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2008.09.12(Fri)

韓国崩壊・・・そのとき東アジアは?(3)  

  ●前回の続きです。

  そもそもなぜ中国は韓国を狙うのか?それは、地政学的な理由によります。
  もうすでにこのブログで結構話している話題ですが、まずは地図を見てみましょう。

極東

  こうしてみると、この地域の真ん中に位置しているのが、満州(中国東北部)であることがよく分かります。ここさえ制覇すれば、他の国々に強いプレッシャーをかけることが可能です。このような地域のことを、地政学では「ハートランド」と呼んだりします。それを頭に置いて、この先の文章を読んでいくといいでしょう。

  さて、東アジアの国際関係では、何が主要な問題か?と言われたら、みなさんは答えられるでしょうか。南北朝鮮の対立、中国の覇権主義、日本と周辺諸国の関係・・・どれも外れではありませんが、そのものズバリの本質ではありません。
  私が考える東アジアの真の国際問題は、

  「中朝冷戦」

  これ以外にありません。どういうことか、説明します。
  第二次大戦後成立した北朝鮮という国は、冷戦下での日米韓・ソ連・中国の三すくみ状態を利用して国家を運営してきたと言えます。このような状態だと、どこか一つが北朝鮮に攻め込めば、他の勢力が背後を突くという関係にあるため、弱小国でもなかなか攻撃されないという利点があるのです。そのようなサバイバル戦略からすれば、北朝鮮が自分から外国を攻めるということはまずありません。
  でも、北朝鮮は110万もの陸軍を持っているじゃないか、あれは韓国を制圧するためのものじゃないのか?と思う人もいるかもしれませんね。おそらく違います。それは欧米や日本の国際世論向けの名目でしかありません。あの陸軍は、中国が鴨緑江(中朝国境になっている川)を渡ってきた時、時間稼ぎをするためのものです。
  中国は、朝鮮に対して地上戦による制圧を試みることが出来る唯一の勢力です。そして、中国軍は何しろ頭数が多く、鴨緑江自体も雨の少ない時期は歩いて渡れるほどで、要害としては脆弱です。だから、110万人くらいで防衛力としてはちょうど良いのです。これだけいれば、中国も相当の被害が出ることを覚悟しなくてはいけません。その間に、ソ連に背後を襲われたり、アメリカが支援する韓国軍が中国本土に攻撃を開始したりしたら、大変なことになります。
  そういう絶妙なバランスを保って、北朝鮮は長い間存続してきたというわけです。その資金源は、麻薬ビジネス(日本が残したヒロポン工場が北にはたくさんあった)と、日本の在日朝鮮人からの送金だったのでしょう。

  ところが、米中国交回復からソ連崩壊に至る過程で、そのバランスが大きく崩れました。

  ●以前の記事でも書きましたが、アメリカが1971年に米中国交回復を試みたのは、冷戦に勝利するためではなく、中国を国際経済に参加させて過剰生産によるデフレを起こし、日本や西ドイツといった、アメリカを脅かす工業国を叩きつぶすためでした。つまり、アメリカにとっては、ソ連を倒すことより、日本を潰す方が先決だったのです。1985年のプラザ合意(大幅な円高誘導、これによって日本は輸入が激増)も、中国の改革開放も、全てそのためだったといって過言ではありません。
  そして、その後は、唯一軍事的に脅威になっていたソ連=ロシアを、ゴルバチョフやエリツィンといった「カイカク派」を使って内側から解体しました。何をやったのかというと、国営企業の民営化と、エネルギー価格の自由化です。これによって、ロシアはハイパーインフレと高失業率に見舞われ、その後10年近く立ち直れなくなりました。
  そうなると、当然モスクワから遠い地域には十分に金が回らなくなるわけで、極東のソ連=ロシア軍も弱体化を余儀なくされます。結局、満州を中心とした東アジアでは、中国が突出した力を持つ存在になりました。
  
  ところで、中華人民共和国という国は、地政学で言うところの「ランドパワー」です。ランドパワーというのは、陸上での利害関係に存立基盤を置く勢力のことです。(詳しくは、●用語集を参照)
  ランドパワーの本質は、「国境線の外部拡大」です。そうしないと、自分が生命の危機にさらされるからです。ランドパワーの国が、日本から見て異常なまでに領土欲が強いように見えるのはそのためです。
  その本質から、以下のような行動原理が導かれます。

(1)ランドパワーは、ハートランド支配を目指す

  朝鮮戦争(1950~53年)で、中国が北朝鮮に義勇軍を送った理由がこれです。こうしないと、アメリカの同盟国が鴨緑江の目前まで来てしまい、満州が脅かされるからです。いざとなったら鴨緑江を渡れる兵力がこれだけいるのだということを、見せつける意味もあったのでしょう。
  また、現在でも、中国が核ミサイルの基地を吉林省の「通化」という町に配備しているのも、満州がハートランドだからです。
  東アジアに中国のハートランド支配を決定づけたのは、ソ連の崩壊だったことは言うまでもありません。

(2)ハートランドを制したランドパワーは、さらにその外に向かって膨張する

  ハートランドは交通の要衝で、政治経済の中心にもなる場所です。中国が、上海万博後の経済開発の目玉に掲げている「東北老工業基地振興戦略」を掲げているのも、この地域が他の国との貿易に適した土地だからです。
  しかし、そういう場所は、相手にとってもおいしい場所には違いなく、ハートランドに隣接する全ての勢力が敵になることもあります。要するに、ハートランドという要所を奪ったことで、かえって敵を増やしてしまうわけです。
  そこで、その不安を取り除くためには、ハートランドの外側にいる勢力に先に攻撃をしかけて、絶滅させてしまわなければなりません。
  歴史的に見ると、中国を制し、高麗を服属させたモンゴル人の王朝「元」が、日本に攻めてきたことが良い例です。最近だと、傀儡国家である「満州国」を打ち立てた大日本帝国が、ソ連、中国国民党、中国共産党の全ての勢力を敵に回したことも思い出すといいでしょう。

(3)ランドパワーはシーパワーに対する攻撃より、隣接するランドパワーに対する攻撃を優先する

  (2)のようなことが言えても、だからといっていきなり日本を攻撃してくることはありません。台湾を攻撃することもないでしょう。海を渡って攻撃するとなると、海軍力の弱い中国には圧倒的に不利です。
  しかし、隣接するランドパワーに対しては違います。直接的に生存を脅かす存在なので、まずもって叩きつぶさないと気が済まないのです。ランドパワーの国というのは、走らないと倒れる自転車みたいなもので、指導者に伝統的な権威がないため、国民の統合のために「外征における勝利」が必要だったりします(ナポレオンやヒトラーが良い例)。だから、まず直接侵略できる隣接ランドパワーを狙うのです

  上のような法則を東アジアにあてはめると、満州を脅かすソ連という邪魔者が消えた中国は、唯一残ったランドパワーである北朝鮮に攻め込んでくるということは、容易に予測が付きます。
  朝鮮半島を制覇すれば、太平洋は目の前です。今までは南の海で、沖縄の米軍に邪魔されて出来なかった海上の軍事行動が、日本海でもやれるようになります。こうなると、日本はもちろん、アメリカにとっても脅威になります。アメリカの力の源は「リムランド支配」、つまり、ランドパワーの外側にある沿岸地域を征して、ランドパワーを封殺し、世界貿易を支配下に置くことにあるのです。いくら中国が、日本やEUを叩きつぶし、輸入品の供給源としては最高だとしても、アメリカの力の源に手を付けることは(少なくとも米軍は)許せるものではありません。
  しかし、これ以上在韓米軍を増強すれば、朝鮮半島を地上戦の場所に指定したようなもので、アメリカ国民の反発に遭います。

  そこで、アメリカが目を付けたのが北朝鮮だったのです。

  1991年に統一協会の教祖が北朝鮮に渡り、金日成と会談をした(詳しくは●こちら意味はそこにあったわけです。この宗教団体が、冷戦の時期に日本や韓国で反共産主義団体を主催していたのは有名な話です。アメリカがそのバックにいたと考える方が自然でしょう。文鮮明は、アメリカの「特使」だったわけです。
  この時点で、北朝鮮に核武装させることは決まっていたのでしょう。その後の米朝協議やその破綻は、全て茶番です。日本にカネを出させて、北朝鮮を復興することも、とっくに決まっていたに違いありません。
  これに対して、中国も対抗策を出してきます。それが、「東北工程」です。簡単に言うと、歴史見直しプロジェクトなのですが、、「高麗と渤海は中国の王朝」「箕氏朝鮮や高麗は中国人が朝鮮半島に作った王朝」などという、朝鮮人を挑発するためとしか思えない発表をしています。その狙いは、まず第一に国際世論に対して、隣接ランドパワーを攻撃する正当性があることを主張することです。
  また、「東北工程」には国民に対する宣伝という意味合いもあるのでしょう。朝鮮は中国人の土地だから、不埒な真似をする土人から我が領土を奪い返そう・・・などという風に使うのです。中国経済が混乱すれば、「貧ずれば鈍する」ということで、そういう扇動に乗る輩が多数出てくるはずです。
  
  この中朝冷戦ですが、今は北朝鮮が核保有に成功したことで、ほぼイーブン、あえて言うならやや北朝鮮有利といえる状態に持ち込んでいます。北朝鮮には日本に対する核兵器投射能力はありませんが、中国の北京であれば、自前のミサイルで確実に火の海に出来ます。そのリスクと、朝鮮半島制圧の野望とを天秤にかけて、まだ前者が上回っている、というのが、今の中国の置かれている状況です。
  そこで、中国は矛先を換えてきたのです。それが、北朝鮮の後背地である韓国を攻め落とすことです。目的は、北朝鮮を韓国から切り離し、両国の統一を阻んで、強大化させないことです。
  もちろん、北朝鮮を間に挟んでいるので、直接の攻撃はできません。経済的な手段を使って、間接的に攻撃するのです。要約すると、

(1)貿易を通じた相互依存を強化する
(2)経済界に親中派を作る
(3)競争力強化を名目に、「中国人」労働者を移住させる
(4)それと同時に朝鮮族が経済界に入り込み、エリート層に食い込ませる
(5)手持ちの外貨準備で、破綻した韓国企業を買収し、支配下に置く


  ざっと、こんな感じでしょう。

  (1)に関しては、もう後戻りできないところまで来ています。

中国が最大の貿易相手国に 韓国関税庁
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/080120/kor0801202311001-n1.htm
--------以下引用--------
 韓国の聯合ニュースは20日、2007年の韓国の中国からの輸入額が日本からの輸入額を超え、中国が輸出入ともに韓国の最大の貿易相手国になったと伝えた。

 韓国関税庁によると、中国からの輸入は630億4300万ドル(約6兆7000億円)、輸出は819億8800万ドルで、最大の貿易黒字相手国。対日貿易は輸入が562億5500万ドル、輸出が264億1100万ドルで最大の貿易赤字相手国となった。
--------引用以上--------

  幸いと言うべきか、韓国企業は最大の拠点だった山東省から逃げはじめているようです(●こちらのニュースを参照)。しかし、それはあくまで山東省の人件費が上昇しているからというだけであり、在中韓国人はどんどん増え続けています(●こちらのニュースを参照)。なんでも、2008年には100万人の上るとか。
  韓国の全人口が4600万人です。その2%強が中国で暮らしているのです。日本人の2%といえば、255万人です。恐ろしいことだと思いませんか。

  こんな状況なのですから、当然(2)の親中派もたくさんいることでしょう。

  そして、(3)(4)は順調に下準備が進行中、いずれ(5)も達成されるでしょう。
  おそらく、韓国人は何が何だか分からないまま、中国に間接的に支配されるになるでしょう。ジャーナリズムも、別件(たとえば歴史認識問題や、●離於島問題)で中国を叩くのが精一杯で、スポンサーである(とともに唯一無二の国家収入をもたらす)輸出依存企業には迷惑はかけられませんから、韓国国民が「なんだか、最近中国語を喋る奴が増えたなあ」と思っても、「それは朝鮮族の人たちです」などとごまかしてしまうのでしょう。

  すみません、まだ終わりそうにないので、残りは次回に回します。今回はわざとではないので、コメント欄でのお叱りはご勘弁下さい(笑)。

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