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2008.09.30(Tue)

麻生首相曰く「自民党路線を変えるつもりはありません」 

麻生首相、異例の所信表明「私は逃げない」
http://www.sanspo.com/shakai/news/080930/sha0809300505006-n1.htm
--------以下引用--------
麻生太郎首相(68)は29日、衆参両院の本会議で就任後初の所信表明演説を行い、民主党を“猛口撃”した。中山成彬前国交相(65)の辞任を陳謝する異例のスタートで、本題に入っては民主党批判の嵐。「民主党に要請する」「民主党に問う」と“逆質問”まで連発して挑発した。11月2日投開票といわれる衆院選をにらみ、小沢一郎代表(66)率いる民主党への“挑戦状”となった。

 国のビジョンを示すはずが、宣戦布告の場となった。太郎が一郎に“決闘”を申し出た。

 首相は演説冒頭「日本は強く、明るくなければならない」と訴えた上で、首相が2代続けて政権を放り出したことを意識して「私は決して逃げません」と強調。覚悟を述べたその直後に、民主党に斬りかかった。

 民主党の国会運営について「政局を第1義とし国民の生活を第2義、第3義とする姿勢に終始した。国会での意思決定を否定するのか」と批判。重視する補正予算案について「検討の上、のめない点があるなら論拠とともに代表質問でお示しいただきたい」と民主党に要求し、さらに「独自案を提示するのも結構。ただし財源の明示を」と、弱点とみる財源問題で注文を付けた。

 新設を目指す消費者庁については「ご賛同いただけるのか否か。民主党に問うものです。否とおっしゃるなら、話し合いに応じていただけるのか問いを投げかける」と詰め寄った。インド洋での給油活動問題でも「幾多の国々はアフガニスタンへのかかわりを増やそうとしている。民主党はそれ(撤退)でもいいと考えるのか」と挑発した。

 約21分間の演説中「民主党」と12回も繰り返す異例のスタイル。衆院選をにらみ民主党へ逆質問を連発する「挑戦状」(首相周辺)となった。小沢代表が質問にまともに答えない場合は、その「不誠実さ」を衆院解散の口実にできるとの思惑もありそうだ。

 挑戦状を叩きつけられた民主党は「所信表明演説で首相が質問したのは初めてだ。自民党の選挙演説的だが、国民へのアピールにもならねえな」(渡部恒三最高顧問)、「いかに(自民党が政権を手放した後の)野党の練習をしているとはいえ、『答えろ』とは何事か」(川端達夫衆院予算委筆頭理事)などと皮肉を交えてバッサリ。
--------引用以上--------

>約21分間の演説中「民主党」と12回も繰り返す異例のスタイル。

  どう考えても、意識しすぎです。みっともないことこの上ありません。 
 
>民主党へ逆質問を連発する「挑戦状」(首相周辺)

  まだ民主党は代表質問をしていないわけですから、単なる「質問」です。首相周辺というのは、首相と同じレベルで悪乗りするしか能のない、国語力の著しく低い議員しかいないようです。まあ、他の新聞社もこの言葉を無批判に使っているようですから、日本の高学歴の大人の頭脳の劣化は、若者をバカに出来ないほどのレベルに達していると言わざるを得ません。

  まあ、ダイジェストの記事で批判するのもどうなので、一応所信表明の全文に目を通してみましょう。私が注目した部分は、色を変えてあります。

■就任に当たって

 わたくし麻生太郎、この度、国権の最高機関による指名、かしこくも、御名御璽(ぎょめいぎょじ)をいただき、第92代内閣総理大臣に就任いたしました。

 わたしの前に、58人の総理が列しておいでです。118年になんなんとする、憲政の大河があります。新総理の任命を、憲法上の手続きにのっとって続けてきた、統治の伝統があり、日本人の、苦難と幸福、哀(かな)しみと喜び、あたかもあざなえる縄の如(ごと)き、連綿たる集積があるのであります。

 その末端に連なる今この時、わたしは、担わんとする責任の重さに、うたた厳粛たらざるを得ません。

 この言葉よ、届けと念じます。ともすれば、元気を失いがちなお年寄り、若者、いや全国民の皆さん方のもとに。

 申し上げます。日本は、強くあらねばなりません。強い日本とは、難局に臨んで動じず、むしろこれを好機として、一層の飛躍を成し遂げる国であります。

 日本は、明るくなければなりません。幕末、我が国を訪れた外国人という外国人が、驚嘆とともに書きつけた記録の数々を通じて、わたしども日本人とは、決して豊かでないにもかかわらず、実によく笑い、微笑(ほほえ)む国民だったことを知っています。この性質は、今に脈々受け継がれているはずであります。蘇(よみがえ)らせなくてはなりません。

 日本国と日本国民の行く末に、平和と安全を。人々の暮らしに、落ち着きと希望を。そして子どもたちの未来に、夢を。わたしは、これらをもたらし、盤石のものとすることに本務があると深く肝に銘じ、内閣総理大臣の職務に、一身をなげうって邁進(まいしん)する所存であります。

 わたしは、悲観しません。

 わたしは、日本と日本人の底力に、一点の疑問も抱いたことがありません。時代は、内外の政治と経済において、その変化に奔流の勢いを呈するが如くであります。しかし、わたしは、変化を乗り切って大きく脱皮する日本人の力を、どこまでも信じて疑いません。そしてわたしは、決して逃げません。

 わたしは、自由民主党と公明党の連立政権の基盤に立ち、責任と実行力ある政治を行うことを、国民の皆様にお誓いします。

■国会運営

 はじめに、国会運営について申し上げます。

 先の国会で、民主党は、自らが勢力を握る参議院において、税制法案を店晒(たなざら)しにしました。その結果、2カ月も意思決定がなされませんでした。政局を第一義とし、国民の生活を第二義、第三義とする姿勢に終始したのであります。

 与野党の論戦と、政策をめぐる攻防は、もとより議会制民主主義が前提とするところです。しかし、合意の形成をあらかじめ拒む議会は、およそその名に値しません。

 「政治とは国民の生活を守るためにある」。民主党の標語であります。議会人たる者、何人も異を唱えぬでありましょう。ならばこそ、今、まさしくその本旨を達するため、合意形成のルールを打ち立てるべきであります。

 民主党に、その用意はあるか。それとも、国会での意思決定を否定し、再び国民の暮らしを第二義とすることで、自らの信条をすら裏切ろうとするのか。国民は、瞳を凝らしているでありましょう。

 本所信において、わたしは、あえて喫緊の課題についてのみ、主張を述べます。その上で、民主党との議論に臨もうとするものであります。

■着実な経済成長

 緊急な上にも緊急の課題は、日本経済の立て直しであります。

 これに、3段階を踏んで臨みます。当面は景気対策、中期的に財政再建、中長期的には、改革による経済成長。

 第1段階は、景気対策です。

 政府・与党には「安心実現のための緊急総合対策」があります。その名のとおり、物価高、景気後退の直撃を受けた人々や農林水産業・中小零細企業、雇用や医療に不安を感じる人々に、安心をもたらすとともに、改革を通じて経済成長を実現するものです。

 今年度内に、定額減税を実施します。家計に対する緊急支援のためであります。米国経済と国際金融市場の行方から目を離さず、実体経済への影響を見定め、必要に応じ、更なる対応も弾力的に行います。

 民主党に要請します。緊急総合対策実施の裏付けとなる、補正予算。その成立こそは、まさしく焦眉(しょうび)の急であります。検討の上、のめない点があるなら、論拠と共に代表質問でお示しいただきたい。独自の案を提示されるももちろん結構。ただし、財源を明示していただきます。双方の案を突き合わせ、国民の前で競いたいものであります。あわせて、民主党の抵抗によって、1カ月分穴があいた地方道路財源を補填(ほてん)する関連法案を、できるだけ速やかに成立させる必要があります。この法案についての賛否もお伺いします。

 第2段階は、財政再建です。

 我が国は、巨額の借金を抱えており、経済や社会保障に悪い影響を与えないため、財政再建は、当然の課題です。国・地方の基礎的財政収支を黒字にする。2011年度までに成し遂げると、目標を立てました。これを達成すべく、努力します。

 しかし、目的と手段を混同してはなりません。財政再建は手段。目的は日本の繁栄です。経済成長なくして、財政再建はない。あり得ません。麻生内閣の目的は、日本経済の持続的で安定した繁栄にこそある。我が内閣は、これを基本線として踏み外さず、財政再建に取り組みます。

 第3段階として、改革による成長を追い求めます。

 改革による成長とは何でありましょうか。それは日本経済の王道をゆくことです。すなわち、新たな産業や技術を生み出すこと、それによって、新規の需要と雇用を生み出すことにほかなりません。「新経済成長戦略」を強力に推し進めます。

 阻むものは何か、改革すべきものは何か。それは規制にあり、税制にある。廃すべきを廃し、改めるべきは改めます。

 強みは何か。勤勉な国民であり、優れた科学と技術の力です。底力を解き放ちます。日本経済は、幾度となく厳しい試練に対して果敢に応じ、その都度、強くなってきました。再び、その時が来たのであります。

 以上、3段階について申し上げました。めどをつけるには、大体3年。日本経済は全治3年、と申し上げます。3年で、日本は脱皮できる、せねばならぬと信じるものであります。

■暮らしの安心

 暮らしの安心について、申し上げます。

 不満とは、行動のバネになる。不安とは、人をしてうつむかせ、立ちすくませる。実に忌むべきは、不安であります。国民の暮らしから不安を取り除き、強く、明るい日本を、再び我が物としなくてはなりません。

 「消えた年金」や「消された年金」という不安があります。個人の記録、したがって年金給付の確実さが、信用できなくなっております。ひたすら手間と暇を惜しまず、確かめ続けていくしか方法はありません。また、不祥事を行った職員に対しては、厳正なる処分を行います。わたしは、ここに頭(こうべ)を垂れ、国民のご理解、ご協力をこいねがうものです。あわせて、年金等の社会保障の財源をどう安定させるか、その道筋を明確化すべく、検討を急ぎます。

 医療に信を置けない場合、不安もまた募ることは言うまでもありません。わたしはまず、長寿医療制度が、説明不足もあり、国民をいたずらに混乱させた事実を虚心に認め、強く反省するものであります。しかし、この制度をなくせば解決するものではありません。高齢者に納得していただけるよう、1年を目途に、必要な見直しを検討します。

 救急医療のたらい回し、産科や小児科の医師不足、妊娠や出産費用の不安、介護の人手不足、保育所の不足。いつ自分を襲うやもしれぬ問題であります。日々不安を感じながら暮らさなくてはならないとすれば、こんな憂鬱(ゆううつ)なことはありません。わたしは、これら不安を我が事として、一日も早く解消するよう努めます。

 次代の日本を担う若者に、希望を持ってもらわなくては、国の土台が揺らぎます。

 困っている若者に自立を促し、手を差し伸べます。そのための、若者を支援する新法も検討します。最低賃金の引き上げと、労働者派遣制度の見直しも進めます。あわせて、中小零細企業の底上げを図ります。

学校への信頼が揺らいでいます。教育に不安が生じています。子どもを通わせる学校を信頼できるようにしなければなりません。保護者が納得するに足る、質の高い教育を実現します。

 子どもの痛ましい事件が続いています。治安への信頼を取り戻します。

 ここで、いわゆる事故米について述べます。事故米と知りつつ流通させた企業の責任は、断固処断されるべきとして、これを見逃した行政に対する国民の深い憤りは、当然至極と言わねばなりません。わたしは、行政の長として、幾重にも反省を誓います。再発を絶対に許さないため、全力を挙げます。

 すべからく、消費者の立場に立ち、その利益を守る行政が必要なゆえんであります。既存の行政組織には、事業者を育てる仕組みがあり、そのため訓練された公務員がありました。全く逆の発想をし、消費者、生活者の味方をさせるためにつくるのが、消費者庁であります。国民が泣き寝入りしなくて済むよう、身近な相談窓口を一元化するとともに、何か商品に重大な事故が起きた場合、その販売を禁止する権限も持たせます。悪質業者は、市場から駆逐され、まじめな業者も救われます。

 行政の発想そのものをめぐる改革であればあるだけ、甲論乙駁(こうろんおつばく)はもっともであります。しかし、国民の不安と怒りを思えば、悠長な議論はしていられません。消費者庁創設に、ご賛同いただけるのか否か。民主党に問うものです。否とおっしゃるなら、成案を早く得るよう、話し合いに応じていただけるのか。問いを投げかけるものであります。

■簡素にして温かい政府

 行政改革を進め、ムダを省き、政府規模を縮小することは当然です。

 しかし、ここでも、目的と手段をはき違えてはなりません。政府の効率化は、国民の期待に応える政府とするためです。簡素にして国民に温かい政府を、わたしはつくりたいと存じます。地方自治体にも、それを求めます。

 わたしは、その実現のため、現場も含め、公務員諸君に粉骨砕身、働いてもらいます。国家、国民のために働くことを喜びとしてほしい。官僚とは、わたしとわたしの内閣にとって、敵ではありません。しかし、信賞必罰で臨みます。

 わたしが先頭に立って、彼らを率います。彼らは、国民に奉仕する政府の経営資源であります。その活用をできぬものは、およそ政府経営の任に耐えぬのであります。

■地域の再生

 目を、地域に転じます。

 ここで目指すべきは、地域の活力を呼び覚ますことです。それぞれの地域が、誇りと活力を持つことが必要です。

 しかし、その処方箋(しょほうせん)は、地域によって一つずつ違うのが当たり前。中央で考えた一律の策は、むしろ有害ですらあります。だからこそ、知事や市町村長には、真の意味で地域の経営者となってもらわなければなりません。そのため、権限と責任を持てるようにします。それが、地方分権の意味するところです。

 進めるに際しては、霞が関の抵抗があるかもしれません。わたしが決断します。

 国の出先機関の多くには、二重行政の無駄があります。国民の目も届きません。これを地方自治体に移します。最終的には、地域主権型道州制を目指すと申し上げておきます。

 農林水産業については、食料自給の重要さを改めて見直すことが、第一の課題となります。50%の自給率を目指します。農業を直ちに保護の対象ととらえる発想は、この過程で捨てていかねばなりません。攻めの農業へ、農政を転換するのです。

 10月1日に発足の運びとなる観光庁の任務に、観光を通した地域の再生があることを申し添えておきます。沖縄の声に耳を傾け、沖縄の振興に、引き続き取り組みます。

 昨今は、集中豪雨や地震など、自然災害が相次いでいます。被災された方に、心よりお見舞いを申し上げます。復旧・復興には、無論、万全を期してまいります。

■持続可能な環境

 環境問題、とりわけ地球温暖化問題の解決は、今を生きる我々の責任です。自然と共生できる循環型社会を、次の世代へと引き継ぐことが求められます。資源高時代に対応した、経済構造転換も求められます。

 なすべきは、第一に、成長と両立する低炭素社会を世界に先駆けて実現するということ。第二に、我が国が強みを持つ環境・エネルギー技術には新たな需要と雇用を生む力があることを踏まえ、これを育てていくこと。そして第三に、世界で先頭をゆく環境・省エネ国家として、国際的なルールづくりを主導していくということです。

■誇りと活力ある外交・国際貢献

 次に、外交について、わたしが原則とするところを、申し述べます。

 日米同盟の強化。これが常に、第一であります。以下、順序を付けにくいのをお断りした上で、隣国である中国・韓国やロシアをはじめアジア・太平洋の諸国と共に地域の安定と繁栄を築き、共に伸びていく。これが、第二です。

 人類が直面する地球規模の課題、テロ、温暖化、貧困、水問題などに取り組む。第三です。

 我が国が信奉するかけがえのない価値が、若い民主主義諸国に根づいていくよう助力を惜しまない。第四です。

 そして第五に、北朝鮮への対応です。朝鮮半島の安定化を心がけながら、拉致、核、ミサイル問題を包括的に解決し、不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を図るべく、北朝鮮側の行動を求めてまいります。すべての拉致被害者の一刻も早い帰国の実現を図ります。

 以上を踏まえて、民主党に伺います。

 今後日本の外交は、日米同盟から国連に軸足を移すといった発言が、民主党の幹部諸氏から聞こえてまいります。わたしは、日本国と日本国民の安寧にとって、日米同盟は、今日いささかもその重要性を失わないと考えます。事が国家・世界の安全保障に関(かか)わる場合、現在の国連は、少数国の方針で左右され得るなど、国運をそのままゆだね得る状況ではありません。

 日米同盟と、国連と。両者をどう優先劣後させようとしているか。民主党には、日本国民と世界に対し、明確にする責任があると存じます。論拠と共に伺いたいと存じます。

 第二に伺います。海上自衛隊によるインド洋での補給支援活動を、わたしは、我が国が、我が国の国益をかけ、我が国自身のためにしてきたものと考えてきました。テロとの闘いは、まだ到底出口が見えてまいりません。尊い犠牲を出しながら、幾多の国々はアフガニスタンへの関わりを、むしろ増やそうとしております。この時に当たって、国際社会の一員たる日本が、活動から手を引く選択はあり得ません。

 民主党は、それでもいいと考えるのでしょうか。見解を問うものであります。

■おわりに

 わたしが本院に求めるものは、与野党の政策をめぐる協議であります。内外多事多難、時間を徒費することは、すなわち国民に対する責任の不履行を意味します。

 今、景気後退の上に、米国発の金融不安が起きています。わたしどもが提案している、緊急総合対策を裏付ける補正予算、地方道路財源を補填する関連法案を、速やかに成立させることが、国民に対する政治の責任ではないでしょうか。

 再び、民主党をはじめ野党の諸君に、国会運営への協力を強く要請します。当面の論点を、以上にご提示しました。お考えをお聞かせ願いたく、わたしの所信表明を終えます。



  赤字がマイナス評価、青字がプラス評価だと考えていただいて差し支えありません。
  まあ、確かに民主党ミンシュトウ連呼しまくっているというのが奇異な印象を与えますが、それだけというわけではありません。マスコミの要約は非常に一面的です。
  麻生首相が一番評価すべき所は、財政均衡や行政の無駄の削減を過剰に重視していないことです。ここが前任の清和会(自民党町村派)の首相たちとの大きな違いです。小泉や安倍が得意になってやっていた「公務員虐殺ショー」のようなふざけた真似をやることはなさそうです。
  また、「水問題」に注目しているあたりは、国際的な視野を持っている人物だという感じがします。21世紀は淡水の争奪戦が始まる時代です。日本の水源林やダムも、米英の金融資本に目を付けられている可能性が高いです。
  もっとも、注目しても、我が国の水資源の保護など一つも考えていないでしょう。自民党の方針というのは、郵政民営化や長銀・日債銀といった大手金融機関の叩き売りに見られるように、基本的に外国(米英金融資本)への朝貢だからです。
  そうはいっても、こういう問題に触れているあたりは、外務大臣としての適性はピカイチなのではないかと思います。

  一応頑張って良い評価をしてみましたが(笑)、大筋で見れば「やっぱり近年の自民党路線だなぁ」と苦笑いせざるを得ません。「地方を放棄する道州制」「経済成長はカイカクで」「プライマリーバランスの2011年達成を目指す」「保護を捨てた農業政策」」など、安倍内閣の辺りからの変わらない方針です。すなわちこの辺りが、財務省、アメリカ政府、外資金融資本、経団連、パチンコサラ金などの朝鮮資本という、自民党のご主人様たちの要望だということです。
  そして、何より気になるのが、北朝鮮に対して、

>不幸な過去を清算し、日朝国交正常化を図るべく

  などとぬかしていることです。日頃、北朝鮮を感情的に叩いている「ネット右翼」とか「自称保守」とかいうカスな人たちが、タカ派と目される麻生首相が朝鮮との関係を「不幸な過去」だと断じているのをどういう風に受け止めるか興味があります。

  まあ、そういう連中は、どうせ所信表明の全文に目を通したりはしないんでしょうが・・・(笑)。

  以前からこのブログでは、アメリカが北朝鮮を中国に対する盾のような存在に位置づけており、日本は北朝鮮の近代化支援をするATM(自動現金支払機)のような役割だということを書いてきました。そのようなアメリカの方針に忠実に行動し、日朝国交正常化を誰よりも強く望んでいたのが小泉純一郎という政治家でした(●こちらの記事を参照)。
  そして、麻生首相もその路線を引き継ぐということを宣言してしまったわけです。やはり、自民党政権では自立した国家運営は無理なようです。
  それでも、政権を担当しているわけですから、せめて現場の声に応えて、地方への分配や、派遣労働者の待遇改善をやってほしいと思っています。やれれば・・・の話ですが。

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2008.09.28(Sun)

正直、期待はずれの麻生内閣 

  唐突ですが、「国際派」という言葉、みなさんはどういうイメージをお持ちでしょうか。

  おそらく、この言葉ほど、大多数の日本人があこがれているものはないと私は思っています。我々は、明治時代以降「日本は小さくて遅れた国」「欧米は手本にすべき素晴らしい国」という考えを、教育を通じて叩き込まれてきています。
  だから、アメリカ人のように英語をしゃべり、アメリカ人のようにジョークを飛ばす人物を見ると、素敵だなぁと思ってしまうのも、無理はありません。そういうところを巧みに突いたパフォーマンスをしている政治家がいます。

麻生さん、国連演説やり直し…ジョークで切り返す
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080926-OYT1T00292.htm?from=main1
--------以下引用--------
 麻生首相が25日夕(日本時間26日朝)に国連総会で行った一般討論演説の途中で通訳機器が故障し、冒頭からやり直すハプニングがあった。

 首相は「24時間余り前に日本の首相として指名を受けたばかりだ」と英語のあいさつで演説を始め、その後は日本語に切り替えた。ところが、同時通訳の音声が流れなかった。

 約5分ほど進んだところで高須幸雄・国連大使が壇上に駆け寄り、機器の故障を耳打ちすると、首相はすかさず英語で、「メード・イン・ジャパンじゃないからこうなる」。会場は大きな笑いと拍手に包まれ、終了後には何人かの出席者が「いい演説だった」と首相を祝福した。

 就任直後の慌ただしさの中で「外交デビュー」を強いられた首相だが、外相経験もあるだけに、場慣れしたところを示した。
--------引用以上--------

  なるほど、あのタイミングで、ほぼ勝利者が決まっている総裁選をやったのは、これに間に合わせるためだったのか・・・と感心してしまいました。何事も初めが肝心です。初めての国際舞台で、ニューヨークの国連本部で堂々とした態度を見せる我が国の首相・・・確かに、イメージアップにつながりそうです。
  しかし、この人はあくまで「日本国」首相なのですから、日本国内のことをきちんとやってもらわないと困るわけです。その辺はどうなっているのでしょうか。

積極財政論で麻生氏応戦=衆院選、税財政の争点-自民・民主
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200809/2008092200743
--------以下引用--------
 自民・民主両党のトップが22日までに確定し、近く実施されるとみられる衆院解散・総選挙は麻生太郎自民党総裁と小沢一郎民主党代表で争われる構図が固まった。小沢代表は「財政構造の大転換」で22兆円の財源を捻出(ねんしゅつ)すると表明し、高速道路料金の無料化など大胆な政策を掲げる。対する麻生総裁は、小泉政権以来の財政再建目標先送りもちらつかせ、「バラマキ」も辞さない積極財政論で応戦する構えだ。
 麻生総裁は、景気後退を理由に積極財政を主張、景気対策として中小企業の資金繰り支援や原油高対策などを掲げた。政府・与党はこれらを盛り込んだ総額1.8兆円規模の補正予算案を既に策定。これとは別に、定額減税を目玉政策と位置づけるが、規模や財源の議論は年末に先送りしている。
 小沢代表は21日の演説で「子ども手当」の創設や農家の所得補償など、自民党よりも踏み込んだ政策を提唱。財源は財政改革で賄えると強調するが、政府内からは「現実的でない」などと批判が出ている。
 半面、国民負担を伴う財源論議に関しては両党とも及び腰だ。麻生総裁は将来の消費税率引き上げに言及しながらも、「日本経済は全治3年」として3年間は現行税率を維持する考えを強調。小沢代表も当面は増税の必要はないとの考えを示した。
 2011年度に国・地方のプライマリーバランス(基礎的財政収支)を黒字化する政府の財政再建目標については、麻生総裁が「手段であって目的ではない」と先送りも視野に入れる。一方、民主党は「11年度に国単独で収支黒字化」と政府よりも厳しい目標を掲げている。
 両党が財源として期待するのは、いずれも「霞が関埋蔵金」と称される特別会計の積立金だ。両党とも数兆円規模の捻出(ねんしゅつ)が可能と胸算用するが、財務省では「積立金を活用するなら債務の返済に充てるのが筋。安易に取り崩せば『隠れ借金』と変わらなくなる」と慎重論が強い
--------引用以上--------

  「さすがマスゴミ」と、ニンマリしたくなる箇所がたっぷりあります。

>近く実施されるとみられる衆院解散・総選挙

  この手のフレーズにいつもひっかかるものを感じるのですが、選挙の日程はマスコミが決めるものだ、というような価値判断があるのでしょうか?
  はっきり言っておきますが、麻生首相は馬鹿ではないので、そんな無謀なことはしません。強力な状況証拠もあります。

麻生内閣支持率44・6% 福田内閣下回る 本社・FNN世論調査 
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080926/stt0809261143008-n1.htm
--------以下引用--------
 麻生内閣誕生を受け、産経新聞社はFNN(フジニュースネットワーク)と合同で25日、世論調査を実施した。内閣支持率は44・6%で、発足直後の支持率としては福田康夫前内閣の55・3%を下回り、平成5年の細川護煕内閣以降の10内閣のうち、下から3番目という低水準となった。政党支持率は自民党が31・7%で民主党(25・9%)を5・8ポイント上回ったが、この差は自民党総裁選告示直前の前回調査(今月10、11日)とほとんど変わらなかった。

 自民党が見込んだ「総裁選効果」や「ご祝儀相場」はみられず、新内閣発足の勢いで衆院解散・総選挙に臨むという自民党のシナリオ通りにはならなかった。(中略)

  ・・・次期衆院選の比例代表で投票したい政党は自民党36・0%(前回比1・7ポイント増)、民主党39・3%(同4・1ポイント増)で、民主が自民を3・3ポイント上回った。次の衆院選で自民党、民主党のどちらかに勝たせたいかとの設問では、自民40・7%、民主48・5%とさらに差が開いた。
--------引用以上--------

  こういう状況で衆議院の解散総選挙をやれば、せっかく転がり込んできた首相の座が逃げていってしまいます。「党内にそういう声もある」というマスコミ諸氏の抗弁が聞こえてきそうですが、別に自民党内の少数意見が解散を決めるわけではありません。
  どうも、マスコミには自分たちが「ムード」「空気」を作り出せば、政治の方向性を決定できるというおごりがあるように思えて仕方がありません。

>麻生総裁は、小泉政権以来の財政再建目標先送りもちらつかせ、「バラマキ」も辞さない
>積極財政論で応戦する構えだ。


  さすがマスゴミです。困ったときには「バラマキ」連呼。景気対策をやめてほしくてたまらないようです。
  なぜマスコミが景気対策をしてほしくないのかというと、スポンサーの意向が「デフレ継続」だからです。日本が内需を拡大して賃金が上昇すれば、労働力を買いたたこうとしている「輸出依存企業」(トヨタやキャノンなど)や、チュウゴク産の安いだけが取り柄の品物を大量に売りさばきたい「商社」(伊藤忠や三菱商事など)や、日本の優良資産を買いたたきたい「外資系金融資本」●こちらのリンクでも言及されているゴールドマン・サックスなど)をといった、マスコミのスポンサー様たちが困るわけです。
  「マスコミは広告費を主要な収益源とする営利企業である」という認識をしておけば、そういう弊害にも思いが至るのでしょうが、残念ながら日本の教育はそういうことを言いません。メディアリテラシー向上を謳っている(たいていは右翼や保守を自称する)ブログも、反日がどうだの、創価学会の支配がどうだの、くだらないことばかり書いていて、そういう本質的な議論をしません。困ったものです。

財務省では「積立金を活用するなら債務の返済に充てるのが筋。
>安易に取り崩せば『隠れ借金』と変わらなくなる」と慎重論が強い


  おまけに、就任早々、財務省=日本の最高権力者から駄目出しされてしまいました。そりゃそうでしょう。景気対策を本格的にやられて、税収が増えてしまったら、自分たちが長年主張してきた「増税しなければ日本が滅びる」というカルト宗教の教義が嘘だとばれてしまうからです。
  そして、新しい内閣の中にも、歳費削減・増税以外のプログラムを入力できない欠陥コンピュータ「罪務省」の分身が紛れ込んでいるようです。

景気対策:「景気」か「規律」か、早くもさや当て--財務・金融相VS経済財政相
http://mainichi.jp/life/money/news/20080926ddm008020068000c.html
--------以下引用--------
 麻生政権が25日、本格始動したが、景気対策をめぐり財政出動に積極的な中川昭一財務・金融担当相=似顔絵<左>=と、財政再建を重視する与謝野馨経済財政担当相=が初閣議後の会見で早くもさや当てを演じた。

 中川財務相は25日未明の会見で「赤字国債出せと言うつもりはないが、個人消費、将来不安の除去にできるだけのことをやっていく」と強調。中小企業の資金繰り支援などを盛り込んだ政府の総合経済対策を早急に実行したいとしたうえで「それでダメなら、必要に応じて適時適切に機動的な対応をとっていく」と、追加的な景気刺激策を検討する考えを示した。

 追加策として、中川財務相は企業の技術開発や人材育成に対する投資減税などを挙げ、麻生首相が自民党総裁選で打ち出した少額の証券投資の配当などを非課税にする制度「証券版マル優」についても「個人的な意見だが、検討に値する」と前のめりな姿勢を見せた。

 一方、25日午前に会見した与謝野経財相は、追加の景気対策に絡んで「常に財源をどうするかに思いをいたすことが必要。総理も財務相も十分ご承知だ」と、財源論議を棚上げして景気刺激策に傾斜する麻生首相と中川財務相の景気最優先路線にくぎを刺した。さらに「財務相の職責、役割の第一は財政規律。中川財務相も職責を第一に物事を判断されると思っている」と財務相の職責の重さを示して、中川財務相をけん制した
--------引用以上--------

  積極財政で景気を回復させるというときに、こういう「贅沢は敵だ!」みたいな政治家が閣内にいるというのですから、麻生首相が本当に景気対策をやるのかどうか非常に怪しいと言わざるを得ません。
  その景気対策の中身も、まあこういってはなんですが、「しょぼい」という一言に尽きます。

>企業の技術開発や人材育成に対する投資減税
>少額の証券投資の配当などを非課税にする制度「証券版マル優」


  こんな政策を実施したからといって、個人消費が伸びるんでしょうか。喜ぶのは証券会社と大企業だけだという気がします。マスコミはこういう政策こそ、「需要増につながらない無意味なバラマキだ」と批判するのが筋だと思います(証券会社の広告が減るから、やらないだろうが)。

  え?それは自民党内の財政均衡派を押さえるための方便で、麻生さんは選挙に勝ったら大がかりな景気対策をやる、だって?

  だったら、なぜ総裁選の時にそれをアピールしないんですか?与謝野のような増税ジャンキーや、清和会のような外資の手先をたくさん抱えている自民党が、そんな景気対策をマニフェストに掲げることができるんですか?

  ナニ?麻生氏は地方の支持を集めたんだからやらざるを得ないって?

  勘違いしてはいけません。麻生氏を支持したのは、地方の「自民党員」に過ぎません。その自民党員は、98年から10年連続で数を減らしています(詳しくは●こちらのリンクを参照)。地方への分配を期待している人たちは、もうこの政党には期待していないということです。
  安倍晋三とかいう人物が自民党の総裁に選ばれたとき、「中国韓国北朝鮮をたたきのめして、正しい歴史をガッコーで教えられるようにしてくれる!日本は素晴らしい国になれる!」という感じで、トキメキを隠せない「自称保守」や「ネット愛国者」がウヨウヨ湧いてきましたが、結果は惨憺たるものでした。麻生氏が安倍チャン(笑)よりマシな政治家であるということは間違いありませんが、それにしても、過大な期待をするのはやめておいた方がいいんじゃないでしょうか。
  そもそも、麻生氏というのはどういう政治家なのかといえば、はっきり言って「グローバリスト」です。「商売の邪魔になるから、国家間の違いなんて要らないよ」というのが彼の持論だということです。外国人記者相手に、●こういう演説を嬉々として行っているあたりからも、それは伺えるでしょう。参議院選挙のときには、●中間マージンや物流コストや需給バランスを一切無視して「日本の米を中国で売ればメチャクチャ儲かる」というデマを吹聴していました。「外に打って出ろ!外需だ外需!」というあたりは、上げ潮だとかなんとか自称している連中とよく似ています。
  そういう人なので、景気対策というのは「証券会社や経団連加盟企業の株価を上昇させること」と考えているとしても、全く不思議ではありません。

  結局、自民党という枠組みで、今までの「小泉カイカク」という既定路線を覆すのはほぼ不可能である、というのが私の正直な感想です。
  
  ところで、変な発言をした大臣が即行でやめたようですね。

中山国交相が辞任、就任5日目…後任に金子・元行革相
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080928-OYT1T00290.htm?from=main1
--------以下引用--------
 中山成彬国土交通相(65)は28日、麻生首相と首相官邸で会い、成田空港拡張への反対を「ごね得」などと発言した問題の責任を取って辞表を提出し、受理された。

 後任には、金子一義・元行政改革相(65)の就任が決まった。組閣からわずか5日目の閣僚辞任は、麻生政権には大きな打撃となった。

 中山氏は首相に、「重要なポストに就かせてもらったのに、職責を全うすることができなくなり、申し訳ない」と謝罪した。首相は「極めて残念だ」と述べた。

 この後、中山氏は国土交通省で記者会見し、「国会審議にいささかでも支障があるとすれば、私の本意とすることではない」と辞任の理由を説明した。就任5日目の閣僚辞任は、竹下改造内閣の長谷川峻法相の4日目に次ぎ、現行憲法下では2番目の早さとなる。
--------引用以上--------

  これについては、次回触れてみたいと思います。タイムラグがある点、ご容赦ください。

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2008.09.26(Fri)

ゼネラル・モーターズの凋落が物語るもの(後) 

  ●こちらの記事の続きです。なお、前回に引き続いて、口調を「だ・である」調にしてみます。

  前回は、ゼネラル・モーターズ(GM)がもし設備投資や技術開発に成功し、製造業としての王道を歩んだとしても、もやはGM製のピックアップトラックやSUVを買えるようなアメリカ人は少ないということを述べた。
  以下に興味深いデータとその注釈を引用する。

広がるアメリカ社会の所得格差(民主党・藤末健三議員のサイトより)
http://www.fujisue.net/archives/2005/09/post_803.html
--------以下引用--------
米国勢調査局は8月30日、2004年における国民の所得、貧困、医療保険加入状況に関する報告書を発表しています。

これによると、所得格差は趨勢的な拡大を続けています。下図(●こちらのリンクを参照)は米国民の所得分布の推移を表したもので、世帯の所得別に5分位(1分位に全体の20%の世帯が含まれる)に分けています。1967年に国民所得全体の43.6%を占めていたが最上位グループの比率は1980年以降趨勢的に上昇し、2004年には50.1%となっています。

下図(●こちらのリンクを参照)は1967年から2004年にかけてのジニ係数の推移。米国世帯所得のジニ係数は1967年において0.397であったが、その後趨勢的に上昇、特に90年代の上昇が著しく、2004年には0.466となっており、所得格差が拡大している。
--------引用以上--------

  所得分布の変化から分かることは、アメリカでは上位20%の所得の人間の稼ぎが全体の半分を超えているということである。ジニ係数については、引用した注釈の通りだ。
  つまり、これがGMの極度の不振から分かる二つ目の問題点、すなわち「中産階級の消滅」だ。
  GMが20世紀前半に大きく成長した理由は、ちょうどその時期にアメリカで中産階級が成長した事による。ローンを組んでものを買えるということは、安定した収入が長期間見込めるということだ。少ない収入の中から、余裕のあるお金をローンに回して、車という高級品を買うことが出来るわけだが、その「回す」お金がある人たちが、その頃のアメリカには結構いたのだ。
  つまり、GMのような自動車会社が成長するためには、消費性向の高い中・低所得層に、ある程度の購買力があることが最低限の前提なのだ。「消費性向」というのは、可処分所得(使えるお金)のうち、どのくらいものを買うかという傾向で、所得が低くなればなるほど消費性向は高くなるという傾向がある。
  具体的に言うと、年収3000万円を稼ぐ金持ちに20万円プレゼントしても、日々の買い物リストはほとんど変わらないが、年収300万円のビンボー人に同じ金額を上げれば、普段は買えないようなものを買えるようになり、消費行動が劇的に変化するということだ。
  筆者の親の世代は、●「奥様は魔女」というアメリカ製テレビドラマを好んで見ていたという話を聞いたことがある。このドラマに出てくるような、若い夫婦と子供二人というのは、消費性向が高く(ものを買うだけでなく、レジャーにも金を出す)、理想的な消費者だ。もちろんドラマだから誇張があるとはいえ、ホームドラマとしての人気を見るに、このような家庭がアメリカでは典型的だったのだ。
  なぜ中産階級が存在していたのかというと、富が国内で循環していたからである。現在ではもう誰も驚かなくなったアメリカ政府の双子の赤字というもの、この頃は存在しなかった。貿易での持ち出しが少なく、国内で富が循環していたからだ。
  これは、バブル経済の頃までの日本にも言えることなのだが、この時期は第二次大戦によって焦土と化した国々が復興し、中産階級が誕生し始め、先進国の国内には相当な需要があった。高度な生産力を誇る国がアメリカを初めとして数少なかったので、生産過剰にならなかったというのも幸いした。
  そのような「平和な時代」が変化し始めたのは、1971年だ。学校の教科書や現代史の概説書などでは、ベルリンの壁が崩壊した1989年を、何かものすごい歴史の変わり目であるかのように書いていることが多い。しかし、冷戦の終結などというのは、1971年に起こった大変化の途中経過に過ぎない。
  1971年に何があっただろう?「ニクソン・ショック」「米中国交回復」だ。この二つの事象は、国際政治と国際経済という風に、別々のカテゴリで語られることが多いが、実は一つの動機に基づいている。
  その根底にあるのは、アメリカの国家戦略の大転換である。大戦後、キューバ危機くらいまでのアメリカは、紛れもない世界経済の管理人だった。アメリカドルが、金(きん)と兌換できる世界で唯一の通貨であり、世界各国の貿易決済通貨として機能していたからだ。そして、世界銀行や大手金融機関が各国に復興資金を貸し付け、各国はそれを返済すべく対米輸出にいそしんだ。貸付の利息や、新たな融資を通じて、アメリカを支配する国際金融資本も大きな利益を上げることが出来ていた。
  つまり、この時期は、一般のアメリカ人と、アメリカを宿主とする寄生虫(国際金融資本)との利害が一致していた時期ということができるだろう。ある意味、全てのアメリカ人にとって幸福な時期だった。
  しかし、1960年代後半に、大きな問題が持ち上がった。日本を初めとする対米債務国が、次々と債務を完済し始めたのだ。これでは、アメリカを本拠にする国際金融資本は、対外貸付で利益を上げることが出来ない。
  しかも、日本と西ドイツのように、アメリカの製造業を脅かすほどの産業競争力を身につける国さえ出てきた。アメリカという国は、自国の国家戦略のために同盟国を優遇し、結果として将来の脅威を作り出してしまうことが多い。イラン・イラク戦争で肩入れしたイラクなどが典型だ。そういう例は、実はこの時期からあったのだ。
  そこで、アメリカは国家戦略を変えた。日本と西ドイツ、特に前者を叩きつぶすにはどうすればいいか。両国に匹敵するような工業生産力を持つ国を作り上げて、世界的なデフレを起こせばいい。そこで選ばれたのが、10億を超える人口を抱える発展途上国、中国だった。中国が選ばれたのは、自国に技術や資本がないため、外国から投資を受け入れざるを得ないからだ。こういう国に貸し付ければ、またぞろ儲けることができるわけだ・・・アメリカ人が、ではなく、国際金融資本が儲かる、というのが重要である。
  米中国交正常化というのは、そのための布石だったと思えばいい。冷戦期の宿敵であるソ連を潰すためなどというのは、的外れもいいところである。
  しかし、デフレを起こせば、アメリカ経済も影響を免れない。そこで、アメリカは産業構造を第三次産業、特に金融にシフトした。401k制度創設(年金運用資金の多くが株式投資に回る)や、証券優遇税制、FRB金利の引き上げなどの「カイカク」を行い、自分で汗をかくより、他人に汗をかいてもらう国に変わっていったのだ。
  そうなると、国内の企業に求められるのは、金融的な価値があるかどうか、要するに、どれだけ投資家に利益を還元できるかという一点に絞られることになる。利幅を大きくするには、労働者への分配を押さえるのが一番簡単である。そのため、企業の海外移転の傾向が顕著になった。そして、中国が「改革・開放」路線を取り始めると、産業の空洞化が止まらなくなった。
  それでも国民を食わせていくために、アメリカは赤字国債を乱発し、ドルを垂れ流して輸入にいそしんだ。輸入した財を国内でたらい回しにすれば、製造業が無くてもなんとかなるし、運輸・倉庫業・小売店といった第3次産業の雇用は確保できる。そのためのニクソンショック、すなわち金とドルとの兌換停止だったのだ。この措置によって1オンス=35ドルという重しが外れてしまったドルの発行には制約が無くなり、貿易赤字に歯止めが利かなくなっていった。

  ところで、このような産業構造の転換は、ある種の人びとにとっては「チャンス」だといえる。なぜなら、新しく生まれる産業では、労働慣行が確立していないので、経営者側に有利なシステムを導入することが可能だからだ。
  たとえば、パートタイムや時給制の雇用を増やせば、福利厚生やボーナスなどを削減することができる。正規雇用の労働者と違い、首を切るのも簡単だ。
  さらに、老舗の製造業では絶対に出来ない思い切った人件費抑制手段、たとえば、労働組合の組織を禁じるようなこともできる。アメリカ最大手の小売業者・ウォルマートにはいまだに労働組合がない。新興IT企業も同じように組合組織率が低い。これらの企業の特徴は、膨大なパートタイマーと、過重労働を強いられる正社員という、極端な雇用体系を採っていることにある。
  翻って、伝統的な企業であるGMには強力な労組がある。自動車業界には「全米自動車労働組合」という強力な組合組織があり、リストラや給料カットには頑強に抵抗する。彼らの「抵抗」を嫌ったというのも、アメリカ企業の海外移転の理由の一つだったろう。ちょうど、戦前の財閥が労働運動が盛んだった日本本土を捨てて、満州に活路を求めたように。
  そういう人件費の抑制がなぜ求められたのかと言えば、やはりそれはアメリカ全体が「金融至上主義」に陥ったからに違いない。「株主利益の最大化」(Maximizing Shareholder Value)という言葉が経営の最大の目標とされ、その実現を阻むものは全て邪魔者にされてきた。「好待遇の従業員」というのは、いつしか会社の「敵」になってしまっていた。それらは全て、投資家と、その要求に忠実な経営者「だけ」が巨万の富を得るためだった。
  アメリカが、金融中心の経済構造に大きく舵を切った時から、中産階級の没落は運命づけられていたといえよう。ここに至って、一般のアメリカ人と、アメリカを牛耳る国際金融資本とは利害が相反するものになった。そういう実態を隠すために使われてきたのが、「日本叩き」であり、「テロとの戦い」だったと考えると分かりやすい。
  そして、その影で、GMのクルマはアメリカでは売れなくなっていったのである。
  
  こうやって見てくると、GMの没落は、中産階級の没落であり、同時に「古き良きアメリカ」の没落であったということがよく分かるだろう。
  そのような中産階級の没落は、確かに近年の日本でも見られる。しかし、日本はまだアメリカほどひどい貧困化には陥らずに済んでいる。それは、大量の輸出が可能な工業生産力を持っているというだけでなく、戦中から戦後にかけて導入された利益分配システム(地方交付税や国民皆保険、強制加入の年金)が残っているからに他ならない。
  そういう仕組みを、キセーカンワとか、ミンエーカなどと称して、国家の管理から切り離してしまえば、アメリカで起こった中産階級の没落がそっくりそのまま日本でも再現されるだろう。そして、それは国内での販売不振という形で、「トヨタの没落」「ホンダの滅亡」につながる危険もある。
  忘れてはならないのは、あらゆる産業の根本的な原動力は、内需であるということだ。内需であれば、同じ国内の話なので、参入障壁もないし、販売ルートの確率やニーズの把握も容易である。そして何より重要なのは、内需を高めることによって、その企業自身が売り上げを増大させることができるということだ。
  今の日本は、国内需要の縮小が産業の衰退を招き、それをカバーする企業努力(海外進出やコストカットなど)によって、さらに内需が縮小するという最悪の状況にある。これを打開するには、おためごかしではない、本当の「景気対策」が必要だ。たとえば、消費税を撤廃するとか、公共事業を倍増させるとか、思い切った政府のアクションが必要だということだ。
  それが総需要を拡大することにつながり、結局のところ、個別の企業や消費者を救うことにもなるのである。くれぐれも、アメリカとGMが歩んだ道・・・金融至上主義への転換など採用してはならない。公共事業や財政支出を「バラマキ」と呼んで脊髄反射で叩くなど、言語道断だ。そういうパブロフの犬のようなブログをあちこちで見かけるが、マスコミがバラマキという言葉を連呼しているから一緒になって使っているのだろう。大したメディアリテラシーだ。

  ちょうどいい機会なので、次回は景気回復を唱えて自民党総裁、および日本国首相になったといわれる麻生太郎氏と、その仲間たちについて取り上げることにする。

  文体は・・・どうしましょうかねぇ?(笑)

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2008.09.24(Wed)

麻生太郎・自民党新総裁誕生らしいので、一言 

  臨時記事です。新内閣の組閣が済んだら、また時期を見て記事を上げるかも知れません。
  ちなみに、今回は「ですます」調に戻してあります。

自民新総裁に麻生氏 24日に新内閣発足
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008092201000444.html
--------以下引用--------
 自民党は22日午後の両院議員総会で麻生太郎幹事長(68)を第23代総裁に選出した。所属国会議員と都道府県連代表による投票の結果、麻生氏がほかの4候補を大差で破った。24日に福田康夫首相(72)の後継となる第92代首相に指名され、同日中に新内閣を発足させる。

 麻生氏は議員、地方票合わせ527票のうち351票を獲得。66票の与謝野馨経済財政担当相(70)、46票の小池百合子元防衛相(56)、37票の石原伸晃元政調会長(51)、25票の石破茂前防衛相(51)に大差を付けた。

 麻生氏は細田博之幹事長代理(64)に後任幹事長就任を要請、細田氏は受諾した。保利耕輔政調会長(73)、笹川尭総務会長(72)、古賀誠選対委員長(68)、大島理森国対委員長(62)、菅義偉選対副委員長(59)はそろって再任する意向で、細田幹事長をサポートする党顧問に森喜朗元首相(71)を起用する。

 総裁任期は福田氏の残り任期の来年9月まで。麻生氏は参院で野党が主導権を握るねじれ国会の閉塞状況打破を目指し、10月中に衆院解散・総選挙に踏み切る構えだ。

 国民的人気のある麻生氏だが、安倍晋三前首相(54)、福田首相と2代続いた任期途中の退陣への批判が広がる中、次期衆院選は自民党にとって厳しい戦いになりそうだ。

 麻生氏は補正予算案を成立させた上での解散を模索しているが、与党内には臨時国会冒頭解散を求める声も強く、野党の対応を見極めながら最終判断する。
--------引用以上--------

  景気対策を謳う人物が、総理大臣に就任することになるというのは、悪いことではないと思っています。現在の日本経済の最大の問題が、需要不足による極度のデフレであることは疑いようがないからです。
  しかし、どうも今まで自民党の経済政策その他に噛みついてきた人たちは、麻生太郎という人物に期待しすぎなのではないかと思います。その根拠を述べます。

  まず、景気対策以外は、従来の自民党の政策を変更するなどと明言していないことです。
  良い例が、後期高齢者医療制度です。以下の記事をご覧下さい。

高齢医療見直し 与党しらけムード「舛添氏の猟官運動だ」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080923/stt0809232156005-n1.htm
--------以下引用--------
 自民、公明両党の連立政権合意に盛り込まれた後期高齢者医療制度の抜本見直し。先週末に舛添要一厚生労働相が唐突にぶち上げたが、実は次期衆院選対策として自民党幹部らが水面下で検討してきた秘策だった。自民党の麻生太郎新総裁自らが政権公約として華々しく発表して自民党に勢いをつけるシナリオだったというのだ。ところが舛添氏が“手柄”を横取りしたため党内にはしらけムードも。舛添氏が手直し程度に考えていたことも明るみに出て、選挙対策効果にも疑問が出始めている。

 自民党総裁選最終盤の20日。麻生陣営のある国会議員は、テレビ番組で得意げに見直し方針について説明する舛添氏を苦々しく見ていた。制度の抜本見直しを麻生氏にぶち上げさせようと、入念に準備を進めていたからだ。

 麻生陣営関係者によると、制度の抜本見直しの検討は古賀誠選対委員長が少数の関係議員に指示。ただ、制度を抜本見直しすれば財源負担をめぐる新たな不満が生じるため、なるべく具体論を示さず、大方針だけ提示して野党からの批判をかわす作戦だった。

 ところが、舛添氏が公明党への根回しが終わる前に表明。自民党中堅議員は「舛添氏はどこかで聞きつけたのだろう。突然参戦してきて、麻生氏を出し抜く形で話してしまった。自分の厚労相留任のためだけの猟官運動だ」と不満を爆発させる。麻生氏周辺議員らも“手柄”を奪われた形で、党内にはしらけムードが漂っている。

 一方、選挙対策としての有効性についても懸念が出始めている。「大胆な見直し」といっても、具体的な制度設計は容易ではない。「新たな税投入がない限り、世代間などの負担の押し付け合いになるだけ」(厚労省幹部)との見方が強いためだ。麻生政権発足後、有識者会議などで検討していくとみられるが、制度の必要性を説明してきた支持団体には「百八十度の方針転換で、後ろからバッサリ切りつけられた思いだ」(医療団体関係者)との批判も強い。

 さらに、舛添氏が75歳以上の年齢区分を残したままでの手直しを検討していたことが明るみに出たことで、「期待はずれだ」との声も出ている。若手議員らからは「結果として野党に攻撃の材料を与えた。自ら選挙の争点にしてくれといっているようなもので、寝た子を起こしたのでは」との見方も出ている。
--------引用以上--------

  この舛添という大臣は、麻生内閣でも留任することが内定しているようですが、どうも麻生氏の周辺の議員も何か重大な勘違いをしているような気がしてなりません。
  そもそも、この制度は単なる医療費の抑制だけを目的にしているもので、必要性すら疑問視されています(●こちらのリンクを参照)。それをわざわざ作った連中が「見直す」と宣言して、人気取りに利用しようとしているわけですから、マッチポンプもいいところでしょう。
  もちろん、麻生氏は景気回復を目玉に掲げているので、それが達成されて財政的な懸念がなくなってからこの制度の廃止に着手しても遅くないという考え方もできます。しかし、それはあくまで希望的観測です。麻生氏がそういうことをすると明言しているわけではありません。「安倍サンはアメリカでのインタビューであえてジューグンイアンフについて謝罪しておいて、国内の売国勢力を封じ込める意図があったのだ」とかいう妄想と、論理的には同レベルです。
  消費税の問題にしても、あくまで自民党の税務調査会や財務省の規定方針通りを崩すつもりはないようです。

麻生氏、消費税「3年据え置き」
http://www.asahi.com/politics/update/0914/TKY200809140178.html
--------以下引用--------
 自民党総裁選で優位に立つ麻生太郎幹事長は14日、来年度から3年間は消費税率を据え置く方針を示した。「日本経済は全治3年」と唱えており、その間は景気対策に重点を置くことを明確にする狙いがある。基礎的財政収支(プライマリーバランス)を11年度に黒字化するという政府の財政再建目標は事実上、先送りされる方向だ。

 総裁選5候補や民主党の小沢代表は、当面の消費増税にそろって否定的で、10年以降の対応が焦点となっている。麻生氏が3年間据え置きを打ち出したことで、引き上げの時期が総選挙の大きな争点になる可能性がある。

 麻生氏は14日のNHK番組で、橋本内閣が97年に消費税率を5%に引き上げたことに触れ、「トータル9兆円の増収をめざしたが、景気は冷えてマイナス4兆円。あれから学習しないのは愚かだ」と指摘。消費税率の3年間据え置きを政権公約とすることについて「基本的にはそうなる」と答えた。

 一方で、麻生氏は別のテレビ番組で「日本の落ち着く先は中福祉、中負担みたいになるんじゃないか。10%台はひとつの目安かなと思う」と語り、将来的には消費税率は10%程度が望ましいとの考えを示した。
--------引用以上--------

  結局、「いつかは上げる」という結論ありきだということです。消費税の問題点については、私があれこれ言うよりは●こちらのブログ記事をご覧頂く方がいいでしょう。
  しかも、早速増税推進派の与謝野馨氏を経済財政担当大臣に留任させるという話が出てきています。私の懸念は、多分間違っていないでしょう。自民党として、消費税を見直すつもりなどないということです。

  そういった実際の政策についての懸念も大きいのですが、私が一番不安なのは、自民党の今の支持層が、麻生氏の構想を受け入れる可能性が低いことです。
  自民党の支持層とはどういう連中でしょうか。「金持ち」と「外国人」、要するにグローバリストです。前者は経団連であり、後者はゴールドマンサックスのような外資金融資本や、パチンコサラ金を始めとする朝鮮資本です。そういう連中が支配的だからこそ、小泉や安倍に代表される清和会という派閥が力をつけてきたといっても過言ではありません。
  仮に、麻生氏が、日本政府の手持ちの経営資源を、総裁選出に大きく貢献した地方組織とその支持層(農家や建設業、地方公務員)に配分したとしましょう。そうしたら、どうなるか?
  簡単な話です。先に挙げた自民党支持者たちが、一斉に離反します。経団連が小泉や安倍を支持していたのは、デフレを起こして賃金引き下げを図り、さらなる利益の確保を狙うためです。外資が自民党のカイカク路線を支持していたのは、デフレで株価や地価が低迷すれば、産業基盤や優良資産を買い叩けるからです。パチンコ・サラ金はいうに及ばずでしょう。
  特に、経団連の献金がなくなる、もしくは減るのは、かなりのダメージでしょう。地方に配慮するとなれば、小泉政権以来自民党と公明党が推進してきたグローバル化・地方絶滅路線は成り立たなくなります。そうなると、小泉安倍福田を支援してきたグローバリストたちには困ったことになるわけです。
  したがって、彼らは「このままでは日本はダメになる」などと言いながら、麻生氏に自分達に都合のいいカイカクを押しつけようとするでしょう。場合によっては、アメリカ政府の要求という形を取るかもしれません。

  そこで、麻生氏が採ることができる手段は二つしかありません。

  一つは、上に挙げた自民党支持者たちと妥協することである。この場合、地方には形ばかりの配慮をするにとどまり、自民党のカイカク路線は基本的に変化はありません。当然ですが、地方の困窮や産業の空洞化は止まりません。こうすれば、自民党は1年後の選挙で確実に下野することになります。二度と政権に返り咲くことはないでしょう。
  
  もう一つの選択肢は、麻生氏が「カイカク」を否定し、地方に利益を還流させ、企業活動にしかるべき規制をかける(たとえば、派遣会社のピンハネ率法定)ことです。つまり、グローバリストの要求と反対のことをやるということです。
  もちろん、日本経済が破滅しないためには、後者であってほしいと思います。しかし、それを自民党の飼い主たちが許すでしょうか。財政均衡を掲げて日本破壊を続けてきた小泉純一郎を中心とするカイカク派や、あの程度のチマチマした景気対策をブチ上げた福田首相にすら圧力を掛けて辞任においこんだ財務省が、黙っているでしょうか。
  「新政権が発足したんだから、期待させてくれたって良いじゃないか」という人がいらっしゃるのは、重々承知です。しかし、私は安倍政権の時にも、そういう人がたくさんいたことを覚えています。結果は、惨憺たるものでした。経済は言うに及ばず、お得意だったはずの歴史問題や外交問題でも、取り返しの付かない失点をいくつもしました。
  だから、私も麻生首相が何らかのプラスの変化を起こすということには否定的です。
  麻生氏が総裁選で国会議員の票を集めた理由は何かといえば、地方への分配を訴えたというのもありますが、やはり「マスコミ受けがいいから」だという理由だったのではないでしょうか。確かに、国民新党の議員や、小沢一郎氏と違って、見た目もぱりっとして爽やかで、有権者が面白いと思うような言動も多い政治家です。
  しかし、そういう人気というのは、マスコミとソリが合わなくなったり、時間が経つとともに色あせたりすると、急速に衰えるものです。私は、そういう「おもしろい」「人気者」という基準で政治家を選ぶのは、小泉純一郎で終わりにしなければいけなかったと痛感しています。

  まあ、麻生さんのお手並み拝見、としか今のところは言えません。組閣人事を見てまたこの話に触れてみたいと思います。

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2008.09.22(Mon)

ゼネラル・モーターズの凋落が物語るもの(前) 

  今日の記事は、実験的にいつもと文体を変えてみます。「違和感がある」「こっちの方がいい」など、コメント欄にて遠慮無くご感想をお寄せ下さい。

  さて、近頃、リーマンブラザーズの破産や、世界最大級の保険会社AIGの破綻をアメリカ政府が救済した事件などから、アメリカ発の金融不安を危ぶむ声が上がっている。
  しかし、このブログでは、そういう時こそ別の角度からアメリカという国を観察し、「少し上から眺めてみる」ことにしたいと思う。今回、私が注目したのは以下のニュースだ。

米GM:いすゞにトラック部門の売却打診 譲渡価格隔たり
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080920ddm008020097000c.html
--------以下引用--------

 経営不振に陥っている米自動車最大手、ゼネラル・モーターズ(GM)が、国内トラック大手のいすゞ自動車に、商用トラック部門の売却を打診したことが19日分かった。いすゞは正式に申し入れがあれば検討に入る考えだ。ただ、譲渡価格の隔たりは大きいと見られ、実現の可能性は流動的だ。仮に交渉がまとまれば、日本メーカーが米自動車大手の事業を買収する初のケースになる。

 関係者によると、GM側が9月中旬までに、トラック部門の大半を占める中型トラック部門を売却する意向をいすゞ側に伝えた。GMが近く譲渡額などを提示する模様だ。

 GMは主に「GMC」というブランドで北米などで商用トラック事業を展開している。乗用車では世界トップだが、商用トラックの世界シェアは06年の中大型トラック分野で2・1%(15位)と振るわず、収益面でも「足を引っ張っている部門」(国内トラック大手役員)とされる。

 いすゞの中大型トラックの世界シェアは2・7%(12位)。他社が手薄な小型トラックを主力としており、新興国などで販売を伸ばしている。

 買収が実現すれば、中大型トラックのシェアも5%近く(8位前後)に高まり、トヨタ自動車と子会社の日野自動車の合算シェア(3%)を抜き国内首位となる。

 いすゞは06年までGMから出資を受けたほか、現在も海外事業で連携するなど親密な関係を維持している。
--------引用以上--------

  世界ナンバーワンの自動車会社であるゼネラル・モーターズが、不採算になっている商用トラック部門を、友好関係にあるいすゞ自動車に売却するということである。これが意味するところは、私が思うに、単なる事業譲渡を超えた意味がある。
  ゼネラル・モーターズの歴史は、まさにアメリカの自動車産業発展の歴史だったといってもいい。
  私は今、何の気なしに「ゼネラル・モーターズ」という会社名を用いているが、実はこれは、日本で考えるところの自動車会社の名前ではない。「シボレー」や「キャデラック」といった、複数の自動車製造業者の株式を保有している「持ち株会社」である。日本で言えば、トヨタがダイハツや日野自動車を保有しているのに近いが、トヨタと異なり、GMは自分自身で車を作ってはいないということだ。
  この会社の最大の功績は、なんといっても、自動車という高級消費財を大衆の手の届く商品にしたということに尽きる。先に大量生産の自動車製造を実現したフォード社と異なり、GM(特に大衆車のシボレー・ブランド)は同じ性能の車であってもデザインを工夫し、広告を工夫して大衆に訴えて大成功した。
  また、高額な代金は、GMが用意したカーローンを利用することでカバーした。これによって中産階級でもがんばれば車を買うことが出来る状況が生まれた。つまり、今では当たり前になった「スタイリッシュなデザイン」「派手な広告戦略」そして「ローンによるマイカー購入」を、この業界に定着させたのがGMだったのだ。
  GMのブランド展開は多岐にわたる。先に挙げたシボレーやキャデラックのみならず、いかにもアメリカ人が好みそうな重装備SUV「ハマー」や、冒頭の記事で出てきた「GMC」がある。GMCは分からなくても、サファリとかユーコンといえば、アメ車ファンでなくとも知っている人はいるだろう。もちろん、そのようなレジャー色の強い車ではなく、商用トラック分野でも相当のシェアを占めている。
  GMは二度の石油ショックで打撃を受けたものの、その後もピックアップトラックやSUVといった車で相応のシェアを占め、積極的に海外に市場を求めることによって、世界一の自動車メーカーとしての地位を保持してきた。

  そのGMが、不採算部門を他に売り出す、というところまで追い詰められている。この出来事を突き詰めて考えると、アメリカの社会が抱える二つの問題点が浮かび上がってくるということができる。

  その一つが、「異常なまでの株主至上主義」である。

  GMが不振ではないか、ということはかなり前から言われていた。GM自身が、2年前にこんな発表をしている。
  
GMといすゞ自動車の資本提携関係解消について
--------以下引用--------

‐ 戦略的業務提携は継続 ‐

 ゼネラルモーターズ・コーポレーション(NYSE:GM、以下GM)といすゞ自動車株式会社(東証7202、以下いすゞ)は、資本提携の解消について合意、GMによるISZ株売却に拘わらず両社は、従来通り業務提携関係を維持継続することで合意した。

 GMは北米事業黒字化に向けて重要な局面にあり、バランスシートの強化と、すでに相当規模に上る手元流動性の更なる強化のために、GMが保有するいすゞ株の売却を決定した。「過去35年間にわたる協業の歴史を通じて、GMはいすゞ自動車に深い尊敬の念を抱き、いすゞを高く評価している」とGM会長兼CEOリック・ワゴナーは語る。「両社の関係は強固で、この関係はさらに強くなってきている。GMはこのパートナーシップが継続することを期待している。今回の株式取引では、いすゞとの業務提携関係を維持しながら、北米事業黒字化に向け重要な局面にあるGMが、すでに相当規模に上る手元流動性を更に増強することができる」とコメントした。
--------引用以上--------

  この発表で、日経新聞を日常的に読んでいない(筆者に言わせれば、幸運な)人や、金融やら財務といった世界に疎い人にとって、読んでいて妙な感じがする場所があるのではないだろうか。何を隠そう、私もその一人なのだが・・・(笑)。
  その部分は、ここである。

>バランスシートの強化と、すでに相当規模に上る手元流動性の更なる強化のため

  バランスシートというのは、いわゆる「貸借対照表」のことで、企業のプラスの資産(保有する財産や現金など)が右側に、マイナスの資産(借金など)と資本(その気になれば使えるお金の額)が左側にが載っている表である。右と左を合わせるとちょうど釣り合っている「はず」なので、バランスという名前が使われている。
  それはなんとか分かるにしても、みなさんには「手元流動性」という言葉の意味が分からないのではないか。
  私も実は聞いたことがなかったので、なんのことだろうと思って調べてみたら、このような意味があるそうだ。

●手元流動性
--------以下引用--------
short-term liquidity

手元にあって何にでも使える流動的な資金が、どの程度あるかを示す指標。資金の残高それ自体を指す場合と、それを1日当たりの売上げで割って計算する場合がある(手元にある流動資金としては、現金預金と短期的に所有している有価証券がある)。

手元流動性 = 現金預金 + 短期所有の有価証券
手元流動性 = (現金預金 + 短期所有の有価証券) ÷ (売上高 ÷ 365)

この比率は、会社の厳密な意味での支払能力の余裕度を示す。
--------引用以上--------

  要するに、手持ちのカネがどの程度あるかということを言うようである。人間で言うと、財布の中にお札や小銭やプリペイドカードがどのくらい入っているかということだと考えればいいのかもしれない。
  しかし、妙な感じがするのは、「すでに相当規模に上る」という手持ちのカネについて、なぜ「更なる強化」が必要なのかということだ。上のGMによる発表によると、資本提携関係にあったいすゞ自動車の株を売却することで、その「更なる強化」とやらを達成するのだという。これも人間に置き換えて考えてみると、財布の中身をもっと増やしたいから、自分が持っているマンガやDVDを古本屋に売るという感じかも知れない。カネがすでにあるというのに、なぜそんなことをする必要があるのか、ということだ。
  こういうときは、経済新聞だとかビジネス雑誌で「常識」とされていることを疑うことから始めた方がいい。上場企業に勤めている(会社の名前が)一流のビジネスパーソン諸氏や、日経BP出版の本を愛読しているような方々には辛いかも知れないが、それをやらないとこの記事の意味が見えてこない。
  簡単な話だ。要するに、GMに「もっと手持ちのカネを増やせ」と言っている人間がいるのである。それが、株主という連中である。
  なぜ株主がGMに手持ちの金を増やせと言っているのかというと、そうやってこしらえた現金を「配当として俺たちに配れ」と言いたいからである。
  日本の●会社法もそうだが、欧米生まれの資本主義の根本にある考えは、「会社は株主の所有物であり、好きなように売ったり買ったりいじくり回したりできる」ということに尽きる。近代(フランス革命後のナポレオン法典くらいから)になってヨーロッパで成立した「所有権」という概念が、そのまま企業活動に持ち込まれた結果である。この論理を敷衍すれば、会社が保有する株を売却させようが、不採算部門を切り離そうが、株主の勝手ということになる。
  そして、ここが重要なのだが、そういう場面では、会社の経営がどうなるとか、社会的な影響がどうなるとか、そういうことは全く問題にならない。株主にとって会社は自分のロボットみたいなもので、ちゃんと動かなくなったら、古道具屋にたたき売ってしまえばいいだけの話である。
  つまり、経済の実態とは関係なく、株主が儲かりさえすればいいという発想で、会社の運命を左右するような決定がなされているのである。冒頭記事の商用トラックの売却についても、間違いなくそういう文脈で出てきている。
  こういうものを、業界再編などといえば格好がいいが、実態はそんなに明るいものではない。みなさんが「不採算」部門を買い取った側の経営者なら、まず何をするだろうか?「リストラ」だろう。同じ会社の身内だと躊躇する首切りや減給も、他人のところから買い取ったものであれば口実がつけやすい。買い取った側もボランティアでやっているわけではないので、そのような行動に出たとしても部外者は文句を言う筋合いはない。
  この身売り以前から、GMという会社にはそういう株主至上主義を匂わせる行動があった。その一つが、国内で発表する新車を「ピックアップトラック」や「SUV」に絞っていたことである。理由は単純で、こういう車種は単価が高く、(こちらも単価の高い)オプションもたくさん付けられるので、利益率が高いからだ。日本のメーカーが作るような、日常の足として役に立つごくフツーの乗用車などは作らないわけだ。だいいち、GMが作ったコンパクトカー(一応、他社と共同して作った●シボレー・クルーズなどはあるにせよ)など、見向きもされないだろう。「柄じゃない」というやつである。だから、小さい車をたくさん作って、という戦術を、GMは使えなかった。そんなことより、儲けになるSUVやピックアップを売れ、というのが株主の要望だったわけだ。
  こういう感じで書くと、アメリカの企業というのは寂しいなあ、という感じがしないだろうか。新しいことをやって市場を開拓するより、何でも良いから儲けろ、採算が悪ければ切れ、売れそうな手持ちの株は売れ、一事が万事こんな調子である。
  別に、GMに限らず、アメリカの企業はみなそういう傾向がある。つまり、世の中で役に立つものや、斬新なものを作ることよりも、株主の利益に奉仕する方が正しいという風潮だ。そういう世界では、新しい工場建設や、機械の増強などといった「設備投資」にカネが回らない。そんなカネがあるなら、手元流動性を確保して、株主への配当に回せ、ということだ。
  これでは、製造業が育つはずがない。アメリカが、常に新しいものを作り出しているというイメージは幻想だ。竹中平蔵のようなネオリベラル(新自由主義)思想の信奉者がもてはやすアメリカ企業の「イノベーション」などというものは、ITや軍事産業など、限られた分野で成し遂げられているにすぎない。
  もう、アメリカでは、時代を変えるような車など生まれないだろう。日本車やドイツ車に食われるがままという状態は、今後なお一層加速するに違いない。

  では、仮にGMの株主たちが考え方を変えたとしよう。年間いくらいくらまでの利益は自己資本に回して、設備を増強しなさい、という風に株主総会で決まったと考えてみる。
  しかし、そんなことをしても無駄だろう。なぜなら、もうアメリカには、GMが作る魅力的なピックアップや斬新なSUVを買う人間などほとんどいないからだ。

  時間がないのでここで一旦切って、次回に続けたいと思う。

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2008.09.18(Thu)

韓国崩壊・・・そのとき東アジアは?(5) 

  ●前回の続きです。このシリーズ、長々と続いてしまいましたが、いよいよ今回が最後です。今回は、最近出てきたニュースをまとめて扱い、今後の東アジアの動向と日本の取るべき方針について述べたいと思います。

  前回まで、というかこのブログでは一貫して、「アメリカは北朝鮮を利用して東アジア最強のランドパワーである中国を封じ込めるという戦略を採っている」と主張してきました。地政学の観点から見れば、全くもって正しい戦略だということができます。
  その法則に従って中国を封じ込めていけば、国内に大きな紛争の種を抱える中国という国は、外国資本に富を吸い取られ、ボロぞうきんのようになったあげく、大々的な侵略戦争をすることもできずに四分五裂して、「三国志」でおなじみの諸侯乱立の時代に突入するでしょう。
  こういうことをここで話すと、みなさんの中には、「各国がやるべきことというのは、もう与えられた地理的条件から決まってしまっていて、それ以上動かし用がないのか、なんとつまらない話だ」と思う人も出てくるのではないでしょうか。妙な話になりますが、私もこうやって書きながら「なんだ、つまんねえ。結局日本はATM役なのかよ?」と思ってしまうことがあるほどです。
  確かに、各国が取るべき戦略は、地政学に則って決めた方が有利なものになることは間違いありません。おそらく、国家意思の決定に当たって、地政学以上に役に立つものの考え方はないと言っても過言ではないでしょう。
  しかし、そうだとしても釈然としないこともあります。もし本当に地政学が絶対的な法則だとしたら、なぜ歴史上幾多の国々はその法則に逆らい、自国の進むべき道を誤ってきたのでしょうか?

  単純なことです。現実の国家を運営しているのが「人間」だからです。

  しばしば人間というのは首を傾げたくなるようなミスを犯すものです。それは、国家の行く末を担っているリーダーたちの場合も変わりありません。むしろ、強いプレッシャーや国民、支持者の声という「雑音」が入ってくる分、そういう指導者たちの方が信じられないミスを犯すことがあるのです。
  では、アメリカの戦略にはそういうミスを犯す要素はないのか?私が思うに、それは二つあります。
  まず一つは、アメリカの国家戦略は二本立てで、時として矛盾した行動を取ることがあるということです。
  二本立てというのはどういうことかというと、まずアメリカには「米軍」という戦略立案主体がいます。彼らはどちらかというと、シーパワー戦略に忠実な立場です。理由は簡単で、シーパワー戦略を採っていた方が、軍隊に被害が出ずに済むからです。米軍の中には「州兵」といって、もともとは地域を防衛するために各州が独自に徴兵している勢力もいます。そうでなくてもアメリカという国への忠誠を誓う彼らはどちらかというと土着的な勢力だということができます。
  そして、もう一つの戦略立案主体は、「国際金融資本」です。国際金融資本とは、世界規模で投資活動を展開し、金利搾取や優良資産の買いたたきで利益を上げている資本家たちのことをいいます。最近破産申請した「リーマン・ブラザーズ」というのも、その一つです。この勢力は、とにかく自分たちの持っている預金残高のゼロの数が一つでも大きくなることだけを考えて行動していますから、アメリカというのは単なる寄生先としか考えていませんし、米軍も自分たちの道具だとしか考えていません。要するに、彼らは本質的にグローバリストだということができます。
  南北戦争以降のアメリカというのは、前者の勢力が後者に妥協するような形で超大国に成長しました。全世界に展開している米軍ですが、その駐留活動は何の憲法上の根拠もありません。もともとアメリカというのは、「うちはどこにも手を出さないから、あんたも俺たちに構わないでくれ」という孤立主義(モンロー主義という)の国だったのが、国際金融資本の利益追求のために、だんだん世界の守護者のような役割にさせられていってしまったのです。
  これを中国の話にあてはめてみると、国際金融資本としては、中国の持っている富や利益を全て絞り出させたいと思っており、その限りでは中国政府に干渉し、あるいは上層部と友好関係にならなければいけないと思っているはずです。しかし、米軍としては、なぜ台湾や日本や朝鮮を守るために、我々が血を流さなくてはいけないんだという気持ちがあります。
  そのギリギリの妥協ラインが、北朝鮮の核武装による中国封じだと言っても過言ではないでしょう。
  さらに、韓国の話をすると、米軍としてはベトナム戦争以来アジアでの地上戦には懲りているので、もうできることなら韓国に軍隊を置きたくないと思っているはずです。だいいち、シーパワー戦略からすれば、本来日本(沖縄)と台湾をガッチリ押さえておけばいいのです。朝鮮戦争のきっかけになったといわれている●「アチソン・ライン」(アメリカの防衛ラインはアリューシャン諸島・日本・沖縄・フィリピンを結んだ線だという、国務長官アチソンの発言による)も、そういう発想から出てきています。
  しかし、国際金融資本としては、日本を●三角合併で丸呑みにすることに失敗してしまい、アメリカの住宅ローンも弾けた今、なんとしても食い物に出来る場所がほしいのです。だから、北朝鮮(ここにもレアメタルや日本のカネによる経済復興利権という食い扶持がある!)は盾としてアメリカ側に付かせた上で、韓国を食い物にしようとしているのです。
  しかも、すっかり血を吸い取ってボロボロになった韓国の工業インフラを、中国人労働者を使うことで「再利用」まで出来ます。この辺は、ひょっとすると国際金融資本が中国側に入れ知恵をしているという可能性があります。
  米軍にしてみれば、別に韓国人がどうなろうと知ったことではないので、北朝鮮という盾があって、自分たちが死なずに済むならそれでオッケーということです。ひどい話ですが、そういうものです。

  そしてもう一つ、アメリカがミスを犯す可能性があるのが、アメリカの東アジア戦略、中でも朝鮮半島に対する戦略は、ある人物の存在に依拠する割合が非常に高いものだということです。
  その人物とは、ずばり以下のニュースに出てくる二人です。

金総書記、異常はほぼ確実と報道 韓国通信社
http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008091001000239.html
--------以下引用--------
 韓国の聯合ニュースは10日、韓国政府当局者が、北朝鮮の金正日総書記が9日の建国60年行事に姿を見せなかったことについて「(金総書記の)身辺に異常が起きたのはほぼ確実だ。状況を多角的に分析すると、(病気で)倒れたとみられる」と述べたと伝えた。

 李明博大統領は10日、大統領府で緊急の首席秘書官会議を開き、対応を協議した。

 韓国国防省によると、韓国軍が北朝鮮の軍の動向を注視しているが、特異な動きはない。

 10日付の韓国紙、中央日報は、米国の外交消息筋の話として、金総書記が数週間前に脳卒中で半身不随の状態になったと報じた。

 同紙は、金総書記の病状に関し、意識はある程度あるが、正確な症状や治療状況は不明としている。また、北朝鮮の軍が数カ月間、平壌近郊のミリム飛行場で軍事パレードの練習を実施していたが、9日に金総書記が姿を現さないので行事の会場から撤収、各所属部隊に復帰したという。
--------引用以上--------

すでに死亡?」統一教会・文鮮明の“退院写真”に合成疑惑!
http://news.livedoor.com/article/detail/3774381/
--------以下引用--------
 韓国発祥の新興宗教団体で、女優の桜田淳子や元新体操選手の山崎浩子が“合同結婚式”に参加したことでも知られる統一教会(世界基督教統一神霊協会)の教祖・文鮮明氏が、すでに死亡しているのではないか? とウワサになっている。

 文氏は先月19日、親族や教会幹部らとともにヘリに搭乗中、韓国の山間部に不時着。直後にヘリが大爆発を起こしていた。

 文氏ら乗客乗員合わせて16名は爆発直前にヘリから退避し、ひとりの重傷者を出した以外は全員軽傷とされていたが、この報道には事故当初から疑惑の目が向けられていた。

 というのも、事故を伝えた韓国のニュース映像に、黒焦げになった人間の遺体のようなものが運び出される様子が映し出されていたのだ。

 この疑惑をさらに深めたのが、今月3日に公表された“退院後の写真”とされる画像。事故から半月ぶりに姿を現したとされる文氏と韓鶴子夫人が笑顔を見せる写真が韓国のニュースサイトに掲載されたが、この写真が「明らかに合成ではないか」と話題になっているのだ。

 ネット上ではこの写真について、「人物の輪郭線や光源などに不自然な点が多い」、「奥さんの右手がおかしい」などの指摘が相次ぎ、生花店での勤務経験があるというネットユーザーからは、「ふたつの花束が同じ季節のものとは思えない」との意見も出ている。

 これらの指摘から、今回の文氏の“退院写真”は何らかの意図で複数の写真を合成してつくられたのではないか、と言われているのだ。

 こうした指摘について日本国内の宗教法人・統一教会(東京・渋谷区)は「墜落したヘリに文氏が乗っていたことは事実ですが、8月1日から通常の活動に戻っており、事故後にこちら(日本の統一教会)の人間も、何人も文氏に会っています」とコメント。ニュース映像に遺体と思われる人物が映っていたことや“合成写真疑惑”については、「実際に見ていないのでわからない」とした。

 自民党の安倍前総裁が統一教会の合同結婚式に祝電を送るなど、日本の政界とも深いつながりを持つ文氏だけに、その生死には注目が集まっている。
--------引用以上--------

  北朝鮮が蛇蝎のごとく忌み嫌う「米帝」と手を結んだのは、ひとえに希代の戦略家である金日成・金正日親子によるところが大きいと思っています。
  父は冷戦下で日米韓と中国、ソ連を天秤にかけ、冷戦後には息子がアメリカと水面下で提携しながら、数々の芝居を打って東アジアに偽物の危機を演出して宿敵・中国を牽制する・・・一歩間違えれば、強国による併呑を余儀なくされていたのを、よく60数年にわたって国をまとめてきたものです。この二人の手腕には感嘆します。
  そして、日本や朝鮮半島に人脈を持ち、アメリカの国家戦略の実行を助けてきたのが統一教会の文鮮明でした。日本の政界への食い込み方や、北朝鮮に単身乗り込む大胆さは、身動きが取りづらい白人国家であるアメリカにとっては非常にありがたい「現地協力者」に映ったことでしょう。
  この二人が、この時期相次いでピンチに陥っていることに、何か因縁めいたものを感じるのです。中国が二人を暗殺したなどと言うつもりはありませんが、アメリカにとっては冷や汗の出る出来事です。中国がアメリカの「同盟者」を快く思っているわけがありませんから、これを機に、アメリカのシマに手を突っ込んでくることが考えられるからです。
  仮に、金正日が表舞台を退くとなれば、アメリカと中国との間で、北朝鮮への影響力行使を巡ってすさまじい暗闘が繰り広げられることでしょう。二人のキーマン、特に金正日がいないアメリカにとっては、かなりの苦戦を強いられることになると予想されます。


  今までは、さもアメリカが盤石であるという前提で話を勧めてしまいましたが、仮にアメリカがここで敗北するとどうなるでしょうか。
  間違いないことは、朝鮮半島全域が中国の手に落ちることです。落ちるといっても、おそらく北が南を併合するという形になると思いますが、朝鮮人国家は存在し続けるでしょう。ただし、国家元首には朝鮮族が就いて、中国の傀儡として動くことになります。
  この場合、日本も大きな転機を迎えるでしょう。なぜなら、中国軍が清津(チョンジン)のような日本海沿岸の港を作戦拠点として使えることで、日本は東シナ海と日本海の二正面で中国海軍と対峙しなくてはなりません。
  また、今でさえ対馬に乗り込んできている朝鮮人の「侵略」は、今後ますます激しくなるでしょう。海上自衛隊がたった300人しかいないような防衛体制では、話になりません。
  要するに、日本が抱えるべき軍事的負担は今とは比べものにならないほど大きくなるということです。

  この状況で、米軍が日本から手を引いたらどうなるでしょうか?

  「出て行っちゃイヤ!」と、DV夫の袖にすがりつくような真似は、非常に危険です。今でさえアメリカの要求に従って市場開放や規制緩和を続けていますが、それをもっと過激にやらなくてはいけなくなるのです。最悪の場合、四大メガバンクを外資に乗っ取られたり、日本銀行の株式をアメリカの金融機関に売らされたりする事態にまで発展するかも知れません。
  そこまで見越して、あえて朝鮮を見捨てるという戦略をアメリカが採る可能性だってなくはないのです。アメリカの東アジア戦略に盲従することが、日本にとって得策だとはとても思えません。(この筆者の考えを「反米」だと断定するなら、どのようにして日本の国富を収奪されずにアメリカに日本を防衛させるか、有効な方法を提示しなければならない・・・出来るはずがないのだが)。
  特に、韓国を完全にしゃぶり尽くしたら、今度は日本だと国際金融資本も思っているはずです。韓国にやったように、「国家破産ビジネス」で富を吸い取ってから、中国人を入れて「再利用」するのです。そして、そのアプローチの第一歩が、米軍徹底をちらつかせて、徹底的にアメリカ(というより国際金融資本)の要望を容れさせることなわけです。

  そうならないためには、日本を外国からの干渉によって容易に揺さぶられることがない国にしていくしかありません。
  外敵が日本を揺さぶるときは、大抵何らかの要求に、「このままでは世界から取り残される」とか「資源の少ない日本は他国と仲良くしなければ生きていけない」という脅しを添えてきます。そういう脅しに、簡単に乗らないような国にならなければいけません。
  そのためには、まず最低限、食糧は自給できるような国にならなくてはいけません。私は別に民主党などという政党は支持に値すると思っていませんが、党首の小沢一郎氏が政権公約に「農家の個別所得補償」を謳っているのは高く評価しています。いくら核ミサイルや高性能な戦闘機があろうと、国民が飢えてしまえば負けです。プラザ合意以降の日本は、車やデジカメを海外で売りさばく(ことで一部の企業の株主と経営者だけが儲かる)ために、農業を犠牲にしてきた歴史だと言っても過言ではありません。それを、もう一度初めからやり直すのです。
  また、肥料やエネルギー資源も可能な限り自給しなければいけないでしょう。以前からこのブログでも言っている●海藻バイオマスの開発や、木炭・薪炭の見直しなどを進めるべきです。
  あるいは、燃料電池を実用化することも選択肢に容れるべきです。最近、●太陽光を利用して簡単に水素を生成できる仕組みが見つかり、触媒もカーボンを用いた安価なものが開発されているので、石油エンジンの代わりになるまであと一歩というところまで来ています。
  それでも、しばらくは原油に依存しなければならない体制が続くでしょうが、それはそれで仕方のないことです。アメリカの石油メジャーも(中国がそうであるように)日本はいいお客さんなので、太平洋戦争の時のように、いきなり売りませんということはやってこないでしょう。
  こういう仕組みを整えたとしても、日本の工業製品(特に「中間財」)は世界中で必要とされているため、日本が世界貿易から閉め出されるということはありません。グローバリストやその御用学者がそういうことを言って我々を脅しますが、「明日から日本の工業製品が世界貿易に乗らなくなったとしたら、日本に鉄鉱石や石炭を売っているオーストラリアはどうなる?」とでも言ってやればいいのです。

  では、そうした上で、東アジアの国々とはどのように付き合えばいいのか?

  当たり前のことを言いますが、どの国とも適切な距離を置くべきです。台湾とも、中国とも、北朝鮮とも、韓国とも、ロシアとも、当たり前の大人の付き合いをしろ、ということです。
  絶対にいけないのは、相互依存を強めることです。韓国が、中国に侵略されても何もできないのは、韓国が貿易に過度に依存している国であり、ことに中国との相互依存が強まってしまったからです。そうなってしまえば、自国民を道ばたに生えている雑草か何かのように扱える国の方が有利に決まっています。
  幸いなことに、日本には資本の蓄積があるわけで、国民の購買力もまだ残っています(おそらく、消費税率が経団連の要求通り10%になってしまえばそれも終わりだろう)。それを有効に使って、内需中心の経済に再転換して、外国の恫喝や間接侵略に柔軟に対応できる体質にしていかなければいけないのです。
  もちろん、中国が朝鮮半島を支配した時に備えて、軍事力(特に日本海側の海軍力)を強化することも必要なのですが、それ以上に必要なのは、北朝鮮を何とか日本の陣営に引っ張り込むことです。
  今のように、北朝鮮対策を全てアメリカが握っている状態では、結局東アジアで日本の地位を守るためには、アメリカに従属しなければならないことになります。それが、健全でないことは、ここまで読んでいただければ十分にお分かり頂けるでしょう。そういう形での日朝国交正常化など、日本にとっては何のプラスにもなりません(だからこそ、あの小泉純一郎が熱心に勧めているのだが)。
  そうではなくて、日本が独自に北朝鮮とパイプを持ち、それを通じて国交を開いて、経済援助をするという形にすべきなのです。

  日本にそんなことは不可能だって?何を言っているんですか。日本には、日本語を喋れる在日朝鮮人という、最高のつなぎ役がいるではありませんか。これを利用しない手はないでしょう。

  こういうことを私が言うと、感情的に反発するあなたは、アメリカや、小泉純一郎や安倍晋三を初めとした自民党清和会(北朝鮮に対する見かけだけの強硬姿勢で国民を煽っている勢力)に、人種的コンプレックスを利用されてしまっている典型例だと言っておきましょう。国家戦略には様々なエラーがつきものだと言いましたが、硬直したイデオロギーやカルト的思考を国家戦略に持ち込む人間こそが、理性的な戦略を実行する上での最大の癌だということです。
  在日朝鮮人に、日本人とそりが合わない人がいたり、人種差別を逆手にとって利益をガメている連中がいることは確かでしょうが、だからといって彼らを全て日本から排除することが現実的な考えだとは思えません。それならば、利用できるところは利用していくべきなのではないでしょうか。せっかく、北朝鮮の政府内部とコネのある人間などもいるわけですから、うまく使えば、北朝鮮の国家意思決定をコントロールできる可能性もあります。

  北朝鮮との接し方を含めて、我々は今アメリカが冷戦期から「テロとの戦争」の頃まで構築してきた戦略に追従することを見直さなくてはいけない時期に来ています。
  そういう点で、金正日や文鮮明がいなくなり、空白が出来ている状態はチャンスだということもできます。新しく政権を担当する人びとには、是非韓国を他山の石としつつ、我が国が自分の足で立って歩くことが出来る方法を模索してもらいたいと思います。微力ながら、私も手伝いますので・・・(笑)。

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EDIT  |  21:19 |  中国・朝鮮  | TB(1)  | CM(17) | Top↑
2008.09.17(Wed)

韓国崩壊・・・そのとき東アジアは?(4) 

  ●前回の記事の続きです。前回は、中国が「中朝冷戦」に勝つために、矛先を北朝鮮ではなく、韓国に向けてきたということを述べました。
  もっとも、このブログを頻繁にご覧になっている方にとっては、この辺はすでにお分かりのことと思います。そうなると、みなさんが気になることは、「では、一体これから東アジアはどうなるのだ?」という点に尽きるはずです。
  私は予言者ではありませんし、物事の見通しを立てるのはあまり上手ではありません(だからこそ、博打的な資格試験に何度も落ち続けて、貴重な二十代の時間を無駄にしている)。それでも、頑張ってやってみます。

  まず、前回の記事のコメントで、「ウヰスキー」さんからも出された疑問ですが、一体このような中国の動きを、アメリカはどう思っているのだろうか、という点からです。
  そもそも、NPT脱退と核実験の開始、その後のKEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構●こちらのサイトを参照)の設立、拉致問題を噛ませることで日本を加えた六カ国協議、2006年の核実験、そして最近のアメリカの宥和政策という一連の流れは、全てアメリカが東アジア最強のランドパワーとなった中国を牽制するためでした。よって、北朝鮮を使って中国を牽制するというアメリカの狙いは、今後も変わる可能性はまずありません。
  そう思っていれば、たとえば、こういうニュースの意味もすぐに分かるわけです。

北朝鮮:新たなミサイル施設 米シンクタンク衛星写真分析
http://mainichi.jp/select/world/news/20080912k0000m030053000c.html
--------以下引用--------
 AFP通信は10日、北朝鮮が同国西海岸で、新たな長距離ミサイル発射施設の建設を進めていると報じた。米シンクタンク「グローバル・セキュリティー」のジョン・パイク代表が同通信に語った。衛星写真の分析で判明したもので、1、2年以内に完成する可能性があるという。AP通信は、米情報当局者の話として「いつでも使用可能な状態」と伝えた。
 AP通信によると、建設場所は西海岸のポンドン里という村で、発射台やロケットエンジンのテスト施設もあるという。約8年前から建設が始まり、05年には使用可能な状態になった。米当局者も数年前に施設の存在を確認していたという。
 北朝鮮は06年7月、同国北東部の舞水端里(ムスダンリ)の実験場から長距離ミサイル「テポドン2号」を発射したが、直後に墜落し、実験は失敗したとされる。
 AFP通信によると今回の施設はこれに代わるもので「より大規模で、発射台も精巧」(同代表)という。年数回の実験が可能になり、テポドン2号や、さらに大型のミサイルも発射可能とみられる。
--------引用以上--------

北朝鮮:テポドン2号のエンジン燃焼実験か
http://mainichi.jp/select/world/news/20080917k0000m030046000c.html
--------以下引用--------
 韓国の有力紙・朝鮮日報は16日、北朝鮮が今年に入り、平安北道鉄山郡(同国北西部)の東倉里(トンチャンリ)に建設中の長距離ミサイル発射施設でテポドン2号(射程6700キロ)とみられるミサイルのエンジン燃焼実験を実施していたと報じた。

 北朝鮮は06年7月、咸鏡北道花台郡(同国北東部)の舞水端里(ムスダンリ)でテポドン2号を発射し、失敗した後もミサイル開発を続けており、テポドン2号の改良型の燃焼実験の可能性もあるという。

 韓国政府の北朝鮮情報筋が15日、「米国の偵察衛星で把握された」と語った。実験場は数年前から段階的に建設され、来年にも完成する見通しという。同紙は実験時期は特定していないが、聯合ニュースは16日、韓国政府消息筋の話として「今年5~6月ごろ」に実施されたと伝えた。

 東倉里の発射施設は今月10日、米シンクタンク「グローバル・セキュリティー」が衛星写真を分析し、「西海岸のポンドン里に新たに建設を進めている」と指摘した長距離ミサイル発射施設。韓国政府筋によると現在、8割程度の工程が建設された状態という。
--------引用以上--------

  この時期に来て、立て続けに二発です。しかも、出所が同じアメリカ国内のシンクタンクです。私からすれば、「これはギャグでやっているのか?」と思えるほどです。
  今までの3回の記事をご覧になった方なら、もうすぐに意味がわかりますね。この実験は、中国を脅すためであって、それ以上の目的はありません。ミサイル実験が本当に行われたかどうかは二の次です。
  北朝鮮関連のブログ記事や新聞の論説を見ていて、何か素直に納得がいかないのは、上のようなアメリカの意図を理解せず、「国際社会の安定」とか「パワーバランス」とか「世界平和」という抽象的な観点からしか論じていないからです。
  彼らの多くは、アメリカ信者でもありますから、アメリカが自分たちの日本より北朝鮮を軍事的パートナーとして見なしているという現実を受け入れられないのでしょう。もしくは、そんなことを考えてみたことすらない能天気な連中なのかも知れません。どちらにせよ、そういう論者の言い草が当てにならないことは確かでしょう。
  そして、このようなアメリカの意図に、おそらく中国も気づいているはずです。だからこそ、「東北工程」だけでなく、こういう「嫌がらせ」もしてくるわけです。

中国の「長白山文化論」に韓国の学者が反論
http://www.chosunonline.com/article/20080115000064
--------以下引用--------
 「中国の“長白山(白頭山)文化論”は、韓国の民族文化の独自性を否定しようとする、“もう一つの東北工程(高句麗・渤海の歴史を中国の歴史に編入しようとする企図)”だ」

 白頭山を「長白山」と表記し、「女真族発祥の地」であることを強調する中国当局の「長白山文化論」に対して反論を試みる論文が発表された。又石大の趙法鍾(チョ・ポプチョン)教授(韓国古代史専攻)は、最近発行された学術誌『白山学報』第79号に、「長白山文化論に対する批判的検討」と題した論文を掲載した。

 「長白山文化」という表現は、2000年10月に発足した中国吉林省の「長白山文化研究会」によって提唱されたものであり、長白山を「中国東北文化を代表し、東北人民の精神的シンボルである」「中国文化の重要な源流の一つだ」などと定義付けるものだ。また、白頭山をユネスコの世界遺産に単独で登録しようとする中国当局の目標に沿ったさまざまな開発政策を打ち出している。

 「長白山文化論」の内容は、▲白頭山の名称は「長白山」であり、▲「長白山文化」を共有する範囲は現在の東北3省から内モンゴル自治区東部、ロシア沿海州、韓半島(朝鮮半島)の一部にまたがるもので、▲西周時代から中国に服属してきた粛慎族を中心に発達した後、ユウ婁→靺鞨→女真→満州族に受け継がれていった、というものだ。また▲「長白山文化」は漢民族の影響を受けて成立した中原文化圏の一部であり、▲満州族によって「長白山」が宗教的な崇拝の対象になった、とも主張している。
--------引用以上--------

  ●「米中ダブル崩壊」の記事でも述べたように、アメリカの経済を回して行くには、「デフレ輸出装置」である中国が絶対に必要です。
  しかし、その装置が自分たちに逆らうような事態は、アメリカにしてみれば好ましいわけがありません。たとえば、太平洋に中国の潜水艦がウヨウヨ出てくるという事態を想定してみてください。太平洋を行き来するアメリカの貿易船が、通商破壊の対象になってしまうことになり、世界貿易は一気に危機に瀕します。船舶の保険は高騰するでしょうし、何よりアメリカ国内に安い財が入ってこなくなります。これは、他の国についても同じです。
  世界のみんなが嫌々ながらもアメリカの支配に従っているのは、少なくともアメリカのやり方に従っておけば、貿易だけは滞ることがないと暗黙のうちに認めているからです。逆に言えば、アメリカに海上貿易を牛耳る力がないと分かれば、(日本を除いた世界中の国が、いっせいにアメリカに離反するでしょう。イギリスが二度の対戦を通じて力を失ったのも、そういう貿易を守るパワーがなくなったからだということです。
  そうなると、北朝鮮の存在は、アメリカの貿易支配を中国が脅かすという不測の事態が起こらないための担保だということができます。
  余談ですが。親米保守を自称している方々は、「その役目は日本が果たしているのだ」と言いたいのでしょうが、現実はそうではありません。日本は、北朝鮮にパチンコ資金やら、戦後史上最大の売国宣言とも言える●ピョンヤン宣言の履行に基づく経済援助をするための役割に過ぎません。
  そんな事態になったのは、ひとえに「アメリカに頼っていれば間違いない」と、誤った情報で国民を惑わしてきた思考停止バカがたくさんいたからです(たとえば、●このお方)。自分でまいた種なので、我慢してください(笑)。

  さて、話を戻して、極端な話ではありますが、アメリカの首脳陣、、特にアメリカ軍は、北朝鮮さえ無事なら、韓国についてはどうでもいいと考えているかもしれません。それどころか、アメリカはどうも韓国をお荷物だと思っているのではないかという節さえあります。
  以下に引用する出来事が、そのアメリカ側の思惑を如実に物語っています。

米 韓国有事指揮権を早期移譲 (NHK、2006年9月28日)
http://sakura4987.exblog.jp/4228373/
--------以下引用--------

http://www3.nhk.or.jp/news/2006/09/28/d20060928000152.html

 朝鮮半島の有事の際に、韓国軍を指揮する権限は現在アメリカ軍が握っていますが、米韓両国はこの権限を韓国側に移すことで合意しています。

 時期をめぐっては、アメリカ側が韓国政府が当初予定していた2012年よりも早い、2009年の移譲が可能だとの立場を示し、韓国内では同盟関係の弱体化につながるとの懸念が広がっています。

 ローレス国防副次官は27日、アメリカ議会下院の公聴会で証言し、「3年後の2009年までに移譲を完了することが十分に可能だ」と述べ、そのために必要な韓国軍の訓練などの準備も進めていることを明らかにしました。

 米韓両政府はこの問題を来月の国防相会談で決着させたい考えで、ローレス国防副次官の発言は、アメリカとしては早期に移譲を目指す考えに変わりがないことを明確にしたものです。
--------引用以上--------

  アメリカは、韓国に置いている陸軍(いちおう「国連軍」として駐留)を、早く削減したくてしょうがないのです。こういう話もあります。

2008年版防衛白書・「在韓米軍」の項目
http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2008/2008/html/k1223000.html
--------以下引用--------
 現在、米国は、在韓米軍に関し、漢江以南への再配置を2段階で進めるとの合意(03(平成15)年6月)や約37,500人の人員のうち12,500人を削減するとの合意(04(同16)年10月)などに基づき、その態勢の変革を進めているが、人員については、本年4月の米韓首脳会談において、現在の28,500人を適切な規模として維持することで合意された。こうした変革の中、米国は、米韓相互防衛条約に基づき、在韓米軍の近代化に投資し、米韓連合軍の抑止力の維持強化に努めている。
--------引用以上--------

  作戦統帥権は韓国に移して、自分たちはソウルより南へ引っ込む、兵士の数も減らす(本当はゼロにしたい)、あとは勝手にやってくれ・・・というメッセージが明確に出ています。
  こんなことを日本でやったら、自民党清和会のようなアメリカの飼い犬や、親米保守のお歴々が大騒ぎするのでしょうが、韓国ではなぜかそういう世論が巻き起こってきません。ここは非常に重要です。
  
  なぜ、韓国世論は米軍の明らかな兵力削減方針に対して異論を唱えないのか?

  簡単です。プロパガンダがばらまかれていて、国民がそういう危機感を持たないように仕込まれているのです。
  
  今までの記事を読んで、みなさんは、変だと思いませんでしたか?
  あの、唯我独尊と言うことなら天下一であろう「朝鮮人」が、●中国人労働者が5年間連続就業できるという法案が提出されたにも関わらず、なんでデモ一つ起こさないのか、と。
  だって、そうでしょう。●売春婦(リンク先では「職業女性」などと言っているのが笑える)が仕事を奪うなとビキニの水着を着てデモをするような人びとが、自分たちの歴史ばかりか、仕事まで奪おうとする中国人労働者解禁に対して、まったく音沙汰がないのです。不思議ではありませんか?
  私も最近気づいたのですが、韓国のデモとか反日騒ぎとかいう一連の騒がしいイベントは、全て一部の人間たちの都合のために行われている目くらましで、国民の間から自発的に組織されたデモなんかではないのです。
  たとえば、以下のようなデモなど、その典型でしょう。

韓国、米牛肉輸入の抗議デモで約230人逮捕
http://www.afpbb.com/article/economy/2399358/2987166
--------以下引用--------
 韓国・ソウル(Seoul)で1日、政府による米国産牛肉の輸入制限解除に抗議するデモ隊と警官隊が衝突し、デモ参加者228人が身柄を拘束された。

 抗議デモは前夜に2万人が参加して行われた抗議のキャンドル集会に引き続いて行われたもの。李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)大統領の辞任を求めるスローガンを叫びながら大統領府に向かって行進するデモ隊と、これを阻止しようとした警官隊がもみ合いになり、警官隊がデモ隊に放水して強制排除する騒ぎとなった。

 警察発表によると、デモ参加者228人の身柄を拘束し、取り調べを行っているという。

 韓国では、米国産牛肉の牛海面状脳症(BSE)感染への懸念が高まるなか、政府が米産牛の輸入制限の解除告示を29日に決定したことから、連日、大規模な抗議集会が開かれている。
--------引用以上--------

  狙いはズバリ「反米感情の惹起」です。国民が望んでいるのではありません。あえて言うなら、「望むようにし向けられている」のです。
  たとえ、事情があってデモに参加していない人でも、上の記事のような写真を見せられたら、「ああ、みんなアメリカを面白くないと思っているんだな」と思うはずです。朝鮮人というのは、負けず嫌いで、強国に対するコンプレックスが強い人が多いようですから、こういう記事で「世論」を形成するのはそれほど難しいことではありません。「みんながやっている」「世界はこういう流れだ」と言えば、緊縮財政やグローバリゼーションをやすやすと受け入れてしまうどこかの国と同等、いや、激しやすい分、韓国人の方が簡単かもしれません。
  そうやって、「米軍離れ」を起こす一方で、本当に怖い「外資による収奪」「中国による産業乗っ取り」からも目をそらすことができるわけですから、一石二鳥でしょう。
  
  このような諸事情を踏まえると、結論は一つしかありません。

  「韓国は、今度こそ中国に侵略される。ただし、アメリカのシマを荒らさない程度まで」

  怖い話だと思いましたか?

  私が韓国の話をここまでするのは、別に韓国を守りたいからでも何でもありません。日本が、韓国と同じ運命になってほしくないからです。

  すみません、今回で完結するはずだったのですが、もう一回書きます。締めとして、日本は今後どうすればいいのか、という点について述べます。
  もし、それまで待ちきれないという方は、以下の参考記事をお読み下さい。基本的な問題意識は、この頃と変わっていません。


【参考】韓国が中国に呑み込まれる日
http://roronotokoro.blog113.fc2.com/blog-entry-44.html


  それでは、次回をお楽しみに!!(山場CMとは違いますからね!!笑)

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EDIT  |  01:29 |  中国・朝鮮  | TB(1)  | CM(4) | Top↑
2008.09.14(Sun)

【横文字乱発】美しい日本語を押しつけるより、役所の外国かぶれをなんとかした方がいい 

  人を殴ったり、ものを壊したりした人間が「ついカッとなって」という、愚にも付かない言い訳をすることがありますが、私の場合、カッとなるとブログの記事を書いてしまうようです(笑)。
  私がカッとなったのは、この記事のせいです。
  
ドア開いたまま2.7キロ走行=けが人なし、乗務員気付かず-JR高徳線
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008091300335
--------以下引用--------
 13日午前11時10分ごろ、徳島県藍住町のJR勝瑞駅に到着した鳴門発徳島行き高徳線普通列車(2両編成)に乗り込んだJR四国の社員が、2両目の右側後部ドアが約44センチ開いているのを発見した。ドアは約2.7キロ手前の池谷駅を出発した時から開いたままだったとみられるが、乗客約60人にけがはなかった。
 国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、一歩間違えれば事故につながりかねない重大インシデントとして、調査官2人を現地に派遣した。
--------引用以上--------

>重大インシデント

  ●この人みたいなノリで書いてるのかな、と思ったら、本当に行政用語で存在するようです(詳しくは●こちら

  それにしても、なんで、「事故」と言わないのでしょうか?

  確かに、航空事故に関する科学的な研究が欧米で進んでいて、それを取り入れたので、incidentという英語をそのまま持ち込んだのだ、という説明はできます。
  しかし、今回の引用記事を見る限りでは、「インシデント」などという言葉を使わなくても十分に表現が可能であり、むしろ「事故」といった方が直接意味を理解することができます。

  そういえば、行政用語には、一見しただけで意味不明なカタカナ言葉がたくさん存在します。「インシデント」は国土交通省ですが、「パブリック・コメント」「アカウンタビリティ」(全省庁)、「ワーク・ライフ・バランス」「ハローワーク」(厚労省)、「プライマリー・バランス」(財務省)、「ミニマムアクセス」(農水省)、「ベター・レギュレーション」(金融庁)、「グローバルCOEプログラム」(文部科学省)・・・調べているだけで腹が立ってきました(笑)。
  国際化しているから、などというもっともらしいことを言う人がいますが、それならなぜちゃんと英語で書かないのでしょうか。日本語と英語を併記しても良いはずです。英語で表記しさえすれば国際化するわけではありませんし、そもそも国際化といえば何でも許されるわけではありません
  何か、一般人に分からないカタカナ言葉を並べて「どうです、すごいでしょう。僕たちは頭が良いんですよ」と、役人がニヤニヤ笑ってるように見えて仕方がありません。

  こういうことが起こってしまうのはなぜかと考えてみると、やはり「国家公務員に欧米かぶれがあふれている」ということなのでしょう。
  今の官僚制度は、明治時代に端を発したもので、その成り立ちからしてフランスやドイツの真似でした。戦後はアメリカの猿真似です。だから、今でも「日本の制度は優れていて、欧米の制度は素晴らしい」という意識が根本にあることは十分に推測が尽きます。国家公務員には、税金で外国に留学してくる「在外研究員制度」というものがあります。これまでに2000人を超える人数が派遣されており、その留学先の70%強がアメリカです。
  しかも、腹の立つことに、そうやって国民の金で留学したキャリア官僚の1割程度がすぐに退職してしまっていたそうです(●こちらを参照)。政治家の事務所費や、市役所の下っ端公務員の手当うんぬんで目くじらを立てるより、こういう事例を「税金泥棒」として告発すべきではないでしょうか。
  一応、2006年から退職したら費用を返す義務が生じるようになり(●こちらを参照)、留学即退職というふざけた事態は激減しましたが、昨今の行政のあり方を見ていて、制度自体が本当に役に立っているのだろうかと疑問が湧いてきます。
  それどころか、アメリカやイギリスで仕入れてきた言葉や概念を日本に当てはめようと必死で、何をしたら日本国や日本国民のためになるかという視点が根本的に欠けているのではないでしょうか。最近の行政用語にカタカナ言葉が異常に多いのは、その現れだと思えてなりません。
  もちろん、これとは別に律令制以降の伝統というものはあって、職務意識の高さや、文書管理の厳密さという形で今の日本にも受け継がれています。しかし、これはむしろ「武士の道徳」みたいなもので、別に欧米に習ったから良くなったというものでもありません。
  それを言ったら漢字だって中国の言葉じゃないか、などという人がいるでしょうが、的外れです。少なくとも、鎌倉時代以降の我が国の行政機構は、中国式の言葉や概念を、日本に合う形で改造して用いており、日本の風土や日本人の精神性と調和させようと努力をしてきました。今の官僚がやっていることは、欧米から輸入した制度や言葉を、そのまま日本に当てはめようとしているだけです。「牛鍋を食べるのがハイカラ」とか「ダンスパーティーをすれば不平等条約を改正できる」などといった考えと同じレベルの、幼稚な行為と言わざるを得ません。

  政治家に、ある種の人間たちの人気取りをしたいがために「美しい日本語を身につけよう」とか「我が国のことばの伝統を理解しよう」などと言っている人間がいます。ブログを書いている人間にも、日本文化や日本の伝統をご神体にして拝んでいる連中がいます。
  そういう人びとは、なぜ官僚が欧米文化に毒されて帰国し、向こうで習ったことを金科玉条にして行政を行っている現状を告発しようしないのか、私には理解できません。
  本当に日本が素晴らしいと思うなら、我々の祖先が築いてきた遺産を活用しながら生活を営むべきではないでしょうか?

  次回は「韓国崩壊」の続きを書きます。少々お待ち下さい。

【参考】

日本の役所は欧米に学ばなければ何も出来ないのか?
http://roronotokoro.blog113.fc2.com/blog-entry-77.html

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EDIT  |  10:52 |  教育や勉強の話題  | TB(1)  | CM(6) | Top↑
2008.09.12(Fri)

韓国崩壊・・・そのとき東アジアは?(3)  

  ●前回の続きです。

  そもそもなぜ中国は韓国を狙うのか?それは、地政学的な理由によります。
  もうすでにこのブログで結構話している話題ですが、まずは地図を見てみましょう。

極東

  こうしてみると、この地域の真ん中に位置しているのが、満州(中国東北部)であることがよく分かります。ここさえ制覇すれば、他の国々に強いプレッシャーをかけることが可能です。このような地域のことを、地政学では「ハートランド」と呼んだりします。それを頭に置いて、この先の文章を読んでいくといいでしょう。

  さて、東アジアの国際関係では、何が主要な問題か?と言われたら、みなさんは答えられるでしょうか。南北朝鮮の対立、中国の覇権主義、日本と周辺諸国の関係・・・どれも外れではありませんが、そのものズバリの本質ではありません。
  私が考える東アジアの真の国際問題は、

  「中朝冷戦」

  これ以外にありません。どういうことか、説明します。
  第二次大戦後成立した北朝鮮という国は、冷戦下での日米韓・ソ連・中国の三すくみ状態を利用して国家を運営してきたと言えます。このような状態だと、どこか一つが北朝鮮に攻め込めば、他の勢力が背後を突くという関係にあるため、弱小国でもなかなか攻撃されないという利点があるのです。そのようなサバイバル戦略からすれば、北朝鮮が自分から外国を攻めるということはまずありません。
  でも、北朝鮮は110万もの陸軍を持っているじゃないか、あれは韓国を制圧するためのものじゃないのか?と思う人もいるかもしれませんね。おそらく違います。それは欧米や日本の国際世論向けの名目でしかありません。あの陸軍は、中国が鴨緑江(中朝国境になっている川)を渡ってきた時、時間稼ぎをするためのものです。
  中国は、朝鮮に対して地上戦による制圧を試みることが出来る唯一の勢力です。そして、中国軍は何しろ頭数が多く、鴨緑江自体も雨の少ない時期は歩いて渡れるほどで、要害としては脆弱です。だから、110万人くらいで防衛力としてはちょうど良いのです。これだけいれば、中国も相当の被害が出ることを覚悟しなくてはいけません。その間に、ソ連に背後を襲われたり、アメリカが支援する韓国軍が中国本土に攻撃を開始したりしたら、大変なことになります。
  そういう絶妙なバランスを保って、北朝鮮は長い間存続してきたというわけです。その資金源は、麻薬ビジネス(日本が残したヒロポン工場が北にはたくさんあった)と、日本の在日朝鮮人からの送金だったのでしょう。

  ところが、米中国交回復からソ連崩壊に至る過程で、そのバランスが大きく崩れました。

  ●以前の記事でも書きましたが、アメリカが1971年に米中国交回復を試みたのは、冷戦に勝利するためではなく、中国を国際経済に参加させて過剰生産によるデフレを起こし、日本や西ドイツといった、アメリカを脅かす工業国を叩きつぶすためでした。つまり、アメリカにとっては、ソ連を倒すことより、日本を潰す方が先決だったのです。1985年のプラザ合意(大幅な円高誘導、これによって日本は輸入が激増)も、中国の改革開放も、全てそのためだったといって過言ではありません。
  そして、その後は、唯一軍事的に脅威になっていたソ連=ロシアを、ゴルバチョフやエリツィンといった「カイカク派」を使って内側から解体しました。何をやったのかというと、国営企業の民営化と、エネルギー価格の自由化です。これによって、ロシアはハイパーインフレと高失業率に見舞われ、その後10年近く立ち直れなくなりました。
  そうなると、当然モスクワから遠い地域には十分に金が回らなくなるわけで、極東のソ連=ロシア軍も弱体化を余儀なくされます。結局、満州を中心とした東アジアでは、中国が突出した力を持つ存在になりました。
  
  ところで、中華人民共和国という国は、地政学で言うところの「ランドパワー」です。ランドパワーというのは、陸上での利害関係に存立基盤を置く勢力のことです。(詳しくは、●用語集を参照)
  ランドパワーの本質は、「国境線の外部拡大」です。そうしないと、自分が生命の危機にさらされるからです。ランドパワーの国が、日本から見て異常なまでに領土欲が強いように見えるのはそのためです。
  その本質から、以下のような行動原理が導かれます。

(1)ランドパワーは、ハートランド支配を目指す

  朝鮮戦争(1950~53年)で、中国が北朝鮮に義勇軍を送った理由がこれです。こうしないと、アメリカの同盟国が鴨緑江の目前まで来てしまい、満州が脅かされるからです。いざとなったら鴨緑江を渡れる兵力がこれだけいるのだということを、見せつける意味もあったのでしょう。
  また、現在でも、中国が核ミサイルの基地を吉林省の「通化」という町に配備しているのも、満州がハートランドだからです。
  東アジアに中国のハートランド支配を決定づけたのは、ソ連の崩壊だったことは言うまでもありません。

(2)ハートランドを制したランドパワーは、さらにその外に向かって膨張する

  ハートランドは交通の要衝で、政治経済の中心にもなる場所です。中国が、上海万博後の経済開発の目玉に掲げている「東北老工業基地振興戦略」を掲げているのも、この地域が他の国との貿易に適した土地だからです。
  しかし、そういう場所は、相手にとってもおいしい場所には違いなく、ハートランドに隣接する全ての勢力が敵になることもあります。要するに、ハートランドという要所を奪ったことで、かえって敵を増やしてしまうわけです。
  そこで、その不安を取り除くためには、ハートランドの外側にいる勢力に先に攻撃をしかけて、絶滅させてしまわなければなりません。
  歴史的に見ると、中国を制し、高麗を服属させたモンゴル人の王朝「元」が、日本に攻めてきたことが良い例です。最近だと、傀儡国家である「満州国」を打ち立てた大日本帝国が、ソ連、中国国民党、中国共産党の全ての勢力を敵に回したことも思い出すといいでしょう。

(3)ランドパワーはシーパワーに対する攻撃より、隣接するランドパワーに対する攻撃を優先する

  (2)のようなことが言えても、だからといっていきなり日本を攻撃してくることはありません。台湾を攻撃することもないでしょう。海を渡って攻撃するとなると、海軍力の弱い中国には圧倒的に不利です。
  しかし、隣接するランドパワーに対しては違います。直接的に生存を脅かす存在なので、まずもって叩きつぶさないと気が済まないのです。ランドパワーの国というのは、走らないと倒れる自転車みたいなもので、指導者に伝統的な権威がないため、国民の統合のために「外征における勝利」が必要だったりします(ナポレオンやヒトラーが良い例)。だから、まず直接侵略できる隣接ランドパワーを狙うのです

  上のような法則を東アジアにあてはめると、満州を脅かすソ連という邪魔者が消えた中国は、唯一残ったランドパワーである北朝鮮に攻め込んでくるということは、容易に予測が付きます。
  朝鮮半島を制覇すれば、太平洋は目の前です。今までは南の海で、沖縄の米軍に邪魔されて出来なかった海上の軍事行動が、日本海でもやれるようになります。こうなると、日本はもちろん、アメリカにとっても脅威になります。アメリカの力の源は「リムランド支配」、つまり、ランドパワーの外側にある沿岸地域を征して、ランドパワーを封殺し、世界貿易を支配下に置くことにあるのです。いくら中国が、日本やEUを叩きつぶし、輸入品の供給源としては最高だとしても、アメリカの力の源に手を付けることは(少なくとも米軍は)許せるものではありません。
  しかし、これ以上在韓米軍を増強すれば、朝鮮半島を地上戦の場所に指定したようなもので、アメリカ国民の反発に遭います。

  そこで、アメリカが目を付けたのが北朝鮮だったのです。

  1991年に統一協会の教祖が北朝鮮に渡り、金日成と会談をした(詳しくは●こちら意味はそこにあったわけです。この宗教団体が、冷戦の時期に日本や韓国で反共産主義団体を主催していたのは有名な話です。アメリカがそのバックにいたと考える方が自然でしょう。文鮮明は、アメリカの「特使」だったわけです。
  この時点で、北朝鮮に核武装させることは決まっていたのでしょう。その後の米朝協議やその破綻は、全て茶番です。日本にカネを出させて、北朝鮮を復興することも、とっくに決まっていたに違いありません。
  これに対して、中国も対抗策を出してきます。それが、「東北工程」です。簡単に言うと、歴史見直しプロジェクトなのですが、、「高麗と渤海は中国の王朝」「箕氏朝鮮や高麗は中国人が朝鮮半島に作った王朝」などという、朝鮮人を挑発するためとしか思えない発表をしています。その狙いは、まず第一に国際世論に対して、隣接ランドパワーを攻撃する正当性があることを主張することです。
  また、「東北工程」には国民に対する宣伝という意味合いもあるのでしょう。朝鮮は中国人の土地だから、不埒な真似をする土人から我が領土を奪い返そう・・・などという風に使うのです。中国経済が混乱すれば、「貧ずれば鈍する」ということで、そういう扇動に乗る輩が多数出てくるはずです。
  
  この中朝冷戦ですが、今は北朝鮮が核保有に成功したことで、ほぼイーブン、あえて言うならやや北朝鮮有利といえる状態に持ち込んでいます。北朝鮮には日本に対する核兵器投射能力はありませんが、中国の北京であれば、自前のミサイルで確実に火の海に出来ます。そのリスクと、朝鮮半島制圧の野望とを天秤にかけて、まだ前者が上回っている、というのが、今の中国の置かれている状況です。
  そこで、中国は矛先を換えてきたのです。それが、北朝鮮の後背地である韓国を攻め落とすことです。目的は、北朝鮮を韓国から切り離し、両国の統一を阻んで、強大化させないことです。
  もちろん、北朝鮮を間に挟んでいるので、直接の攻撃はできません。経済的な手段を使って、間接的に攻撃するのです。要約すると、

(1)貿易を通じた相互依存を強化する
(2)経済界に親中派を作る
(3)競争力強化を名目に、「中国人」労働者を移住させる
(4)それと同時に朝鮮族が経済界に入り込み、エリート層に食い込ませる
(5)手持ちの外貨準備で、破綻した韓国企業を買収し、支配下に置く


  ざっと、こんな感じでしょう。

  (1)に関しては、もう後戻りできないところまで来ています。

中国が最大の貿易相手国に 韓国関税庁
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/080120/kor0801202311001-n1.htm
--------以下引用--------
 韓国の聯合ニュースは20日、2007年の韓国の中国からの輸入額が日本からの輸入額を超え、中国が輸出入ともに韓国の最大の貿易相手国になったと伝えた。

 韓国関税庁によると、中国からの輸入は630億4300万ドル(約6兆7000億円)、輸出は819億8800万ドルで、最大の貿易黒字相手国。対日貿易は輸入が562億5500万ドル、輸出が264億1100万ドルで最大の貿易赤字相手国となった。
--------引用以上--------

  幸いと言うべきか、韓国企業は最大の拠点だった山東省から逃げはじめているようです(●こちらのニュースを参照)。しかし、それはあくまで山東省の人件費が上昇しているからというだけであり、在中韓国人はどんどん増え続けています(●こちらのニュースを参照)。なんでも、2008年には100万人の上るとか。
  韓国の全人口が4600万人です。その2%強が中国で暮らしているのです。日本人の2%といえば、255万人です。恐ろしいことだと思いませんか。

  こんな状況なのですから、当然(2)の親中派もたくさんいることでしょう。

  そして、(3)(4)は順調に下準備が進行中、いずれ(5)も達成されるでしょう。
  おそらく、韓国人は何が何だか分からないまま、中国に間接的に支配されるになるでしょう。ジャーナリズムも、別件(たとえば歴史認識問題や、●離於島問題)で中国を叩くのが精一杯で、スポンサーである(とともに唯一無二の国家収入をもたらす)輸出依存企業には迷惑はかけられませんから、韓国国民が「なんだか、最近中国語を喋る奴が増えたなあ」と思っても、「それは朝鮮族の人たちです」などとごまかしてしまうのでしょう。

  すみません、まだ終わりそうにないので、残りは次回に回します。今回はわざとではないので、コメント欄でのお叱りはご勘弁下さい(笑)。

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2008.09.10(Wed)

韓国崩壊・・・そのとき東アジアは?(2)  

  ●前回の続きです。

  先日、●朝鮮族ネットというサイトをよく見ているのですが、そこにギョッとする記事が載っていました。長いので、とばし読みを推奨します。

賭博で傷付く在韓朝鮮族社会
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news6/080830-3.htm
--------以下引用--------
  現在、在韓朝鮮族社会は訪問就業制度の導入など、包容政策によって過去の陰から脱し、徐々に安定を取り戻している。 しかし最近、朝鮮族社会は中国から持ち込んだ毒茸の如く麻雀賭博根性が万円し、再び憂慮と不安に揺れている。

  ソウル市加里峰洞、加山洞、大林洞、奉天洞と京畿道の安山市などを含め、およそ朝鮮族たちが集まって住む所には 《中国朝鮮族活動室》が出来、そこに入って見ると白くかすむタバコの煙の中で麻雀に興じる朝鮮族たちの姿をいくらでもう見ることが出来る。

  暇潰しに 100ウォン、1000ウォン程度を賭けて遊ぶのは問題にならない。 韓国の人々が時間を過ごすためにゴーストップ(花札)をするように、せいぜい 1~2万ウォン、負けても 5千ウォン程度の暇潰しであれば、まだ良い。

  問題は、賭け金が 20~30万ウォンにもなり、一日 1~2万ウォンずつ失ったり、取ったり、 仕事もせずに専門賭博に明け暮れる朝鮮族が増えているという点だ。

  ある朝鮮族は、日雇い工事現場で死ぬほど働き、雨の降る日にはただ時間を潰すために麻雀場に入り、何日も経たぬうちに 2000~3000万ウォンを失ってしまうという。

  賭博でお金を失えば、元金を取り戻そうと利子のかかる金を借りてでも、再び賭博場に座るのが人間の本性だ。 そうして、一部の朝鮮族は甚だしくは 10年間苦労して貯めた財産を一瞬のうちに使い果たし、小銭一銭も残さずに追い出されることとなる。

  ある40代の朝鮮族女性は、夫のために涙を流した。 《遊ばない、遊ばないと言いながらも、言うことを聞きません。 何年もかかって貯めたお金 4000万ウォンを全て失ってからは、一日働いてお金が入れば、また賭博場を尋ねます。 是非なんとしても賭博場を取り締まって下さい。捕まえて法で裁いていただければと思います。》

  最近、《中国朝鮮族活動室》を訪れて、専門賭博で日々を過ごす朝鮮族が増えている。

  ある朝鮮族は、時間を決めて、その時刻になれば一日何時間、ひたすら遊んで来るという。 もちろん昼には小銭や 1000ウォンの紙銭を賭けているが、取り締まりがない真夜中からは大きな金額を賭けて遊ぶのが、公然の秘密になっている。

  韓国で 《中国朝鮮族活動室》を開設するには保証金 2千万ウォンほど、家賃 30~60万ウォンかかるという。もちろん 《中国朝鮮族活動室》は帰化した朝鮮族だけに開場を認める。 麻雀の機械三、四台揃えておいて、一台につき一日 15万ウォン程度も稼げば、主人が一日 50万ウォンほど儲けるのは朝飯前だ。

  主人はお金を儲けるために小まめに電話をして、麻雀参加者を呼び込み、お酒と食事でもてなすなど、いろいろな手で朝鮮族を誘惑する。

  さらに、一部の朝鮮族は警察の目を避けることが出来る家庭や食堂の地下部屋などを利用して賭博場を開場する。

  先日、ソウル鷺梁津警察では、家庭で 100万ウォンほどの賭け金をかけて麻雀賭博をした容疑で、崔氏(51、女) など不法滞留の中国朝鮮族 2人と韓国人の柳氏など 2人を非拘束立件した。

  警察の調査過程で、崔氏らはそれぞれ去年 8月と 1992年 12月、観光ビザと親戚訪問ビザで韓国に入国し、不法滞留した事実が発覚し、出入国管理事務所へ移されて追放された。

  また、ある専門賭博場では監視機を利用して出入りする者はもちろん、取り締まりにも備えていることが判明した。中国人は出入り出来ても韓国人は入ることが出来ないという。

  賭博場での朝鮮族の話を聞くと、毎日 30万ウォンほどを持って来て、場所使用料として 2万ウォンほどを払い、夕方 8時から賭博をし、毎日出入りする朝鮮族の数が 100人余りほどになるという。

  ソウル警察側は最近、加里峰洞、大林洞など一帯で麻雀賭博をする中国朝鮮族 14人を非拘束起訴し、賭博罪に立憲したのに続き、先日はさらに 20人余りを非拘束立件した。

  朝鮮族も韓国で賭博を遊んだり営利の目的にて賭博場を開設すれば、必ず法の制裁を受けることになる。

  麻雀賭博は韓国の地域住民たちにも悪いイメージを植え付ける。 《中国朝鮮族は仕事もせずに部屋にこもって賭博ばかりして遊んでいたよ》、《賭博場に行って見たら、お酒を飲んで喧嘩したり、うるさくて眠ることができない》と警察に告発したり、眉をひそめる韓国の地域住民が増えている。

  学びには終りはない。 新しい情報と技術によって絶え間なく変化を繰り返えす韓国社会に着実に適応するためには、年齢に関係なく我々朝鮮族も多くの事を学ばなければならない。

  また 《中国朝鮮族活動室》も新しく変身して、力強く進取的に社会の変化に合うように何かを学ぶ 《活動室》の役目を果たさなければならないだろう。
--------引用以上--------

>中国朝鮮族活動室

  中国には「朝鮮賊」といわれる、朝鮮語を話す人びとが200万人ほどいます。そのほとんどが中国東北部に暮らしています。彼らは強制連行(笑)で連れてこられたのではなく、清王朝がその末期に満州開発をはじめた時、出稼ぎ労働者として渡ってきた人びとや、満州国(満州事変のあと、日本が建設した傀儡国家)の開拓要員として募集された人びとが、戦後に中国領内に定着したものです。もちろん、中国国民ですが、独自の言語教育を行うことが許されており(中国は建前上「民族自決」を掲げている)、今でも朝鮮語を話して、キムチを食べてマッコリを飲んでいます。
  その朝鮮族が、中国・韓国の国交回復(1992年)以降、労働力として韓国に入ってきています。しかし、同じ言語を使うとはいえ、文化がかなり違うらしく、引用文の中にあるように、韓国社会にフィットしているとは言えません。そこで、政府が金を出して、拠り所となる場所を作ってやっているわけです。
  しかし、これもおかしな話で、現地の社会に適応できないということは、本来そこにいるべきではないと考えるのが自然でしょう。それなのに、韓国政府は彼らを追い返そうとせず、保護してやっているのです。
  それがうまく行けばいいのですが、引用文の中にあるように、その活動室とやらが、真っ昼間から賭け事をやるための場所になってしまっているのです。これによって、

>麻雀の機械三、四台揃えておいて、一台につき一日 15万ウォン程度も稼げば、
>主人が一日 50万ウォンほど儲けるのは朝飯前


  というのですから、ボロもうけもいいところでしょう。日本でも、駅前に銀色の球や真鍮製のメダルを使った民間賭博場を開いている外国人がいますが、似たような状況が韓国でも起きているのかもしれません。まあ、韓国での「被害者」は、朝鮮族だけのようですが・・・。
  
  その韓国内の朝鮮族は、帰化したしないに関わらず、どんどん増えているようです。

韓国居住の朝鮮族 37万 8345人
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news6/080731-3.htm
--------以下引用--------
韓国居住の朝鮮族が 7月末現在、 37万 8345名であると発表された。 韓国行政安全部が 30日発表した '2008 地方自治体外国人住民実態調査'によれば、朝鮮族は去年の 26万3321人に比べて 11万5千24人が増加し、44%の急成長率を見せており、これは韓国居住外国人住民の 42%に達するという。 外国人住民というのは、不法滞留者を含めて 90日以上長期滞在している者と国籍を取得した外国人(婚姻帰化者及び国際結婚家庭子女)を指す。

統計によると現在、韓国に滞留する外国人住民は 89万1341人で、韓国の人口の 1.8%を占め、これは去年の 72万 3千名より 23.3% 増加した数値だ。 人口が急増した原因としては、行政安全部は外国人住民の全般的な増加傾向とともに、訪問就業制の導入で中国国籍の朝鮮族勤労者が急増したことにあると分析した。
--------引用以上--------

  訪問就業制というのは、朝鮮系の外国人に対して韓国国内で働くこと認めるシステムです。朝鮮語のテストを受けて抽選に当たれば、韓国で3年間働くことが出来ます(詳しくは●こちらの朝鮮日報の記事を参照)。国籍国との行き来も簡単にできるようになっており、かなり「使いやすい」仕組みだといえます。
  韓国がこういう政策を導入しているのは、別に彼らが同胞愛に満ちた素晴らしい人びとだからでも何でもありません。要するにカネです。朝鮮族の多くは単純労働に就いていることが多いことからもわかるように、韓国人が安い給料で働きたがらない分野の労働力として期待されているということです。
  もっとも、いきなり外国人を入れると、あまりにも違う人びとのために抵抗がある上に、導入するための口実が見つかりません。そこで、朝鮮族や旧ソ連の朝鮮系住民を使うことにしたのです。
  この辺は、日本で「日系」ブラジル人が労働力として導入されているのと同じです。韓国では、以下の動画と似たような状況が起きているのでしょう。

        

  韓国人の素晴らしい隣人愛は、これに止まりません。

中国人勤労者、韓国へ行けば連続5年就業可能に
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news5/080614-6.htm
--------以下引用--------
今後、韓国へ行って働く中国人(朝鮮族の外、漢族、その他の民族) 勤労者は、韓国で 5年間ずっと働くことが出来るようになる。

韓国はこれまで、外国人勤労者の雇用期間を 3年に制限し、雇用主が再雇用したければ外国人勤労者が出国して 1ヶ月の後に再入国出来るようにしていた。

そして朝鮮族が韓国に就職する場合、入国と同時にすぐ勤務が可能になるように、入国前に韓国の雇用主と勤労契約締結が出来るようになる。 訪問就業制で韓国で働く場合、最長滞留期間を 3年に制限していることについては、そのまま維持される。

また現在、 1年単位で締結される外国人勤労者の勤労契約を、より柔軟に決められるようにする。

4日、韓国国務総理室は、外国人勤労者関連制度をこのように改善すると明らかにした。

韓国政府は今回の 《外国人勤労者の雇用などに関する法律》 改正案を今年下半期の韓国国会に提出する予定だ。
--------引用以上--------

  朝鮮族どころか、フツーの中国人まで「5年間なら来てもいいよ」と門戸を開くことになったそうです。
  日本で「移民を1000万人入れないと、少子化で国が滅ぶ!」などと叫んでいる●ガマガエルによく似たこのお方や、経団連のような守銭奴の集まりからすると、韓国というのはまるで「地上の楽園」のごとく映っているかもしれません。
  ネタは、まだあります。

在韓朝鮮族の中国への送金に便宜を提供
http://www.searchnavi.com/~hp/chosenzoku/news5/080614-2.htm
--------以下引用--------
《毎日経済》によれば、工商銀行、建設銀行、中国銀行、交通銀行など中国の各大型銀行が韓国のリテール金融市場の攻略を積極化している。

中国銀行は先週、ソウル九老支店を開設し、中国への送金サービスなど本格的な営業に入って行った。

中国銀行九老支店の開設は、ソウル、安山、大邱支店の設置に続き四番目だ。 中国銀行は九老支店の開設を記念して、今後2ヶ月間、送金手数料を送金申請者の名前で四川省震災地域に寄贈するイベントを開く。 中国銀行はまた、営業時間を平日午前 8時から夕方 8時まで増やす一方、日曜日にも午前 10時から午後 4時まで門を開いて顧客誘致に出ている。

中国銀行の高位関係者は 《九老支店に続く五番目の支店開設方案も積極的に考慮している》と語った。

中国最大の銀行である工商銀行も 1998年のソウル支店、2002年の釜山支店開設に続いて、来る下半期設立を目標に三番目の支店である九老支店の開設を積極的に推進している。

中国銀行の韓国内支店の設置は、主に安山、大邱、九老など、中国出身の勤労者たちが集団で居住する地域を中心としており、これは在韓朝鮮族の中国への送金に便宜を提供するものだ。
--------引用以上--------

  どうでしょうか。今まで挙げた4つのニュース記事をつなぎ合わせると何かが見えてきませんか?

  要するに、韓国は中国による侵略に晒されているということです。

  新しい出稼ぎシステムによって、大量に流入する中国人。特定の町に集住し、自分たちだけのコミュニティを作る。金が必要になれば、中国銀行がどんどん融資をしてくれる。やがて、自分たちだけの住居を作り、会社を設立して工場を建て、その国の経済社会に大きな影響を与えるようになる・・・
  武力を使わなくても、簡単に乗っ取ることができるわけです。
  これを中国人だけでやってしまえば、目立ちすぎて韓国人の排斥運動に遭うでしょう。だから、朝鮮族を使うのです。
  例えば、朝鮮族が会社を作り、中国人を「国際競争力を維持するために仕方なく」雇用します。日本のマスコミがそうであるように、韓国のマスコミはそういう企業を批判しないでしょう。なにしろ、韓国は貿易依存率が7割を超える外需依存国なのですから、国際競争力という言葉の持つ意味が日本とは全く違います。
  中国側の策動に気づき、あるいは単に外国人が増加することを憂慮して、朝鮮族を攻撃する論者が現れたら、「同じ朝鮮人なのに差別するな」「貴様には同胞愛がないのか」と、簡単に一蹴できます。この辺は、日本よりも遙かにやりやすいでしょう。
  「中国朝鮮族活動室」はそういう工作活動をするための活動拠点になるというわけです。

  もし、そういった工作に、中国銀行の資金だけで足りないならどうするか?そこで出てくるのが中国系ファンドです。
  前回の記事の中で紹介した●このブログ記事をもう一度見てみてください。

>最近北京を訪れたEvans氏は中国ファンドマネージャーと面談を行ったが、
中国政府は韓国に強い興味を示していたそうだ。


  敵はただの中国系企業ではないということです。もう、ここまで来ると戦争だと言ってもいいほどでしょう。このような動きを、ただ単に「経済のグローバル化」という一言で片付けてしまえば、ことの本質を見誤ります。

  では、なぜそこまでして中国が韓国にこだわるのでしょうか。
  次回、いよいよ核心に入ります。

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2008.09.07(Sun)

韓国崩壊・・・そのとき東アジアは?(1) 

  近頃、いろいろな場所で「韓国経済がヤバイ」という話が出てきています。
  そこで、2回に分けて、韓国経済の行方と、国際情勢に与える影響について書いてみたいと思います。

  まず、韓国の経済の本質を一言で言ってしまえば「外需依存」です。
  これは、私の憶測ではありません。韓国の中央銀行も明確に認めています。

韓国経済は当面やや減速の見通し、輸出は新興国需要で好調=中銀
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-335901.html
--------以下引用--------
 韓国銀行(中央銀行)は4日、議会への報告の中で、同国経済は、内需の低迷を受けて当面減速するが、好調な輸出に支えられ、減速の度合いは軽微にとどまるとの見解を示した。また、新興国による需要の高まりを受けて、輸出は「総じて好調なペース」を維持するだろうとの見方も示した。

 同中銀の報告によると、消費者物価指数(CPI)上昇率は、最近の原油安やその他の原材料価格の下落にもかかわらず、当面は引き続き高止まりする見通し。8月のCPI上昇率は、約10年ぶりの高水準となった7月の5.9%から、5.6%に鈍化していた。

 下期の経常赤字は、原材料価格の下落を受けて、上期の53億ドルは下回る水準に改善する見込みだという。

 しかし将来の政策金利に関しては、インフレや経済成長に影響を及ぼすすべての要因を考慮すると繰り返すにとどまり、明確な方向性に関しては言及を避けた。
--------引用以上--------

>新興国による需要の高まりを受けて、輸出は「総じて好調なペース」を維持

  私が去年ロシアに旅行した時、モスクワでもペテルブルクでも韓国製の「キア」や「ヒュンダイ」の車をよく見たので、この部分は嘘というわけではありません。
  しかし、ものには限度というものがあります。韓国は極端な貿易依存型経済の国です。GDP全体に貿易が占める割合(貿易依存率)は70%を超えています。
  日本が、小泉政権以来、あれだけ輸出依存型企業を優遇し、外需に軸足を移したのにもかかわらず、まだ20%程度だということを考えると、韓国がいかに輸出で稼いでいる国かが分かります。
  
  その韓国にとって他国以上に重要なのが、自国通貨「ウォン」の為替レートの安定です。
  韓国は輸出依存型経済の国なので、基本的には「ウォン安」の方が有利です。輸入品をドルやユーロで決済し、これを為替市場でウォンに換える時は、ウォンがこれらの通貨に対して安ければ、たくさん手に入るからです。
  しかし、あまりにもウォンの価値が安すぎると、今度は外国からの輸入品を買う余裕がなくなってしまいます。そうするとエネルギー資源を中心に物価が上がり、国内経済が極度のインフレになってしまうわけです。
  そういう場合、自国通貨をを安定させるために、政府が「市場介入」というものを行います。ウォンが高すぎる時は「ドル売りウォン買い」を行い、安すぎる時は逆の動きをするわけです。
  しかし、韓国政府の財布はもう限界に達しているようです。

外貨準備高:上位10カ国中、韓国だけが減少
http://www.chosunonline.com/article/20080822000004
--------以下引用--------
 外貨準備高で世界上位10カ国のうち、韓国だけが今年に入って準備高が減少している。

 韓国銀行は21日、韓国の外貨準備高が7月末の時点で2475億2266万ドル(約26兆8537億円)となり、昨年末に比べて147億140万ドル(約1兆5963億円、5.6%)減少したことを明らかにした。今年3月以来、4カ月連続で減少したことになる。韓国の通貨当局が輸入品の物価安定のため、ウォンの通貨防衛に向け今年7月だけで推定で200億ドル(約2兆1698億円)のドル売り介入を行うなど、外国為替市場に積極的に介入してきたからだ。

 このような状況の中、韓国銀行がフレディマックやファニーメイなど、米国の政府系金融機関の債権をおよそ370億ドル(約4兆115億円)保有していたことが明らかになり、これが損失として計上される可能性までささやかれていることから、外貨準備高の管理に不安の声が出始めている。

 昨年まではこの二つの金融機関が発行する債権は国債と同じぐらい安定しているとされてきたが、サブプライム問題の影響で元金にも損失が出る恐れが出てきた。今月18日には米国財務省が両行に公的資金を投入して国有化し、債権を安く買い戻すのでは、と米国のマスコミ各社が報じていた。
--------引用以上--------

>韓国銀行がフレディマックやファニーメイなど、米国の政府系金融機関の債権を
>およそ370億ドル(約4兆115億円)保有していた


  フレディマックとファニーメイというのは、アメリカの住宅金融公庫みたいなもので、二つまとめて政府系住宅金融機関(GSE)などとも言われたりします。●こちらのニュースにあるとおり、つい先日アメリカ政府が税金を投入して救済することを決定しました。
  発端は、●こちらの記事でも紹介した「サブプライム・ローン」の焦げ付きです。フレディマックとファニーメイはより基準の高い融資条件(プライムレート)のローンを中心に扱っていたのですが、アメリカの住宅市場が壊滅的な打撃を受けたため、株価が一気に下落していました。
  韓国がこの二つの公社に投資している額は370億ドルと、中国(GSE関連債権の保有額3760億ドル)や日本(同2290億ドル)に比べれば大したことはありませんが、韓国は経済の規模が両国に比べて小さく、外貨準備も少ないので、大きく騒がれることになってしまうわけです。
  そして、ついにこういう憶測まで飛び出しました。

ウォン急落の韓国で「9月危機説」 外国人投資引き揚げ懸念
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/international/115930.html
--------以下引用--------
 韓国の通貨ウォンの急落を受け、金融不安が起きるとの「九月危機説」が広がっている。ウォン安の背景にある急激なインフレなどを嫌う外国人投資家らが、韓国債の償還期限が集中する九月に、保有する債券を一斉に売却し、資金を引き揚げるとの予測によるもので、韓国政府は沈静化に躍起になっている。

 韓国金融当局は八月、ウォン相場の下落を止めるため推定七十億ドル(約七千四百九十億円)のドル売り介入を実施したが、効果はなく、一九九七年のアジア通貨危機以来となる一カ月で約7%の下げ幅を記録した。

 ソウル外国為替市場では三日、三年十一カ月ぶりの安値水準となる一ドル=一一四八・五ウォン(約一〇七円)を記録。その後は金融当局の介入もあり、一一一〇ウォン台にまで戻した。

 十日には、外国人投資家が保有する韓国債七十億ドル分の償還期限が集中する。このため外国人の資金引き揚げへの懸念は、以前からささやかれていた。

 危機説の拡大には、八月の消費者物価上昇率が5・6%と十年ぶりの高水準を記録し、貿易赤字も一-八月の累計で百十五億ドルに達するなど、景気後退の可能性が強いことも影響している。

 韓国政府は国内外のメディアに対し、外貨準備高が二千四百億ドルを超え、アジア通貨危機の時とは状況が違うと強調。「韓国経済の基礎体力は良好で、金融危機につながる可能性はない」(金融監督院)と反論している。
--------引用以上--------

  昨年までは、韓国の通貨・ウォンは高値で推移していました。それを見て、反日国家を叩くことでしか憂さ晴らしできない馬鹿な人びとが、「輸出依存型の韓国経済は終わりだ」と高笑いを挙げているのを、ブログや掲示板で見たことがあります。
  そして、今度は極端なウォン安です。材料は、韓国政府の短期外債(償還期間が短く、利息が高い国債。信用が低い国が多発する傾向がある)の大半が9月に決済を迎えることです。ここで、外貨で返済できないとなれば、国際収支が一気に悪化し、下手をすればIMF(国際通貨基金)の管理下に入ることになる可能性があります。

  そんな韓国を、救ってくれる親切な人たちがどこかにいないでしょうか?

  一応います。たとえば、日本がそうです。日本と韓国の間には、互いの通貨がピンチになった時は外貨を融通する「通貨スワップ」という協定があります。他国の政府の尻ぬぐいをなぜ日本がやらなくてはいけないのかと考えると腹立たしい限りですが、金額にするとだいたい2000億円、18億ドル強といった程度です。
  いつもなら、お人好し(間抜け)なことでは定評のある日本政府のことなので、もう少しなんとかしてあげそうな感じがします。しかし、今回は無理です。日本政府から、「韓国には金を出さない」というサインが出ているからです。

竹島で防衛白書に抗議
http://sankei.jp.msn.com/world/korea/080905/kor0809051245001-n1.htm
--------以下引用--------
 韓国の外交通商省は5日、日本の今年の「防衛白書」に竹島を日本の領土とする記述があることに対し「強く抗議し是正を要求する」とのスポークスマン論評を発表した。「防衛白書」の記述は今年が初めてではなく従来のものだ。一方、韓国の「防衛白書」はこれまで竹島(韓国名・独島)を自国領とし、島周辺で海・空軍が軍事訓練する様子までカラー写真で掲載している。

 先に日本の中学学習指導要領解説書の領土問題に関する記述に反発した韓国内の反日は沈静化しているが、マスコミなどの世論を意識する政府は、表面的には依然、対日強硬姿勢を維持している。
--------引用以上--------

  言ってみれば当然の主張ですが、これをこのタイミングで持ってきたことが重要です。
  こういう記事が出れば韓国国民はどういう反応をするか、というより、韓国の政府やマスコミはどういう世論誘導をするでしょうか。今までの経緯から見て、間違いなく「反日」を煽るはずです。これは、朝鮮人がアホだから、などという、馬鹿なブログが書きそうな理由だからではなく、地政学的な理由です。日本と中国という強大な国に挟まれているため、韓国が(形の上では)独立独歩で行くためには他国に対する反発でしか国家意識を形成できないからです。
  その状況で、日本に援助を要請するような「大英断」を下せる政治家がどこにいるというのでしょうか。就任前から中国に特使を送って媚びへつらっているような、李明博という大統領にはまず無理でしょう。
  韓国の頼みを断るという一点においては、なかなかうまい手段です。まあ、こんなことを外務省や福田内閣が考えつくわけがありませんから、どうせどこかから指示が出ているのでしょうが・・・。  

  さて、昨年までのウォン高と、今年のウォン安の落差を見ていると、どうも私は、この動きの裏に大がかりな策動があるような気がしてなりません
  あえて言うなら、「国家撃沈ビジネス」とでもいえそうです。内需が弱く、自国通貨の国際的価値に対してナーバスな国に目を付けます。取引規模が小さいその国の通貨を買い占め、一旦価値をつり上げます。その上で、タイミングを見計らい、一気にその通貨を放出します。暴落は間違いありません。
  ここに、「プット・オプション」といって、通貨の値段が極端に下がった時のために、高値の状態での売買予約をかけておけば完璧です。ウォンが暴落したら、その暴落した値段でウォンを買い、予約してある値段でドルなどの外貨を買うのです。ボロもうけできます。
  こういう儲け方は、●アジア通貨危機の時に暗躍したヘッジファンドのような、巨額の資金を保有する投機筋が行うものです。

  その通貨の暴落によって国内経済が混乱し、破綻する企業も出てくるわけですが、そこがまた狙い目です。経済が崩壊すれば、間違いなくその国の企業の株価は下がります。株券を紙切れにしたくないと、売りが殺到するからです。株価が下がりきった時点で株式を買い占めれば、その企業を支配できるのです。
  韓国は一応OECD(経済協力開発機構)にも加盟している先進工業国であり、一部の輸出産業には高い国際競争力があります。株価が暴落したといっても、そこにある技術や生産ラインが消し飛んでしまうわけではありません。買収資金であるウォンの価値が下がっている上に、企業の株価が下がれば、通貨の暴落が招く株価の低迷によって、その国の産業基盤をまるごと支配できる可能性すらあります。

  問題は、一体誰がその乗っ取りを仕掛けるか、ということです。その答えは、もう昨年中に出ています。

来年の中国資金の矛先   
http://blog.livedoor.jp/gbd_market/archives/64786515.html
--------以下引用--------
中国から世界の株式へ流出する資金は来年2,460億ドルに昇るとの試算が出された。これにより香港や韓国の市場が恩恵を受けるとHSBC Global Researchは話している。

HSBCが試算した中国の外国為替準備高は、毎月300億~400億ドルの勢いで増加しており、この算式を使うとその総額は2,460億ドルに昇ることになる。一方、対米ドルでの中国人民元の上昇率は7%程度に抑えられている。この試算の前提条件として、中国人民元の上昇率と米国債券利回りの低下が背景にあり、中国からの資金が債券市場に回ることはほとんどないと見られている。

中国当局による政府認定の国内機関投資スキームの下での資金移動はおよそ400億ドルあることを認めており、その参加者の内訳は銀行、投資信託、保険会社などとなっている。これらの資金のうち200億ドルはこれまで投資に回されており、主に香港市場に投じられている。

中国が自国通貨の価値を維持するためには、国内外への資金動向をしっかりと管理していく必要がある。海外へ投資を希望する機関は政府当局の承認を得なければならない。

中国当局は来年の海外投資額として、毎月100億ドルを投資信託へ、670億ドルを中国の政府系ファンドSWF(China Investment Corp.)を通して、270億ドルを複数回に分けて投資するスキームを通して実施ことを承認するとHSBCでは推定している。実施は恐らく下半期と見られている。残りに資金には承認済みであるが実行には移されないものも含まれる。

中国系ファンドの主な投資先は来年も引き続き香港となるとの見通しで、HSBCには940億ドルの資金が配分されると予想している。

香港における投資額は政府のガイドラインに沿って前述の予想まで減少していくものと見られている。政府は一つのファンドによる投資額の制限をマーケットの30%と規定している。

そして、残りの資金1,530億ドルのうちの一部は韓国に向けられるとEvans氏は書いている。最近北京を訪れたEvans氏は中国ファンドマネージャーと面談を行ったが、中国政府は韓国に強い興味を示していたそうだ。HSBCの試算には丸め誤差も織り込まれており、また推定値を算出するための色々な計算も含まれている。

「中国と韓国は文化的にも近い。」とEvans氏は書いている。「ソウルは北京から飛行機でたった1時間であり、この市場は外国人にとってもアクセスし易いものとなっている。」(中略)

Evans氏が話をした多くの中国ファンドマネージャーが資金を米国や欧州の市場に向ける計画を今のところ持っていないとしている。

「彼らはこれらの市場に投資する前に、より大規模にこれらの市場を研究する必要があると感じているようだ。」とEvans氏はレポートに記している。

これまでのところ、今年の外国人投資家はインド株に180億ドル、台湾株に60億ドル、タイ株に30億ドルを投資しており、韓国では差し引き売り先行となっているとHSBCでは述べている。
--------引用以上--------

  というところで、次回に続きます。

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2008.09.05(Fri)

地方分権は「切り捨て」である 

  小泉政権や安倍政権が推進していた政策にろくなものがないというのは、このブログをご覧になっている方々にとってはもうだいたいお分かりだと思いますが、彼ら「ホシュ・カイカク政権」がこの世の春を謳歌していた時代に埋め込まれた時限爆弾が、また一つ爆発しそうになっています。

国道108路線が地方移譲候補=分権委で個別名公表-国交省 
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008090100816
--------以下引用--------
 国土交通省は1日開かれた政府の地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)で、国直轄で整備・管理している国道のうち、都道府県や政令市への移譲候補として検討している個別路線名を公表した。対象は108路線で、国道総延長の15.4%に当たる3306キロ。これらの整備・管理費は1785億円(2007年度)に上る。
 同省は国道約2万1500キロのうち15%程度が移譲可能と分権委に回答していたが、個別路線名は明らかにしていなかった。今後、都道府県、政令市と実際の移譲について個別折衝に入る考えだが、地方側が求めている整備・管理費や人員の移譲見通しが立っていないため、これらの候補路線の移管で双方が合意するかどうかは不透明な情勢だ。
--------引用以上--------

>国直轄で整備・管理している国道のうち、都道府県や政令市への移譲候補として
>検討している個別路線名を公表した。対象は108路線


  具体的な名前のリストはインターネット上では探せなかったのですが、この108路線は7月に決められた基準に従って選定されています。●山梨日々新聞の記事に、その基準が出ています。

--------以下引用--------
 政府が直轄国道の整備と管理の権限を一体で都道府県に移すよう求めた分権改革要綱を決定したことを受け、国交省は7月、(1)1つの都府県か北海道の同一支庁内に起点と終点がある(2)バイパスの旧道(3)一部が都府県管理となっている-などの国道の移管基準を策定。
 同省が基準に合致する区間を選定した結果、同一都府県・支庁で完結する国道は36路線(計1596キロ)、バイパス旧道が79路線(計1639キロ)、都府県の一部管理区間が14路線(計592キロ)となった。
--------引用以上--------

  この引用部分を見て、私が首を傾げたことがあります。地方に移管する国道の選定に不満があった場合、国民が何かアクションを起こすための手段が全くないのです。
  つまり、「国道をどんどん都道府県に移せ」という方針は、地方分権改革推進委員会が提案しているわけですが、ここにいるメンバーにはなんと国会議員が一人もいません。●こちらが名簿ですが、大学教授とか作家とか、あるいはどこかの町の首長とかだったりします。
  しかし、なんといっても一番ひどい人事は、会長です。冒頭の引用記事にもありますが、

>地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長

  なんと、民間企業の役員です。公的機関の人間ですらありません。私企業の代表です。この丹羽という人間は、●経済財政諮問会議の民間議員でもあります。
  いつも思うのですが、なぜこういう政府の重要なポスト(実質的な政策決定機関)のリーダーに、一民間企業の役員が就任しているのでしょうか?こういう立場にいる人間が、自分の所属する営利団体に不利な政策を導入するわけがありません。それどころか、利益誘導すら可能でしょう。
  日頃官僚や中国寄りの政治家をムキになって叩いているブログが、なんでこういう人事を批判しないのか、不思議で仕方がありません。
  こういうわけのわからない連中が、農業を大規模化して米の先物取引を認めろとか、病院で保険外の治療をドンドン拡大しろとか、外国人にも日本で自己実現のチャンスを与えろとか、信じられないような戯言を発言し、それがそのまま政策として実行されているのが、今の日本の政治の姿です。野党が政権を取った暁には、経済財政諮問会議や地方分権推進委員会を初めとする、財界人が企業エゴを実現するための「○○会議」「○○委員会」と名の付く組織を全て廃止しなくてはなりません。そういう意味で言えば、次の選挙は、日本の政治を、大企業から取り返すチャンスだということができます。
  それをやらずに、そのまま自民党の作ったフォーマットを利用して権力をふるってやろうという姿勢を見せるなら、私は民主党中心の新政権に対しても容赦なく批判を浴びせ続けることになるでしょう。

  では、このような国道の地方移管の何が問題なのか、ということを考えてみます。
  本来、その地域にある道路は地域で管理しろというのは、納得のいく話ではあります。国道1号線のように複数の都道府県を貫く道路なら、国民全体の税金を使って整備するのは仕方ないにしても、群馬県から始まって群馬県で終わる「国道」であれば、群馬県民が管理するべきだと言われても、何もおかしな感じがしません。
  しかし、この単純な理屈にこそ大きな穴があるのです。それは、道路によって実現した国内的グローバリゼーションを無視して、地図の上の都道府県というくくりで物事を推し進めているからです。
  グローバリゼーションというのは、簡単に言ってしまえば「地球規模化」ということです。それが国内的だというのはおかしいのではないかとお思いかも知れませんが、このブログではグローバリゼーションという単語を

  「歴史的に形成された文化的・社会的制約をなくし、自由な活動を可能にすること」

  という意味で考えています。
  当然ですが、この理屈は、同じ国にある地域間にもあてはまります。日本は江戸時代まで、それぞれの国が独立した政治・経済を営んでいる緩やかな連合国家であり、国土の大きさの割に地域間の文化や経済の差がかなり大きい国だということができます。
  その地域間の差が急激に縮まったのは、主に戦後の高度成長期でした。全国各地で公共事業として道路網が整備されていったことが主な原因です。整備された道路は、大量かつ迅速な物資の運搬(たとえば宅配便)や、ドア・トゥー・ドアでの遠隔地間の交流(たとえばマイカーによる旅行)を可能にしたわけです。
  このことは、東京や大阪のような経済の中心と、地方の僻地とが相互依存関係に入ることを意味します。●群馬県の嬬恋村は、首都圏に向けて大量のキャベツを生産しています。その一方で、嬬恋村には、東京都千代田区に本社を置いているセブンイレブンや、新潟県に本社を置くショッピングセンター「コメリ」が進出しており、地元の人はそこで首都圏の他の町と似たような商品を買うことができます。便利になった道路が、そういう相互依存関係を日本各地に作り上げたということです。
  しかし、この相互依存関係は、かなり不平等な関係でもあります。なぜなら、東京のような大都会は地価や人件費が高く、人口密度が高いため、経済循環が活発なのに対して、嬬恋村のような地方の町村はあまり活発に金や物が行き交っているとは言えません。そうなると、やはり金を持っているのは大都会です。
  しかも、都会は「先端技術製品」や「高度なサービス」や「金融」といった、単価の高いものを地方に売ることが出来るのに対して、地方の側は多くの場合「生鮮食料品」や「加工食品」「原材料」といった、単価の安い品物しか売ることが出来ません。その上、進学や就職の口が多い都会に、若い労働力まで取られてしまいます。
  つまり、ヨーロッパの先進国とアフリカの間で起きていることが、都会と地方の間で起こっているわけです。だから、「国内的」グローバリゼーションだと言っているのです。
  アフリカ諸国のように、人身売買の巣窟になったり、ガソリンや食糧不足で暴動が起こったりしないのは、高度成長期に地方にも予算を配分して、反映の果実を分け与えていたからです。主な手段は地方交付税の分配と公共事業による雇用創出です。そういうものをストップし続けたとしたら、ネット右翼や自称ホシュが自画自賛する日本という国でも、アフリカ諸国のような問題は起こりうるということを忘れてはなりません。
  現に、戦前の日本では、世界恐慌(1929)の後、東北地方で身売りが相次いだのですから・・。

  この国内的グローバリゼーションを放置したまま、「道路は地方が自分で管理しろ」という論理を貫けばどうなるか?だいたいお分かりだと思います。東京や神奈川は道路がきれいに整備されているけれど、青森や鳥取はアスファルトがひび割れて走りにくい、というような、大きな差が生まれてくる可能性があるということです。
  グローバリゼーションというのは、経済が活発になったり、いろいろな財やサービスを手に入れる機会が増えるというプラスの面は確かにあるのですが、そうやって強いところと弱いところの格差が加速度的に拡大していくというマイナス面があるのです。世界規模でも日本国内でも、その辺は全く変わりません。
  
  そもそも、今の経済システムは道路網を通じて一体化しているのですから、ある都道府県の中だけに止まる「国道」も、そのシステムの一部として、全国規模の経済循環の支えているわけです。 
  そうだとすれば、そこに国民の税金を使うというのは、少しもおかしな話ではありません。むしろ、そういう風に考えるのが自然です。
  それを無理矢理地方に移管する必要などありません。しかも、冒頭の記事にあるように、
  
>地方側が求めている整備・管理費や人員の移譲見通しが立っていない

  わけです。金も出さない、職員も渡さない、だけど自分で管理しろ・・・これでは、国の歳出の削減を実現するためだけの「切り捨て」だと言われても仕方がありません。
  本当に地方に経済的自立を求めるなら、都道府県独自の通貨(地域通貨)の発行を認めるしかありません。そうすれば、自分のところで生産したものを、地元の人間だけで交換・流通する仕組みが自然とできあがります。
  そういう仕組みにしない、機が熟していないからできない、というのであれば、都会と地方が道路を通じて一体化しているという現実を正しく評価し、利便性のある道路は残らず国民の税金を使って守っていくという姿勢を変えてはいけません。
  「金はやらない、バイトもさせない、だけどおまえは家から出て行け」などと子供に宣言する親がいたらどう思いますか?地方分権を声高に叫ぶ連中というのは、そういう冷酷な人間なのです。

  俺の税金を田舎の道路に使われたくない、などと言っている人は、そのくだらないエゴを、財務省やカイカク派といった狂った連中に利用されていることに早く気づくべきです。

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2008.09.02(Tue)

「ロイター通信」はプロパガンダ機関である 

  よく「日本のマスコミはおかしい」などと言っている人が多いですが、考えが甘すぎると言わざるを
得ません。マスコミというのは、基本的に営利機関であり、事実の報告以外はスポンサーにとって都合の良いことしか口にしないというのが正しい理解です。
  今日紹介するのは、海外のマスコミも頭のネジが飛んでいるということがよく分かる記事です。ロイター通信の「福田首相辞任報道」の記事の一つなのですが、後で注釈をつけますので、みなさんも「どこにバイアス(ゆがみ)がかかっているか」注意しながら読んでみてください。この記事は、明らかに特定の勢力を支持する論調で書かれています。

福田首相が辞任表明、麻生幹事長の総裁昇格期待の声
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-33540520080901
--------以下引用--------
 福田康夫首相は1日、首相官邸で緊急記者会見し、ねじれ国会で政策が実現できないことを退陣の理由と説明し「新しい布陣の下、政策の実現を図らなければならないと判断し、辞任を決断した」と語った。

 与党内では景気対策優先を掲げる麻生太郎幹事長の新総裁への昇格を期待する声が浮上している一方、構造改革路線の後退を懸念する見方がマーケットには出ており、小泉潤一郎内閣以来、自民・公明の連立政権が堅持してきた財政健全化路線は岐路を迎えた。

 福田首相は会見の冒頭から、衆参ねじれ国会の中で困難を承知で政権を引き継いだが、最初から政治資金、年金記録問題など「積年の問題が顕在化し処理に忙殺された」と辞任表明にいたる心境を述べた。

 道路特定財源の一般財源化や消費者庁設置など「だれも手を付けなかった国民目線の改革に着手し一定の方向性を出した」と述べ、前週末には総合経済対策を取りまとめたが、臨時国会で対策を実施するための補正予算案や消費者庁設置法案など「国民生活に一刻の猶予もできない重要な案件を審議する」局面を前に、辞任を表明した。安倍晋三前首相に続く自民党総裁の任期途中での政権幕引きとなった。

 辞任を決断した理由について福田首相は「先の国会では、民主党が重要な案件の対応に応じず、国会の駆け引きで審議引き延ばしや審議拒否を行い、その結果決めるべきことがなかなか決まらない事態が生じた。今度開かれる国会で、このようなことは決してあってはならない。そのためにも態勢を整えた上で、国会に臨むべきと考えた」と述べ、「新しい布陣の下、政策の実現を図らなければならないと判断し、辞任を決断した」と語った。

 福田首相は新体制について言及を避けたものの、複数の与党筋によると、政府・与党内では国民的な人気が高い麻生幹事長へ政権が移ることを期待する声が高まっているという。

 麻生幹事長は2日未明、自民党総裁選に出るかとの質問に対し「適任かな、と思わないわけでない」と述べ、立候補の意欲を示した。

 今後は、自民党の新総裁の選出手続きに焦点が移る。安倍晋三・前首相が辞任表明した昨年9月12日から、自民党総裁選を経て福田首相が国会で新首相が指名されるまで約2週間がかかった。

 与党筋によると、12日召集が決まっていた臨時国会は、ずれ込む可能性が出てきていると言う。一部の自民党幹部は、21日に民主党代表が選出される日程を視野に、それまでに自民党の新総裁が選出されればいいのではないか、との見解を1日深夜に示した。

 自民党内では、麻生氏のほかに小池百合子元防衛相などの名前も総裁候補として取りざたされているが、自民党内で有力視されている麻生氏が政権を獲得した場合、小泉政権から受け継がれてきた財政健全化路線の後退を余儀なくされるとの指摘が多い。

 麻生幹事長は就任直後から景気対策を優先順位の筆頭に掲げ、幹事長就任直後の報道各社とのインタビューにおいて政府が掲げる2011年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標の先送りに言及。2─3%の名目成長率が2─3年続いた上であらためて目標に掲げるべきとの考えを示している。

 このため、今後、公明党が強く主張し、総合経済対策に盛り込まれた定額減税をはじめとして財政拡大圧力が強まる可能性は否定できない。最後まで政府・自民党が慎重姿勢を示していた定額減税をめぐる攻防に決着をつけたのは、麻生幹事長だったと言われている。

 公明党の太田昭宏代表は首相の辞任表明後、記者団に対して「突然のことで驚いている、総理として熟慮した結果だと思っている」と述べるにとどめた。

 市場では、福田首相の辞任表明を受けて「あすから株式マーケットでは麻生太郎政権を前提に動いていくことになるとみられる」(新光証券・エクイティストラテジスト、瀬川剛氏)としながらも、「いずれ総選挙は避けられないだろう。麻生政権が成立したとしても暫定的となる可能性が大きく、株式マーケットとしても消化難となりそうだ」とし、とりあえずは様子見姿勢となる可能性が指摘されている。

 国民から相対的に人気が高いとされる麻生氏が政権を樹立することで、与党内では解散・総選挙に向けた追い風を指摘する声もあるが、政府内からは「2度続けて自民党が政権を投げ出した事実は重い。麻生氏の人気だけでカバーできるものではないだろう」と懸念する声が多い。

 会見で福田首相は、自身の手で政策を仕上げることが首相としての責任ではないか、首相の辞任そのことが政治空白になるのではないかとの質問に対して「私が続けていくのと、新しい人がやるのでは間違いなく違うと考えた結果だ。政治的に判断した」と釈明。臨時国会が始まる今が「政治空白を作らない一番良い時期と判断した」と述べたが、安倍前首相に続く唐突な辞任表明が政治不信につながるとの重ねての質問には「安倍前首相とは全く違う。健康問題はない」と突っぱねた。
--------引用以上--------

  私の考えている正解(笑)は、以下の部分です。

>小泉潤一郎内閣以来、自民・公明の連立政権が堅持してきた財政健全化路線

  例の人物の「じゅん」は湿潤の潤でなく単純の純なのですが、歴代の政権が「堅持してきた」という書き方をして、小泉以降の緊縮財政をあたかも当然に守らなければならない決まりというような印象を与えています。
  しかし、小泉政権=財政健全化というのは、真っ赤な嘘です。ロイターの記者は、その財政健全化とやらを掲げていた小泉政権の時代に、国債残高が約270兆円も増えたという事実(●こちらのリンクを参照)も合わせて提示すべきです。

>小泉政権から受け継がれてきた財政健全化路線の後退を余儀なくされるとの指摘が多い。

  ここも、最初のフレーズ同様の印象操作です。麻生政権が実現し、景気対策ということで「バラマキ」をやろうとしているが、それは小泉以来の正しい方針を誤ろうとしているのだ、ということを読者に植え付けようとしています。しかも、自分たちの発言ではなく、そういう人間がいるという書き方をしているのが実に卑怯です。

>国民から相対的に人気が高いとされる麻生氏

  この書き方も変です。麻生の人気は、福田や安倍と比べた「相対的」なもので、本物ではないということを印象づけたいのでしょう。

  では、そのロイターがどんな人に首相になってほしいのか、実はこういうところに隠されています。
●ロイターのホームページの右下の部分に、こんなアンケートが出ています。

  ロイターオンライン調査

  福田康夫首相が突然の辞任表明。次の総理を選べるとしたら誰がよいですか。

  ○麻生太郎自民党幹事長
  ○小沢一郎民主党代表
  ○小泉純一郎元首相
  ○岡田克也元民主党代表
  ○小池百合子元環境相
  ○その他・該当者なし


 注:赤字・強調は引用者による(笑)


  もう、見た瞬間爆笑しました。ここまであからさまな印象操作というのは初めて見た、という感じです。誰がいつこいつを首相に推したんだよ(笑)。
  で、なぜか純チャン(笑)の下にある岡田克也ですが、もう新聞記事の見出しだけでどういう人物か分かってしまうところが素敵です。

民主、政調会長に岡田氏浮上 「バラマキ」批判に適任
http://www.asahi.com/politics/update/0830/TKY200808290304.html

  一体誰に頼まれているのか知りませんが、洋の東西を問わず、マスメディアという連中は日本国の政府によほど積極財政をやらせたくないようです。
  日本人の平均給与が9年連続でダウンしているというのは、このブログでもさんざん言ってきた「事実」です。この事実一つとってみても、日本がデフレ(もの>金という形で需給のバランスが崩れている状態)であることは疑いようがありません。
  こういう状況では、総需要(日本国民がどれだけものを買えるかというパイの大きさ)が縮小しているため、誰もよけいなお金を使ってくれません。そうだとすれば、最大の買い手である政府が身銭を切って、総需要を増加させるしかないのです。これが積極財政です。このブログが日本の最大の癌だと指摘している財務省の掲げる、「財政均衡」「プライマリーバランスの回復」と正反対の政策です。
  小泉政権と、その後継者である安倍政権の間の日本政府というのは、基本的に「歳出削減・国民負担増大」という路線であり、その不都合を隠すために、競争の活性化が日本経済の問題点を全て解決してくれるという「構造カイカク」が喧伝されていたと考えるべきでしょう。
  しかし、もし日本国政府が積極財政に方向転換して、経済がみるみるうちに上向いてしまったら、今まで好き放題日本経済を食い物にしてきた連中、なわち財務省・外資の金融資本・輸出依存企業といったグローバリストのやってきたことは全て間違っていたことが証明されてしまうことになります。これではまずいということで、メディアを使ったプロパガンダに出ているのです。
  なぜそのような動きに、外国メディアであるロイターが乗っているのかって?簡単です。小泉=財務省的な政策が続けば、外国にとっても有利だからです。
  まず、世界経済を牛耳るだけの潜在力がある日本を黙らせておくことが出来ます。間違った方向性ではありましたが、戦前の日本はそれを海外進出という形で発言し、アメリカ・イギリス陣営を大変苦しめています。足腰を立たなくすれば、軍事力を実質アメリカに押さえられてしまっているので、自分たちに刃向かってくる可能性もなくなります。
  また、日本がデフレを続ければ、日本国内にある優良資産を買いたたくことが可能になります。大手町といえば日本のトップ企業の庭だったはずですが、今や外資の持ちビルがウヨウヨあります。それもこれも、地価や株価が実体経済を超えて値下がりした時期(日経平均7000円程度。あれも小泉政権の時だった)があったからです。輸出で大量のドルを稼ぐことが出来る日本の産業資本は、まだまだ外資にとっては魅力的な資産でしょう。
  まあ、そんなことをグダグダ言わなくてもいいのかもしれません。ウィキペディアに出ている●ロイターの項目を見れば、この通信社が何のために存在している企業なのか、一目瞭然です。

ユダヤ系ドイツ人 ポール・ジュリアス・ロイターは、フランスで通信社の経営を研究した後
>ロンドンに移り「正確かつ迅速」なニュースの集配で信用を築く。

  これだけヒントがあっても、「ロイターは世界一の通信社で、情報は日本のメディアより信用できる」とか思っている人がいたら、間抜けもいいところですね。
  あいにくと、世の中は間抜けな人間だけで構成されているわけではありません。みんながみんな、「彼ら」の軍門に下って、札束と預金通帳に書いてある数字の奴隷になる人間というわけでもありません。
  いずれ、こういう報道機関の論調が一致するのは、偶然なんかではなく、ある種の人びとの利益を図るために、明示・黙示の同意に基づいているのだということが明らかになる時代がくるでしょう。そのためには、権威があるものほど疑った方がいいのかもしれません。
  世界最古の通信社様が、日本経済をおかしくした主犯格を、再び首相にしようと陰に日向に大活躍しているほどなのですから・・・。

【おまけ】

  ロイターはロシア-グルジア紛争でもいろいろやらかしているようです。詳しくは下記リンクをご覧下さい。プロパガンダ機関だという私の指摘が、全く誇張したものではないということがおわかり頂けるでしょう。

アサヒるロイター(或る浪人の手記)
http://restororation.blog37.fc2.com/blog-entry-1351.html

  ちなみに、アサヒるというのは、珊瑚に自分でキズを付けておいて「環境破壊するひどい人がいるニダ」と報道するように、マスコミが自作自演報道を行うことを指します。
  リンク先の記事を読めば、ロイターはアサヒるレベルも世界トップクラスだと実感するでしょう。

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2008.09.01(Mon)

【福田首相辞任】頭のすげ替えだけで済むと思っているのか? 

福田首相が辞意を表明
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008090100887
--------以下引用--------
 福田康夫首相は1日夜、退陣する意向を固めた。同日午後9時半から首相官邸で緊急記者会見し、表明する。求心力低下が指摘される中、12日召集予定の臨時国会を乗り切るのは困難と見て、自らの退陣により、事態の打開を図る必要があると判断したとみられる。
 首相は8月1日に内閣改造を断行、人気のある麻生太郎氏を自民党の幹事長に起用したが、低迷する内閣支持率に大きな変化はなく、党内からは「福田首相では次期衆院選は戦えない」との声も漏れていた。また、臨時国会の日程や懸案の新テロ対策特別措置法の延長などをめぐり、公明党との関係もぎくしゃくしていた。一方、民主党は、臨時国会で福田首相を衆院解散に追い込むことを目指し、徹底対決する姿勢を鮮明にしていた。
 自民党は、福田首相の辞意表明を受け、速やかに総裁選を行い、後継総裁を選出する見通し。麻生氏を軸に後継選びが展開されることになりそうだ。
--------引用以上--------
  
>公明党との関係もぎくしゃくしていた。

  ここが辞任決断の大きな要因です。以下のニュースが参考になります。

公明党県本部:定額減税「政治の役割」 政経懇話会に700人
http://mainichi.jp/area/ishikawa/news/20080901ddlk17010240000c.html
--------以下引用--------
 公明党(石川)県本部は31日、次期衆院選に向けた「政経懇話会」を金沢市のホテルで開き、公明、自民両党の国会議員、支持者ら約700人が参加した。

 会では公明党の太田昭宏代表が「未来に責任を持つ政治」と題して講演した。能登半島地震直後に現場入りしたことなどを挙げて、「生活現場主義」を強調。29日に政府・与党が決定した定額減税について「『バラマキ』『財源がない』というが、無駄は削る。しわ寄せが来ている庶民や中小企業に感情を寄せ、手を打つのが政治の役割だ」と訴えた。

 会場には、森喜朗・元首相ら連立政権を組む自民党議員も勢ぞろい。公明党県本部の庄源一代表らは「総選挙勝利に向かって今日からがスタート」などと気勢を挙げた。
--------引用以上--------

  別に公明党を支持するつもりなど120%ないのですが、この問題に関しては、ちゃんと取り組まなければ次の選挙で勝てないということを、公明党の方が遙かによく理解していると言えます。
  もちろん、自民党としても、公明党(というか、その支持母体である創価学会)の選挙協力がないと次の衆院選は大敗が確定なので、公明党に大幅に譲歩したいところなのですが、そうは行きません。自民党政権には、アメリカ以外に、国内にも「ご主人様」がいるからです。

定額減税、政府が物価高対応で緊急措置必要と判断=杉本財務次官
--------以下引用--------
 杉本和行財務次官は1日、総合経済対策に定額減税が急きょ盛り込まれたことについて、価格転嫁にタイムラグが発生し国民生活を圧迫する懸念があるため、政府による一種の緊急措置が必要と判断したとの見方を示した。

 杉本次官は当初、政府・自民党が慎重姿勢を取っていた定額減税が総合経済対策に盛り込まれた背景について、29日に発表された消費者物価指数(CPI)が2%を超えるなど「物価高が進展し、それに対してどういう施策を講じるかという議論がされたと思う」と述べた。

 その上で「資源や食料の高騰に起因する物価高は、本来、製品価格や賃金への転嫁の円滑化で対応されるべき。しかし、転嫁のタイムラグがあるので、国民は生活水準切り下げのリスクに直面している」とし、「こうした中で、政府が財源状況も勘案しながら、一種の緊急的な措置を講じることが必要かつ適切ということが、与党間の議論を踏まえて考えられたと認識している」と語った。

 総合経済対策は、特別減税の2008年度内の実施を盛り込んだ。物価高対応のため家計への緊急支援として単年度の措置と明記し「規模・実施方式などについては、財源を勘案しつつ、年末の税制抜本改革の議論に併せて引き続き検討する」としている。

 また、杉本財務次官は総合経済対策に伴って編成される1兆8000億円の補正予算の財源について「既存の歳出を見直す中で、ギリギリの財源捻出の努力をすることになるが、具体的な内容については早急に検討したい」と述べるにとどめた。
--------引用以上--------
  
  細かくてどうでもいいことをグダグダグダグダしゃべっていますが、要するに財務省が言いたいことは、「この減税は緊急措置だ。増税という我々の方針は変わりがない」ということです。引用記事中で、

>年末の税制抜本改革の議論

  などと、きかれもしないのに述べていることからも、それがよく分かります。
  この財務省というのは、もう自民党政府にはコントロールできない怪物になってしまっているようです。「財政均衡」「増税と支出削減によるプライマリーバランス回復」以外のデータ入力やプログラムのインストールに応じない、欠陥コンピュータと言っても過言ではありません。
  構造カイカクで支出を削減しろと喚いていた小泉や竹中は、このコンピュータの外部出力端子に過ぎなかったのかも知れません。
  そして、その欠陥コンピュータには、アメリカやイギリスで財政学や経済学と名の付いた机上の空論を頭に詰め込んできた留学組の財務官僚が部品として入っているわけです。こんなに役に立たない(むしろ有害な)道具は、おそらく世界中探しても二つと見あたらないでしょう。
  福田首相の苦し紛れの辞任は、公明党(選挙対策)と財務省(財政均衡)との軋轢に悩まされた結果だったのでしょう。しかも、後者は日本を動かしているのは自分たちだという、意味不明のプライドに凝り固まった連中で、今更考え方を変えるとは思えません。そう思うと、いくばくか同情の余地があります。
  
  今後の動きを簡単に予想します。

  まず、福田がここ最近で敷こうとしていた路線=景気対策による政権浮揚をそのまま継続するとすれば、その旗振り役である麻生太郎・自民党幹事長が同党の総裁兼内閣総理大臣として就任するのが妥当なところです。
  しかし、自民党の最大勢力である「清和会」(町村派)と「小泉チルドレン」、言うなれば小泉純一郎派が黙っているとは思えません。麻生はかつて、安倍政権での自民党幹事長に就任した際、「小泉は自民党をぶっ壊した。自分はそれを立て直す」と発言した(●こちらのリンクを参照)人物であり、小泉の宿敵である平沼赳夫衆院議員の復党を図ったことで、小泉に潰された経験のある人物です。
  要するに、麻生は小泉や、そのバックにいる財務省、アメリカ政府のコントロールが利かない政治家なのです。こういう人間をトップに据えて、幼稚でつまらないプライドばかり大きい小泉が我慢できるわけがありません。
  考えられるケースとしては、「カイカクの継続」を掲げて、自分の子飼いの政治家、たとえば小池百合子や中川秀直を総裁候補としてぶつけてくることです。そうすれば、たとえ負けたとしても、小泉一派の勢力を見せつけることで、その後の政権運営に干渉しやすくなります。
  さらに、可能性は薄いのですが、自分の手下を連れて「小泉新党」を結成するかもしれません。メディアや外資、アメリカ政府などの応援を得て、さらに民主党から前原誠司、野田佳彦、岡田克也といった新自由主義シンパの協力を得れば、うまくすると選挙後第1党になれる可能性さえあります。
  (小泉新党が出来た場合の選挙の動向などは、●こちらのカテゴリの記事で予測しています。もしまだご覧でなければ、ご一読ください。)

  まあ、私の予想では、麻生総裁の誕生でほぼ間違いないと踏んでいますが、だからといって期待して良いとは思っていません。
  現在の自民党政権の最大の問題は、個々の自民党の国会議員が、国民のための意思決定を出来ない状況に置かれていることです。理由は簡単で、彼らにはちゃんと雇い主がいるからです。「アメリカ政府」「外資」「経団連」そして、「財務省」です。カイカク派などと言われている連中は、ほぼ100%上に挙げたどこかの紐が付いているといっても過言ではありません。
  これらの勢力による縛りが切れない限り、自民党に本当の意味での国民経済再生策など打ち出せるわけがありません。
  私や、私が好意を寄せるブロガーの方々が、「自エンド」を主張しているのは、こういう連中とのしがらみを断つには、政権を変えるのが現状では一番有効な手段だと考えているからです。あまのじゃくに自民党を憎悪していたり、表面的なイメージで政治家を叩きたがったりする左翼的思想の持ち主とは全く基軸が違います。

  最後に、一言。
  
  自民党よ、小手先の弥縫策で国民を幻惑するな!!
  悔しかったら、カイカクを否定してみろ!!高度成長の頃に戻ってみろ!!


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