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2009.08.30(Sun)

【告知】裁判員制度廃止のために、国民審査で「竹崎博充」最高裁長官に×印をつけよう 

  当ブログは、裁判員制度に反対です。

 
  5月22日から実施される裁判員制度は国民に負担を強いるわりに、メリットはほとんどないというおかしな制度です。
  来るべき2009年の衆議院議員選挙では、「最高裁裁判官国民審査」も行われます。「自分は裁判員になりたいくない」というみなさんは、この制度を推進し、最高裁長官にまで上り詰めた最高裁裁判官竹崎博充(たけざきひろのぶ)の名前に×印をつけて、裁判員反対の意思表示をしましょう。


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  (追記につづきます)
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2009.06.18(Thu)

現代の奴隷商人が裁判員制度を歓迎する理由 

  ●昨年の記事で、パソナという人材派遣会社が、誰が頼んだわけでもないのに「裁判員に選ばれたら有給休暇をあげます!」などと太っ腹を見せているというニュースを取り上げましたが、どうも派遣会社というのは裁判員制度に対して異常に前向きな節があります。
  同じパソナですが、今年に入ってからこんなイベントをしています。

パソナ 派遣スタッフ向けセミナー開催
http://www.pasonagroup.co.jp/news/company/2009/p09011501.html

制度開始迫る!『裁判員制度ってなに?~もし、裁判員に選ばれたら~』
総合人材サービスを展開する株式会社パソナグループ(本社:東京都千代田区、代表取締役グループ代表 南部靖之)は、パソナグループの派遣登録社員を対象に、今年5月から実施される「裁判員制度」について、制度の概要や実際に選出された際の対応などについて学ぶ『裁判員制度ってなに?~もし、裁判員に選ばれたら~』を1月15日(木)、30日(金)に開催いたします。

今年5月に控えた「裁判員制度」の開始に向けて、裁判員の「候補者名簿」に名前が記載された方に通知が送付されました。実際の裁判では、名簿の中から裁判員候補者が選出され、1つの裁判で50名から100名が選出されます。その割合は年間で330名から660名に1人の割合で選ばれるといわれています。パソナグループは、就業中の派遣社員が裁判員に選出された場合、普段の生活や収入を損なうことなく安心して参加できるよう『特別休暇制度』を設けるだけでなく、裁判に馴染みのない方にとって精神的に大きな負担になる恐れがあることから、24時間365日対応の電話相談窓口を設けるなどメンタルケアを行ってまいります。

そこで今回、いよいよ目前に迫った「裁判員制度」について、派遣登録社員の方が安心して制度に参加できるよう、基本的な制度内容と、実際に自分が選出された際の対応などを学んでいただくセミナー『裁判員制度ってなに?~もし、裁判員に選ばれたら~』を開催いたします。

『裁判員制度ってなに?~もし、裁判員に選ばれたら~』概要
日時 1月15日(木)、1月30日(金)、2月2日(月)、2月23日(月)
19:00-20:30
「裁判員制度とは」 (DVD上映60分)
「制度説明・質疑応答」
場所 倶楽部PASONA-表参道-
(東京都渋谷区神宮前1-13-9 3階)

JR原宿駅徒歩3分
千代田線明治神宮前駅徒歩1分
対象 パソナグループ派遣登録社員
定員 30名 (無料)
問合せ 株式会社パソナ SR本部
TEL:03-6734-1060


  1回では飽きたらず、もう一回やっています(笑)。

『来るべき時のために今学ぼう!裁判員制度セミナーin表参道』4月27日(月)開催!
http://www.pasona.co.jp/news/job/2009/09042302.html

あなたも裁判員になる可能性があります

これまでに開催したすべての回で大好評をいただいた「裁判員制度セミナー」。
皆さまの声にお応えし、再び4月27日に表参道で開催します。
今回は東京地方検察庁・検察広報官の方をお招きし、DVDを観ながら
実際に自分が裁判員になったつもりで審議をしてみる「体験型」のセミナーです。
実際に裁判員に選ばれたら・・・人ごとではなく、事前に準備しておくことは大切ですよね。
この機会に知識をつけて、来るべき日に備えませんか?

(中略)

【日時・場所】 4月27日(月) 19時00分~20時30分
倶楽部PASONA -表参道- 3階 イベントホール
【内容】 ・有名俳優出演「DVD」の観賞
・東京地方検察庁 検察広報官による「裁判員制度」の解説
・審議シュミレーション
【参加費】 無料
【定員】 30名


>この機会に知識をつけて、来るべき日に備えませんか?

  たかだか1時間半のセミナー(しかもメインはDVD鑑賞)でどんな知識が身につくのか、大いに疑問です。しかし、とにかくこのパソナという派遣会社の入れ込みようは半端ではありません。

  裁判員制度に対して好意的な大手派遣会社はパソナだけではなかったりします。

アデコ、裁判員に選任された派遣スタッフ全員を対象に有給休暇を付与 (08/12/3)
http://jinjibu.jp/GuestNewsTop.php?act=lst1&id=2764&gr=8

総合人材サービス企業のアデコ(東京都港区、マーク・デュレイ 会長兼社長)は、この度、2009年5月21日から実施される『裁判員制度』に伴い、裁判員として選任され、審理に参加する、アデコで就業中の派遣スタッフ全員の約62,000人を対象に、最大5日間の有給休暇を付与する規定を定めました。

さらに、選任手続きのみで約半日裁判所へ出向く必要がある派遣スタッフに対しても、半日分から1日分の有給休暇を付与します。大手人材サービス企業で、就業中の全派遣スタッフを対象に、裁判員制度で裁判員として審理に参加、または選任手続きのために裁判所へ出向く方々に有給を付与する規定を定めたのは、大手人材サービス企業でアデコが初となります(*)。

アデコでは、全就業中の派遣スタッフの中から、年間約150人以上が裁判員候補者として選任されることを見込んでいます。派遣スタッフの皆様が裁判員に選任された場合、選任手続きや審理に参加するために休暇を取り、収入が減少することを心配されることなく安心して社会に貢献するとともに、社会的責任を果たしていただけるようにするため、当有給休暇付与の規定を定めることにいたしました。

今後も派遣スタッフの皆様には、アデコのモットーである“better work, better life”(より良い仕事、充実した人生) を実現していただく環境づくりを継続してまいります。

【 就業中の派遣スタッフが裁判員に選任された場合の特別休暇(有給休暇)規定 】
■ 付与条件/日数
・ 裁判員として審理に参加した場合:審理に要した日数(最大5日)を付与
・ 裁判員候補者として選任手続きのみ行う場合: 半日分から1日分の特別休暇を付与

■ 賃金
・ 年次有給休暇取得時の給与相当額を支給


>アデコのモットーである“better work, better life”(より良い仕事、充実した人生) を
>実現していただく環境づくりを継続してまいります。

  裁判員制度なんぞ存在しない方が「より良い仕事、充実した人生」を送れるような気がしますが、そういうことはあまり問題ではないのでしょう。
  大手をもう一つ紹介しておきます。業界では古株のテンプスタッフです。

就業スタッフの皆様へ 裁判員制度 特別有給休暇のお知らせ
http://www.tempstaff.co.jp/campanera/temp_info/index.html

裁判員に選任されたら

就業中のスタッフの皆様が裁判員に選任され、出頭する申請があった場合、該当日について特別有給休暇を付与いたします。呼出状が手元に届きましたら、出頭日の5日前までに担当営業、コーディネーターまでご連絡ください。

取得するための要件

・契約期間中の就業日に就業できない状況であること

  ※契約期間外、および休日の申請はできません。

・裁判員(候補者・補充裁判員含む)として、選任手続き~判決に立ち会うために裁判所に出頭する必要があること

  ※裁判所から発行される「裁判員等選任手続期日のお知らせ(呼出状)」、および「出頭証明書」の複写を提出いただきます。

・出頭日の5日前までに事前申請すること

  ※出頭日の5日前までにテンプスタッフの担当者にお知らせください。

付与される日数

実際に出頭した日を特別有給休暇扱いとします。日数に制限はありません。


  さすが業界の老舗、日数に制限はないそうです。もちろん、長引きそうな事件の場合は派遣先を紹介しなければいいだけの話です。

  「アヴァンティスタッフ」は、こんな布教活動を行っています。

田淵 浩二先生 / 裁判に対する意識が、変わる!?裁判員制度から、社会問題の真相を探る。
http://www.e-avanti.com/fuku/semi/item/11084

裁判員は、一般常識でできるもの

 でも、いざ自分が裁判に参加すると思うと不安ばかり…。そう話すと、先生はこう教えてくれた。「裁判員は、何も裁判官と同じことをするわけではありません。裁判官に勇気を持って裁判に臨んでもらうために参加するんだ、と考えてみましょう」。たとえ裁判官であっても、重い事件の判決にはかなり勇気が必要で、迷うことも多いそうだ。そんなとき、一般市民の意見を教えてくれる裁判員は、裁判官にとってとても心強い存在になるという。

 また、私たちにとっても裁判員を通して得るものは多いと先生。「今、私たちは報道を通してしか事件を知り得ません。しかし、裁判員として事件に関わることによって、事件そのものを見る機会が増えます」。なぜ、こんな事件が起きたのか、と事件の本質を考えることで、社会問題に目を向けるきっかけが生まれる。裁判員制度によって、私たちの法律や社会に対する目が養われるだろうと、先生は語ってくれた。今回のゼミでは、具体的な疑問や不安を解決しながら、裁判員制度について詳しく学んでいく。なかなか触れる機会のない法律や社会問題を知るきっかけとなるだろう。


>裁判員として事件に関わることによって、事件そのものを見る機会が増えます
  
  事件そのものを見ることで、我々の生活に何がどうプラスになるんでしょうか。
  余談ですが、殺人事件の容疑者の名前を実名で報道するのも大いに疑問です。名前を知ったところで、よほど近所に住んでいる人間でもない限り、実名を知って何をどうしようというのでしょう。
  外国を例に挙げるのはあまり良くないと思いますが、同じく裁判員制度を敷いている韓国では、容疑者の名前は逮捕の段階で「キム某」などと伏せられるのが一般的なようです(韓国では名字が日本に比べてバリエーションが少ないため、これでも十分プライバシーが守られる)。冤罪だった場合の報道被害を考慮すれば、妥当な仕組みだといえるでしょう。

>社会問題に目を向けるきっかけが生まれる。

  なんだかもっともらしいことを言っているように見えますが、これこそよけいなお世話です。社会問題に目を向けるか向けないかは、個人の自由です(社会問題を知らなくても生きていけるし、それ以上のものを求めるのはその人の勝手)。税金をつぎ込んで強制的に「きっかけ」を作られるのは、思想良心の自由や人格権の侵害といってもいいでしょう。
  要するに、裁判員制度を正当化しようとする人間は、この程度のことしか言えないのです。「国民の常識を反映させる」とは言えても、それによって何がどうよくなるのかという点については全く論証できません。まさか、市民の常識を反映させれば事実認定がより正確になるとは言えないでしょうし(職業裁判官の否定につながる)、冤罪があっても一般国民に責任を転嫁できるなどと言われたら誰も裁判員をやりたがらなくなってしまいます。
  それでも、派遣会社がわざわざPRをせざるを得ない動機が必ずあるはずです。一体なんなんでしょうね?

  もう一つ、面白いところを紹介しておきます。

5月から始まる裁判員制度。もし選ばれたらどうしますか
http://www.yomiuri-tys.jp/pdf/saibanin.pdf

人を裁くことが不安。
仕事も休めないし。だけど、よほどの理由がないと拒め ないんでしょう。
休んだら給料も減っちゃうし。 どうしよう・・・・

裁判に出席することを拒むことは難しいかもしれません
でも、東京読売サービスなら、裁判で仕事を休んでも、給料はしっかりと出ます

東京読売サービスは裁判員制度の導入に合わせ、いち早く特別有給休暇の付与を決めました。1か月以上の雇用契約を結んでいるスタッフが裁判所の求めに応じて裁判に従事した場合、裁判所が証明する期間のうち、派遣先の業務に従事できなかった日数分、年次有給休暇とは別に有給休暇を差し上げます。

お支払いする給料は、裁判のために仕事を休んだ日数×所定労働時間×時給です。1日の実労働時間が7時間、時給1,500円のスタッ
フが裁判のために3日間休んだら、3日×7時間×1,500 円で合計31,500円を翌月の給料日にお支払いします。裁 判所からも1日最高1万円の日当が支払われますので、金銭面ではとってもお得です。

安心して働いていただける環境づくり
それが私たち東京読売サービスのポリシーです


  赤字の部分は、あまりに腹が立ったので揶揄する意味で強調しました(笑)。

>東京読売サービス

  ●こちらで見てみると、あらまあ、「読売」と名前の付いている派遣先がぞろぞろ出てきますね。
  これが、いわゆる「グループ内派遣」というやつです。事務作業をする正社員をリストラして、その分を株主配当や役員報酬に回すという、派遣制度の中でも、悪質の度合いではトップクラスの行為です。マスコミが労働者派遣制度に対して批判ができないのがなぜか、この会社を取り上げるだけで丸わかりです。

  このように、派遣会社が、頼みもしないのに裁判員制度に対してハリキリぶりを見せているのは、もしかしたらこういう筋書きがあるのかもしれません。

1.裁判員制度が定着し、対象事件が拡大する

  根拠は、制度施行に合わせて、わざわざ国選弁護人の対象事件を拡大したことです。「手続保障が十分なされている」という名目で、裁判員対象事件を拡大する布石になります。司法試験の合格者激増でこれから「激余り」が予想される弁護士さんも、仕事ができてさぞかし嬉しいことでしょう。

2.正社員では業務に支障を来すケースが増える

  日本で有給休暇をまともに消化している正社員の話を聞いたことがないので、10日間程度休んだだけでも事実上職場での立場が厳しくなるでしょう。きちんとしたポジションに就いている人であれば、取引に臨席できないなど、かなりの「被害」が予想されます。

3.正社員から派遣労働者への置き換えがさらに進む

  裁判員から管理職を除外するという規定ができれば完璧でしょう。「裁判員にいつ取られてもいいような職種は、みんな派遣で」という風になるかもしれません。

4.派遣会社ウマー

  幹部候補生を除く従業員のほぼ全てに派遣を使うようになったら、さぞかし売り上げもアップするでしょう。パソナの飼い主である外資系投資銀行などもお喜びあそばされるに違いありません。もちろん、働いているスタッフは契約が切れたらおしまいという状況は何も改善しません。
  派遣会社の懐具合はどうかといえば、今は老舗の良心(笑)を見せているテンプスタッフあたりも、「業界のスタンダードに合わせて」などと称して最大5日間の有給休暇付与に切り替えるので問題はないでしょう。6日目からはただの欠勤扱いにすればいいわけですし、裁判員に行った人の代わりは他にいるわけです。

  馬鹿馬鹿しい話ですが、昨今の日本企業の体質からすると、裁判員制度というのがリストラの正当化に使われる可能性はかなり高いと言えます。
  そういう事態を招かないためには、裁判員制度が「定着」してしまう前に、具体的に言えば、制度の検証を法務省が明言している施行後3年間の間に、できるだけ騒いでおくことです。
  一番簡単に起こせる「騒ぎ」は、今度の衆議院選挙と一緒に行われる最高裁裁判官の国民審査で、裁判員制度導入の元凶である「竹崎博充(たけざきひろのぶ)」最高裁長官に、できるだけ多くの×印をつけることです。日本国の主権者は法務省でも最高裁でもなく、国民です。人を裁くことを強制されない自由があることを国民審査で見せつけてやりましょう。

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2009.06.08(Mon)

金川被告の反社会的言動は、「裁判員制度」のPR材料なのかもしれない 

犯人が法廷で吐いた暴言の数々(ゲンダイネット)
http://news.livedoor.com/article/detail/4190440/

●「人を殺すのは蚊を殺すのと同じ」

 なぜこんな男に命を奪われなければならなかったのか――。茨城県土浦市のJR荒川沖駅などで9人を殺傷して殺人罪などに問われた金川真大被告(25)の第3回公判が3日、水戸地裁で開かれ、被告人質問に立った金川は「(人を殺すことは)蚊を殺すことと同じだ」と言い放った。

 黒いシャツにジャージー姿で入廷した金川の証言は最初から“異常者”だった。弁護人から「罪の意識は感じるか」と聞かれ、「感じない。ライオンがシマウマを食べる時、悪いと感じるのか」と平然と言ってのけたのだ。

 その後も「(殺そうと思ったのは)10人ぐらい。数の根拠は特にない」「適当にふらふら歩いていたら家が見えた。(殺したのは)たまたまだ」「(連続殺傷時の心境は)うまく刺せん、切れんと思っていた」などと淡々と話し、被害者や遺族に対する罪悪感や反省の様子は一切ナシ。動機についても、ひたすら「死刑のため」と強調し、「なぜ自殺を考えないのか」との質問には「痛いから。失敗すれば苦しむから」と身勝手極まりない理屈を並べ続けた。

 一方で、「魔法を使いたい。冒険に行きたい」「(ゲームやファンタジーの世界が)好きだし、直接、味わいたい」と現実逃避する発言も度々あり、弁護人が責任能力を確認する場面もあった。金川は一体何を考えているのか。

 新潟青陵大の碓井真史教授(犯罪心理学)はこう分析する。

「欧米の銃乱射殺人でも見られるように、最近の大量殺人者に共通するのは『自分を認めてほしい。愛してほしい』という欲求です。疎外感が強く、『いつかデカイことをして一発逆転だ』と殺人に走るのです。犯人の多くはその後、自殺しますが、今回は踏み切れなかったのではないか。公判の言動から、初めて注目される身を楽しんでいるかのようです。反省の弁がないのも『自分の非を認めたら負け』とでも思っているのではないでしょうか」

 遺族はやり切れない。


 昨年の秋葉原大量殺人事件のように、常軌を逸した事件がある度にこういう類の記事が出てくるのですが、今回は被告人の言動に焦点が当たっており、日刊ゲンダイの書き手の感想が、

>なぜこんな男に命を奪われなければならなかったのか

  という、非常に主観的で感情的なものになっています。
  日刊ゲンダイというのは、毎日一面で麻生首相に政権を任せておくと日本が終わりだと書いている当てにならないタブロイド紙ですが、実はこの茨城の事件の審理については、他のマスコミも結構記事にしています。たとえば、毎日新聞の記事があります。

土浦の8人殺傷:金川被告「殺人に善悪ない」 独特の主張繰り返す
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20090604ddlk08040112000c.html

 「自分でギロチンのボタンを押すより、人に押してもらう方が楽だから」。土浦市のJR荒川沖周辺で8人連続殺傷と別の殺人事件を起こしたとして、殺人罪などに問われた同市中村東3、無職、金川真大被告(25)は3日に水戸地裁(鈴嶋晋一裁判長)であった公判で、事件の動機をこう説明した。先月の初公判では黙秘に近かったが、今回は積極的に主張する姿勢に転じた金川被告。しかし遺族が座る傍聴席への配慮の言葉はなく、独自の善悪観を語り続けた。

 金川被告はグレーのTシャツにジャージー姿で証人台に座った。証言によると、高校時代に父親から与えられた哲学書をきっかけに、「人を殺すことに善悪はない」「すべては運命に支配されている」という考え方にたどりついたという。

 常識を批判する一方で死刑制度を利用しようとした理由について「自分にとって都合のいい制度」と説明した。事件から1年たっても裁判が続いていることに「(裁判は)形式主義でくだらない。おとなしく捕まってしゃべっているのだから、早く殺せばいいのに」といらだちを募らせた。

 遺族や被害者に対する思いを聞く弁護側質問には「(悲しみは)感じない。ライオンがシマウマを食べる時、何か感じるでしょうか」などと反問した。

 一方、高校時代の同級生らの供述調書で「金川被告は感情を外に出さないタイプ」と指摘されたことについて、「自然とそうなった。家庭がバラバラだったと言われているが、そういうのも影響しているのかもしれない」と自己分析した。

 同日午前、弁護側の証人として出廷した金川被告の父親は、目の前の金川被告を「彼」「被告人」と呼んだ。「思春期に必要最低限の指導があって当然だと思うが、十分されなかった。父親として至らなかった」と家族の在り方に問題があったと示した。また、「正常になってほしい」と金川被告に仏教の本を拘置支所に差し入れている事実を証言しながらも、判決については「死刑になってしかるべきだ」と繰り返した。

 父親は5月から、水戸地検を通じて了解の得られた遺族や被害者を訪問しているという。「謝りきれるものではないが、謝りつづけたい」として、慰謝料を払う用意があることを示した。

 金川被告は、目の前で証言する父親をじっと見つめ、顔を赤らめ、時折、目をしばしばと瞬かせて聞いていた。しかし、午後の被告人質問で父親の証言に対する感想を聞かれると、金川被告は「常識に洗脳されてるだけ」と突き放した。

 閉廷後に弁護側は、金川被告への精神鑑定が始まっていることを明らかにした。

 
  ゲンダイの記事よりも、淡々としている分こちらに迫ってくるものがあります。
  おそらく、二つの引用記事を読んで、みなさんにも思うところがあるでしょうが、私の感想はおそらくみなさんとはだいぶ違います。
  それは、「ああ、ちょうどいい時期にこいつの公判が始まったな」というものです。
  この事件の報道を見たみなさんの中には、

  「こういうクズが精神鑑定云々でウダウダ引き延ばしを計るから、裁判員制度を導入しなくちゃだめなんだよ」

  と思った方が必ずいるはずです。無理もありません。マスコミ、たとえば●産経新聞などは、裁判員制度の導入が「国民の社会常識を広く裁判に反映させるとともに、審理の迅速化を図ることが最大の目的である」と言っています。
  ●以前の記事に、

なぜ管理人さんは裁判員制度に反対なのですか?
私は賛成です。理由の一つとして、裁判にかかる日数がすくなることが大きいと思います。
精神鑑定で逃げてる犯罪者、その弁護人にへどがでます。
私の知り合いに警察官の人がいますが、その人も賛成だそうです。テレビではえん罪がどうだこうだなんて言って警察官が悪いことをしているみたいになってますよね?今は自白なんかじゃ証拠にならないらしいし、そういったことはなくなっているようです。
それよりも、おかしな判決をする裁判官が時々いるそうです。そういった人に一般人が目を向けるのにはよい機会なのかなと思っているのですが、管理人さんはどう思いますか?


  このようなコメントを寄越した方がいらっしゃいましたが、こちらの意見も産経新聞と同じような主旨なのでしょう。
  そして、今回の事件は、産経新聞やこのコメントの方が自分の主張を補強する材料としては、非常に役に立ちます。
  たとえば、私のような反抗的な人間が、そのような考えに疑義を唱えると、金川被告の明らかに常軌を逸した言動を取り上げて、「おまえはこういう人間の味方をするのか?」と反撃するという風に使えます。
  これが果たして、妥当なのか、そこが問題なのです。
  先日、●足利事件という冤罪事件が大きく取り上げられました。東京高裁が、再審を開始することがほぼ決定的になり、被告に対する刑の執行が停止されたからです。厳格さを要求されるDNA鑑定がずさんに行われていたことが判明して、冤罪が晴れる見通しがついたのですが、それにしても17年かかっています。
  そこに、裁判員が絡んできたらどういうことになるか、少し考えれば想像がつきます。
  この事件の被告が警察にマークされるきっかけになったのは、幼稚園のバスの運転手と、アダルトビデオを大量に所有していたという情報からでした。それを裁判員が聞いたらどう思うでしょうか。おそらく、「国民の社会常識を広く裁判に反映させ」た迅速な審理のもと、とっくの昔に菅谷被告は死刑になっていたでしょう。
  今後、そういう例が増えるのではないかという心配は、私でなくても持つのではないでしょうか。

  絶対に勘違いしている人がいると思うので断っておきますが、私は死刑制度の存続自体は反対ではありません。今の時点では抑止力のある終身刑がないでしょうし、人道云々の考えからすればおそらく今後も死刑に相当するほど苦痛な刑罰は設定されないでしょう。「最後の切り札」が合った方が社会秩序の維持には役立ちます。
  しかし、それと冤罪を許容していいかどうかは別です。死刑は人間の生命を奪うという不可逆的な刑罰なのですから、専門知識のあるプロ(裁判官)が、これ以上ないほど精査をした上で執行すべきです。
  それを、「未必の故意」だとか「疑わしき派被告人の利益に」とかいった言葉すら知らない裁判員という素人が、他に仕事などしながら片手間で事実認定や量刑に影響を与えるわけです。被告人からしたら、憲法32条にある「裁判を受ける権利」の侵害にあたると言ってもいいでしょう。
  そういう判断をさせられる側にとっても問題があります。裁判員は、憲法に明記された国民の義務ではありません。また、参加しないことが他人の人権を侵害したり社会に不利益を与えるとは言えないので、公共の福祉に反するとも言えません。それなのに、他人の人生を左右する役務を強制されるのは、憲法で保障された思想良心の自由に反すると言えます。
  司法が適正に行われる過程に国民が参加するのはいいことだとか言う人もいるようですが、それならやる気のある人だけ勝手に勉強して参加すればいいだけのことです。裁判制度やら、他人の人生の瀬戸際をのぞき見ることに興味があるなら、別に私は止めません。ただ、世の中はあなたのように勉強熱心で時間的余裕のある方ばかりではないのだということさえ分かっていただければいいのです。
  しかし、どうしても許せない考え方があります。それは、

  「金川被告のような社会のゴミをさっさと除去して何が悪いのだ」

  という考えです。
  別に、悪者にさっさと消えてほしいと思うのは個人の自由です。私も、国家事業を私する日本郵政の社長や、その会社からただ同然の値段で優良資産を譲り受けようとしていた某金融グループの会長などは、さっさと獄門につながれてほしいと思っているくらいです。
  しかし、裁判員によって冤罪が増えるかもしれないというのは、ゴミを除去する段階の問題ではありません。「この人間が除去すべきゴミかどうか」というレベルの問題なのです。そこが間違っていたら、本物のゴミの方が生き残ってしまうかもしれないということです。 
  そもそも、マスコミがみんな揃って裁判員制度をPRしているのが胡散臭いと思わないのでしょうか。もちろん、政府の意向(さっさとゴミを除去できるようにして、間違えたら裁判員=国民のせいにすればいい)というものもあるのかもしれませんが、それ以上に大手マスコミ従業員のほとんどが「取材」や「差し迫った編集作業」などの名目で裁判員を欠席することが容易な立場にいるので気楽に報道できているというのも大きいのだと思います。
  今後、「法廷にはこんなおかしな被告がいる」「日本の裁判官はこんなに変だ」(なぜか、検察の姿勢は全く問題にならない)という報道がどんどん出てくるでしょう。
  そういうときに、悪い奴、たとえば麻原ショーコーみたいな犯罪者をさっさと死刑にしたいという単純な発想で、報道に乗せられたら危険です。
  また、裁判員制度の導入に当たって唱えられた「国民として果たすべき責務」のように、今ある現実の生活を超えた抽象的な判断を一般庶民に強いるような言論は真面目に受け取らない方がいいのではないかと思います。
  戦前の「日朝同祖論」だとか「大東亜秩序」のように、国民にそんなことを強いるような為政者に、ろくな連中はいないのが常ですから・・・。

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