが、人間の道徳とか社会常識だと思っておくといいのです。それ以上のこと、たとえば「上手な生き方」や「出世の仕方」は、親御さんが教えることではありません。別に話すのをやめろとはいいませんが、ネコがそれを聞かないのは当たり前とでも思っておかないといけません。
 
  「こどもを一人の人格者として扱って」とか、「おとなには教え導く権利などない。ともに学んで逝くだけ」とか、まるで日教組みたいな美辞麗句を唱えている人ほど、子供をすばらしい存在だと勘違いしているようです。そんな発想を貫徹出来るのは、マザー=テレサみたいな超が10個くらい付く人格者だけですから、一般人にはなんのプラスにもなりません。せいぜい「でかいネコ」程度に思って接するべきです。
  そうすれば、時たますり寄ってくるとかわいく思えるはずです。

  「子供はイヌではなく、ネコである」

  子供が思春期になったら、ぜひ思い出してください。

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