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2007.10.29(Mon)

食品偽装の真の原因~人間のための経済を取り戻せ! 

  ●以前の記事で取り上げた比内地鶏の偽装問題の続報です。

「比内鶏」正社員15人解雇へ
http://www.yomiuri.co.jp/gourmet/news/20071029gr02.htm
------------以下引用------------
 秋田県大館市の食肉加工・製造会社「比内鶏」(藤原誠一社長)が比内地鶏の製品を偽装していた問題で、藤原社長が同社の正社員15人全員に対し、解雇の方針を伝えたことが28日、わかった。

 同社の桜井久美営業課長によると、27日、同社に全社員を集めて説明会が行われた。藤原社長は冒頭、偽装問題を起こしたことについて、「迷惑をかけて申し訳なかった」と謝罪した上で、「会社の存続が難しい」と解雇の理由を説明したという。
------------引用以上------------

  ある意味「当然」の結果ではあります。しかし、人口減少率が全国でトップクラスの秋田県で、しかも県庁所在地でない都市で正社員の雇用が15人分なくなるのはかなり痛いです。
  こういう事態を指をくわえて見ているわけにはいかないと、行政も動き始めました。  

「比内地鶏」確認書を発行=ブランドの信頼回復へ-秋田県
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007102601204
------------以下引用------------
 秋田県大館市の食肉加工会社「比内鶏」による「比内地鶏」の偽装問題で県は26日、ブランド回復に向けた当面の措置として、生産者などに対して本物の比内地鶏であることを示す知事名の確認書の発行を始めた。1カ月をめどに新たな認証制度も創設する。
 県によると、対象は比内地鶏の生産者とひな供給業者で、適正に生産、管理、出荷されていることが確認できれば、県が「他の鶏と混じることのないよう生産管理されていることを確認した」と書かれた確認書を発行。小売店などは、生産者などから渡された確認書の写しを店頭に表示できる。
------------引用以上------------

  そもそも、秋田県がなぜこのような認証制度を始めるのか。別に住民を助けたいわけではありません。税収がなくなるのが困るからです。つまり、地方企業だけではなく、地方自治体もまた日本円という貨幣の獲得に血道を上げているわけです。

  その地方自治体ですが、現在は「構造カイカク」という兵糧攻めによって、正常に稼働するための金銭さえも足りなくなってきています。
  たとえば、平成10年に約770億円あった秋田県の一般会計予算でうすが、平成19年には約690億円しかありません(特別会計の約261億円も前年比で26億円減)。公共事業費など、ピーク時の3分の1にまで落ち込んでいます。
  こういう状況で、比内地鶏の認証制度の運営のために割く予算や人員が確保できるのでしょうか。私には疑問です。

  このような地方財政の悪化にはちゃんと仕掛けた人間たちがいるのですが、この動きの「犯人」たちが、最近新しい動きを見せました。

都道府県ごとに経済財政モデル、年度内に作成へ
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071027i413.htm?from=navr
------------以下引用------------
 政府の経済財政諮問会議メンバーらが地方都市を訪れる「経済財政に関する地方会議」が27日、高松市で開かれた。
 大田経済財政相のほか、民間議員の伊藤隆敏・東大教授、八代尚宏・国際基督教大教授が参加し、四国地方の経済人と意見交換した。今後、月1回のペースで開く計画で、2回目は11月に青森市で実施する。

 大田経財相は終了後の記者会見で、都道府県ごとの経済財政モデルを新たに作成し、社会保障などの分野で給付と負担の先行き見通しを年度内に示す方針を明らかにした。「社会保障制度の変更は、高齢化の進んだ地域ほど影響を受ける。地域ごとに細かく見ることが必要」と述べた。年齢ごとの人口構成の推移などに基づいて、先行き10年程度の予想値を示す見通しだ。今後の年金制度改革などの議論に生かす狙いがある。

 この日の会議では、愛媛県のタオル製造会社社長、高知県の運送会社社長などが出席した。「高速道路網を早期に整備して」「公共事業を急激に減らさないでほしい」など歳出増を求める声が相次いだ。

 諮問会議は地域再生の柱の一つとして、農地を集約して大規模化するとの方針を示している。これに対し、会場からは「徳島県は山間地の比率が高く、大規模化したくてもできない。全国一律の施策は問題だ」と厳しい意見が出た。

 内閣府が地方の経済人との意見交換の場を設けたのは、福田内閣が地方再生を重要施策の一つと位置付けたのを受け、諮問会議の審議に地方の声を反映させるためだ。
------------引用以上------------

経済財政諮問会議

  ●以前の記事でも紹介しましたが、この団体こそ日本におけるグローバリストの大本営です。民間議員と称して、グローバリスト企業の役員が参加しているだけでなく、進行役である大田経済財政相は竹中平蔵の弟子である筋金入りの新自由主義者です。

>年齢ごとの人口構成の推移などに基づいて、先行き10年程度の
>予想値を示す見通しだ。

  これでとりわけ悲惨な人口構成を見せ「ショーシコーレーカ」という魔法の呪文で、歳出削減を正当化するつもりです。

>農地を集約して大規模化するとの方針

  あのライブドアの堀江元社長が「農業は儲かる」と発言していたのは、これがあるからです。大規模化された農地をモンサントやドールのような外資系アグリビジネス企業が買い取り、そこに中国人やベトナム人、フィリピン人(研修生という名目ですでに大量に入ってきている)を送り込んで、奴隷のようにこき使う。これこそ、21世紀型のプランテーションです。まさか、日本でこれをやろうと思っている人間がいるとは思いませんでした。
  このように、経済財政諮問会議の目的は、地場産業である農業や食品加工産業をさらに衰退させ、農地を大企業が支配し、失業者を増大させることで雇用市場を買い手市場化することです。名目はもちろん「国際競争力の強化」です。みなさんは、絶対にこんな言葉に騙されてはいけません。

  次期政権を担う非自民党政権には、是非この悪の巣窟を叩き潰してもらいたいものですが、この団体は既存のシステムを効率よく回すためのエージェントに過ぎません。本当の問題は彼らを生み出している仕組みなのです。

  そもそも、なぜ食糧自給率が高く(167%)、秋田杉のような木材も算出し、ハタハタに代表されるように漁業資源も豊富なはずの秋田県が、なぜ財政悪化で苦しめられ、生活が危なくなっているのか、みなさんはお考えになったことがあるでしょうか?

  秋田県は公共事業に頼ってばかりで、自助努力が足りないから?

  そう考えている人がいるとしたら、はっきり言って馬鹿です。あなたはグローバリストに洗脳されています。今すぐテレビや2ちゃんねるを見るのをやめた方がいいです。

  それでは、その公共事業とやらに秋田県が頼らざるを得ないのはどうしてでしょうか?簡単です。そうやって貨幣価値(要するにカネ)を分配しないと、住民の生活が成り立たないような仕組みができあがっているからです。
  比内地鶏を燻製にして全国に販売しているのも、同じなのです。秋田県は人口が少ないので、総需要には限界があります。そんな中で、以前も述べたように、企業は金利の負担を抱えながら事業規模を拡大することを余儀なくされる場合が多々あります。
  そこで、県外に需要を求めることで、生活の糧である日本円という通貨を獲得しているということなのです。

  しかし、ここで問題になるのは、このような手段で貨幣を獲得したとしても、結局地方は大都市の資本に屈服する運命にあるということです。

  たとえば、秋田県であれば、公共事業を続けるための補助金や地方交付税を中央政府に握られている形になっています。自分たちの利害を代表してくれる勢力(たとえば、●郵政造反組の野呂田方正議員)が中央政界でそれなりの力を持っていれば問題はあまり起きません。しかし、小泉・安倍政権の自民党のように、都市の浮動票や、都市型の宗教勢力(創価学会や統一協会)、そして何よりグローバリストが跋扈している財界を基盤とする勢力が伸張すれば、真っ先に切り捨てられる運命にあります。
  それじゃあ、地方分権を進めればいいのかというと意見もありそうです。明言しますが、地方分権を進めたら地方はもっと荒廃します。
  財源の委譲を進めれば、財政の自主性が確保できる、などと、安倍晋三前首相、竹中平蔵元大臣(典型的なグローバリストの犬)や総務省の官僚がよく言っていましたが、だからといって東京で取った税金が秋田県に委譲されるわけではありません。秋田県は、秋田県が取った税金を自由に使える、というだけです。
  そうなると、人口のパイが少ないところは圧倒的に不利になります。財政は今以上に悪化することが必至です。
  こんなことも分からずに、地方分権を支持している人間は、因果関係というもっとも基本的な論理を理解できない、しようとしない本物の馬鹿か、地方を切り捨てようという極悪人です。前者の典型が安倍氏、後者の典型が竹中氏でしょう。

  はっきり言いますが、今の経済の仕組みは、どんなに抵抗しても最後には「東京」「大企業」「中央政府」が勝つ仕組みになっているのです。
  その最大の原因は何か、と言えば、もう答えは一つしかないのです。「通貨」です。

  通貨というのは、持っていれば持っているほど得をするという、おそらく世界で唯一の道具です。タンスやゲーム機は何十個もほしいという人はいません。しかし、お金があればそれらを必要に応じて買うことができます。
  これは、交換の手段としては便利なのですが、二つ前の記事で述べた「金利」という仕組みと結びつくと、カネを持っているだけで豊かになる一方の人間と、カネを借りることでどんどん貧しくなっていく人間とに二分されていくという特徴があります。
  そして、重要なのは、地方は常にカネを借りることで貧しくなっていく側にいるということです。秋田県やその中の市町村は、政府に対して地方債を引き受けてもらっています。比内地鶏の企業は銀行にカネを借りています。そうやって、金を出した人間のいいなりになっているというのが現状なのです。
  やっかいなことに、交通事情の改善や規制の緩和によって、ここに大都市の資本や消費者が直接乗り込んできてしまうという事態が生じています。ジャスコのような大型店舗が地方にたくさん進出していること、そして、比内地鶏の燻製が東京や大阪にもたくさん出荷されていたことは、その現れです。こうなるともう、地方の企業や農家は、常に都会の顔色をうかがいながらやっていくしかありません。通貨がなければ、生活できなくなってしまっているからです。
  こういう観点からすると、最近特に進んでいる東京や大都市への一極集中というのは、非常に合理的な仕組みなのです。仕事や需要は、通貨がたくさん回っているところでしか発生しないからです。
  これに地方企業が勝とうとすれば、常軌を逸したコストダウン、すなわち保存料などの化学物質の多用(土産物は結構添加物が多い)だとか、偽装だとかに頼らざるを得ないのです。これは、努力で何とかなるレベルではありません。お金がたくさん回っている東京や名古屋の論理で、何でも妥当な判断ができると思ったら大間違いです。

  そこで、提案したいのが、「地域通貨」という考えです。

  この考えは、●オーストリアのヴェルグルという町での成功例があり、●ドイツのキームガウアーでも順調に運営されています。
  それらと大筋で変わりませんが、私の考えをここで述べておきましょう。
  地域通貨というのは、簡単に言ってしまえば、ポイントカードのようなものです。CDを買ったり、カラオケボックスを利用したりすると、変なカードにスタンプを押してくれることがあります。10個貯まると何かサービスが受けられるというあれです。
  そのポイントカードを、初めからやってしまおうというのが地域通貨です。

  もちろん、「地域」通貨ですから、特定の地域だけでしか使えませんが、そこが味噌なのです。ここにその地域の農産品などを結びつけることによって、「地産地消」が促進されるのです。
  私が考えているのは、「一次産品」「自然エネルギー」を地域通貨で取引するというものです。
  秋田県を例に取りましょう。秋田県は食糧自給率が高いので、地元産の米や野菜(秋田県だけでも●これだけある)、魚などを買えるようにするのです。
  農家の肥料や耕耘機の費用はどうするんだ、という疑問がありそうですが、それこそ堆肥や人手という「エコロジカル」な発想をすべきです。また、大型機械を必要としない●無農薬無肥料栽培という方法を導入するのもいいでしょう。
  さらに、秋田県は風力発電もさかんです。冬の時期に北西の季節風が吹いてくるからです。この電力を、地域通貨で買えるようにするのです。春夏は、秋田杉に代表される森林資源を利用して「バイオエタノール」や薪炭を作り、これを地域通貨で購入できるようにしておけばいいのです。
  そうして、あとは家賃の分だけ稼げばよくなり(ここもできれば地域通貨で支払えるようにしたい)、生活が楽になります。公営住宅をタダにしてしまうのが一番いいでしょう。そうすれば、飢えて死ぬということはとりあえずなくなります。このように、地域通貨には、セーフティーネットという役割もあるわけです。
  では、それ以外のたとえば工業製品はどうやって買うのかといえば、これは従来通りの日本円で構いません。地域通貨は「使える」ということが大事なのであって、日本円を閉め出すことが目的ではありません。会社の給料は日本円で払うという仕組みを買える必要はありません
。こうすれば、日本が外貨獲得手段にしている二次産品の売り上げを低下させる必要がなくなります。
  そして、最後には社会福祉を地域通貨で行うようにするのです。たとえば、ヘルパーを頼んだら、支払いは地域通貨でやるのです。こうすれば、福祉予算を増大させる必要がなくなります。地元に住んでいて老人のヘルプをやれば、とりあえず飢えて死ぬことがなくなるという状況が出来てくるでしょう。
  そればかりでなく、その地域に住んでいる人たちで、地域の老人の面倒をみるという、本来あるべき介護の姿に立ち戻ることができるというメリットもあります。介護の現場で暴力やらセクハラが相次いでいるというのは、金だけでつながっている関係だからです。そうではなくて、地域のつながりの中で互いが助け合うようになれば、恥とか申し訳なさが手伝って、そういう問題は激減します。人材は地域住民にヘルパーの講習を無料でやれば済むだけのことです。現行の民間育成機関にしても、どうせ金だけ取ってたいした人材育成をしているわけではありません。
  じゃあ、その地域はどうやって日本円を獲得すればいいんだ、という話ですが、地域通貨で回しきれない分を地域外に「輸出」すればいいだけの話です。本来、交易というのはそういう形を取っていたはずです。グローバリストがやっているような、遠隔地を結びつける大量消費志向の貿易(たとえば、●ウナギの輸入と大量消費)というのは、自然に反しているのです。こんなものに人間の生存を依存させてはいけません。
  でも、地域通貨を発行しまくったら、インフレになるんじゃない?という声が聞こえてきそうですが、ご安心ください。この通貨は、一定期間が来たら使えなくなる(減価通貨)にするのです。
  野菜は放っておいたら腐ります。米も、普通の室内であれば、そのうちコクゾウムシがついたり傷んだりして1年持てばいい方です。発電した電力はその場で使わなければ意味がありません。
  自然界にあるものは、このようにすべからく「減価」するのです。通貨もそれに合わせておけば、物と金の不均衡(インフレやデフレ)は起こりようがありません。
  しかも、減価すれば「貯めておいて他人に貸し、金利を取る」という、諸悪の根源になっている仕組みを取ることができなくなります。これによって、地元企業は救われるでしょう。規模を拡大する必要も、まぜものをする必要もないのですから。
  当然金融業は規模を縮小したり、場合によっては廃業をせざるを得なくなりますが、それによって借り手が一緒に死ぬという状況はなくなります。
  
  これがなぜ実現できないのかといえば、理由は簡単で、グローバリストが地域通貨を恐れているからです。

  特に、上のような状況を一番恐れているのは、「日本銀行」と「商社」でしょう。日銀は実は営利企業です(東証二部に上場している)。彼らが儲かるためには、金利を取って金を貸すという商売がどんどん拡大することが必須です。そして、通貨の需給調整を行っているのも日銀です。「商社」は、遠隔地取引が少なくなればもうけが少なくなると言う意味で、地産地消を敵視している可能性が最も高い企業です。
  しかし、彼らは力こそあれ、あくまで少数派です。多数派である国民、特に地方の住民が束になれば、地域通貨の導入で経済を半分くらい自立させることが可能です。
  いきなり全部の自治体でやる必要はなく、秋田県だったら大館市からとか、そういう風にやれるところから漸次導入する方がいいでしょう。財政破綻した夕張市など、絶好のケースになりうると思われます。
  
  何度でも強調しますが、現行の経済の仕組みを取っている限り、第二、第三の赤福、ミートホープ事件の再発は必ず起こります。

  出てくるたびにモグラ叩きのように潰していても、何も改善しません。グローバリストの地方企業つぶしに荷担しているだけです。特に「メディアリテラシー」の高さを自負していらっしゃる「保守」のみなさんに言いたいのですが、彼らやマスコミに踊らされていていいんでしょうか?
  とりあえず、経済の仕組みがおかしいからこういう事件が起こるのだと言えば、大騒ぎする必要もなくなります。そして、その仕組みを改めて、地方が自律的な経済を営むことができるきっかけこそが、「地域通貨」なのだということです。

  普通に生活を営んでいて、ものをお金で買うことが当たり前になっていると見えてきませんが、もともと経済というのは我々人間が生きていくための手段だったはずです。ところが、バーチャルな通貨の力がどんどん増していくに従って、人間が経済のための道具になってしまいました。グローバリゼーションというのは、その究極の形だと思います。
  このことが、結局は環境破壊や資源の浪費、貧富の差の拡大につながっているのです。どれだけの人がこのことで不幸になっているか分かりません。
  人間あっての経済、人間を不幸にしないためにあるのが経済なのです。

  その点をご理解いただけると、政治や経済の見方も変わってくるんじゃないかと思っています。

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