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2008.06.18(Wed)

【EURO2008】サッカーのもう一つの楽しみ方~あの選手の出身は? 

  サッカーに興味があると、熱戦が繰り広げられているユーロ2008(ヨーロッパ選手権)が気になって、勉強や仕事が手に付かないという方もいらっしゃるかもしれません。
  目下の話題は、予選リーグの「死のグループ」であるグループC(オランダ・イタリア・フランスという最強国三つが居合わせ、なんと2戦終えて後者二つが未勝利)の行方なのでしょうが、「少し上から眺めてみる」というのがこのブログのコンセプトなので、他とは少し変わった視点でヨーロッパのサッカーを取り上げてみたいと思います。

  まず、欧州最強国の一つであるフランス代表を取り上げてみます。●こちらのリンクで2006年W杯のメンバーの画像をご覧下さい。MFジダンやGKバルテズ、FWトレセゲなどがいないくらいで、だいたい今の代表と同じメンバーです。
  その後、●こちらのリンクにある1984年ヨーロッパ選手権のフランス代表の画像と比べてみてください。プラティニ、ジレス、フェルナンデス、ティガナなど、オールドファンにはおなじみのメンバーが揃っています。
  
  二つの代表チームに、何か違いを感じませんでしたか?

  そうです。最近のフランス代表には、プラティニの頃のフランスに比べて、圧倒的にアフリカ系の黒人選手が多いのです。1984年のチームだと、私が知る限り、MFジャン=ティガナくらいしか黒人のレギュラー選手はいなかったはずですが、2006年のチームだと白人を数えた方が早いくらいです。
  しかも、色が白い選手の一人であるジネディーヌ・ジダンは「アルジェリア移民」なのです。こうなると、これがフランス代表なの?と、ヨーロッパの現状もサッカーのことも知らない人なら首をかしげても不思議ではありません。
  フランス代表にアフリカ系が多いのは様々な理由があるのですが、一番大きいのは、旧植民地から移民としてフランス本土に移り住んできた人びとが多いということです。アフリカ出身の「フランス」代表の選手はかなり多いのです。
  その典型が英アーセナルや伊ユベントスといった強豪クラブを渡り歩いた●「バトリック=ヴィエラ」という選手です。ヴィエラは子供の頃に西アフリカの●セネガルからフランスに移住し、そのままフランス代表になっています。セネガルはフランスの植民地から独立した国なので、ヴィエラは両親共々フランス語が喋れます。だから、「フランス人」になることは何の問題もないということです。

  フランスと少し事情が異なるのがドイツ代表です。こちらは、メンバー表を見ながら検証しましょう。

 GK1:イェンス・レーマン(シュツットガルト)
 GK12:ロベルト・エンケ(ハノーファー96)
 GK23:レネ・アドラー(レバークーゼン)

 DF2:マルセル・ヤンセン(バイエルン)
 DF3:アルネ・フリードリヒ(ヘルタ・ベルリン)
 DF4:クレメンス・フリッツ(ブレーメン)
 DF5:ハイコ・ベスターマン(シャルケ04)
 DF16:フィリップ・ラーム(バイエルン)
 DF17:ペル・メルテザッカー(ブレーメン)
 DF21:クリストフ・メッツェルダー(レアル・マドリー/ESP)

 MF6:シモン・ロルフェス(レバークーゼン)
 MF7:バスティアン・シュバインシュタイガー(バイエルン)
 MF8:トルステン・フリンクス(ブレーメン)
 MF13:ミヒャエル・バラック(チェルシー/ENG)
 MF14:ピオトル・トロホウスキ(ハンブルガーSV)
 MF15:トーマス・ヒツルスペルガー(シュツットガルト)
 MF18:ティム・ボロウスキ(ブレーメン)

 FW9:マリオ・ゴメス(シュツットガルト)
 FW10:オリバー・ノイビル(ボルシアMG)
 FW11:ミロスラフ・クローゼ(バイエルン)
 FW19:ダビド・オドンコール(ベティス/ESP)
 FW20:ルーカス・ポドルスキ(バイエルン)
 FW22:ケビン・クラニイ(シャルケ04)



  特に注目して欲しいのが、FW(フォワード)のメンバーです。「オリバー・ノイビル」以外、ドイツ人ぽい名前がありません。
  「ゴメス」はスペイン人とドイツ人の混血ですが、名前は完全にスペイン系です。「クローゼ」はドイツ人かと思う名字ですが、名前を見るとミロスラフ(何とかスラフというのは、スラブ系に共通する名前)ですから、ポーランド系だというのがすぐ分かります。「オドンコール」は黒人選手で、父親がガーナ人です。「ポドルスキ」は名字から分かるようにポーランド系(-skyだとロシア系、-skiはポーランド系だと覚えておくとよい)で、「クラニイ」は日本にも結構いるブラジルからの帰化選手だったりします。
  さらに、唯一ドイツ人的な名前の「ノイビル」ですが、騙されてはいけません(笑)。この人の出身はスイスです。だから、実況ではNeuvilleをフランス語読みして「ヌビーユ」と言われることがかなり多かったりします。

  つまり、ドイツ代表のスタイルである4-4-2というフォーメーションで、FW二人を組ませようとすると、生粋のドイツ人が一人もいないという珍事が起こってしまうのです。

  こういった事態が起こる背景は、ドイツがヨーロッパ大陸で最も大きな工業国だということが大きく関わっています。
  まず、工業国だということで、安い労働力を得ようという動機が働きやすく、それが移民を呼んでいるということがあります。ドイツは東欧やトルコと地続きなので、日本のような海洋国に比べて人が入り込みやすいというのもあり、移民がどうしても増えてしまうというわけです。
  また、工業国は生活に便利な国が多いですから、子供の闘争心やハングリー精神がどうしても弱くなってしまいます。FWというポジションは、テクニック以上にここぞという時の決定力や闘争心がものを言うポジションですから、どうしても先進工業国の選手はFWに剥かなくなってしまうという傾向があるようです。
  後者は、日本にも当てはまる現象といえるでしょう。戦時中に生まれた「釜本邦茂」(1944年生まれ)や「杉山隆一」(1941年生まれ)を超えるフォワードは、いまだに日本に現れていません。食うや食わずの時代を切り抜けてきた世代と、テレビもエアコンも当たり前という世代では、闘争心やたくましさに違いがあって当然です。

  ところで、こういうときに、「移民を入れてサッカーを強くしろ」と考える人は、たとえばこういうものに賛成したりするのでしょうか?

自民党:議連が提言「50年間で移民を人口の10%に」
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080613k0000m010121000c.html
--------以下引用--------
 自民党の外国人材交流推進議員連盟(会長・中川秀直元幹事長)は12日、党本部で会合を開き、少子高齢化による人口減少社会に対応するため、今後50年間で日本の総人口の10%まで移民を増やす方針などを内容とする日本型移民政策に関する提言をまとめた。来週、福田康夫首相に提出する。留学生100万人を目指して受け入れを促進するほか、医療・福祉分野で看護専門学校などに外国人向け養成過程を設置。来年の入管法改正に合わせ、在留資格制度に「社会福祉」や「実習」の資格を新設し、在留期間を最長5年延長することも掲げた。
--------引用以上--------

  こういう馬鹿・アホ・キ○ガイ・売国・買弁な奴らを見ていると、フランスやドイツの代表に対して「文化が違う国で頑張る君たちは素晴らしい」などと言い切れなくなってくるのです。スポーツの世界の実力主義が、一般の社会にまで拡張解釈されてしまいかねないからです。
  競争力至上主義みたいな考えを持ち込むと、どうしても文化や国民の枠組みを取っ払う方に考えが行きがちです。スポーツの世界だけならいいじゃないか、と思うかもしれませんが、「スポーツの世界でいいなら、一般の労働者ではなぜいけないのだ」と言われたら、どうやって言い返すのでしょうか。実力主義という論理が透徹している分、移民受け入れ派の人間の方が論争では有利であり、限定的な受け入れなどという姿勢では間違いなくそういう連中に押し切られてしまいます。

  そういう意味で、今若者が異常な行動を取るとか、何かにつけ無気力だとか、そういう報道が繰り返されているのは、外国からの移民の導入を促進するためのキャンペーンなんじゃないかと思うことがあります。ほら、皆さんの周りや、ネット上でもいませんか?「今の日本人の若者より、中国からの留学生の方がよほど真面目に働く」とか言ってるジイサンが・・・。ああいう人たちの偏頗なものの見方を、マスコミ報道が助長しているということです。
  ヨーロッパはそういう社会だから・・・というのも誤解です。サッカーの世界にも、こういうことをやっているチームはいます。

アスレティック・ビルバオ
http://www.soccer-mania.pl/2006/03/03/athletic_bilbao/
--------以下引用--------
1898年創設。リーガ8回、スペイン国王杯23回の優勝を誇るリーガ(引用者注:サッカーのスペインリーグ)の名門。

また、クラブ創立以来一度も1部の座を明け渡したことのない歴史を持つクラブは、レアル・マドリード、バルセロナとこのビルバオだけ。

特筆すべきはクラブのポリシーである”純血主義”で、バスク人やバスク地方で育った選手のみでチームは構成され、外国人はおろか他の地方出身のスペイン人もチームに受け入れることはない。

(中略)

下部組織がしっかりしているのも、このクラブのベースを支えており、これまでスペイン代表級のエチェベリアやデル・オルノら多くの素晴らしい選手を輩出している。
--------引用以上--------

  W杯に優勝したいがために、フランスやドイツのような社会を容認するのか、それとも「アスレチック・ビルバオ」のように、地元の人材を粘り強く育成していくか。どちらの方が長い目で見れば日本のためになるかは、歴然だと思うのですが・・・。
  なかなか難し事なのかも知れませんが、我々もビルバオの関係者、サポーターのような、独立不羈の精神を持ちたいものです。

  さて、これからユーロ2008・グループCのカードが始まるようです。今夜は眠れないかもしれません(笑)。移民万歳の最強チーム同士の激突は、外野から見ている方が気が楽ですね。

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